毛穴の開き、ニキビ跡、小じわなど、セルフケアではなかなか改善しない肌悩みに効果的な治療法として、近年注目を集めているのが「ダーマペン」です。特に新宿エリアは、多くの美容皮膚科やクリニックが集中しており、ダーマペン治療を受けられる選択肢が豊富にあります。しかし、クリニックによって料金や使用する薬剤、医師の技術力は大きく異なるため、どこで治療を受けるべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ダーマペン治療の基礎知識から新宿でクリニックを選ぶ際のポイント、施術の流れ、ダウンタイムの過ごし方まで、知っておきたい情報を網羅的にご紹介します。はじめてダーマペン治療を検討されている方も、これまで他のクリニックで治療を受けてきた方も、ぜひ参考にしてください。

目次
- ダーマペンとは?基本的な仕組みと特徴
- ダーマペンで期待できる効果
- ダーマペン4と従来機種の違い
- 施術の流れと所要時間
- ダウンタイムの症状と期間
- ダウンタイム中の過ごし方と注意点
- 施術回数の目安と治療間隔
- 新宿でダーマペンクリニックを選ぶ際のポイント
- ダーマペンと併用できる薬剤・オプション治療
- ダーマペンを受けられない方・注意が必要な方
- よくある質問
- まとめ
1. ダーマペンとは?基本的な仕組みと特徴
ダーマペンは、オーストラリアのDermapen World社が開発したペン型の医療機器で、先端に装着された極細の針を使って肌に微細な穴を無数に開ける治療法です。この治療法は「マイクロニードリング」や「経皮コラーゲン誘導療法」とも呼ばれ、肌が持つ自然治癒力を利用して様々な肌トラブルの改善を目指します。
マイクロニードリングの概念は1995年にOrentreich兄弟によって提唱され、2005年にデスモンド・フェルナンデス医師が経皮コラーゲン誘導療法として確立しました。その後、ダーマペンは2011年に初代モデルが発売され、改良を重ねながら現在の最新型「ダーマペン4」に進化しています。
ダーマペン4は米国FDA(食品医薬品局)の承認を受けており、その効果と安全性が認められています。日本国内においても多くの美容皮膚科やクリニックで導入されており、信頼性の高い美容医療機器として広く使用されています。
ダーマペンの作用機序
ダーマペンによる治療では、髪の毛よりも細い33G(0.2mm)の極細針16本が先端に装着されており、毎秒120回という高速で振動します。これにより、1秒間に約1,920個もの微細な穴を肌表面に開けることができます。
肌に微細な穴が開くと、身体は傷を治そうとする自然治癒力(創傷治癒反応)を発動させます。この治癒過程は以下の3段階を経て進行します。
第一段階は「炎症段階」です。損傷直後に血小板が走化性因子を放出し、好中球や線維芽細胞が集まります。この段階で成長因子が放出され、傷の修復が始まります。
第二段階は「増殖段階」です。マクロファージが血小板由来成長因子、線維芽細胞成長因子、トランスフォーミング成長因子アルファ・ベータなど多数の成長因子を放出します。これらの成長因子が線維芽細胞の移動と増殖を刺激し、コラーゲンやエラスチンの産生が促進されます。
第三段階は「リモデリング段階」です。損傷後数週間から数ヶ月にわたって続き、新しいコラーゲンとエラスチンが真皮内に沈着します。I型、III型、VII型コラーゲンの産生が増加し、肌のハリや弾力が改善されていきます。
このように、ダーマペンは外科的な手術やレーザー治療とは異なり、肌本来の再生能力を活用する低侵襲な治療法です。皮膚の表面を大きく傷つけることなく、真皮層にまでアプローチできるため、ダウンタイムが比較的短く、効果的な治療が期待できます。
2. ダーマペンで期待できる効果
ダーマペン治療は、肌の自然治癒力とコラーゲン産生を促進することで、様々な肌悩みの改善が期待できます。以下に主な効果をご紹介します。
ニキビ跡の改善
ニキビによる炎症で皮膚がダメージを受けると、真皮層のコラーゲン構造が乱れ、クレーター状の凹みや色素沈着が残ることがあります。ダーマペンの針による刺激は、真皮の表層にある硬くなったコラーゲン束を物理的に破壊しつつ、その下で新しいコラーゲンとエラスチンの産生を誘導します。
