顔や身体にあるほくろが気になって「除去したい」と思いながらも、「何科を受診すればいいのか分からない」「どんな治療法があるのか知りたい」とお悩みの方は少なくありません。新宿エリアには皮膚科や美容外科、形成外科など多くの医療機関がありますが、ほくろの状態や治療の目的によって最適な診療科は異なります。
本記事では、ほくろ除去を検討されている方に向けて、各診療科の特徴や治療方法の違い、保険適用の条件、クリニック選びのポイントまで詳しく解説します。新宿でほくろ除去を考えている方が、自分に合った医療機関と治療法を見つけるための参考にしていただければ幸いです。

目次
- ほくろとは?医学的な基礎知識
- ほくろ除去は何科で受けられる?各診療科の特徴
- 皮膚科・美容外科・形成外科の違いを徹底比較
- ほくろ除去の主な治療方法
- 良性のほくろと悪性のほくろ(メラノーマ)の見分け方
- ほくろ除去に保険は適用される?条件と費用の目安
- ほくろ除去後のダウンタイムとアフターケア
- 失敗しないクリニック選びのポイント
- よくある質問(Q&A)
- まとめ
1. ほくろとは?医学的な基礎知識
ほくろの正体と発生メカニズム
ほくろは医学的には「母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)」「色素性母斑(しきそせいぼはん)」「色素細胞母斑(しきそさいぼうぼはん)」などと呼ばれます。皮膚にあるメラニン色素を作る細胞(メラノサイト)が変化して母斑細胞となり、その細胞が局所的に集まることで黒や茶色の斑点として現れたものです。
メラノサイトは本来、紫外線から肌を守るためにメラニン色素を生成する役割を担っています。しかし、さまざまな要因によってメラノサイトが過剰に増殖・活性化すると、その場所に色素が集中してほくろとなります。
ほくろには生まれつき存在する先天性のものと、成長とともにできる後天性のものがあります。後天性のほくろは幼少期から増え始め、20~30代にピークを迎えるとされています。
ほくろの種類
ほくろは母斑細胞が皮膚のどの深さに存在するかによって、いくつかの種類に分類されます。
皮膚は大きく分けて「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層構造になっています。母斑細胞がどの層に集中しているかによって、ほくろの見た目や特徴が変わってきます。
境界母斑は、母斑細胞が表皮と真皮の接合部分に存在するタイプです。比較的浅い位置にあるため、平らで小さく目立ちにくいのが特徴です。子どもに多く見られ、複合母斑への初期段階とも言われています。
複合母斑は、母斑細胞が表皮と真皮の境界部分から真皮内にかけて存在するタイプです。境界母斑よりもやや色が濃く、わずかに盛り上がっていることがあります。
真皮内母斑は、母斑細胞が真皮内のみに存在するタイプで、成人のほくろの多くがこれに該当します。半球状に盛り上がっていることが多く、時間の経過とともに色が薄くなったり、毛が生えたりすることもあります。
このほか、顔や頭部に多く見られるMiescher(ミーシャー)母斑、上腕や足などにできやすいUnna(ウンナ)母斑など、発生部位や形態によってさらに細かく分類されることもあります。
ほくろができる原因
ほくろができる原因としては、主に以下のものが挙げられます。
紫外線の影響は最も大きな要因の一つです。紫外線を浴びるとメラノサイトが活性化し、メラニン色素の生成が促進されます。長期間にわたって紫外線を浴び続けると、ほくろができやすくなると考えられています。
ホルモンバランスの変化も関係しています。思春期や妊娠期には、メラノサイトを刺激するホルモンの分泌が増加するため、ほくろが増えたり大きくなったりしやすい傾向があります。
遺伝的要因も無視できません。家族にほくろが多い場合、同じような傾向が見られることがあります。
