繰り返すニキビに悩んでいる方の中には、「アグネス」という治療法を検討されている方も多いのではないでしょうか。アグネスは、ニキビの根本原因である皮脂腺を高周波で破壊することで、同じ場所からのニキビ再発を防ぐ画期的な治療法です。新宿エリアでアグネス治療を安く受けられるクリニックを探している方に向けて、本記事ではアグネス治療の仕組みや効果、費用相場、そして失敗しないクリニック選びのポイントまで詳しく解説します。

目次
- アグネスとは?ニキビ治療に革命をもたらした高周波治療器
- なぜニキビは繰り返しできるのか?皮脂腺とニキビ発生のメカニズム
- アグネス治療の仕組みと特徴
- アグネスで改善が期待できる症状
- アグネス治療の流れ
- アグネス治療の費用相場|新宿エリアの価格帯
- アグネスと他のニキビ治療法との違い
- アグネス治療のメリット
- アグネス治療のデメリット・副作用・注意点
- アグネス治療を受けられない方
- 安いクリニックを選ぶ際の注意点
- 失敗しない美容クリニック選びの5つのポイント
- アグネス治療に関するよくある質問
- まとめ
1. アグネスとは?ニキビ治療に革命をもたらした高周波治療器
アグネス(AGNES)は、韓国で開発された高周波(RF:ラジオ波)を用いた美容医療機器です。日本では厚生労働省の承認(承認番号:306AFBZX00014000)を受けており、安全性が確認された医療機器として多くのクリニックで導入されています。
従来のニキビ治療は、外用薬や内服薬、ケミカルピーリング、レーザー治療などが主流でした。これらの治療法は、ニキビの症状を一時的に改善する効果はあるものの、ニキビの根本原因である皮脂腺にアプローチするものではありませんでした。そのため、治療を中止するとニキビが再発してしまうことが大きな課題でした。
アグネスは、この課題を解決するために開発された革新的な治療器です。極細の絶縁針を毛穴に挿入し、針の先端から高周波エネルギーを照射することで、ニキビの原因となる皮脂腺そのものを破壊します。一度破壊された皮脂腺は再生しないため、同じ場所からのニキビ再発を長期間にわたって防ぐことができるのです。
この治療法は、2003年に日本の小林敏男医師が考案した「選択的電気焼灼術(小林メソッド)」をベースに開発されました。小林医師の研究論文では、絶縁針を用いて皮脂腺を電気凝固する方法が詳細に解説されており、16名の患者が1年以上の経過観察を経て全員が治療結果に満足したと報告されています。
2. なぜニキビは繰り返しできるのか?皮脂腺とニキビ発生のメカニズム
ニキビがなぜできるのか、そのメカニズムを理解することで、アグネス治療がなぜ効果的なのかがより明確になります。
日本皮膚科学会の「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」によると、ニキビ(尋常性痤瘡)は「思春期以降に発症する顔面、胸背部の毛包脂腺系を場とする脂質代謝異常(内分泌的因子)、角化異常、細菌の増殖が複雑に関与する慢性炎症性疾患」と定義されています。
ニキビ発生の主なメカニズムは以下の4つの段階に分けられます。
第1段階として、皮脂の過剰分泌が起こります。思春期になると、男性ホルモン(アンドロゲン)の影響で皮脂腺が刺激され、皮脂の分泌量が増加します。女性でもストレスや疲労、睡眠不足などで交感神経が優位になると、男性ホルモンの分泌が促進され、皮脂分泌が増えることがあります。
第2段階では、毛穴の詰まりが発生します。肌のターンオーバー(新陳代謝)が乱れると、毛穴の出口付近の角質が厚くなり、毛穴が塞がれてしまいます。これにより、皮脂が外に排出されにくくなり、毛穴の中に溜まってしまいます。この状態を「コメド(面皰)」と呼び、白ニキビや黒ニキビの原因となります。
第3段階として、アクネ菌の増殖が起こります。アクネ菌は皮脂を栄養源とする常在菌で、通常は肌の健康維持に役立っています。しかし、毛穴が詰まって酸素が少なくなり、皮脂が豊富な環境になると、アクネ菌が異常増殖します。
