花粉症で肌荒れが起きる原因とは?メカニズムと対策を解説

春になると鼻水やくしゃみだけでなく、肌のかゆみや赤み、乾燥がひどくなると感じる方は少なくありません。実はこれらの症状は、花粉症と深く関係している可能性があります。花粉症と肌荒れは一見別々の問題に思えますが、体の免疫反応や皮膚のバリア機能を通じて密接につながっています。本記事では、花粉症が肌荒れを引き起こすメカニズムをわかりやすく解説し、日常でできる対策についてもご紹介します。


目次

  1. 花粉症と肌荒れの関係性
  2. 花粉症が肌荒れを引き起こす主な原因
  3. 花粉症による肌荒れの症状の特徴
  4. 花粉が肌に直接与えるダメージ
  5. アレルギー反応が肌に与える影響
  6. 花粉症の薬が肌に与える影響
  7. 花粉シーズンの肌荒れ対策
  8. スキンケアで気をつけるべきポイント
  9. 食事・生活習慣から肌を守るアプローチ
  10. 病院・クリニックを受診する目安
  11. まとめ

この記事のポイント

花粉症による肌荒れは、花粉の直接接触によるバリア機能低下、アレルギー反応による炎症、物理的刺激など複合的な原因で生じる。対策は保湿ケアと花粉暴露の低減が基本で、改善しない場合は専門医への受診が推奨される。

🎯 花粉症と肌荒れの関係性

「花粉症は鼻や目の病気では?」と思われる方も多いかもしれません。しかし近年の研究では、花粉症の時期に皮膚トラブルが増加することが明らかになっています。毎年春になると肌の調子が悪くなるという方の中には、花粉症が原因となっているケースが少なくありません。

花粉症とは、スギやヒノキなどの花粉に対して体の免疫システムが過剰に反応するアレルギー疾患です。この免疫反応は鼻や目だけに起きるのではなく、皮膚にも影響を及ぼします。特に敏感肌やアトピー性皮膚炎の素因を持つ方は、花粉シーズンに肌トラブルが悪化しやすい傾向があります

また、花粉が直接皮膚に付着することで起こる刺激反応や、花粉症に伴う睡眠不足・疲労・ストレスなどの二次的な要因も、肌荒れを促進することがわかっています。花粉症の時期の肌荒れは、複数の要因が重なって起きているため、適切に対処するには原因ごとの理解が重要です。

Q. 花粉が肌に直接触れると何が起きますか?

花粉の表面にはプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)が含まれており、皮膚の角質層を構成するケラチンを分解します。これにより皮膚のバリア機能が低下し、水分が蒸発しやすくなるほか、アレルゲンや刺激物が皮膚内部に侵入しやすくなり、炎症や乾燥が引き起こされます。

📋 花粉症が肌荒れを引き起こす主な原因

花粉症が肌荒れを引き起こす原因は一つではなく、いくつかのメカニズムが複合的に働いています。主な原因として以下が挙げられます。

まず、体内でのアレルギー反応による炎症があります。花粉が体内に入ると、免疫細胞がIgE抗体を産生し、次に同じ花粉に接触した際にヒスタミンなどの化学物質が大量に放出されます。これが炎症を引き起こし、皮膚にもその影響が及びます。

次に、花粉が直接皮膚に触れることによる刺激があります。空気中に浮遊する花粉は皮膚の表面に付着し、バリア機能が低下している場合は皮膚内部に浸透して炎症を引き起こすことがあります。

さらに、花粉症に伴う行動の変化も肌荒れの原因になります。鼻水や鼻づまりで鼻周りを何度もふいたり、目がかゆくてこすったりする動作は、皮膚への物理的な刺激となり、赤みや乾燥を引き起こします

そして、花粉シーズンに増えるストレスや睡眠不足も、皮膚のバリア機能を低下させる要因として無視できません。体全体の免疫バランスが崩れることで、肌の自己修復能力も落ちてしまうのです。