皮膚への摩擦や刺激、外傷なども、ほくろの発生や変化に影響を与える可能性があるとされています。
2. ほくろ除去は何科で受けられる?各診療科の特徴
ほくろ除去を行っている診療科は複数あり、それぞれに特徴があります。主な選択肢として、皮膚科、美容外科(美容皮膚科)、形成外科の3つが挙げられます。どの診療科を選ぶかは、ほくろの状態や除去の目的によって異なります。
皮膚科の特徴
皮膚科は、皮膚の疾患や異常を診断・治療することを専門とする診療科です。ほくろに関しては、まず良性か悪性かを見極めることを重視します。
皮膚科医は皮膚病理に精通しており、ダーモスコピーという特殊な拡大鏡を用いた検査や、必要に応じて病理組織検査を行うことで、ほくろが悪性黒色腫(メラノーマ)などの皮膚がんでないかを正確に診断できます。
悪性が疑われるほくろや、日常生活に支障をきたすほくろについては、保険適用で治療を受けられる可能性があります。ただし、皮膚科では医療的な治療が最優先となるため、美容的な仕上がりへの配慮は美容外科ほど重視されないこともあります。
皮膚科での治療は、主にメスによる切除縫合が中心となります。レーザー治療を行っている皮膚科もありますが、保険適用外となるケースがほとんどです。
美容外科・美容皮膚科の特徴
美容外科・美容皮膚科は、見た目を美しく整えることを目的とした診療科です。ほくろ除去においても、傷跡をできるだけ残さない美しい仕上がりを重視した治療が行われます。
レーザー治療や電気メスなど、切開を伴わない治療法を多く取り揃えているのが特徴です。ダウンタイムが比較的短く、施術時間も短いため、忙しい方でも受けやすいというメリットがあります。
ただし、美容外科での治療は基本的に自由診療(保険適用外)となり、費用は全額自己負担です。また、悪性の可能性があるほくろの診断・治療には対応していない場合もあるため、気になるほくろがある場合は、まず皮膚科で診察を受けてから美容外科を検討することをおすすめします。
形成外科の特徴
形成外科は、体表の変形や欠損を外科的手術によって修復・再建することを専門とする診療科です。「医療としての正確さ」と「見た目の美しさ」を両立できる点が大きな特徴です。
形成外科医は、皮膚の切開や縫合に関する専門的なトレーニングを積んでおり、傷跡をできるだけ目立たなくする技術を持っています。皮膚のしわの方向(RSTL:relaxed skin tension line)に沿った縫合を行うことで、術後の傷跡を最小限に抑えることができます。
また、形成外科では切除したほくろの病理検査も行えるため、良性か悪性かの確定診断が可能です。悪性が疑われるほくろや大きなほくろの除去には、形成外科が適しています。
保険適用の範囲内でも、できるだけ傷跡を目立たせない工夫が施されるのが形成外科の強みです。皮膚科と美容外科のどちらかを選びきれない方にとって、形成外科はバランスの取れた選択肢と言えるでしょう。
3. 皮膚科・美容外科・形成外科の違いを徹底比較
それぞれの診療科の違いを、治療目的、保険適用、治療方法、メリット・デメリットの観点から整理します。
治療目的の違い
皮膚科の主な目的は、皮膚疾患の診断と治療です。ほくろが悪性でないかを見極め、医学的に必要な治療を行います。
美容外科・美容皮膚科の目的は、外見を美しく整えることです。ほくろによる見た目の悩みを解消し、自信を取り戻すための治療を提供します。
形成外科の目的は、医療的な安全性を確保しながら、見た目にも配慮した治療を行うことです。病気の治療と美容的な仕上がりの両立を目指します。
保険適用の可否
皮膚科では、悪性が疑われる場合や日常生活に支障をきたす場合に保険適用となります。保険適用の場合、3割負担で5,000円~15,000円程度が目安です。
美容外科・美容皮膚科での治療は、基本的に保険適用外の自由診療となります。費用はクリニックや治療法によって異なりますが、1つあたり5,000円~30,000円程度が相場です。
