💬 「また同じ場所にニキビが…」それ、ホルモンバランスの乱れが原因かも。
📌 毎月同じ時期に吹き出す・ストレスで肌が荒れる…その「繰り返すニキビ」には理由があります。
この記事を読めば、なぜニキビが繰り返されるのか・どう対処すればいいかがわかります。
⚡ 読まないままだと、間違ったケアを続けてニキビが悪化・慢性化するリスクがあります。

目次
- ニキビのメカニズムをおさらい
- ホルモンバランスとは何か
- ニキビに関係する主なホルモン
- ホルモンバランスが乱れる主な原因
- ホルモンバランスの乱れが引き起こすニキビの特徴
- 生理周期とニキビの関係
- 男性のホルモン性ニキビについて
- ストレスとニキビ・ホルモンバランスの悪循環
- ホルモンバランスを整えるための生活習慣
- 食事でニキビ・ホルモンバランスを改善する方法
- スキンケアで気をつけるべきポイント
- 医療機関での治療選択肢
- まとめ

💡 ニキビのメカニズムをおさらい
ニキビ(尋常性痤瘡)は、毛穴の詰まりから始まる皮膚疾患です。皮膚には皮脂腺という皮脂を分泌する器官があり、そこから分泌された皮脂は毛穴を通って皮膚表面に運ばれます。しかし、何らかの原因で皮脂の分泌が過剰になったり、毛穴が角質によって塞がれてしまったりすると、皮脂が毛穴の中に溜まって「コメド(面皰)」と呼ばれる状態になります。これがニキビの初期段階です。
コメドにはいくつかの種類があります。毛穴が開いた状態で皮脂が酸化して黒く見える「黒ニキビ(開放面皰)」、毛穴が閉じたままで白っぽく見える「白ニキビ(閉鎖面皰)」などが代表的です。これらの段階で適切なケアをしないと、コメドの中でアクネ菌(Cutibacterium acnes)が増殖し、炎症を起こして「赤ニキビ」や「黄ニキビ(膿疱)」、「嚢腫」などに進行します。
ニキビが発生・悪化するには複数の要因が絡み合っています。皮脂の過剰分泌、毛穴の詰まり(角質異常)、アクネ菌の増殖、炎症反応の4つが主な要因とされており、ホルモンバランスはこのうち特に皮脂の分泌量と角質のターンオーバーに深く関与しています。
📌 ホルモンバランスとは何か
ホルモンとは、体内の特定の器官(内分泌腺)から分泌され、血液に乗って全身に届き、さまざまな器官の機能を調節する化学物質の総称です。成長や代謝、免疫機能、生殖、精神状態に至るまで、ホルモンは体のほぼあらゆる機能に関わっています。
ホルモンバランスとは、これらの複数のホルモンが互いに適切な量・タイミングで分泌され、調和のとれた状態を維持していることを指します。体はこのバランスを保つために精妙なフィードバック機構を持っており、あるホルモンが過剰になれば抑制されるよう、不足すれば増やされるよう自動的に調整されます。
しかし、睡眠不足、過度なストレス、不規則な食事、運動不足、加齢など、さまざまな要因によってこの精妙なバランスが崩れることがあります。ホルモンバランスが乱れると、肌荒れやニキビ以外にも、月経不順、疲れやすさ、気分の波、体重変動など、多様な症状として体に現れてくることがあります。
✨ ニキビに関係する主なホルモン
ホルモンには数十種類以上ありますが、ニキビの発生・悪化に特に深く関わるホルモンをご紹介します。
✅ アンドロゲン(男性ホルモン)
アンドロゲンはニキビと最も密接に関係するホルモンです。代表的なアンドロゲンとしてはテストステロン、DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)、DHT(ジヒドロテストステロン)などが挙げられます。アンドロゲンは男性だけでなく女性の体内にも存在し、皮脂腺を刺激して皮脂の分泌を増加させる働きを持っています。
思春期に多くの人がニキビに悩まされる理由のひとつは、この時期にアンドロゲンの分泌が急増するためです。皮脂腺が活発化し、毛穴が詰まりやすくなることでニキビが増えます。大人になっても、ストレスや睡眠不足などによってアンドロゲンが増加する状況ではニキビが出やすくなります。