💊 花粉症による肌荒れの症状の特徴

花粉症が原因で起きる肌荒れには、いくつかの特徴的な症状があります。これらを知ることで、通常の乾燥肌や他の皮膚疾患との違いを見分ける手がかりになります。

最もよく見られる症状は、肌のかゆみです。花粉シーズンに突然肌がかゆくなる場合、アレルギー反応によるものである可能性があります。かゆみは顔面、特に目の周り・頬・あごなど花粉が触れやすい部位に現れやすいです

赤みや湿疹も代表的な症状の一つです。アレルギー性の炎症反応によって皮膚が赤くなったり、小さな発疹が出たりすることがあります。これは「花粉皮膚炎」とも呼ばれ、毎年花粉の飛散時期に繰り返し起きるのが特徴です

乾燥・かさつきも多くの方が訴える症状です。花粉に含まれるプロテアーゼという酵素が皮膚のタンパク質を分解し、バリア機能を低下させることで、皮膚の水分が蒸発しやすくなります。その結果、通常よりも乾燥が進みやすくなります。

目の周りのただれや腫れも花粉症に伴う肌トラブルとして多く見られます。目がかゆくてこすることで生じる物理的な刺激に加え、目のアレルギー反応が周囲の皮膚にも影響を与えることがあります。

これらの症状が花粉の飛散量と連動して増減する場合は、花粉症が原因の肌荒れを強く疑うことができます

Q. 花粉症のアレルギー反応はなぜ肌荒れを悪化させるのですか?

花粉症のアレルギー反応で産生されるTh2型サイトカイン(IL-4・IL-13など)は、皮膚バリアに不可欠なセラミドや天然保湿因子の産生を抑制します。また放出されたヒスタミンが血管透過性を高めることで、皮膚に赤み・腫れ・かゆみが生じます。アトピー性皮膚炎の方は特に悪化しやすい傾向があります。

🏥 花粉が肌に直接与えるダメージ

花粉は単なるアレルゲンとしてだけでなく、皮膚に直接触れることでもダメージを与えることが近年の研究で明らかになっています。

花粉の表面にはプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)が含まれており、これが皮膚のケラチン(タンパク質)を分解します。皮膚の最外層である角質層はケラチンやセラミドなどで構成されており、水分を保持して外部からの刺激を防ぐバリアとして機能しています。このバリアがプロテアーゼによって損傷されると、皮膚の保湿機能が低下し、アレルゲンや刺激物が皮膚内部に侵入しやすくなります。

特に顔は花粉が直接触れる機会が最も多い部位のため、花粉による直接的なダメージを受けやすい場所です。マスクを着用していない場合や屋外での活動が多い日は、花粉が顔に付着する量も増えるため、肌荒れが起きやすくなります。

また、花粉には「オービクル」と呼ばれる超微粒子が含まれており、通常の花粉粒子よりもはるかに小さいため、皮膚の細かい隙間にも入り込みやすいとされています。このオービクルが皮膚内部で炎症を引き起こすことも、肌荒れの一因と考えられています。

さらに、都市部では花粉に大気汚染物質(ディーゼル排気微粒子など)が付着していることがあり、これが花粉の刺激性をさらに高めることが指摘されています。都市部に住む方が花粉症の症状や肌荒れが悪化しやすい背景には、こうした環境的な要因もあるのです。

⚠️ アレルギー反応が肌に与える影響

花粉症は、体内でのアレルギー反応を通じて全身に影響を与えます。その中でも皮膚への影響は見過ごされがちですが、実際には重要なメカニズムが働いています。

花粉が鼻や口から体内に入ると、免疫システムはこれを「異物」として認識します。初回の暴露でIgE抗体が産生され、肥満細胞(マスト細胞)の表面に結合します。次に花粉に触れたとき、花粉とIgE抗体が結合し、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンなどの炎症性物質が大量に放出されます

ヒスタミンは血管を拡張させ、血管透過性を高める作用があります。これにより皮膚の血流が増加して赤みが生じ、血漿成分が組織に漏れ出ることで腫れやかゆみが起きます。鼻や目でのアレルギー反応と同じメカニズムが、皮膚でも起きているのです。