形成外科では、医師の診断により保険適用か自由診療かが判断されます。保険適用となれば比較的安価に治療を受けられ、自由診療を選択すれば美容的な仕上がりを重視した治療も可能です。
主な治療方法
皮膚科では、メスによる切除縫合が主な治療方法です。一部の皮膚科ではレーザー治療も行っていますが、自費診療となることがほとんどです。
美容外科・美容皮膚科では、炭酸ガスレーザー、電気メス、切開法など多彩な治療法が用意されています。ほくろの大きさや状態に合わせて最適な方法を選択できます。
形成外科では、メスによる切除縫合を中心に、必要に応じてレーザー治療なども行います。切除したほくろの病理検査も可能です。
各診療科の選び方のポイント
悪性の可能性が心配な場合や、まずは診断を受けたい場合は皮膚科を受診しましょう。保険適用で治療を受けたい場合も、皮膚科や形成外科が適しています。
美しい仕上がりを最優先したい場合や、顔など目立つ部位のほくろを除去したい場合は、美容外科・美容皮膚科がおすすめです。
医療的な安全性と美容的な仕上がりの両方を求める場合は、形成外科を検討してください。特に大きなほくろや深いほくろの除去には、形成外科専門医の技術が有効です。
4. ほくろ除去の主な治療方法
ほくろ除去には複数の治療方法があり、ほくろの大きさ、深さ、位置、状態によって最適な方法が異なります。それぞれの特徴、メリット・デメリットを理解した上で、医師と相談しながら選択することが大切です。
炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)
炭酸ガスレーザーは、皮膚に含まれる水分に反応するレーザーで、ほくろの組織を蒸発させて除去する方法です。多くのクリニックで導入されており、最も一般的なレーザー治療の一つです。
施術は局所麻酔下で行われ、レーザーを照射してほくろを層状に削り取っていきます。メスを使わないため、縫合の必要がなく、施術時間は数分から十数分程度と短いのが特徴です。
適しているのは、直径5mm以下の小さなほくろや、平らなほくろ、盛り上がりのあるほくろです。周囲の組織へのダメージが少なく、傷跡が残りにくいというメリットがあります。
一方で、ほくろの根が深い場合は複数回の施術が必要になることがあり、再発のリスクもあります。また、炭酸ガスレーザーによる治療は保険適用外となるため、費用は自己負担となります。
施術後は1~2週間程度テープで患部を保護し、数ヶ月かけて赤みが徐々に落ち着いていきます。
Qスイッチレーザー・ピコレーザー
Qスイッチレーザーやピコレーザーは、メラニン色素に選択的に反応するレーザーで、皮膚を削らずにほくろの色素だけを破壊する方法です。
傷を作らずに治療できるため、ダウンタイムが非常に短く、施術後すぐにメイクができる場合もあります。小さくて平らな、色の薄いほくろに適しています。
ただし、このタイプのレーザーは皮膚の表面に近いメラニン色素には反応しますが、深いところにあるメラニン色素を持たない母斑細胞には効果が期待できません。そのため、一時的に薄くなっても比較的早く再発する傾向があります。
深いほくろや盛り上がったほくろには不向きであり、完全な除去には複数回の照射が必要になることがほとんどです。
電気メス(電気凝固法)
電気メスは、高周波の電気エネルギーで熱を発生させ、ほくろの組織を焼灼して除去する方法です。切除と止血を同時に行えるため、出血が少ないのが特徴です。
盛り上がったほくろや、直径6mm以下程度のほくろに適しています。レーザー治療と同様にメスで切開する必要がないため、縫合は不要で、施術時間も短く済みます。
炭酸ガスレーザーと比較すると、周囲の組織への熱ダメージがやや大きくなる場合がありますが、医師の技術次第で傷跡を最小限に抑えることが可能です。
施術後の経過は炭酸ガスレーザーと同様で、テープ保護の後、数ヶ月かけて赤みが引いていきます。
切除縫合法