📝 エストロゲン(女性ホルモン)
エストロゲンはアンドロゲンと拮抗する働きを持ち、皮脂の分泌を抑える効果があります。また、肌のコラーゲン生成を促し、ターンオーバーを正常に保つ役割も担っています。エストロゲンが十分に分泌されている状態では、皮脂が過剰になりにくく、肌がきれいに保たれやすいとされています。
一方、月経周期の後半(黄体期)にはエストロゲンの分泌が減少し、相対的にアンドロゲンの影響が強くなることでニキビができやすくなります。また、更年期にエストロゲンが急激に減少すると、大人ニキビが増えることもあります。
🔸 プロゲステロン(黄体ホルモン)
プロゲステロンは月経周期の後半(黄体期)に多く分泌されるホルモンで、妊娠の維持などに関わります。プロゲステロン自体には皮脂を増やす直接的な作用はあまりないとされていますが、体内でアンドロゲン様の作用を示す代謝産物に変換されることがあり、皮脂分泌を促す方向に働く場合があります。また、プロゲステロンは皮膚のむくみや毛穴が詰まりやすい状態を引き起こすことが知られています。
⚡ コルチゾール(ストレスホルモン)
コルチゾールは副腎皮質から分泌されるホルモンで、ストレスに反応して分泌されることから「ストレスホルモン」とも呼ばれます。コルチゾールが過剰に分泌されると、皮脂腺を刺激してアンドロゲンの産生を促すことがわかっています。つまり、ストレスが続くとコルチゾールを介してアンドロゲンが増え、皮脂分泌が増加してニキビが悪化するという流れが生じます。
🌟 インスリンとIGF-1
インスリンは血糖値を調節するホルモンですが、ニキビとの関係でも注目されています。糖質や高GI食品(血糖値を急激に上げやすい食品)を多く摂ると、血糖値の急上昇に伴ってインスリンが大量に分泌されます。インスリンはIGF-1(インスリン様成長因子-1)の産生を促し、このIGF-1が皮脂腺のアンドロゲン感受性を高めて皮脂分泌を増加させると考えられています。食生活とニキビの関係が科学的に語られるようになってきた背景には、このインスリン・IGF-1の機序があります。
🔍 ホルモンバランスが乱れる主な原因
ホルモンバランスが乱れる原因は多岐にわたります。どのような要因がホルモンバランスに影響を与えるのか、主なものを見ていきましょう。
💬 睡眠不足・不規則な生活リズム
ホルモンの分泌には体内時計(サーカディアンリズム)が深く関わっています。睡眠中、特に成長ホルモンや性ホルモンの分泌が盛んになるため、睡眠が不足したり睡眠のリズムが乱れたりすると、ホルモンバランスに大きな影響が出ます。夜更かしや交代制勤務など、生活リズムが不規則な人はホルモンバランスが乱れやすく、ニキビが悪化しやすい傾向があります。
✅ 慢性的なストレス
精神的・身体的なストレスが続くと、副腎からコルチゾールが継続的に分泌され、アンドロゲン産生を促し、皮脂分泌の増加につながります。また、コルチゾールが長期的に高い状態が続くと、免疫機能が低下して炎症が起きやすくなり、ニキビの悪化を招きます。現代社会において慢性的なストレスを抱える人が多く、これが大人ニキビの一因となっているとも言われています。
📝 不適切な食生活
糖質の過剰摂取、動物性脂肪の多い食事、加工食品の多用などは、インスリンやIGF-1を通じてホルモンバランスを乱す可能性があります。また、ホルモン合成に必要なビタミンやミネラルが不足することでも、ホルモン分泌に影響が出ます。特に亜鉛、ビタミンB群、ビタミンD、マグネシウムなどはホルモンバランスの維持に重要な役割を果たしています。
🔸 過度な運動・極端なダイエット
適度な運動はホルモンバランスを整える効果がありますが、過度なトレーニングや急激な体重減少はホルモンバランスを乱すことがあります。女性では体脂肪率が極端に低くなると、エストロゲンの分泌が低下して月経が止まることがあり、肌への影響も出てきます。
⚡ 加齢・更年期
加齢に伴い、特に女性では閉経に向けてエストロゲンの分泌が徐々に低下します。エストロゲンが減ることで相対的にアンドロゲンの影響が強まり、皮脂の分泌が増えることがあります。更年期に入ってからニキビが増えたと感じる方は、このホルモンの変化が背景にある可能性があります。