また、アレルギー反応によって体内で産生されるTh2型サイトカイン(IL-4、IL-13など)は、皮膚のバリア機能に関わるセラミドや天然保湿因子の産生を抑制することが知られています。つまり、花粉症のアレルギー反応が活発になると、皮膚のバリア機能自体が損なわれやすくなるのです

アトピー性皮膚炎を持つ方は、もともとTh2優位の免疫状態にあることが多く、花粉症のアレルギー反応によってさらにその傾向が強まることがあります。そのため、花粉シーズンにアトピー性皮膚炎が悪化するケースが多く報告されています。

さらに、慢性的なアレルギー反応は「皮膚の神経過敏」も引き起こします。皮膚の神経が過敏になると、わずかな刺激でもかゆみや痛みを感じやすくなり、通常は問題のないスキンケア製品や衣類の素材でもトラブルになることがあります。

🔍 花粉症の薬が肌に与える影響

花粉症の治療に使われる薬の中には、皮膚に影響を与えるものがあることも知っておく必要があります。

最もよく使われる花粉症の薬である抗ヒスタミン薬には、皮膚の乾燥を引き起こす副作用があります。抗ヒスタミン薬は汗腺や皮脂腺の分泌を抑制する抗コリン作用を持つものがあり、これにより皮膚が乾燥しやすくなることがあります。特に第一世代の抗ヒスタミン薬(クロルフェニラミンなど)でその傾向が強いとされています。

一方、第二世代の抗ヒスタミン薬(ロラタジン、セチリジンなど)は抗コリン作用が比較的弱く、皮膚への影響も少ないとされています。花粉症の薬を選ぶ際には、医師や薬剤師に相談して自分に合ったものを選ぶことが重要です。

ステロイド点鼻薬については、鼻への局所投与であるため全身への影響は少ないとされていますが、長期にわたる全身投与のステロイドは皮膚の菲薄化や乾燥を引き起こす可能性があります。

また、花粉症に伴う鼻水を拭くためのティッシュの使用も見逃せない要因です。鼻周りを頻繁に拭くことで、皮膚の油分や水分が奪われ、摩擦による刺激が加わります。これが鼻の下の赤みやただれの原因になることが多く、「ティッシュかぶれ」とも呼ばれています

Q. 花粉シーズンの食事で肌荒れ対策に役立つ栄養素は何ですか?

青魚や亜麻仁油に含まれるオメガ3脂肪酸は炎症を抑え、皮膚細胞膜の材料にもなります。ブロッコリーや柑橘類のビタミンCはコラーゲン合成と抗酸化を促進し、アーモンドのビタミンEも皮膚の炎症抑制に有効です。さらに発酵食品で腸内環境を整えると、免疫バランスの改善を通じてアレルギー症状の緩和が期待できます

📝 花粉シーズンの肌荒れ対策

花粉症による肌荒れを防ぐためには、花粉への暴露を減らすことと、皮膚のバリア機能を守ることの両面からアプローチすることが効果的です

まず、花粉への暴露を減らすための対策です。外出時はマスクの着用が基本ですが、顔全体の花粉への暴露を防ぐためにはメガネやゴーグルの着用も有効です。帽子やスカーフで顔を覆うことも、花粉が直接肌に触れる機会を減らします。帰宅時には玄関で衣類の花粉を払い落とし、洗顔で顔についた花粉を速やかに洗い流すことが重要です

花粉の飛散量が多い日は外出を控えるか、外出時間を短くすることも有効な対策です。花粉情報をこまめにチェックして、飛散量が特に多い日は室内にいるようにすることで、肌への花粉の暴露を最小限に抑えられます。

室内では空気清浄機を活用することで、室内に持ち込まれた花粉を除去できます。換気は花粉の飛散量が少ない早朝か雨の日に行うのが望ましいです。

洗顔については、花粉シーズン中は朝晩のケアに加え、帰宅後すぐの洗顔を習慣にしましょう。ただし、洗いすぎは逆に皮膚のバリア機能を損なうため、刺激の少ないぬるま湯と低刺激の洗顔料を使い、優しく洗うことが大切です。ゴシゴシ擦らず、泡で包むように洗うのがポイントです。