第4段階で、炎症反応が発生します。増殖したアクネ菌に対して免疫システムが反応し、炎症が起こります。これが赤ニキビの状態です。炎症がさらに悪化すると、膿が溜まった黄ニキビへと進行します。
このように、ニキビの発生には皮脂腺から分泌される皮脂が深く関わっています。皮脂腺が存在する限り、上記のサイクルが繰り返される可能性があるため、従来の治療法では同じ場所に何度もニキビができてしまうことがあったのです。
アグネスは、この皮脂腺そのものを破壊することで、ニキビの発生サイクルを根本から断ち切ります。「毛根を破壊すれば永久脱毛が可能」という原理と同様に、皮脂腺を破壊すればその場所からニキビが発生することはほぼなくなるのです。
3. アグネス治療の仕組みと特徴
アグネスは、微細絶縁針と高周波(RF)システムを組み合わせた独自の技術により、皮膚表面にダメージを与えることなく、皮脂腺だけを選択的に破壊することができます。
アグネスで使用される針は、先端部分のみが通電する構造になっています。針の上部は絶縁体でコーティングされているため、皮膚表面や毛穴の入り口付近には熱が伝わらず、火傷のリスクが極めて低く設計されています。針は毛穴よりも細い極細のもので、施術後に傷跡が残ることはありません。
治療では、まずニキビの皮脂や膿を圧出して毛穴を清潔にします。その後、アグネス専用の微細絶縁針を毛穴に挿入し、皮脂腺に対して高周波エネルギーを照射します。高周波の熱により皮脂腺が凝固・破壊され、その後は体内のコラーゲン(タンパク質)として吸収されます。
アグネスには複数の種類の針が用意されており、治療目的に応じて使い分けることができます。B-typeは皮脂腺治療用、S-typeは汗管腫治療用、F-typeは脂肪層治療用、W-typeは皮膚治療用と、それぞれの症状に最適な針を選択して治療を行います。
大きなニキビの場合は、1つのニキビに対して4〜6か所に針を挿入し、均等に通電することで確実に皮脂腺を破壊します。この丁寧な手技が、アグネス治療の効果を最大限に引き出すポイントとなります。
4. アグネスで改善が期待できる症状
アグネスは、ニキビ治療だけでなく、さまざまな肌トラブルの改善に効果を発揮します。
まず、繰り返しできる炎症性ニキビへの効果があります。赤ニキビや黄ニキビなど、炎症を伴うニキビに対して特に効果的です。ニキビ一つひとつに直接高周波を照射することで、皮脂腺を破壊し、同じ場所からの再発を防ぎます。思春期ニキビ、大人ニキビ、顎や首、胸、背中のニキビなど、すべてのタイプのニキビに対応可能です。
次に、白ニキビ・黒ニキビ(コメド)への効果も期待できます。初期段階のニキビにもアグネスは有効です。早い段階で治療を開始することで、炎症性ニキビへの進行を防ぎ、治療期間も短くなります。また、ニキビ跡になりにくいというメリットもあります。
鼻の毛穴(いちご鼻)の改善にも効果があります。鼻は皮脂腺が特に多く存在する部位で、毛穴の詰まりや黒ずみが目立ちやすい場所です。アグネスでは、鼻の100〜200個程度の毛穴一つひとつに針を刺して高周波治療を行うことで、皮脂腺を縮小させ、毛穴の開きや黒ずみを改善します。
汗管腫の治療にも対応しています。汗管腫は、目の周りや額、こめかみなどにできる白っぽいぶつぶつで、汗の管を構成する細胞が増殖した良性の皮膚腫瘍です。従来のCO2レーザー治療では傷跡が残る可能性がありましたが、アグネスは皮膚表面を傷つけずに真皮層にある汗管腫を治療できるため、傷跡を残さず改善することができます。
稗粒腫の治療も可能です。稗粒腫は、目の周りにできる白い小さな粒状のできもので、角質が毛穴に溜まることで発生します。アグネスは稗粒腫の治療にも効果を発揮します。
さらに、目元の小じわやたるみの改善にも役立ちます。目の周りは皮膚が薄いため、ボトックスなどでは十分な効果が得られない場合があります。アグネスは微細絶縁針が真皮にまで届き、高周波の刺激によりエラスチンやコラーゲンの生成を促進させることで、目元のハリを取り戻す効果が期待できます。
5. アグネス治療の流れ