🌟 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、卵巣内に多数の小さな嚢胞ができ、排卵障害や月経不順を引き起こす疾患です。PCOSではアンドロゲンが過剰に産生されることが多く、ニキビ(特に顎や下顎のライン)、多毛、体重増加などの症状が現れます。月経不順とニキビが同時に悩みとして存在する場合は、PCOSを疑って婦人科や内分泌科に相談することが大切です。
💪 ホルモンバランスの乱れが引き起こすニキビの特徴
ホルモンバランスの乱れによるニキビには、いくつかの特徴的なパターンがあります。これらを知っておくことで、自分のニキビの原因を推測する手がかりになります。
まず、できやすい部位として挙げられるのが、顎・下顎のライン・首周り・頬の下部です。思春期のニキビがTゾーン(額・鼻)に多いのに対し、ホルモン性のニキビはUゾーン(顎・頬の外側ライン)に集中することが多いとされています。これは、アンドロゲンに敏感な皮脂腺がこのエリアに多く分布しているためと考えられています。
次に、周期性があることも特徴のひとつです。特に女性では、月経前になると決まってニキビができる、というパターンがよく見られます。また、ストレスがかかった時期に集中して悪化することも多く、生活上の変化や精神的な負荷とニキビの出現が連動している場合は、ホルモンバランスが関係している可能性が高いと言えます。
さらに、炎症が強く、深いところにできる傾向があります。ホルモン性のニキビはコメドよりも、赤く腫れた炎症性のニキビや嚢腫として現れることが多く、痛みを伴う場合もあります。スキンケアだけではなかなか改善しないことも多く、医療的なアプローチが必要なケースもあります。
🎯 生理周期とニキビの関係
女性にとって、月経(生理)周期とニキビの関係は非常に身近なテーマです。月経周期はホルモンの変動によって4つのフェーズに分けられ、それぞれのフェーズで肌の状態が変化します。
月経期(月経中)は、エストロゲンとプロゲステロンがともに低い状態です。肌が乾燥しやすくなり、免疫機能が低下することもあります。卵胞期(月経後から排卵前)は、エストロゲンが増加してくる時期で、肌の調子が最も整いやすい時期とされています。皮脂の分泌が落ち着き、肌のバリア機能も高まります。
排卵期はエストロゲンがピークを迎え、肌の状態が良い時期ですが、排卵後からは黄体期に入ります。黄体期(排卵後から次の月経前)は、プロゲステロンが優位になり、エストロゲンが低下する時期です。この時期にアンドロゲンの影響が相対的に強くなり、皮脂の分泌が増加します。毛穴が詰まりやすくなり、ニキビができやすい状態になります。多くの女性が「生理前にニキビが悪化する」と感じるのは、この黄体期のホルモン変動によるものです。
このような生理周期に連動したニキビは、「月経前症候群(PMS)」の一症状として捉えられることもあります。PMSは月経前3〜10日間に、身体的・精神的な症状が現れる状態で、ニキビや肌荒れ、浮腫、頭痛、イライラなどが代表的な症状です。PMSの症状が強い場合は、婦人科に相談することをおすすめします。

💡 男性のホルモン性ニキビについて
ニキビとホルモンの関係は女性だけの問題ではありません。男性においても、ホルモンバランスはニキビに大きく影響します。
男性の場合、テストステロンをはじめとするアンドロゲンが女性に比べて多く分泌されています。そのため、皮脂腺が刺激されやすく、全体的に皮脂の分泌量が多い傾向にあります。思春期の男性に重度のニキビが多いのも、この急激なアンドロゲン増加が背景にあります。
大人の男性においても、ストレス、睡眠不足、過度のアルコール摂取、不規則な食生活などがアンドロゲンの分泌に影響を与え、ニキビの原因となることがあります。また、筋肉増強を目的としたアナボリックステロイド(筋肉増強剤)の使用は、アンドロゲンの過剰摂取につながり、深刻なニキビを引き起こすことが知られています。