切除縫合法は、メスでほくろを周囲の皮膚ごと紡錘形(木の葉型)に切り取り、糸で縫合する外科的な方法です。最も確実にほくろを除去できる方法とされています。
大きなほくろ(直径6mm以上)、深いほくろ、悪性が疑われるほくろに適しています。切除した組織を病理検査に回せるため、良性か悪性かの確定診断が可能です。
ほくろを根元から完全に取り除くことができるため、再発のリスクが最も低いというメリットがあります。また、保険適用となる場合もあります。
デメリットとしては、縫合するため傷跡が線状に残ること、抜糸のための通院が必要なこと、ダウンタイムが比較的長いことが挙げられます。傷跡の長さはほくろの長径の2~3倍程度になることが多いですが、形成外科医の技術により、しわに沿った目立たない傷跡にすることが可能です。
くり抜き法(パンチ切除)
くり抜き法は、トレパンと呼ばれる円筒状の器具を使って、ほくろを円形にくり抜く方法です。ほくろの大きさに合わせた器具を選び、ほくろをピンポイントで除去します。
切除縫合法に比べて傷跡が小さく済むことがあり、深部まで除去できるため再発リスクも比較的低いのが特徴です。切除した組織で病理検査も可能です。
小さめの穴であれば縫合せずに自然に傷が塞がるのを待つこともありますが、大きい場合は縫合が必要になります。レーザー治療と切除縫合法の中間的な位置づけの方法と言えます。
各治療法の比較まとめ
治療法を選ぶ際は、ほくろの大きさ、深さ、位置、悪性の可能性、仕上がりへの希望、ダウンタイムの許容度、費用などを総合的に考慮する必要があります。
小さく平らなほくろで、傷跡を最小限にしたい場合はレーザー治療や電気メスが適しています。大きなほくろや深いほくろ、悪性の可能性があるほくろには切除縫合法が推奨されます。
いずれの方法を選ぶにしても、まずは医師の診察を受け、ほくろの状態を正確に把握した上で、最適な治療法を相談することが大切です。
5. 良性のほくろと悪性のほくろ(メラノーマ)の見分け方
ほくろのほとんどは良性であり、健康上の問題を引き起こすことはありません。しかし、見た目がほくろに似ていても、実は悪性黒色腫(メラノーマ)という皮膚がんである可能性もあります。早期発見・早期治療が重要なため、ほくろの変化には注意を払う必要があります。
悪性黒色腫(メラノーマ)とは
悪性黒色腫(メラノーマ)は、メラニン色素を産生するメラノサイトががん化した皮膚がんの一種です。皮膚がんの中でも特に悪性度が高く、初期の段階から全身に転移するリスクがあります。
日本人における発症頻度は10万人に1~2人程度で、年間の罹患数は約5,000人とされています。希少がんに分類されますが、この30年で発症頻度は2倍以上に増加しています。
日本人に最も多いのは「末端黒子型」と呼ばれるタイプで、足の裏や手のひら、手足の爪などに発生します。日本人メラノーマ患者の約40%がこのタイプに該当します。
ABCDEルールによる見分け方
ほくろと悪性黒色腫を見分けるための指標として、「ABCDEルール」が広く知られています。以下の5つの特徴のうち、複数当てはまる場合は専門医の診察を受けることをおすすめします。
A(Asymmetry:非対称性)は、ほくろの形が左右非対称かどうかです。通常のほくろは円形や楕円形で左右対称ですが、悪性黒色腫は形がいびつで非対称になっていることが多いです。
B(Border:境界)は、ほくろと周囲の皮膚との境界線の状態です。良性のほくろは境界がくっきりしていますが、悪性黒色腫は境界がギザギザしていたり、ぼんやりしていたり、周囲の皮膚に色素がにじみ出ていたりします。
C(Color:色調)は、ほくろの色の均一性です。通常のほくろは色が均一ですが、悪性黒色腫は色にムラがあり、一つのほくろの中に茶色、黒色、青みがかった色など複数の色調が混在していることがあります。
D(Diameter:大きさ)は、ほくろの直径です。直径6mm以上の大きさがある場合は注意が必要です。ただし、もともと大きなほくろであれば、サイズだけで悪性を疑う必要はありません。問題なのは、短期間で急激に大きくなった場合です。