特にクレーター状の萎縮性ニキビ跡に対しては、複数回の治療を重ねることで段階的に改善が期待できます。色素沈着タイプのニキビ跡についても、ターンオーバーの促進によりメラニンの排出が正常化され、徐々に薄くなっていくことが期待されます。
毛穴の開き・黒ずみの改善
過剰な皮脂分泌や加齢によるコラーゲン減少は、毛穴の開きや黒ずみの原因となります。ダーマペンには皮脂の分泌を正常化し、過剰な皮脂分泌を抑制する効果があるとされています。また、コラーゲンやエラスチンの産生が活性化されることで、毛穴周囲の肌にハリが生まれ、毛穴が引き締まって目立ちにくくなります。
いわゆる「いちご鼻」と呼ばれる鼻の毛穴の黒ずみや開きにも効果が期待でき、継続的な治療によって滑らかな肌質へと導きます。
小じわ・たるみの改善
加齢や紫外線の影響により減少したコラーゲンやエラスチンは、小じわやたるみの原因となります。ダーマペン治療により真皮層の線維芽細胞が活性化されると、これらの美容成分の産生が促進されます。
肌の弾力がよみがえることで、目元や口元の小じわ、顔全体のハリ不足が改善され、若々しい印象の肌を取り戻すことができます。
肌質・肌理(きめ)の改善
ダーマペンは肌のターンオーバーを促進するため、古い角質が適切に排出され、新しい健康な肌細胞への入れ替わりがスムーズになります。これにより、肌の質感が滑らかになり、キメが整った透明感のある肌へと導かれます。
くすみやざらつきが気になる方にも効果的で、1回の施術でも肌触りの変化を実感できる場合があります。
その他の効果
ダーマペンは上記以外にも、妊娠線(ストレッチマーク)、傷跡、毛孔性苔癬(腕や肩のブツブツ)などの改善にも効果が期待されています。針の深度を調整することで、様々な部位や症状に対応した治療が可能です。
3. ダーマペン4と従来機種の違い
現在、多くのクリニックで使用されているダーマペン4は、従来のダーマペン3から大幅にアップデートされた最新モデルです。両者の違いを理解することで、より効果的な治療を選択できます。
針の本数と振動速度の向上
ダーマペン3は12本の針で毎秒約1,300個の穴を開けるのに対し、ダーマペン4は16本の針で毎秒約1,920個の穴を開けることが可能です。針の本数が増え、振動速度が向上したことで、より短時間で効率的な施術が可能になりました。
最大深度の拡大
ダーマペン3の最大深度は2.5mmでしたが、ダーマペン4では3.0mmまで調整可能になりました。これにより、より深い層へのアプローチが可能となり、深いニキビ跡や妊娠線など、従来対応が難しかった症状にも効果が期待できるようになっています。
針の安定性と精度の向上
ダーマペン4では針の振動の安定性が高まり、皮膚への垂直な刺入がより正確に行えるようになりました。これにより、表皮への負担や損傷が軽減され、痛みや出血も従来機種と比較して軽減されています。
ダウンタイムの短縮
上記の改良により、ダーマペン4は従来のダーマペンと比較してダウンタイムが短くなる傾向があります。より精密な針の動きにより肌への負担が少なく、回復が早いことが期待できます。
4. 施術の流れと所要時間
ダーマペン治療は、カウンセリングから施術、アフターケアまで含めて1時間から1時間半程度を見込んでおくとよいでしょう。以下に一般的な施術の流れをご紹介します。
カウンセリング・診察
まず、医師によるカウンセリングと診察を行います。肌の状態を確認し、治療の目的やお悩みをヒアリングした上で、最適な治療プランを提案します。ダーマペン治療のメカニズム、期待できる効果、リスクや副作用、施術後の注意点などについて詳しく説明を受けます。
不安な点や疑問点があれば、この段階で遠慮なく質問することが大切です。
クレンジング・洗顔
施術前にメイクや皮脂汚れを落とすため、クレンジングと洗顔を行います。肌を清潔な状態にすることで、施術の効果を最大限に引き出し、感染リスクを軽減します。
麻酔クリームの塗布