男性のホルモン性ニキビも、女性と同様に顎・頬・首周りに多く現れる傾向があります。スキンケアだけで改善しない場合は、皮膚科や内科でホルモン検査を含めた相談をすることが有効です。
📌 ストレスとニキビ・ホルモンバランスの悪循環
ストレスとニキビの関係は、単純ではありません。ストレスがニキビを悪化させるだけでなく、ニキビがあることでさらにストレスが増し、それがさらにニキビを悪化させるという悪循環に陥ることがあります。
ストレスが加わると、視床下部から副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)が分泌され、下垂体を経由して副腎からコルチゾールが産生されます。このコルチゾールは皮脂腺を直接刺激するとともに、アンドロゲンの産生も促します。また、コルチゾールが高い状態が続くと、免疫系が乱れて炎症が生じやすくなります。つまり、ストレスは複数の経路でニキビを悪化させるのです。
さらに、ストレス状態では睡眠の質も低下します。睡眠不足はホルモンバランスをさらに乱し、肌のターンオーバーが乱れてニキビが改善しにくくなります。また、ストレスがある時には食生活が乱れがちになり、甘いものや脂っこいものを食べやすくなることも、ニキビ悪化につながります。
このような悪循環を断ち切るためには、ストレス管理が非常に重要です。深呼吸、瞑想、軽い運動など、自分に合ったストレス解消法を見つけることが、ニキビ改善への第一歩となります。
✨ ホルモンバランスを整えるための生活習慣
ホルモンバランスを整えることは、ニキビの改善に直結します。毎日の生活習慣を見直すことで、ホルモンバランスを安定させることが可能です。
💬 十分な睡眠を確保する
睡眠は、ホルモンバランスを整える上で最も重要な要素のひとつです。成人の場合、一般的に7〜8時間の睡眠が推奨されます。特に夜10時から深夜2時の間は成長ホルモンの分泌が盛んになる時間帯とされており、この時間帯に深い眠りについていることが重要です。寝る前のスマートフォンの使用は、ブルーライトがメラトニン(睡眠ホルモン)の分泌を妨げるため、できるだけ控えましょう。
睡眠の質を高めるためには、毎日同じ時間に起床・就寝する習慣をつけること、寝室を暗く静かな環境に保つこと、就寝前の入浴で体温を一時的に上げてから下げることなどが効果的です。
✅ 適度な運動を習慣化する
適度な有酸素運動は、コルチゾールのレベルを調整し、エンドルフィン(幸福感をもたらすホルモン)の分泌を促すことでホルモンバランスの安定に役立ちます。ウォーキング、ジョギング、ヨガ、水泳など、無理なく続けられる運動を週3〜5回程度行うことが理想的です。
また、ストレッチや深呼吸を取り入れることも、自律神経を整えてホルモンバランスをサポートします。ただし、過度なハードトレーニングはかえってコルチゾールを上昇させてしまうため注意が必要です。自分の体に合った強度の運動を選ぶことが大切です。
📝 ストレス管理を意識する
ストレスを完全になくすことは難しいですが、うまくコントロールする方法を身につけることはできます。マインドフルネス瞑想、深呼吸法、趣味に没頭する時間を作る、信頼できる人に話す、といった方法が有効です。また、必要以上に完璧を求めず、自分に優しくすることも、長期的なストレス管理には欠かせません。
🔸 規則正しい生活リズムを保つ
体内時計(サーカディアンリズム)を整えることは、ホルモンバランスの安定に直接つながります。毎日同じ時間に食事を取ること、朝に日光を浴びること、夜は照明を落として過ごすことなど、体内時計に沿った生活リズムを意識しましょう。特に朝の日光浴は、セロトニン(幸福ホルモン)の産生を促し、夜のメラトニン分泌にもつながるため、一石二鳥の効果が期待できます。
🔍 食事でニキビ・ホルモンバランスを改善する方法
食事の内容はホルモンバランスに大きな影響を与えます。ニキビ改善に役立つ食事のポイントをご紹介します。