E(Evolving:変化)は、ほくろの経時的な変化です。大きさ、形、色などが変化してきている場合は要注意です。悪性黒色腫は進行スピードが早く、1~2年かけて変化することがあります。
これらの特徴のうち4つ以上当てはまる場合は悪性を疑う必要があり、2つ以下であれば良性(普通のほくろ)の可能性が高いとされています。
特に注意が必要なほくろ
以下のような変化が見られるほくろには、特に注意が必要です。
急に大きくなったほくろ(特に1~2年で急激に拡大した場合)、色が濃くなったほくろ、形がいびつになったほくろ、出血やただれを伴うほくろ、かゆみや痛みがあるほくろは、早めに専門医の診察を受けることをおすすめします。
また、足の裏や手のひら、爪の周囲にできたほくろは、日本人に多い末端黒子型メラノーマが発生しやすい部位であるため、特に注意が必要です。爪に黒褐色の縦線が現れ、時間とともに幅が広くなったり色が濃くなったりする場合は、悪性の可能性を考慮する必要があります。
ダーモスコピー検査による診断
ほくろが良性か悪性かを正確に判断するためには、専門医による診察が不可欠です。肉眼だけでは判断が難しいケースも多いため、ダーモスコピー検査が広く活用されています。
ダーモスコピーは、ライトが付いた特殊な拡大鏡(ダーモスコープ)を皮膚に当てて観察する検査です。皮膚表面の乱反射を取り除き、約10倍に拡大して色素性病変の状態を詳しく調べることができます。
痛みを伴わない簡便な検査で、健康保険も適用されます(自己負担額は数百円程度)。メラニンが作る模様や血管の状態を詳しく観察することで、ほくろと悪性黒色腫を高い精度で鑑別できます。
ダーモスコピーでも判断が難しい場合は、病変の一部または全部を切除して顕微鏡で組織を調べる生検(病理検査)が行われ、確定診断となります。
気になるほくろがある場合は、自己判断せず、早めに皮膚科専門医の診察を受けることが重要です。
6. ほくろ除去に保険は適用される?条件と費用の目安
ほくろ除去の費用は、保険適用か自由診療かによって大きく異なります。どのような場合に保険が適用されるのか、それぞれの費用の目安について解説します。
保険適用となる条件
ほくろ除去で健康保険が適用されるのは、医療的な必要性があると医師が判断した場合に限られます。見た目を改善したいという美容目的での除去は、保険適用外となります。
保険適用となる具体的なケースとしては、以下のようなものがあります。
悪性の疑いがある場合は、保険適用で除去・検査を受けることができます。ほくろが急に大きくなった、形や色が変化した、出血を繰り返すなどの症状がある場合は、病理検査が必要と判断され、保険診療の対象となります。
日常生活に支障をきたす場合も保険適用となることがあります。例えば、まぶたのほくろが視界を妨げている、衣服の着脱時に引っかかって出血する、眼鏡やマスクが当たって炎症を起こすなど、生活上の支障がある場合は保険適用の可能性があります。
ほくろが隆起していて、位置的に日常生活に問題がある場合(例:ブラジャーや下着のゴムが当たる位置にある、髭剃りの際に傷つけやすいなど)も、医師の判断により保険適用となることがあります。
保険適用外となるケース
以下のような場合は、美容目的とみなされ保険適用外(自由診療)となります。
見た目の改善を目的とした除去(特に医学的リスクがない場合)、複数のほくろを「ついでに取っておきたい」という希望での除去、小さく平坦で出血や炎症を起こしていないほくろの除去などは、自由診療扱いとなります。
また、レーザー治療(炭酸ガスレーザー、Qスイッチレーザーなど)は、医療保険の適用がありません。レーザーでの除去を希望する場合は、基本的に自費診療となります。
保険診療と自由診療の費用比較
保険適用の場合、3割負担で以下の金額が目安となります。