ダーマペン治療では針を使用するため、施術前に表面麻酔クリームを塗布します。麻酔クリームが効くまで約20〜30分間待機します。麻酔により、施術中の痛みはかなり軽減されます。
ダーマペン施術
麻酔クリームを拭き取った後、美容液や薬剤を塗布しながらダーマペン4による施術を行います。医師または看護師が、患者様の肌状態や治療目的に応じて針の深度を調整しながら、縦・横・斜めの方向に施術していきます。
施術時間は顔全体で約15〜20分程度です。目元の近くや小鼻など細かい部位も、ペン型のダーマペンならきめ細やかな施術が可能です。
鎮静・アフターケア
施術後は肌が赤みを帯びた敏感な状態になっています。鎮静剤を塗布し、成長因子入りのパックやマスクでクーリングを行います。所要時間は10〜15分程度です。
アフターケアの方法や施術後の注意点について説明を受け、ご帰宅となります。
5. ダウンタイムの症状と期間
ダーマペン治療後には、肌に一時的な症状が現れます。これは正常な経過であり、肌が回復する過程で自然に治まっていきます。
主なダウンタイム症状
施術直後から数日間に現れる症状として、以下のものが挙げられます。
赤み・腫れは最も一般的な症状です。ダーマペンの針による刺激で肌に微細な傷ができるため、傷を治そうとして毛細血管の血流量が一時的に増加します。日焼け後のような赤みが施術直後から現れ、数日から1週間程度で徐々に治まります。
かゆみは、肌のバリア機能が一時的に低下し乾燥することで生じます。傷が治る過程で現れることが多く、掻かないように注意が必要です。
皮むけは、肌のターンオーバーが促進されることで起こる正常な反応です。古い角質が剥がれ落ち、新しい肌に生まれ変わっている証拠です。無理に剥がさず、自然に取れるのを待ちましょう。
内出血は、稀に針が血管に触れることで起こる場合があります。多くは数日から2週間程度で消失します。
点状出血は、施術直後に見られることがありますが、針穴が非常に小さいため数時間で閉じ、目立たなくなります。
ダウンタイムの期間
ダウンタイムの長さは、使用する針の深度によって異なります。
0.2mm〜0.5mmの浅い深度の場合、ダウンタイムは約1〜2日程度と短く、赤みも軽度で済むことが多いです。美白やニキビ予防など、表皮へのアプローチを目的とした施術に用いられます。
0.5mm〜1.0mm程度の中程度の深度では、ダウンタイムは約2〜4日程度です。毛穴の開きやニキビ跡の改善など、一般的な肌悩みに対応する施術に用いられます。
1.5mm〜3.0mmの深い深度では、ダウンタイムは約1週間程度かかる場合があります。深いクレーター状のニキビ跡や瘢痕など、より強力なアプローチが必要な症状に用いられます。
多くの場合、施術後2〜4日程度で主な症状は落ち着き、1週間後にはほぼ通常の状態に戻ります。ただし、個人差があるため、余裕を持ったスケジュールで施術を受けることをおすすめします。
6. ダウンタイム中の過ごし方と注意点
ダウンタイム中は肌が非常にデリケートな状態になっています。適切なケアを行うことで、回復を早め、治療効果を最大限に引き出すことができます。
保湿の徹底
施術後の肌はバリア機能が低下し、乾燥しやすい状態になっています。こまめな保湿を心がけ、肌の水分をしっかり補給しましょう。化粧水や乳液は、アルコールなど刺激の強い成分が含まれていない、敏感肌用のアイテムを使用することをおすすめします。
ワセリンなどの保湿剤も効果的ですが、厚塗りすると毛穴を塞いでニキビの原因になる可能性があるため、薄く塗布するようにしましょう。
紫外線対策
ダウンタイム中の肌は紫外線の影響を受けやすく、色素沈着やシミが発生するリスクが高まります。外出時には必ず日焼け止めを塗布し、帽子やサングラス、日傘なども活用して紫外線から肌を守りましょう。
ただし、施術当日は日焼け止めの使用を避け、翌日以降から使用を開始してください。
メイクについて
施術当日のメイクは避けてください。翌日以降(施術から12〜24時間経過後)からメイクは可能ですが、なるべく薄いナチュラルメイクにとどめましょう。ファンデーションや汚れが針穴から肌に入ると刺激になる可能性があるため、こすらず優しく塗布することが大切です。