アグネス治療は、一般的に以下の流れで行われます。
最初にカウンセリング・診察を行います。医師が肌の状態を詳しく診察し、ニキビの種類や症状、治療歴などをヒアリングします。アグネス治療が適しているかどうかを判断し、治療計画を立てます。治療内容やリスク、費用、回数などについて詳しく説明を受け、納得したうえで治療を開始します。
次に、治療部位のクレンジング・消毒を行います。メイクを落とし、治療部位を清潔にします。
その後、麻酔の塗布を行います。痛みを軽減するため、治療部位に麻酔クリームを塗布します。麻酔が効くまで約10〜30分待ちます。なお、初回治療や治療箇所が少ない場合は、麻酔なしでも受けられる程度の痛みです。
続いて、皮脂・膿の圧出を行います。ニキビに溜まった皮脂や膿を優しく圧出し、毛穴を清潔にします。
そして、アグネスによる高周波照射を実施します。極細の絶縁針を毛穴に挿入し、皮脂腺に向けて高周波を照射します。針の先端から発する熱により、皮脂腺を凝固・破壊します。治療時間はニキビの数によりますが、30〜60分程度です。
治療後は、クーリング・炎症止めの塗布を行います。治療部位を冷却し、炎症を抑える薬を塗布して終了です。
翌日または翌々日にはメルティング(圧出処置)を行う場合があります。治療後、皮脂腺内の残渣物を圧出する処置を行うことで、より高い効果が期待できます。必須ではありませんが、重症ニキビの場合は推奨されます。
6. アグネス治療の費用相場|新宿エリアの価格帯
アグネス治療は自由診療(保険適用外)のため、クリニックによって料金が異なります。新宿エリアを含む東京都内の一般的な費用相場を紹介します。
料金設定には大きく分けて2つのパターンがあります。
1つ目は、ニキビの個数で料金を設定するタイプです。ニキビ1個あたり800円〜5,000円程度が相場です。ニキビの数が少ない方や、特定の場所に集中してできる方に適しています。
2つ目は、部位や範囲で料金を設定するタイプです。部分(頬片側、鼻など)で1回あたり15,000円〜50,000円程度、全顔1回で30,000円〜100,000円程度が相場です。顔全体にニキビがある方や、複数回の治療をセットで受けたい方に適しています。
複数回セットでの料金プランを用意しているクリニックも多く、全顔3回セットで150,000円〜250,000円程度、全顔5回セットで250,000円〜350,000円程度というケースが一般的です。セットプランは単発で受けるよりも1回あたりの料金がお得になることが多いです。
その他の費用として、初診料・再診料が0円〜3,000円程度、カウンセリング料が無料〜5,000円程度、麻酔代が1回2,000円〜3,000円程度、メルティング処置が無料〜5,000円程度となっています。
新宿エリアでアグネス治療を安く受けられるクリニックを探している方も多いですが、料金だけでクリニックを選ぶことはおすすめできません。後述する「安いクリニックを選ぶ際の注意点」も必ず参考にしてください。
7. アグネスと他のニキビ治療法との違い
ニキビ治療にはさまざまな方法がありますが、アグネスは他の治療法とどのように異なるのでしょうか。代表的な治療法との違いを解説します。
まず、外用薬・内服薬との違いについてです。保険適用のニキビ治療では、アダパレン(ディフェリンゲル)や過酸化ベンゾイル(BPO)などの外用薬、ミノサイクリンなどの抗生物質が使用されます。これらは毛穴の詰まりを改善したり、アクネ菌を抑制したりする効果がありますが、皮脂腺そのものにアプローチするものではないため、治療を中止すると再発する可能性があります。
ケミカルピーリングとの違いもあります。ケミカルピーリングは、酸を用いて古い角質を除去し、毛穴の詰まりを改善する治療法です。肌のターンオーバーを促進する効果がありますが、皮脂腺は表皮より深い真皮層にあるため、ピーリングでは届きません。そのため、効果は一時的で、継続的な治療が必要です。
ダーマペンとの違いも重要です。ダーマペンは、極細の針で肌に微細な穴をあけ、創傷治癒力を利用してコラーゲン生成を促す治療法です。ニキビ跡の改善には効果的ですが、現在進行形のニキビや皮脂腺への直接的なアプローチはできません。