露出部(顔、首、腕など)のほくろ除去:5,000円~9,000円程度 非露出部(背中、腹部、脚など)のほくろ除去:3,000円~6,000円程度
これらの費用には、手術費、診察料、病理検査料、投薬(軟膏など)が含まれていることが多く、トータルで10,000円~15,000円程度で収まることがほとんどです。
自由診療の場合は、クリニックや治療法によって費用が大きく異なります。一般的な相場は以下のとおりです。
レーザー治療:1つあたり5,000円~20,000円程度(大きさによる) 電気メス:1つあたり5,000円~15,000円程度 切開法:1つあたり10,000円~30,000円程度
小さいほくろであれば自由診療のほうが安く済むこともありますが、大きなほくろや複数のほくろを除去する場合は、保険診療のほうが費用を抑えられる可能性があります。
費用を抑えるためのポイント
費用を抑えてほくろ除去を受けたい場合は、まず皮膚科や形成外科を受診し、保険適用の可否を確認することをおすすめします。医師が医学的に必要と判断すれば、保険適用で治療を受けられる可能性があります。
複数のほくろを除去したい場合は、「ほくろ取り放題プラン」を提供しているクリニックを検討するのも一つの方法です。ただし、取り放題プランは自由診療となるため、総額をしっかり確認した上で判断しましょう。
また、カウンセリング時に追加費用(麻酔代、薬代、再診料など)が発生しないかを事前に確認しておくことも重要です。
7. ほくろ除去後のダウンタイムとアフターケア
ほくろ除去後のダウンタイム(回復期間)は、治療法やほくろの大きさによって異なります。適切なアフターケアを行うことで、傷跡をきれいに治し、色素沈着などのトラブルを防ぐことができます。
治療法別のダウンタイムの目安
レーザー治療の場合、ダウンタイムは1~2週間程度です。施術直後から数日間は患部に赤みや軽い腫れが生じることがありますが、1週間程度でかさぶたができ、2週間ほどで自然に剥がれ落ちます。赤みは3~6ヶ月かけて徐々に薄くなっていきます。
電気メスの場合も、ダウンタイムは同様に1~2週間程度です。施術後は凹みや赤みが見られることがありますが、時間の経過とともに改善していきます。赤みが完全に落ち着くまでには2~3ヶ月程度かかることもあります。
切除縫合法の場合は、ダウンタイムが比較的長くなります。抜糸までに1~2週間(顔は1週間、体は2週間程度)、赤みや硬化が落ち着くまでに2~3ヶ月程度を要します。傷跡が完全に目立たなくなるまでには6ヶ月~1年ほどかかることもあります。
ダウンタイム中に見られる症状
施術後には、以下のような症状が見られることがありますが、多くは正常な治癒過程の一部です。
赤みや腫れは、施術直後から数日間は皮膚が一時的に炎症を起こしているため生じます。ほとんどの場合、数日~1週間ほどで自然に引いていきます。
かさぶたの形成は、皮膚が再生する過程で起こる自然な現象です。通常は1~2週間ほどで自然に剥がれ落ちます。
色素沈着は、施術後の肌が紫外線や摩擦などの刺激を受けると起こりやすくなります。茶色っぽい跡として数ヶ月残ることがありますが、時間の経過とともに徐々に薄くなります。
引きつり感やチクチクとした痛みは、皮膚の内部で再生が進んでいる証拠です。通常は1~2週間以内に治まります。
アフターケアのポイント
傷跡をきれいに治すためには、適切なアフターケアが非常に重要です。医師の指示に従いながら、以下の点に気をつけましょう。
テープ・絆創膏の保護を継続することが大切です。施術後は傷口を保護するためのテープや絆創膏を貼る必要があります。これは傷を外部の汚れや細菌から守り、紫外線から保護する役割があります。医師の指示に従って、1~2週間程度は毎日貼り替えを続けましょう。
かさぶたを無理に剥がさないでください。かさぶたは皮膚の再生を助ける保護膜の役割を果たしています。無理に剥がすと傷の治りが遅くなったり、色素沈着や傷跡が残る原因になります。自然に剥がれ落ちるのを待ちましょう。