💡 スキンケアで気をつけるべきポイント

花粉症による肌荒れへの対策として、日々のスキンケアは非常に重要な役割を果たします。正しいスキンケアで皮膚のバリア機能を高めることが、花粉の侵入を防ぐことにもつながります。

保湿は花粉シーズンの肌荒れ対策における最重要ポイントです。セラミドやヒアルロン酸を含む保湿剤を使用することで、皮膚のバリア機能を補強できます。セラミドは角質層の細胞同士を繋ぐ「セメント」のような役割を果たしており、花粉などの外部刺激から皮膚を守るために欠かせない成分です。

洗顔後はできるだけ早く保湿することが大切です。洗顔後は皮膚の水分が急速に蒸発しやすいため、タオルで水分を優しく押さえた後、1〜2分以内に化粧水と保湿クリームを塗布しましょう

花粉シーズン中は普段よりも刺激の少ない低刺激のスキンケア製品を選ぶことが重要です。アルコール、香料、着色料などの刺激成分が入っていない製品を選び、新しい製品を使う前にはパッチテストを行うことをおすすめします。

化粧品の選択にも注意が必要です。花粉シーズン中は普段使っているファンデーションやコンシーラーが肌に刺激を与えることがあります。刺激の少ないミネラルファンデーションや、UV効果のある下地を使って花粉から肌を物理的に守りながら、皮膚への負担を最小限にする工夫が役立ちます。

鼻の周りの肌荒れ対策としては、鼻をかむ際のティッシュの選択が重要です。アルコール含有のウェットティッシュは刺激が強いため避け、柔らかいティッシュを使って優しく押さえるように使用しましょう。また、鼻の周りには薄いバリアクリームを塗っておくと、摩擦による刺激を軽減できます

目の周りのケアも大切です。目がかゆくてこすりたくなる衝動は理解できますが、目の周りの皮膚は非常に薄くデリケートなため、こするとすぐに色素沈着や湿疹が起きてしまいます。かゆいときは冷やしたタオルを目に当てるか、目薬(アレルギー用)を点眼してかゆみを和らげましょう。

日焼け止めの使用も花粉シーズン中は欠かせません。紫外線は皮膚のバリア機能をさらに低下させるため、花粉の多い春は紫外線対策も同時に行うことが重要です。低刺激タイプのUVケア製品を選びましょう。

Q. 花粉症による肌荒れはどんな場合に皮膚科を受診すべきですか?

かゆみや湿疹が強く睡眠や日常生活に支障をきたす場合、市販薬やセルフケアを続けても改善が見られない場合、アトピー性皮膚炎を合併して花粉シーズンに著しく悪化する場合は、皮膚科やアレルギー科への受診を検討してください。アイシークリニックでは症状に応じた適切な治療とアドバイスを提供しています。

✨ 食事・生活習慣から肌を守るアプローチ

スキンケアと並行して、食事や生活習慣を整えることも花粉症による肌荒れの改善に効果的です。皮膚は体の内側の状態を反映するため、体の内側からのアプローチも重要です。

食事面では、抗炎症作用のある栄養素を積極的に取り入れることが助けになります。オメガ3脂肪酸(青魚、亜麻仁油、くるみなどに含まれる)は炎症を抑える働きがあり、皮膚のバリア機能を構成する細胞膜の材料にもなります。花粉シーズン中はこれらの食品を意識的に摂取するとよいでしょう。

ビタミンCは皮膚のコラーゲン合成を促進し、抗酸化作用によって炎症から皮膚を守ります。ブロッコリー、ピーマン、柑橘類などに豊富に含まれています。ただし、柑橘類は人によっては花粉アレルゲンとの交差反応(口腔アレルギー症候群)を引き起こすことがあるため、注意が必要です