レーザー治療との違いについても触れておきます。フラクショナルレーザーなどは、ニキビ跡の凹凸を改善するのに効果的です。しかし、ニキビの原因である皮脂腺を破壊する目的では使用されません。また、表皮へのダメージがあるため、ダウンタイムが長くなる傾向があります。
ポテンツァとの違いもあります。ポテンツァは、ダーマペンの進化形とも呼ばれるマイクロニードルRF治療器で、アグネスと同様に高周波を用いて皮脂腺にアプローチできます。ニキビだけでなく、ニキビ跡やシミ、たるみなど幅広い肌悩みに対応できる点が特徴です。一方、アグネスはニキビや毛穴、汗管腫に特化した治療器として開発されており、これらの症状に対してはより専門的な治療が可能です。
アグネス最大の特徴は、ニキビの根本原因である皮脂腺を直接破壊できる点です。他の治療法が「症状を抑える」対症療法であるのに対し、アグネスは「原因を取り除く」根本治療といえます。
8. アグネス治療のメリット
アグネス治療には、他のニキビ治療にはない多くのメリットがあります。
最大のメリットは、再発率が非常に低いことです。アグネスで破壊された皮脂腺は再生しないため、治療した部位からのニキビ再発がほとんどありません。研究報告によると、アグネス治療を3回受けた患者の1年後の経過観察で、12人中10人は再発がなく、再発した2人も症状は軽度だったとされています。
次に、ダウンタイムが短いというメリットがあります。皮膚表面にはダメージを与えないため、施術後の回復が早く、翌日からメイクが可能です。赤みや腫れは数日〜1週間程度で落ち着くことが多く、日常生活への影響を最小限に抑えられます。
すべてのタイプのニキビに対応できる点も魅力です。白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビなど、ニキビの進行段階を問わず治療できます。また、顔だけでなく、首、胸、背中などのニキビにも対応可能です。
1回の治療から効果を実感しやすいのも特徴です。多くの場合、1回の施術で皮脂腺が破壊されるため、治療後1〜2週間程度で効果を実感できます。ただし、より確実な効果を得るためには、1〜2か月間隔で3〜5回程度の治療を継続することが推奨されます。
肌のハリ改善効果も期待できます。高周波照射により真皮層のコラーゲン生成が促進されるため、ニキビ治療と同時に肌のハリや毛穴の引き締め効果も期待できます。
痛みが少ない点もメリットです。麻酔クリームを使用することで、施術中の痛みは「チクッとした軽い刺激」程度に抑えられます。痛みに敏感な方でも受けやすい治療です。
9. アグネス治療のデメリット・副作用・注意点
アグネス治療は安全性の高い治療法ですが、いくつかのデメリットや注意点もあります。
まず、治療後の赤みについてです。施術後2〜3日間は治療部位に赤みが出ることがあります。通常は1週間程度で落ち着きますが、人によっては赤みが強く出たり、長引いたりすることもあります。大切な予定がある場合は、1週間程度の余裕を持って治療を計画しましょう。
治療後の腫れや浸出液についても理解しておく必要があります。施術後、ニキビがあった部分が一時的に腫れたり、浸出液が出たりすることがあります。これは治療による反応であり、通常は数日で改善します。メルティング処置を受けることで、より早く改善する場合があります。
色素沈着のリスクも存在します。治療後に紫外線を浴びると、色素沈着を起こす可能性があります。施術後は日焼け止めを塗るなど、紫外線対策を十分に行うことが大切です。特に首のニキビを治療した場合は、1〜2か月間色素沈着が続くことがあります。
複数回の治療が必要な場合があることも覚えておきましょう。1回の治療で効果を実感できることが多いですが、ニキビの状態によっては3〜5回程度の継続治療が必要になる場合があります。
保険適用外で費用が高額になる点もデメリットです。アグネス治療は自由診療のため、全額自己負担となります。複数回の治療を受ける場合は、総額で数万円〜数十万円の費用がかかることを想定しておきましょう。