紫外線対策を徹底することも重要です。施術後の肌は非常にデリケートで、紫外線を浴びるとメラニンが過剰に生成されやすくなります。日焼け止め(低刺激で無香料・無着色のもの)を丁寧に塗布し、帽子や日傘なども活用して紫外線から肌を守りましょう。少なくとも1ヶ月、できれば3~6ヶ月は紫外線対策を続けることをおすすめします。
保湿ケアも欠かせません。施術後の皮膚は乾燥しやすい状態になっています。乾燥すると傷の治りが遅くなったり、かさぶたが割れて剥がれやすくなったりするため、適度な保湿を心がけましょう。
ダウンタイム中に避けるべきこと
施術当日から数日間は、以下の行動を避けることをおすすめします。
激しい運動や飲酒は、血行を促進し、患部からの出血や腫れを悪化させる可能性があります。施術当日は控え、その後も患部の状態が落ち着くまでは控えめにしましょう。
長時間の入浴も血行を促進するため、施術当日はシャワーのみにとどめることが推奨されます。テープを貼っている期間は、患部をできるだけ濡らさないよう注意しましょう。
患部を触ったり擦ったりすることも避けてください。刺激を与えると傷の治りが遅くなったり、感染症のリスクが高まったりします。
医師に相談すべき症状
以下のような症状が見られた場合は、感染症や合併症の可能性があるため、早めに医師に相談してください。
発熱や強い痛みが続く場合、患部からの出血が止まらない場合、膿が出てきた場合、異常な腫れが見られる場合、赤みが長期間続く場合などは、すぐに施術を受けた医療機関に連絡しましょう。
8. 失敗しないクリニック選びのポイント
ほくろ除去で満足のいく結果を得るためには、信頼できるクリニックと医師を選ぶことが非常に重要です。以下のポイントを参考に、慎重にクリニックを選びましょう。
医師の専門性と資格を確認する
ほくろ除去を安全かつ美しく行うためには、医師の技術と経験が不可欠です。以下の点を確認しましょう。
医師が皮膚科専門医、形成外科専門医などの資格を持っているかどうかは、技術力の一つの指標になります。特に形成外科専門医は、皮膚の切開や縫合に関する専門的なトレーニングを積んでおり、傷跡を目立たなくする技術に長けています。
また、ほくろ除去の症例数が豊富かどうかも重要です。多くの症例を経験している医師であれば、さまざまなタイプのほくろに対応できる知識と技術を持っています。
カウンセリングの丁寧さを確認する
信頼できるクリニックは、カウンセリングにも時間をかけて丁寧に対応してくれます。
治療方法のメリットだけでなく、デメリットやリスク、ダウンタイムについても正直に説明してくれるかどうかを確認しましょう。リスクを全く説明せず、メリットばかりを強調するクリニックは注意が必要です。
患者の希望や不安をしっかり聞いた上で、最適な治療法を提案してくれるかどうかも重要なポイントです。一方的に高額な治療を勧めてくるクリニックは避けたほうがよいでしょう。
また、質問に対して分かりやすく答えてくれるかどうか、話しやすい雰囲気かどうかも、クリニック選びの判断材料になります。
症例写真やビフォーアフターを確認する
クリニックの公式サイトやカウンセリング時に、過去の症例写真(ビフォーアフター)を確認しましょう。実際に施術を受けた患者の仕上がりを見ることで、そのクリニックの技術レベルをある程度把握できます。
症例写真が豊富に掲載されているクリニックは、自信を持って施術を行っている証拠とも言えます。
アフターケア体制を確認する
施術後の経過観察やアフターケアが充実しているかどうかも、クリニック選びの重要なポイントです。
施術後に異常が生じた場合にすぐに対応してもらえるか、再診は無料か有料か、再発した場合の保証制度はあるかなどを事前に確認しておきましょう。
アフターケアのほとんどをカウンセラーに任せているクリニックよりも、医師自身が経過を確認してくれるクリニックのほうが安心です。
料金体系の明確さを確認する