クレンジングの際も肌をこすらないよう注意し、低刺激のミネラルコスメなどを選ぶとよいでしょう。
控えるべき行動
ダウンタイム中は体温を上げる行動を控えることが重要です。サウナや長時間の入浴、激しい運動は血行を促進し、赤みや腫れを悪化させる可能性があります。施術後2〜3日間は軽いシャワー程度にとどめ、入浴は控えめにしましょう。
飲酒も血行を促進するため、ダウンタイム中は控えることをおすすめします。また、喫煙は体内で活性酸素を発生させ、コラーゲンやエラスチンの生成を阻害する可能性があるため、できるだけ控えましょう。
肌への刺激を避ける
ダウンタイム中は肌を触ったり、こすったりしないよう注意してください。かゆみが生じても掻かず、冷やすなどして対処しましょう。皮むけが起きても無理に剥がさず、自然に取れるのを待つことが大切です。無理に剥がすと色素沈着や傷跡の原因になることがあります。
異常がある場合
通常、症状は1週間程度で落ち着きますが、赤みが長引いたり、だんだん強くなったり、じくじくとした状態が続く場合は感染症などが疑われます。このような場合は早めに施術を受けたクリニックに相談してください。
7. 施術回数の目安と治療間隔
ダーマペン治療は、1回でも肌のハリやキメの改善を実感できる場合がありますが、しっかりとした効果を得るためには複数回の施術が必要です。
症状別の目安回数
肌質改善やハリ・ツヤの向上が目的の場合は、3〜5回程度の施術で効果を実感できることが多いです。軽度のニキビ跡や色素沈着も、この回数で改善が期待できます。
毛穴の開きの改善には3〜6回程度、クレーター状の深いニキビ跡や濃い色素沈着の改善には5〜10回以上の施術が必要になることがあります。症状が重いほど、効果を感じるまでに時間と回数がかかります。
治療間隔
ダーマペン治療は、肌の回復を待って次回の施術を行う必要があります。一般的には3〜4週間(約1ヶ月)の間隔を空けることが推奨されています。
施術の頻度を上げて短期間に何度も受けると、肌にダメージが蓄積し、かえって肌トラブルや色素沈着のリスクが高まります。医師の指示に従い、適切な間隔で継続的に治療を受けることが大切です。
効果の持続期間
ダーマペンの効果は永続的ではありませんが、一度改善されたクレーター状のニキビ跡などは、治療をやめても元に戻ることは少ないとされています。
肌質の維持やエイジングケアを目的とする場合は、集中治療後も1〜2ヶ月に1回程度のメンテナンスを継続することで、効果を持続させることができます。
8. 新宿でダーマペンクリニックを選ぶ際のポイント
新宿エリアには多くの美容皮膚科やクリニックがあり、ダーマペン治療を提供しています。満足のいく治療結果を得るために、クリニック選びで押さえておきたいポイントをご紹介します。
医師の経験と実績
ダーマペン治療では、患者様の肌状態や症状に合わせて針の深度を適切に調整することが重要です。針の深さを誤ると、期待した効果が得られなかったり、副作用のリスクが高まったりする可能性があります。
経験豊富な医師が在籍し、ダーマペン治療の実績が豊富なクリニックを選ぶことで、安心して施術を受けることができます。症例写真や治療実績を公開しているクリニックであれば、事前にどのような結果が期待できるかイメージしやすいでしょう。
カウンセリングの充実度
美容医療においては、治療前のカウンセリングが非常に重要です。患者様の肌の状態を丁寧に診察し、悩みや希望をしっかりヒアリングした上で、最適な治療プランを提案してくれるクリニックを選びましょう。
無料カウンセリングを実施しているクリニックであれば、費用を気にせず相談することができます。不安な点や疑問点に対して、わかりやすく丁寧に説明してくれるかどうかも、クリニック選びの重要なポイントです。
使用する薬剤・オプションの種類
ダーマペン治療では、施術中に使用する薬剤によって得られる効果が変わります。自分の肌悩みに合った薬剤を豊富に取り揃えているクリニックを選ぶことで、よりパーソナライズされた治療を受けることができます。
成長因子を含む美容液、ヒアルロン酸、ビタミンC誘導体、PRPなど、様々なオプションが用意されているかどうかも確認しておきましょう。
