ミラドライのデメリットを徹底解説|新宿でワキガ・多汗症治療を検討中の方へ

ワキガや多汗症でお悩みの方にとって、「切らない治療」として注目を集めているミラドライ。マイクロ波を利用して汗腺を破壊するこの治療法は、2018年に厚生労働省の薬事承認を取得し、日本国内でも広く普及してきました。

しかし、どのような医療行為にもメリットとデメリットの両面があります。ミラドライの治療を検討されている方が後悔のない選択をするためには、デメリットについても正しく理解しておくことが大切です。

本記事では、ミラドライのデメリットと注意点を詳しく解説するとともに、新宿エリアでクリニックを選ぶ際のポイントについてもご紹介します。


目次

  1. ミラドライとは?治療の仕組みを理解する
  2. ワキガ・多汗症の原因となる汗腺について
  3. ミラドライの主なデメリット
  4. ミラドライの副作用と術後の経過
  5. 効果が実感できないケースとその原因
  6. ミラドライと他の治療法との比較
  7. クリニック選びで失敗しないためのポイント
  8. よくある質問(Q&A)
  9. まとめ:デメリットを理解した上での治療判断

1. ミラドライとは?治療の仕組みを理解する

ミラドライは、アメリカのMiramar Labs社が2006年に開発したワキガ・多汗症治療機器です。皮膚の上からマイクロ波(電磁波)を照射することで、ワキの汗腺を熱で破壊し、発汗やニオイの原因を根本から取り除くことを目的としています。

ミラドライの基本的な仕組み

ミラドライが使用するマイクロ波は、電子レンジと同じ原理を応用したものです。マイクロ波には水分に選択的に吸収されて熱を発生させる性質があり、この特性を利用して水分を多く含む汗腺に対してピンポイントで熱エネルギーを与えます。

汗腺は皮膚の深さ約3〜5mmの真皮深層から皮下組織浅層に分布しています。ミラドライは、この汗腺が集中するエリアにマイクロ波のエネルギーを集中させ、約60〜70℃の熱で汗腺を凝固・壊死させます。

照射中は、ハンドピースに搭載された冷却システム(ハイドロセラミック・クーリング)が作動し、皮膚表面を冷却しながら施術を行います。これにより、表皮や真皮上層への熱損傷を防ぎ、火傷のリスクを軽減しています。

日本とアメリカでの承認状況

ミラドライは、2018年6月4日に株式会社ジェイメックが厚生労働省より製造販売承認を取得しました。日本国内では「重度の原発性腋窩多汗症」の治療を目的として承認されています(医療機器承認番号:23000BZX00161000)。

また、開発国であるアメリカではFDA(アメリカ食品医薬品局)から、腋窩多汗症、腋臭症(ワキガ)、および減毛の適応で承認を取得しています。

現時点で、「切らないワキ汗治療機器」として日米両国の医療機器承認機関から認可を受けているのはミラドライのみであり、その安全性と有効性は公的に認められています。


2. ワキガ・多汗症の原因となる汗腺について

ミラドライのデメリットを正しく理解するためには、まずワキガと多汗症の原因となる汗腺について知っておく必要があります。

2種類の汗腺とその役割

人間の皮膚には「エクリン腺」と「アポクリン腺」という2種類の汗腺が存在します。これらは分布する場所や分泌する汗の性質が異なり、それぞれ異なる症状の原因となっています。

エクリン腺(多汗症の原因)

エクリン腺は全身のほぼすべての皮膚に分布しており、特に手のひらや足の裏、額、ワキなどに多く存在します。エクリン腺から分泌される汗は約99%が水分で、残りの約1%に塩分やミネラルが含まれています。

この汗の主な役割は体温調節です。運動時や気温が高いときに汗をかくことで、体温の上昇を防いでいます。また、緊張やストレスを感じたときにも発汗が促進されます。エクリン腺から分泌される汗は基本的に無色透明でサラサラしており、ニオイはほとんどありません。