⚡ 血糖値の急上昇を避ける
白米、白いパン、砂糖を多く含む菓子類、清涼飲料水などの高GI食品は血糖値を急激に上げ、インスリンの大量分泌を促します。これがIGF-1を介してアンドロゲンの影響を強め、ニキビを悪化させます。玄米、全粒粉パン、野菜、豆類など低GIの食品を選ぶことで、血糖値の急上昇を抑えることができます。食事の際に野菜や食物繊維を先に食べる「ベジファースト」も効果的です。
🌟 亜鉛を積極的に摂る
亜鉛はホルモンバランスの調整やアンドロゲンの産生抑制、皮膚の再生促進、免疫機能の強化など、ニキビ改善に関わる多くの役割を果たしています。牡蠣、牛肉、豚肉、鶏肉、豆腐、納豆、かぼちゃの種、アーモンドなどに多く含まれています。日本人には亜鉛不足の人が少なくないため、意識的に摂取することをおすすめします。
💬 良質な脂質を選ぶ
脂質はホルモンの原料となるため、完全に制限するのは逆効果です。ただし、種類が重要で、オメガ3脂肪酸(青魚、アマニ油、エゴマ油に多い)は炎症を抑える作用があり、ニキビの改善に有益です。一方、飽和脂肪酸の多い食品(揚げ物、脂身の多い肉、バターなど)を過剰に摂ることは避けた方が無難です。
✅ ビタミンB群を補う
ビタミンB2(リボフラビン)やビタミンB6(ピリドキシン)は、皮脂の代謝に関与しており、不足するとニキビが悪化することがあります。レバー、卵、乳製品、魚介類、大豆製品、緑黄色野菜などに多く含まれます。また、ビタミンB6はホルモンバランスの調整にも関わっており、月経前のニキビに対して特に有益と言われています。
📝 腸内環境を整える
腸と肌の関係(腸肌軸)は近年注目されており、腸内環境の乱れが肌荒れやニキビに影響することが示されています。腸内細菌はエストロゲンの代謝にも関与しており、腸内環境が良好であることはホルモンバランスの安定にもつながります。発酵食品(ヨーグルト、納豆、味噌、キムチなど)や食物繊維(野菜、果物、全粒穀物、豆類)を積極的に摂るようにしましょう。
🔸 牛乳・乳製品の摂り方に注意する
一部の研究では、牛乳(特に脱脂乳)の過剰摂取がニキビを悪化させる可能性が示されています。これは、牛乳に含まれるインスリン様成長因子や特定のタンパク質がインスリン分泌を促すためと考えられています。ただし、すべての人に当てはまるわけではなく、乳製品全体を完全に避ける必要はありません。もし乳製品を多く摂っていてニキビが気になる場合は、一時的に摂取量を減らして様子を見るのも一つの方法です。
💪 スキンケアで気をつけるべきポイント
ホルモンバランスの乱れによるニキビには、内側からのアプローチだけでなく、適切なスキンケアも重要です。ただし、間違ったスキンケアはニキビを悪化させることもあるため、正しい方法を心がけましょう。
⚡ 洗顔は丁寧に、でも洗いすぎない
皮脂が気になると、ついつい何度も洗顔してしまいがちですが、洗いすぎは皮膚のバリア機能を壊し、逆に皮脂の過剰分泌を招くことがあります。洗顔は1日2回(朝・夜)を基本とし、洗顔料をよく泡立ててやさしく洗い、ぬるま湯でしっかり流すことが大切です。摩擦はニキビを刺激して悪化させるため、ゴシゴシこすらないようにしましょう。
🌟 保湿を怠らない
ニキビ肌の方の中には「油っぽいからクリームは使わない」という方もいますが、保湿は皮膚バリア機能を保つために欠かせません。保湿が不十分だと皮膚が乾燥し、それを補おうとして皮脂が過剰に分泌されることがあります。オイルフリーで低刺激性の保湿剤を選び、洗顔後は化粧水・乳液・クリームなどで適度な保湿をするようにしましょう。
💬 ノンコメドジェニック製品を選ぶ
コメドジェニック(毛穴を詰まらせやすい)な成分を含む化粧品やスキンケア製品は、ニキビを悪化させる可能性があります。化粧品を選ぶ際は「ノンコメドジェニックテスト済み」と表記されているものを選ぶと安心です。特にファンデーションや日焼け止めは毛穴を塞ぎやすいため、ニキビ肌向けのものを選ぶことをおすすめします。
✅ ニキビを触らない・つぶさない