衛生管理・安全対策
ダーマペン治療は針を使用する施術のため、衛生管理が非常に重要です。使い捨ての針チップを使用しているか、機器本体に感染防止カバーを装着しているかなど、衛生対策がしっかりしているクリニックを選びましょう。
また、米国FDA承認のダーマペン4を使用しているかどうかも、安全性を判断する一つの基準になります。
料金体系の明確さ
美容医療は自由診療のため、料金はクリニックによって異なります。料金体系が明確で、カウンセリング時にしっかりと説明してくれるクリニックを選びましょう。
施術料金に麻酔代やアフターケア費用が含まれているか、追加料金が発生する場合はどのようなケースかなど、事前に確認しておくことが大切です。極端に安い料金を謳っているクリニックには注意し、適正な価格設定のクリニックを選ぶことをおすすめします。
新宿エリアのダーマペン治療(全顔)の費用相場は、1回あたり15,000円〜25,000円程度が一般的です。使用する薬剤やオプションによって料金は変動します。
通いやすさ・アクセス
ダーマペン治療は複数回の施術が必要なため、通いやすい立地にあるクリニックを選ぶことも重要です。新宿駅周辺には多くのクリニックがあり、駅から徒歩数分の好立地にあるクリニックも多いため、仕事帰りや買い物のついでにも通いやすいでしょう。
診療時間も確認し、自分のライフスタイルに合った時間帯に通えるクリニックを選ぶと、継続的な治療がしやすくなります。
アフターフォローの体制
施術後に不安なことがあった場合に、すぐに相談できる体制が整っているかどうかも重要なポイントです。万が一、副作用や異常が生じた場合に対応してもらえるかどうか、事前に確認しておきましょう。
9. ダーマペンと併用できる薬剤・オプション治療
ダーマペン治療では、施術中に開けた微細な穴から美容成分を肌の奥深くまで浸透させることができます。通常の塗布では届きにくい真皮層にまで有効成分を届けることで、より高い効果が期待できます。
ヒアルロン酸
保湿効果の高いヒアルロン酸は、施術後の肌の乾燥を防ぎ、ハリと潤いを与えます。真皮層から水分を補給することで、肌の弾力を高め、小じわやたるみの改善にも効果的です。
成長因子製剤(グロースファクター)
EGF(上皮細胞成長因子)やFGF(線維芽細胞成長因子)などの成長因子を含む製剤は、肌の再生を促進し、コラーゲン産生をサポートします。ニキビ跡や毛穴の改善、エイジングケアに効果的です。
ヴェルベットスキン(マッサージピール併用)
ダーマペンとマッサージピール(PRX-T33)を組み合わせた人気の施術です。マッサージピールに含まれる高濃度TCA(トリクロロ酢酸)がダーマペンで開けた穴から浸透し、真皮層でコラーゲン産生を強力に促進します。
ダーマペン単独やマッサージピール単独と比較して、2〜3倍の効果が期待できるとされており、ハリ・ツヤ・美白効果を同時に得たい方におすすめです。施術後はヴェルベットのような滑らかな肌触りになることから、この名前がついています。
ウーバーピール
ダーマペンのメーカーが開発した専用のピーリング剤です。肌のターンオーバーを促進し、軽度のニキビやニキビ跡の色素沈着、肝斑などに効果的です。低刺激性のため、敏感肌の方にも使用できます。
PRP(多血小板血漿)療法
患者様ご自身の血液から血小板を抽出し、ダーマペンで開けた穴から肌に浸透させる再生医療です。血小板には成長因子を作り出す働きがあり、肌の再生力を高めて肌質を改善します。
ヴァンパイアフェイシャルとも呼ばれ、自己血を使用するためアレルギーのリスクが低く、より自然な肌再生が期待できます。
ボツリヌストキシン
ボツリヌストキシンをダーマペンで皮膚の浅い部分に導入する方法です。筋肉に作用させるのではなく、皮膚表面に作用させることで、毛穴の引き締めや皮脂分泌の抑制効果が期待できます。
美白成分(トラネキサム酸など)
トラネキサム酸やビタミンCなどの美白成分を導入することで、シミやくすみの改善、肝斑の抑制効果が期待できます。
10. ダーマペンを受けられない方・注意が必要な方