多汗症は、このエクリン腺から過剰に汗が分泌される状態を指します。日本皮膚科学会の「原発性局所多汗症診療ガイドライン2023年改訂版」によると、日本国内の原発性腋窩多汗症の有病率は約5.8%(推定531.9万人)とされています。

アポクリン腺(ワキガの原因)

アポクリン腺は身体の限られた部位(ワキの下、耳の中、乳輪周辺、陰部、肛門周辺など)にのみ存在する汗腺です。アポクリン腺は毛包(毛穴)に開口しており、毛根と密接な関係があります。

アポクリン腺から分泌される汗は、タンパク質、脂質、糖質、アンモニア、鉄分などの成分を含み、乳白色でやや粘り気があるのが特徴です。この汗自体にはニオイはありませんが、皮膚表面の常在菌によって分解されると、ワキガ特有の独特なニオイ(3メチル2ヘキセノイン酸など)が発生します。

日本皮膚科学会の情報によると、ワキガは優性遺伝の傾向があり、日本人を含む黄色人種での発生頻度は約10%程度です。一方、白人や黒人ではほとんどの人に多少のワキガがあるとされており、人種による差が大きい症状です。

ミラドライが両方の汗腺に作用する理由

ミラドライが照射するマイクロ波は、エクリン腺とアポクリン腺の両方が存在する真皮深層から皮下組織浅層に熱エネルギーを集中させます。これにより、ワキガの原因であるアポクリン腺と、多汗症の原因であるエクリン腺の両方を同時に破壊することが可能です。

一般的に、1回の施術で約70〜80%の汗腺が破壊されるとされており、汗の量やニオイが施術前と比較して大幅に減少することが期待できます。


3. ミラドライの主なデメリット

ミラドライは多くのメリットを持つ治療法ですが、以下のようなデメリットも存在します。治療を検討される際には、これらの点を十分に理解しておくことが重要です。

デメリット①:保険適用外で費用が高額

ミラドライ治療の最も大きなデメリットの一つは、保険適用外の自由診療であるため、費用が高額になることです。

東京都内でのミラドライ治療の相場は、おおよそ17万円〜45万円と幅広く設定されています。この価格差は、照射範囲、照射回数(シングル照射・ダブル照射)、施術者(医師・看護師)、使用する機器のバージョンなどによって生じます。

一方、保険適用となるワキガ手術(剪除法)は、3割負担の場合で約5万円程度で受けられることもあります。また、ボトックス注射(ボツリヌス毒素製剤)は8万円程度から受けられますが、効果の持続期間が4〜6ヶ月と限られているため、繰り返し治療が必要です。

費用面だけを考えると、ミラドライは他の治療法と比較して初期費用が高くなりますが、半永久的な効果が期待できる点を考慮すると、長期的なコストパフォーマンスは決して悪くありません。

デメリット②:100%の効果は保証されない

ミラドライは高い効果が期待できる治療法ですが、すべての汗腺を完全に破壊することはできません。

一般的に、1回の施術で破壊できる汗腺は全体の約70〜90%とされています。最新のミラドライⅡでは約90%の汗腺破壊が可能とされていますが、それでも10〜30%程度の汗腺は残存します。

そのため、施術前と比較して汗やニオイは大幅に減少しますが、完全にゼロになるわけではありません。特に重度のワキガや多汗症の方の場合、1回の施術では十分な効果が得られないケースもあり、2回目の施術を検討する必要が生じることがあります。

デメリット③:術後の腫れ・痛みなどの副作用

ミラドライは切開を伴わない治療ですが、施術後には一定の副作用が生じます。これらの副作用は一時的なものがほとんどですが、日常生活に影響を与える可能性があります。

主な副作用として、以下のような症状が報告されています。

施術後すぐに現れる症状として、照射部位の腫れ、赤み、痛み、内出血、むくみなどがあります。これらは多くの方に見られる一般的な反応で、通常は数日〜1週間程度で改善します。

また、一部の方に現れる可能性のある症状として、施術部位の皮膚の硬化やしこり、つっぱり感、しびれ、腕や指先の不快感などがあります。これらの症状は数週間〜数ヶ月で徐々に改善していきます。