ニキビを手で触ったり無理につぶしたりすることは、細菌感染を悪化させたり、炎症を深刻化させたりするリスクがあります。また、つぶした後に色素沈着や瘢痕(傷跡)が残ることもあります。ニキビが気になっても、できるだけ触らないようにしましょう。どうしても気になる場合は、皮膚科や美容クリニックでの処置を受けることをおすすめします。
🎯 医療機関での治療選択肢
生活習慣の改善やスキンケアだけではニキビが改善しない場合、または重症のニキビがある場合は、医療機関での治療を検討しましょう。アイシークリニック新宿院でも、ニキビに対する各種治療を提供しています。
📝 ホルモン療法(低用量ピル)
女性のホルモン性ニキビに対して、低用量経口避妊薬(低用量ピル)が効果的な場合があります。低用量ピルにはエストロゲンとプロゲステロンが含まれており、アンドロゲンの過剰産生を抑制することで皮脂分泌を減らし、ニキビを改善する効果が期待できます。また、月経前症候群(PMS)による周期的なニキビにも有効です。
ただし、低用量ピルには血栓症などのリスクもあるため、使用前に医師とのカウンセリングが必要です。婦人科または皮膚科に相談のうえ、自分に合った治療法を選択しましょう。
🔸 外用薬・内服薬による治療
皮膚科では、ニキビの状態に応じてさまざまな薬が処方されます。外用薬としては、アダパレン(レチノイド系)、過酸化ベンゾイル(BPO)、抗菌薬含有クリームなどが一般的に使われます。アダパレンは毛穴の詰まりを解消する効果があり、コメドの段階から炎症性ニキビまで幅広く対応できます。
内服薬としては、抗生物質(テトラサイクリン系、マクロライド系など)やビタミン剤、漢方薬などが使われます。重症のニキビに対してはイソトレチノイン(飲み薬のビタミンA誘導体)が有効とされており、皮脂腺の縮小やアクネ菌の抑制に優れた効果を持ちますが、副作用の管理が必要なため医師の指示のもとで使用します。
⚡ レーザー・光治療
美容クリニックでは、レーザーや光(IPL)を使ったニキビ治療も行われています。光線治療(フォトダイナミック療法)はアクネ菌を殺菌し、皮脂腺の活動を抑える効果があります。また、フォトフェイシャル(IPL治療)は肌全体のトーンを整えながらニキビや赤みを改善する効果が期待できます。ニキビ跡(色素沈着、凹凸)に対してはフラクショナルレーザーやCO2レーザーなどが有効な場合があります。
🌟 ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、グリコール酸やサリチル酸などの酸を皮膚に塗布して古い角質を除去する治療法です。毛穴の詰まりを解消し、ターンオーバーを促進することでニキビを改善します。コメドが多い場合や、ニキビ跡の色素沈着が気になる場合に特に有効です。定期的に施術を受けることで、ニキビの再発予防にも効果的です。
💬 ダーマペン・マイクロニードル療法
ダーマペンは微細な針で皮膚に微小な穴を作り、皮膚の自己修復機能を促進する治療法です。ニキビ跡の凹凸(クレーター)の改善に効果があり、肌の再生を促します。成長因子や美容成分を同時に導入することで、より高い効果が期待できます。
✅ サプリメント・点滴療法
クリニックによっては、ニキビ改善に有効な栄養素(ビタミンC、ビタミンB群、亜鉛、グルタチオンなど)を点滴で補給する治療や、医療グレードのサプリメントを処方する治療を提供しています。これらはホルモンバランスをサポートしながら、肌の健康を内側から改善するアプローチです。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、顎や頬下部に繰り返しニキビができるとお悩みの患者様のうち、多くの方がホルモンバランスの乱れを背景にお持ちであることを日々の診療の中で実感しています。最近の傾向として、20〜40代の女性を中心に、月経周期やストレスと連動したニキビでご来院される方が増えており、生活習慣の改善と並行して低用量ピルや外用薬などを組み合わせた治療が効果的なケースが多く見られます。ニキビは「たかが肌荒れ」と放置せず、原因をしっかり見極めたうえで適切なアプローチをとることが大切ですので、お一人で悩まずにぜひご相談ください。」