ダーマペン治療は多くの方に適した施術ですが、以下に該当する方は治療を受けられない場合や、事前に医師への相談が必要な場合があります。
治療を受けられない方としては、妊娠中または授乳中の方、治療部位に活動性のニキビや炎症がある方、ヘルペスやイボなどの感染症がある方、中等度以上の症状がある湿疹など慢性的な皮膚疾患がある方、ケロイド体質の方、化学療法や放射線療法を受けている方、出血性の疾患がある方、糖尿病で合併症がある方などが挙げられます。
注意が必要な方としては、金属アレルギーがある方、麻酔薬にアレルギーがある方、肝斑がある方、日光過敏症の方、アトピー性皮膚炎の方などが挙げられます。
また、施術前後にトレチノイン(レチノイン酸)を使用している方は、施術の2週間前から休薬が必要な場合があります。現在使用している外用薬や内服薬がある場合は、必ず事前に医師に伝えてください。

11. よくある質問
ダーマペン治療について、患者様からよくいただく質問とその回答をまとめました。
施術中の痛みについては、麻酔クリームを使用するため、施術中の痛みはかなり軽減されます。多少のチクチク感を感じる方もいますが、我慢できないほどの痛みではありません。痛みに弱い方は事前にお伝えいただければ、対応いたします。
1回で効果は感じられるかという質問については、1回の施術でも肌のハリやキメの改善を感じられる方は多くいらっしゃいます。ただし、ニキビ跡や毛穴の改善など、しっかりとした効果を得るためには複数回の施術が必要です。
施術後いつからメイクができるかについては、施術当日はメイクを控えていただき、翌日(12〜24時間経過後)からメイクが可能です。ただし、なるべく薄いメイクにとどめ、肌への負担を減らすようにしてください。
どのくらいの頻度で通えばよいかについては、3〜4週間(約1ヶ月)に1回の頻度で通われることをおすすめします。肌の回復を待ってから次回の施術を行うことで、効果を最大限に引き出すことができます。
セルフダーマペンとの違いについては、近年、自宅で使用できるセルフダーマペンが販売されていますが、これらは医療機器であるダーマペンの類似品や模造品であり、安全性や効果が保証されていません。針をまっすぐに刺せない、深さの調整ができない、感染リスクがあるなど、様々な問題があります。失敗を避けるためにも、必ず医療機関で施術を受けることをおすすめします。
12. まとめ
ダーマペンは、肌の自然治癒力を活用してニキビ跡、毛穴の開き、小じわなど様々な肌悩みを改善できる、安全性と効果が認められた美容医療です。新宿エリアには多くのクリニックがダーマペン治療を提供しており、自分に合ったクリニックを選ぶことで、満足のいく治療結果を得ることができます。
クリニック選びでは、医師の経験と実績、カウンセリングの充実度、使用する薬剤の種類、衛生管理、料金体系の明確さ、アフターフォローの体制などを総合的に判断することが大切です。また、ダーマペン治療は複数回の施術が必要なため、通いやすさも重要なポイントです。
ダーマペン治療をご検討の方は、まずは無料カウンセリングで肌の状態を診てもらい、自分に合った治療プランを相談することをおすすめします。経験豊富な医師による適切な施術と、正しいアフターケアを行うことで、理想の美肌を手に入れましょう。
アイシークリニック新宿院では、経験豊富な医師が患者様一人ひとりの肌状態を丁寧に診察し、最適な治療プランをご提案いたします。ダーマペン治療に関するご質問やご不安がありましたら、お気軽にご相談ください。
参考文献
- マイクロニードリング – Wikipedia
- 美容医療サービスに関する消費者への情報提供 – 独立行政法人国民生活センター
- 美容医療広告について(患者向け) – 公益社団法人 日本美容医療協会
- 美容医療における広告について – 公益社団法人 日本美容医療協会
- その医療広告、大丈夫? ルールを知って見極めよう! – 政府広報オンライン
- 医療広告ガイドライン – 厚生労働省
監修者医師
高桑 康太 医師
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務