重要な点として、ミラドライの副作用に関して、一生涯残るような重篤な後遺症は現時点で報告されていません。ただし、個人差があるため、副作用の程度や持続期間は人によって異なります。

デメリット④:効果が戻ったと感じることがある

ミラドライの施術後、一時的に汗やニオイがほぼ完全になくなったように感じても、数週間〜数ヶ月経過すると「効果が戻ってきた」「再発した」と感じる方がいます。

これは実際には「再発」ではなく、ミラドライの正常な作用によるものです。施術直後は、完全に破壊されなかった残りの汗腺も、マイクロ波によるダメージを受けて一時的に機能を停止しています。しかし、時間の経過とともにダメージから回復した汗腺が活動を再開するため、施術直後と比較すると汗やニオイが少し戻ったように感じられるのです。

一般的に、施術から約半年後の状態が「半永久的に持続する効果」の目安とされています。施術直後が最も効果を実感しやすい時期であり、その後は本来の効果レベルに落ち着いていくという経過を理解しておくことが大切です。

デメリット⑤:わき毛が薄くなる可能性

ミラドライの施術によって、わき毛が薄くなる副次的な効果が生じることがあります。これは、マイクロ波が汗腺付近の毛根にも影響を与え、発毛組織も同時に破壊されるためです。

女性にとっては脱毛効果としてメリットになる場合もありますが、男性の中にはわき毛がなくなることに抵抗を感じる方もいます。

ただし、ミラドライはあくまで汗腺をターゲットにした治療であり、すべての発毛組織を破壊できるわけではありません。脱毛効果があるのは全体の毛の約6割程度とされており、わき毛が完全になくなるということはありません。また、施術直後は一時的に毛が減っても、数ヶ月経つと元に戻るケースもあります。

デメリット⑥:施術者の技術によって効果に差が出る

ミラドライは医療機器を使用する治療ですが、「同じ機器を使えばどこで受けても同じ効果が得られる」というわけではありません。施術者の技術や経験、クリニックの方針によって、治療効果や副作用の程度に差が生じます。

ミラドライの効果に影響を与える要因として、照射範囲、照射出力(レベル設定)、照射回数、麻酔の方法などがあります。

例えば、機器メーカーのガイドラインでは、火傷などのリスクを最小限に抑えるため、照射範囲を狭く、出力を低く設定することが推奨されています。しかし、この設定では十分な効果が得られないケースもあります。

経験豊富な医師は、患者さまの症状や体質に合わせて照射範囲や出力を適切に調整し、効果と安全性のバランスを取りながら施術を行います。そのため、クリニック選びは治療結果に大きく影響する重要な要素となります。


4. ミラドライの副作用と術後の経過

ミラドライの副作用について、より詳しく解説します。副作用の多くは一時的なものですが、その程度や持続期間には個人差があります。

一般的に見られる副作用

施術直後〜数日間

施術直後から数日間は、以下のような症状が現れることがあります。

腫れは、多くの患者さまに見られる最も一般的な症状です。施術部位であるワキの腫れは、通常1週間程度で徐々に改善します。

痛みについては、施術中は局所麻酔を使用するため痛みを感じることはほとんどありませんが、麻酔が切れた後にピリピリとした痛みや違和感を感じることがあります。この痛みは鎮痛剤で対処できる程度のものが一般的です。

内出血は、麻酔注射や機器の吸引によって生じることがあります。青紫色のあざのような状態になりますが、1〜2週間程度で自然に消失します。

赤みは、機器の吸引やマイクロ波照射による刺激で生じます。数日〜1週間程度で改善するのが一般的です。

数週間〜数ヶ月続く可能性のある症状

一部の方には、以下のような症状が数週間から数ヶ月続くことがあります。

施術部位の皮膚の硬化は、マイクロ波による熱ダメージを受けた組織が治癒する過程で生じます。しこりやゴロゴロとした違和感として感じられることがありますが、徐々にやわらかくなっていきます。