ビタミンEも強力な抗酸化物質で、皮膚の炎症を抑制する効果があります。アーモンド、ひまわり油、アボカドなどに多く含まれています。

腸内環境を整えることも免疫バランスの改善につながり、アレルギー症状の緩和に役立つとされています。ヨーグルト、キムチ、納豆などの発酵食品や、食物繊維を豊富に含む食品を積極的に取り入れることで、腸内の善玉菌を増やし、免疫系のバランスを整えることが期待できます。

逆に、炎症を促進する可能性のある食品は控えることが望ましいです。糖質の過剰摂取、加工食品、トランス脂肪酸を多く含む食品は炎症を悪化させる可能性があります。アルコールも皮膚の乾燥を促進するため、花粉シーズン中は摂取量を控えることをおすすめします

水分補給は皮膚の水分維持に直接関係します。1日あたり1.5〜2リットルを目安に水分を摂取することで、皮膚の内側からの保湿効果が期待できます。カフェインを含む飲み物は利尿作用があるため、取り過ぎには注意が必要です。

睡眠は皮膚の修復において非常に重要な役割を果たしています。睡眠中は成長ホルモンが分泌され、皮膚細胞の修復・再生が活発に行われます。花粉症の症状で夜間に何度も目が覚めるような場合は、就寝前に抗ヒスタミン薬を服用したり、鼻呼吸を助けるグッズを使ったりして睡眠の質を確保することが大切です。

ストレスの管理も忘れてはなりません。ストレスはコルチゾールの分泌を増加させ、免疫バランスを乱してアレルギー反応を悪化させることがあります。軽い運動、ヨガ、瞑想などのリラクゼーション法を取り入れることで、ストレスによる肌荒れの悪化を防ぎましょう。ただし、花粉が多い日の屋外での激しい運動は花粉への暴露を増やすため、室内での運動が推奨されます。

入浴については、ぬるめのお湯(38〜40度程度)でのシャワーや入浴が推奨されます。高温のお湯は皮膚の油分を過剰に洗い流してしまい、乾燥を悪化させます。入浴後はすぐに保湿剤を塗布することも忘れずに行いましょう。

📌 病院・クリニックを受診する目安

花粉症による肌荒れは、適切なセルフケアで改善することも多いですが、症状が重い場合や長期間続く場合は専門的な治療が必要になることがあります。以下のような場合には、皮膚科や内科(アレルギー科)への受診を検討してください。

まず、皮膚のかゆみや湿疹が強く、日常生活や睡眠に支障をきたしている場合です。かゆみが激しいと、かきむしることでさらに皮膚のバリアが壊れ、二次感染のリスクも高まります。このような状態では、外用ステロイド薬や抗ヒスタミン薬による治療が必要になることがあります。

市販の薬やスキンケアを試しても改善が見られない場合も受診のサインです。自己判断でのケアに限界を感じたときは、医師に相談することで適切な治療薬を処方してもらえます。

アトピー性皮膚炎と花粉症を合併している場合も、専門家による管理が重要です。花粉シーズンにアトピー性皮膚炎が著しく悪化する場合、アレルギー専門医への受診が必要となることがあります。

皮膚症状が広い範囲に及んでいたり、浸出液を伴うような重篤な症状がある場合、または顔面の腫脹や蕁麻疹が強く出ている場合も速やかに受診してください。

花粉症自体の治療として、アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法や皮下免疫療法)を検討することも一つの選択肢です。アレルゲン免疫療法は、少量の花粉エキスを体に慣れさせることで、アレルギー反応そのものを抑えることを目指す治療法です。根本的な治療が可能なため、長期的な観点から花粉症の症状(肌荒れも含む)を改善することが期待できます。

アイシークリニック新宿院では、花粉症に伴う肌トラブルについても専門的な観点からアドバイスと治療を提供しています。肌荒れが気になる方は、ぜひ専門家に相談することをおすすめします。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、花粉シーズンになると「鼻や目の症状と同時に肌の調子が悪くなった」というご相談を多くいただきます。花粉による肌荒れは、アレルギー反応による炎症や皮膚バリア機能の低下、鼻をかむ際の物理的刺激など複数の要因が重なって起きているため、丁寧な保湿ケアと花粉への暴露を減らす工夫を組み合わせることが大切です。セルフケアで改善が見られない場合や、アトピー性皮膚炎をお持ちの方は早めにご相談ください。症状に合わせた適切な治療で、快適に花粉シーズンを過ごせるようサポートいたします。」

🎯 よくある質問

花粉症で肌荒れが起きるのはなぜですか?