ニキビ跡には効果がない点も重要です。アグネスは皮脂腺を破壊することでニキビを治療しますが、すでにできてしまったニキビ跡(凹凸や色素沈着)を直接改善する効果はありません。ニキビ跡の治療には、フラクショナルレーザーやダーマペンなど別の治療法が必要です。
効果には個人差があることも理解しておきましょう。すべての方に同じ効果が得られるわけではありません。また、治療を行う医師やスタッフの技術力によっても効果に差が出ることがあります。
10. アグネス治療を受けられない方
以下に該当する方は、アグネス治療を受けることができません。事前に必ず医師に相談してください。
妊娠中の方は治療を受けられません。また、ペースメーカーをご使用中の方、体内に金属類や機械類のある方も対象外となります。治療部位にプロテーゼなど異物挿入がある方も同様です。
出血傾向のある方(抗血小板凝固薬を内服中の方など)や、ケロイド体質の方も治療を受けられない場合があります。治療部位に皮膚疾患がある方や、重度の皮膚炎がある方も要相談です。
現在使用している内服薬や外用薬がある場合は、事前に医師にお伝えください。既往歴や使用しているお薬によっては、治療できない場合があります。
11. 安いクリニックを選ぶ際の注意点
新宿エリアでアグネス治療を安く受けられるクリニックを探している方も多いと思いますが、料金の安さだけでクリニックを選ぶことにはリスクがあります。
極端に安い価格には理由があります。美容クリニックの施術料金には、医師や看護師の人件費、場所代、機材費、リスク対応費用などが含まれています。相場よりも大幅に安い場合は、何かを削減している可能性があります。例えば、1回あたりの照射数が少ない、経験の浅いスタッフが施術を担当する、アフターケアが不十分、といったケースが考えられます。
追加費用に注意が必要です。表示価格が安くても、初診料、カウンセリング料、麻酔代、メルティング処置代などが別途かかる場合があります。総額でいくらになるのか、事前にしっかり確認しましょう。
「今日だけの特別価格」に惑わされないでください。カウンセリング当日に契約を急かすクリニックは要注意です。信頼できるクリニックであれば、患者が十分に検討する時間を与えてくれます。複数のクリニックでカウンセリングを受け、比較検討することをおすすめします。
技術力の差がある点も理解しておきましょう。アグネス治療は、同じ機器を使用していても、施術者の技術力によって効果に差が出ます。特に大きなニキビに対しては、「4〜6か所に均等に絶縁針を刺入し、通電し、皮脂腺を電気焼灼する」という丁寧な手技が必要です。安さを優先するあまり、技術力の低いクリニックを選んでしまうと、期待した効果が得られない可能性があります。
12. 失敗しない美容クリニック選びの5つのポイント
アグネス治療を受けるクリニックを選ぶ際は、以下の5つのポイントを確認しましょう。
第1のポイントは、医師の資格・経歴・専門性を確認することです。美容クリニックを開業するのに必要なのは医師免許だけであり、美容医療の専門家である必要はありません。そのため、医師が美容医療の分野でどのような経験を積んできたか、ニキビ治療やアグネスの症例数はどのくらいかを確認することが重要です。日本皮膚科学会や日本美容外科学会などの専門医資格を持っているかどうかも参考になります。
第2のポイントは、カウンセリングの質を見極めることです。信頼できるクリニックは、カウンセリングに十分な時間をかけ、患者の悩みをしっかりと聞いてくれます。治療のメリットだけでなく、リスクや副作用についても正直に説明してくれること、無理な勧誘がないこと、質問に丁寧に答えてくれることが重要です。カウンセラーだけでなく、医師が直接カウンセリングを行うクリニックがより望ましいでしょう。
第3のポイントは、料金体系の透明性を確認することです。施術料金だけでなく、初診料、麻酔代、アフターケア代など、トータルでかかる費用が明示されているか確認しましょう。不明確な料金設定や、追加費用が多いクリニックは避けた方が無難です。