つっぱり感や違和感は、皮下組織の変化によって生じます。腕を上げる動作などで違和感を覚えることがありますが、時間の経過とともに改善します。

しびれや感覚の変化は、施術部位周辺の神経が一時的に影響を受けることで生じます。多くの場合は一時的なもので、数週間〜数ヶ月で回復します。

わき毛の減少については、先述の通り副次的な脱毛効果によるものです。これは永続的な変化となる可能性があります。

副作用を軽減するためのケア

副作用を最小限に抑え、回復を早めるためには、適切なアフターケアが重要です。

術後の冷却については、施術当日から数日間は患部を保冷剤などでしっかり冷やすことで、腫れや痛みを軽減できます。

安静の保持として、施術後1〜2週間は激しい運動や重いものを持つ動作を控えることが推奨されます。

入浴については、施術当日はシャワー浴のみとし、入浴は翌日以降が望ましいとされています。長時間の入浴や飲酒は、腫れや内出血を悪化させる可能性があるため、数日間は控えましょう。

ダウンタイムの目安

ミラドライは「切らない治療」であるため、従来の手術と比較してダウンタイムは短くなっています。

多くの方は施術翌日から日常生活に復帰可能です。ただし、腫れや痛みが残っている場合は、無理をせず安静にすることが大切です。

仕事への復帰は、デスクワークであれば翌日から可能な方が多いです。肉体労働や腕を頻繁に動かす仕事の場合は、数日〜1週間程度の休みを取ることをおすすめします。

運動については、軽い運動は1週間後から、激しい運動は2週間後からを目安に再開できます。


5. 効果が実感できないケースとその原因

「ミラドライを受けたのに効果がない」という声がインターネット上で見られることがあります。効果が実感できない原因として、いくつかのケースが考えられます。

原因①:照射範囲や出力が不十分だった

ミラドライの効果に最も大きく影響するのが、照射範囲と出力の設定です。

汗腺はワキの有毛部を中心に分布していますが、その範囲は個人差があります。機器メーカーのガイドラインで推奨されている照射範囲の外側にも、実際には汗腺が分布しているケースがあります。

また、照射出力(レベル設定)が低すぎると、汗腺に十分なダメージを与えられず、効果が不十分になることがあります。出力を上げれば効果は高まりますが、火傷などのリスクも上昇するため、適切なバランスが求められます。

経験豊富な医師は、患者さまの症状や汗腺の分布を適切に評価し、効果と安全性のバランスを考慮した照射設定を行います。

原因②:施術者の技術・経験不足

ミラドライは、機器のガイドラインに沿って施術を行えば一定の効果が得られるよう設計されていますが、より高い効果を得るためには施術者の技術と経験が重要です。

特に注意が必要なのは、一部のクリニックでは医師ではなく看護師が施術を行っているケースがあるという点です。看護師による施術が必ずしも悪いわけではありませんが、患者さまの状態に応じた臨機応変な対応や、医師の判断が必要な場面で適切な調整ができない可能性があります。

「ミラドライ公式認定医」は、ミラドライの開発元であるMiramar Labs社から認定を受けた医師であり、一定の症例経験数と技術審査をクリアしています。クリニック選びの際には、公式認定医が在籍しているかどうかを確認することをおすすめします。

原因③:期待値と実際の効果のギャップ

ミラドライに対して過度な期待を持っていると、実際の効果に満足できないことがあります。

前述の通り、ミラドライは1回の施術で約70〜90%の汗腺を破壊しますが、100%ではありません。施術後も多少の汗やニオイは残る可能性があります。

また、「汗やニオイがゼロになる」ことを期待されていた方にとっては、「大幅に減少したけれど完全にはなくならなかった」という結果が「効果がない」と感じられることがあります。

事前のカウンセリングで、期待できる効果とその限界について正確な説明を受け、現実的な期待値を持って治療に臨むことが大切です。

原因④:自臭症の可能性

ワキガを自覚している方の中には、「自臭症」と呼ばれる状態の方がいます。自臭症とは、実際にはニオイがないか、あっても軽度であるにもかかわらず、自分のニオイを過度に気にしてしまう症状です。