花粉症による肌荒れは複数の原因が重なって起きます。花粉が皮膚に直接触れてバリア機能を低下させること、体内のアレルギー反応(ヒスタミン放出)が皮膚の炎症を引き起こすこと、鼻をかむ・目をこするといった行動が物理的刺激になること、などが主な原因です。

花粉症による肌荒れはどんな症状が出やすいですか?

代表的な症状は、肌のかゆみ・赤み・乾燥・湿疹などです。特に顔面(目の周り・頬・あご)に現れやすく、「花粉皮膚炎」とも呼ばれます。これらの症状が花粉の飛散量と連動して増減する場合は、花粉症が原因の肌荒れを強く疑うことができます。

花粉シーズンのスキンケアで特に大切なことは何ですか?

最重要ポイントは保湿です。セラミドやヒアルロン酸を含む保湿剤で皮膚のバリア機能を補強しましょう。洗顔後は1〜2分以内に化粧水と保湿クリームを塗布することが大切です。また、アルコール・香料・着色料が入っていない低刺激のスキンケア製品を選ぶことも重要です。

花粉症の薬を飲むと肌が乾燥しやすくなりますか?

特に第一世代の抗ヒスタミン薬(クロルフェニラミンなど)には、汗腺・皮脂腺の分泌を抑える抗コリン作用があり、皮膚が乾燥しやすくなる場合があります。第二世代の抗ヒスタミン薬はその影響が比較的少ないとされています。薬の選択については医師や薬剤師にご相談ください。

花粉症による肌荒れで病院を受診すべき目安は何ですか?

かゆみや湿疹が強く睡眠や日常生活に支障をきたす場合、市販薬やセルフケアで改善が見られない場合、アトピー性皮膚炎を合併していて花粉シーズンに悪化する場合などは受診を検討してください。アイシークリニックでは、症状に合わせた適切な治療とアドバイスを提供しています。

📋 まとめ

花粉症による肌荒れは、単なる季節の変わり目の乾燥とは異なる複合的なメカニズムによって引き起こされます。花粉が皮膚に直接触れることでバリア機能が低下すること、体内のアレルギー反応が炎症を引き起こすこと、花粉症に伴う行動(鼻をかむ、目をこするなど)が皮膚に物理的ダメージを与えること、そして花粉症の薬の副作用など、複数の原因が重なって肌荒れが生じています。

対策としては、花粉への暴露を減らすと同時に、皮膚のバリア機能を高める保湿ケアを丁寧に行うことが基本です。食事・睡眠・ストレス管理など生活習慣の改善も、体の内側からアレルギー症状を和らげることにつながります。

毎年花粉シーズンになると肌荒れが起きるという方は、それが花粉症と関連している可能性を念頭に置き、早めに対策を始めることが重要です。症状が重い場合や、セルフケアで改善しない場合は、皮膚科やアレルギー科などの専門医に相談することで、適切な治療を受けることができます。自己流のケアだけで無理をせず、必要に応じて専門家の力を借りながら、花粉シーズンを乗り越えていきましょう。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 厚生労働省 – 花粉症の基本的なメカニズム・症状・治療法に関する公式情報。IgE抗体産生やヒスタミン放出などのアレルギー反応、花粉症の診断・治療の根拠として参照。
  • 日本皮膚科学会 – 花粉皮膚炎・アトピー性皮膚炎と花粉の関連性、皮膚バリア機能(セラミド・角質層)の解説、スキンケア指導の根拠となる専門的情報として参照。
  • PubMed – 花粉表面のプロテアーゼによる皮膚バリア破壊メカニズム、Th2型サイトカイン(IL-4・IL-13)と皮膚炎の関連、オービクルによる皮膚炎症など、記事内の科学的根拠の裏付けとなる国際的な研究文献として参照。

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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