第4のポイントは、アフターケア体制をチェックすることです。施術後に何か問題が起きた場合、迅速に対応してもらえるかどうかは重要なポイントです。術後の経過観察やトラブル時の対応について、事前に確認しておきましょう。
第5のポイントは、複数のクリニックを比較検討することです。ほとんどのクリニックでは無料でカウンセリングを受けられます。1つのクリニックだけで決めずに、複数のクリニックでカウンセリングを受け、雰囲気や対応、料金などを比較してから決めることをおすすめします。

13. アグネス治療に関するよくある質問
アグネス治療について、患者様からよくいただく質問とその回答をまとめました。
「アグネス治療は痛いですか?」という質問については、痛みの感じ方には個人差がありますが、麻酔クリームを使用することで、多くの方が「チクッとした軽い刺激」程度と感じています。痛みに不安がある方は、事前に医師に相談してください。
「何回くらいで効果が出ますか?」という質問に対しては、1回の治療から効果を実感できることが多いですが、確実な効果を得るためには、1〜2か月間隔で3〜5回程度の治療を受けることが推奨されます。症状や肌質によって異なりますので、医師と相談して治療計画を立てましょう。
「治療後すぐにメイクできますか?」については、当日のメイクは控えていただき、翌日からメイク可能です。ただし、こすらないように優しくメイクアップしてください。
「皮脂腺を破壊して乾燥肌にならないですか?」という心配の声もありますが、顔には約2〜20万個の皮脂腺があるといわれています。アグネスで数百個程度の皮脂腺を破壊しても、乾燥肌になる心配はほとんどありません。むしろ、過剰な皮脂分泌が抑えられることで、肌質が改善することが期待できます。
「アグネスはニキビ跡にも効果がありますか?」という質問については、アグネスは皮脂腺を破壊することでニキビを治療する機器であり、すでにできてしまったニキビ跡(凹凸や色素沈着)を直接改善する効果はありません。ニキビ跡の治療には、フラクショナルレーザーやダーマペンなど別の治療法をご検討ください。
「背中や胸のニキビにも効果がありますか?」については、顔だけでなく、背中や胸、首などのニキビにもアグネスは効果的です。身体のニキビにお悩みの方もお気軽にご相談ください。
「保険は適用されますか?」という質問に対しては、アグネス治療は自由診療(保険適用外)のため、費用は全額自己負担となります。
14. まとめ
アグネスは、ニキビの根本原因である皮脂腺を高周波で破壊することで、同じ場所からの再発を長期間防ぐことができる革新的なニキビ治療法です。従来の治療法では解決できなかった「繰り返すニキビ」に悩んでいる方にとって、非常に効果的な選択肢となります。
新宿エリアでアグネス治療を安く受けられるクリニックを探している方も多いですが、料金だけでなく、医師の技術力やカウンセリングの質、アフターケア体制なども総合的に判断することが大切です。複数のクリニックでカウンセリングを受け、信頼できるクリニックを見つけてください。
当院(アイシークリニック新宿院)では、経験豊富な医師が患者様一人ひとりの肌状態を丁寧に診察し、最適な治療プランをご提案しています。アグネス治療について詳しく知りたい方、ニキビにお悩みの方は、ぜひ一度カウンセリングにお越しください。
参考文献
- 尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023 – 日本皮膚科学会
- 尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023 – Mindsガイドラインライブラリ
- ニキビのメカニズム – 資生堂
- 美容医療クリニックの上手な選び方 – アラガン・エステティックス・ビューティー
監修者医師
高桑 康太 医師
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務