このようなケースでは、ミラドライの施術によって客観的には汗やニオイが大幅に減少しているにもかかわらず、本人は依然としてニオイを気にし続け、「効果がなかった」と感じてしまうことがあります。

自臭症が疑われる場合は、ミラドライの施術前にカウンセリングで相談し、適切な診断を受けることが重要です。


6. ミラドライと他の治療法との比較

ワキガ・多汗症には、ミラドライ以外にもさまざまな治療法があります。それぞれの特徴を比較し、ご自身に合った治療法を選ぶ参考にしてください。

剪除法(保険適用手術)との比較

剪除法は、ワキの皮膚を切開してアポクリン腺を直接目で確認しながらハサミで切除する手術です。保険適用となる場合が多く、3割負担であれば約5万円程度で受けられることがあります。

剪除法のメリットとして、保険適用で費用を抑えられること、直視下で汗腺を確認しながら除去するため確実性が高いことが挙げられます。アポクリン腺の約80〜90%、エクリン腺の約50〜60%を取り除くことが可能とされています。

一方、デメリットとしては、皮膚を4〜5cm程度切開するため傷跡が残ること、術後に患部の圧迫固定が必要なこと、ダウンタイムが2〜4週間と長いことが挙げられます。また、入院が必要になる場合もあります。

ミラドライと比較すると、剪除法は費用面で有利ですが、傷跡やダウンタイムの面でミラドライが優位です。

ボトックス注射との比較

ボトックス注射(ボツリヌス毒素製剤)は、汗腺への神経伝達を一時的にブロックすることで発汗を抑える治療法です。施術時間は約5〜10分程度と短く、手軽に受けられます。

ボトックス注射のメリットとして、施術時間が短くダウンタイムがほとんどないこと、費用がミラドライより安価(約8万円程度〜)なことが挙げられます。

デメリットとしては、効果の持続期間が約4〜6ヶ月と限られていること、定期的に繰り返し治療が必要なこと、多汗症には効果がありますがワキガ(ニオイ)への直接的な効果は限定的であることが挙げられます。

長期的に見ると、繰り返し治療が必要なボトックス注射よりも、1〜2回の施術で半永久的な効果が期待できるミラドライの方がコストパフォーマンスに優れている場合があります。

外用薬・制汗剤との比較

塩化アルミニウム製剤などの外用薬や市販の制汗剤は、手軽に試せる対処法です。日本皮膚科学会のガイドラインでも、腋窩多汗症の第一選択治療として塩化アルミニウム外用療法が推奨されています。

外用薬のメリットとして、費用が安価で手軽に始められること、重篤な副作用が少ないことが挙げられます。

デメリットとしては、効果が一時的であり継続使用が必要なこと、重度の症状には効果が不十分な場合があること、皮膚への刺激(かゆみ、かぶれなど)が生じることがあることが挙げられます。

軽度〜中等度の症状であれば外用薬で対応できる場合もありますが、重度の症状や外用薬で効果が不十分な場合は、ミラドライなどの根本的な治療を検討する価値があります。

各治療法の比較まとめ

治療法を選ぶ際には、以下の点を総合的に考慮することが大切です。

効果の持続性について、ミラドライは半永久的、剪除法も半永久的、ボトックス注射は4〜6ヶ月、外用薬は一時的です。

傷跡について、ミラドライはほぼなし、剪除法は数cmの傷跡が残る、ボトックス注射はなし、外用薬はなしです。

ダウンタイムについて、ミラドライは1〜2週間程度、剪除法は2〜4週間、ボトックス注射はほぼなし、外用薬はなしです。

費用について、ミラドライは17〜45万円程度、剪除法は保険適用で約5万円、ボトックス注射は8〜10万円、外用薬は数千円〜です。


7. クリニック選びで失敗しないためのポイント

ミラドライの効果は、クリニックの技術力や方針によって大きく左右されます。後悔のない治療を受けるために、以下のポイントを参考にクリニックを選びましょう。

ポイント①:ミラドライ公式認定医が在籍しているか

ミラドライ公式認定医とは、ミラドライの開発元であるMiramar Labs社から認定を受けた医師のことです。認定を受けるためには、一定の症例経験数と実技審査をクリアする必要があります。