💡 よくある質問
ホルモンバランスの乱れによるニキビは、顎・下顎のライン・頬の下部・首周りなどのUゾーンにできやすい特徴があります。思春期のニキビが額や鼻のTゾーンに多いのと対照的です。これはアンドロゲンに敏感な皮脂腺がUゾーンに多く分布しているためと考えられています。
生理前(黄体期)はプロゲステロンが優位になりエストロゲンが低下するため、相対的にアンドロゲンの影響が強まり、皮脂の分泌が増加します。その結果、毛穴が詰まりやすくなりニキビができやすい状態になります。この周期的なニキビは月経前症候群(PMS)の一症状として現れることもあります。
白米や甘い菓子類など血糖値を急上昇させる高GI食品を控えることが重要です。また、ホルモンバランスの調整や皮脂抑制に役立つ亜鉛(牡蠣・納豆など)、皮脂代謝を助けるビタミンB群、炎症を抑えるオメガ3脂肪酸(青魚など)を積極的に摂ることがニキビ改善に有効とされています。
医療機関では、毛穴の詰まりを解消する外用薬(アダパレンなど)や抗生物質の内服、女性のホルモン性ニキビには低用量ピルによるホルモン療法が選択肢となります。さらに、ケミカルピーリングやレーザー・光治療など美容クリニックならではの治療も有効です。アイシークリニックでは個人の状態に合わせた治療をご提案しています。
ストレスがかかると副腎からコルチゾール(ストレスホルモン)が分泌され、皮脂腺を刺激するとともにアンドロゲンの産生も促します。さらに、コルチゾールが高い状態が続くと免疫機能が低下して炎症が起きやすくなります。加えて睡眠の質低下や食生活の乱れも重なり、ニキビをさらに悪化させる悪循環に陥りやすくなります。

📌 まとめ
ニキビとホルモンバランスは切っても切れない関係にあります。アンドロゲン、エストロゲン、プロゲステロン、コルチゾール、インスリンなど、複数のホルモンが皮脂分泌や肌のターンオーバーに影響を与えており、そのバランスが崩れることでニキビが発生・悪化します。
ニキビの改善には、まず生活習慣の見直しが基本です。十分な睡眠、適度な運動、ストレス管理、規則正しい食生活を心がけることで、ホルモンバランスは少しずつ整ってきます。特に血糖値を急上昇させる食品を控え、亜鉛やビタミンB群、オメガ3脂肪酸を積極的に摂ることがニキビ改善に役立ちます。
ただし、生活習慣の改善だけでは限界がある場合、特にホルモン異常(PCOSなど)が背景にある場合や重症のニキビの場合は、医療機関での適切な治療が必要です。薬物療法からレーザー治療、ホルモン療法まで、現代の医療には多様な選択肢があります。
「なかなかニキビが治らない」「いつも同じ場所にできる」「市販のケアでは改善しない」と感じている方は、ぜひ一度医療機関に相談してみてください。アイシークリニック新宿院では、一人ひとりの肌の状態やライフスタイルに合わせた治療をご提案しています。ホルモンバランスを整え、ニキビのない健やかな肌を一緒に目指しましょう。
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- ニキビ跡治療はいつから始める?最適な開始時期と治療効果を解説
📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 尋常性痤瘡(ニキビ)の診療ガイドラインに基づく、ニキビのメカニズム・分類(コメド・炎症性皮疹)・治療選択肢に関する根拠情報
- 厚生労働省 – 生活習慣(睡眠・食事・運動・ストレス管理)がホルモンバランスや皮膚疾患に与える影響に関する公式情報
- PubMed – アンドロゲン・エストロゲン・コルチゾール・インスリン・IGF-1とニキビ発症の関連性、食事(高GI食・乳製品)とニキビの関係に関する国際的な査読済み研究論文群
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