公式認定医が在籍しているクリニックでは、ミラドライに関する十分な知識と技術を持った医師による施術が期待できます。クリニックのホームページなどで、公式認定医の有無を確認しましょう。

ポイント②:施術内容(照射範囲・回数)を確認する

前述の通り、照射範囲や照射回数は治療効果に大きく影響します。

「広範囲照射」は、標準的な照射範囲よりも広い範囲に照射を行う方法です。汗腺の分布には個人差があるため、広範囲に照射することで照射漏れを防ぎ、より高い効果が期待できます。

「ダブル照射」は、同じ部位に2回照射を行う方法です。国内の研究では、シングル照射での汗腺破壊率が73.2%であるのに対し、ダブル照射では92.2%と大幅に効果が向上することが報告されています。

クリニックによって採用している施術方法は異なるため、カウンセリング時に確認することをおすすめします。

ポイント③:施術者が医師か看護師かを確認する

ミラドライの施術は、医師だけでなく看護師が行うことも法的には可能です。一部のクリニックでは、費用を抑えるために看護師による施術を行っているケースがあります。

看護師による施術が必ずしも悪いわけではありませんが、患者さまの状態に応じた出力調整や、予期せぬ事態への対応は医師の方が適切に行える場合があります。特に初めてミラドライを受ける方は、医師が施術を担当するクリニックを選ぶと安心です。

ポイント④:総額費用を明確に確認する

クリニックのホームページに記載されている金額が、実際に支払う総額とは限りません。施術費用のほかに、以下のような費用が別途必要になる場合があります。

初診料・カウンセリング料、麻酔代、薬代(鎮痛剤、抗生剤など)、アフターケア用品代、再診料などが別途かかることがあります。

カウンセリング時に、総額でいくらかかるのかを明確に確認しましょう。「追加料金は一切なし」と明示しているクリニックを選ぶと安心です。

ポイント⑤:保証制度の有無を確認する

効果に満足できなかった場合の保証制度を設けているクリニックもあります。

例えば、「1年以内に効果が不十分と判断された場合、追加照射を割引価格または無料で受けられる」といった保証プランが用意されている場合があります。

このような保証制度があると、万が一効果が不十分だった場合にも安心して追加治療を受けることができます。

ポイント⑥:カウンセリングの質を確認する

治療前のカウンセリングは、クリニックの姿勢を判断する重要な機会です。

良いカウンセリングの特徴として、治療のメリットだけでなくデメリットや副作用についても正直に説明してくれること、患者さまの症状や希望を丁寧にヒアリングしてくれること、質問に対して分かりやすく回答してくれること、無理な勧誘や押しつけをしないことが挙げられます。

複数のクリニックでカウンセリングを受け、比較検討することをおすすめします。多くのクリニックでは無料カウンセリングを実施しています。


8. よくある質問(Q&A)

Q1. ミラドライの施術中に痛みはありますか?

施術前に局所麻酔を行うため、照射中に痛みを感じることはほとんどありません。ただし、麻酔注射を打つ際にチクッとした痛みを感じることがあります。
麻酔後、マイクロ波を照射する際には、軽い引っ張られる感覚や温かさを感じる程度です。不安が強い方には、笑気麻酔などのオプションを用意しているクリニックもあります。

Q2. 施術後、すぐに仕事に復帰できますか?

多くの方は施術翌日から日常生活に復帰可能です。デスクワークであれば問題なく行えることがほとんどです。
ただし、施術当日は腫れや痛みが出やすいため、重要な予定は避けることをおすすめします。また、肉体労働や腕を頻繁に動かす仕事の場合は、数日間の休みを取ることを検討してください。

Q3. ミラドライを受けると、他の部位の汗が増えることはありますか?

ミラドライによって「代償性発汗」(治療した部位以外の発汗が増える現象)が起こることは極めて稀です。

代償性発汗は、主に手のひらの多汗症に対する交感神経遮断手術の副作用として知られています。この手術では交感神経を切断するため、他の部位への影響が出ることがあります。

一方、ミラドライは神経には作用せず、汗腺を直接熱破壊する治療です。そのため、代償性発汗のリスクは極めて低いとされています。

また、ワキの汗腺は体全体の約2%に過ぎないため、ワキの汗腺を破壊しても体全体の体温調節機能には影響を与えません。

Q4. 何歳から治療を受けられますか?

一般的に、女性は16歳前後、男性は18歳前後から治療が推奨されています。これは、汗腺の発達が完了する時期を考慮したものです。

成長期の方の場合、施術後に体の成長とともに汗腺も発達する可能性があり、症状が再び生じるリスクがあります。小中学生などの成長期のお子様には、まずボトックス注射など一時的な治療で対応し、成長が落ち着いてからミラドライを検討することが推奨される場合があります。

Q5. 妊娠中・授乳中でも治療を受けられますか?

妊娠中や授乳中の方へのミラドライ施術は、安全性に関する十分なデータがないため、推奨されていません。

妊娠・授乳期間が終了してから治療を検討することをおすすめします。

Q6. 過去にワキガ手術を受けたことがありますが、ミラドライを受けられますか?

過去に手術を受けた方でも、多くの場合ミラドライの施術は可能です。ただし、手術によって皮膚や皮下組織の状態が変化している場合、施術が適さないケースもあります。

カウンセリング時に、過去に受けた治療について詳しく医師に伝え、適応の有無を判断してもらいましょう。

Q7. 効果はどのくらい持続しますか?

ミラドライによって破壊された汗腺は基本的に再生しないため、効果は半永久的に持続すると考えられています。

ただし、完全に破壊されなかった汗腺が時間の経過とともに回復して活動を再開することがあるため、施術直後と比較すると多少の「戻り」を感じる方もいます。

施術から約半年後の状態が、長期的に持続する効果の目安となります。

Q8. 2回目の施術は必要ですか?

多くの方は1回の施術で十分な効果を実感されますが、症状が重度の方や、より高い効果を希望される方には2回目の施術が有効な場合があります。

2回目の施術を行う場合は、1回目の施術から最低3ヶ月以上の間隔を空けることが推奨されています。1回目の施術後の経過を見ながら、医師と相談の上で判断しましょう。


9. まとめ:デメリットを理解した上での治療判断

ミラドライは、厚生労働省およびFDAの承認を受けた、安全性と有効性が認められたワキガ・多汗症治療法です。切開を伴わないため傷跡が残らず、ダウンタイムも比較的短いというメリットがあります。

一方で、本記事で解説したように、以下のようなデメリットも存在します。

保険適用外のため費用が高額(17〜45万円程度)であること、100%の効果は保証されないこと、術後の腫れ・痛みなどの副作用があること、効果が戻ったと感じることがあること、わき毛が薄くなる可能性があること、施術者の技術によって効果に差が出ることが主なデメリットです。

これらのデメリットを理解した上で、ご自身の症状の程度、生活スタイル、予算などを総合的に考慮し、治療を受けるかどうかを判断することが大切です。

ワキガや多汗症は、QOL(生活の質)に大きな影響を与える症状です。長年の悩みから解放され、自信を持って日常生活を送れるようになったという方も多くいらっしゃいます。

治療を検討されている方は、まずはカウンセリングを受け、ご自身の症状に合った治療法について専門医に相談されることをおすすめします。


参考文献

本記事の作成にあたり、以下の情報源を参考にしました。

  1. 日本皮膚科学会「原発性局所多汗症診療ガイドライン2023年改訂版」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/dermatol/133/2/133_157/_article/-char/ja/
  2. 日本皮膚科学会「皮膚科Q&A:汗の病気―多汗症と無汗症」 https://qa.dermatol.or.jp/qa32/q05.html
  3. 株式会社ジェイメック「miraDry(ミラドライ)®システム 薬事承認取得に関するご案内」(PRTimes、2018年6月27日) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000035422.html
  4. 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)承認情報 医療機器承認番号:23000BZX00161000

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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