自由診療の場合、クリニックによって料金は大きく異なります。施術費用だけでなく、以下の追加費用についても事前に確認しておきましょう。
カウンセリング料、初診料・再診料、麻酔代、薬代、テープ代、病理検査代(必要な場合)などが施術費用に含まれているかどうかを確認してください。
「安すぎる」料金設定のクリニックは、技術やアフターケアが不十分な可能性もあるため注意が必要です。費用と品質のバランスを考えて選ぶことが大切です。
通いやすさを考慮する
ほくろ除去は、術後の経過観察や抜糸(切除縫合法の場合)などで複数回の通院が必要になることがあります。自宅や職場から通いやすい場所にあるクリニックを選ぶと、無理なく治療を継続できます。
新宿エリアには多くの皮膚科、美容外科、形成外科があります。駅からのアクセス、診療時間、予約の取りやすさなども考慮して、自分に合ったクリニックを選びましょう。
口コミや評判を参考にする
実際に施術を受けた患者の口コミや評判も、クリニック選びの参考になります。Googleマップの口コミや、医療系の口コミサイトなどをチェックしてみましょう。
ただし、口コミはあくまで個人の感想であり、すべての人に同じ結果が得られるわけではありません。参考程度にとどめ、最終的には自分自身でカウンセリングを受けて判断することが大切です。

9. よくある質問(Q&A)
A. 施術中は局所麻酔を使用するため、痛みはほとんど感じません。麻酔注射の際に「チクッ」とした痛みを感じることがありますが、一瞬です。施術後は麻酔が切れると、ヒリヒリとした痛みを感じることがありますが、数日で落ち着きます。痛みに弱い方は、事前に医師に相談しておくとよいでしょう。
A. どの治療法を選んでも、完全に傷跡がゼロになることはありません。ただし、適切な治療法と医師の技術、術後のアフターケアによって、傷跡を最小限に抑えることは可能です。レーザー治療や電気メスでは、数ヶ月かけて赤みが引き、最終的には目立たない白っぽい跡になることが多いです。切除縫合法では線状の傷跡が残りますが、形成外科医の技術により、しわに沿った目立たない傷跡にすることができます。
Q3. ほくろ除去後に再発することはありますか?
A. 治療法によって再発のリスクは異なります。レーザー治療は、ほくろの深部まで除去しきれない場合に再発することがあります。切除縫合法やくり抜き法は、ほくろを根元から取り除くため、再発のリスクが最も低いとされています。万が一再発した場合は、追加の施術で対応できます。再発に対する保証制度があるクリニックを選ぶと安心です。
Q4. ほくろ除去は何回くらい通院が必要ですか?
A. 治療法やほくろの状態によって異なります。レーザー治療や電気メスの場合、1回の施術で終わることが多いですが、大きなほくろや深いほくろでは複数回の照射が必要になることもあります。切除縫合法の場合は、施術後1~2週間後に抜糸のための通院が必要です。いずれの場合も、術後の経過確認のために再診を勧められることがあります。
Q5. ほくろ除去はいつでもできますか?
A. 基本的にはいつでも施術可能ですが、施術後は紫外線対策が重要になるため、紫外線の強い夏場を避けて秋~冬に施術を受ける方もいます。また、重要な予定(結婚式や面接など)がある場合は、ダウンタイムを考慮して数ヶ月前に施術を受けることをおすすめします。
Q6. 自分でほくろを取ることはできますか?
A. 自分でほくろを除去しようとすることは非常に危険です。市販のほくろ取りクリームや除去ペン、お灸などを使うと、皮膚に火傷のようなダメージを与え、炎症や感染、色素沈着、傷跡が残るリスクがあります。また、悪性の可能性があるほくろを自己処理してしまうと、がんの発見が遅れる危険性もあります。ほくろ除去は必ず医療機関で行うようにしてください。
Q7. ほくろを取ったらがんになることはありますか?
A. ほくろを取ること自体ががんを引き起こすという医学的根拠はありません。むしろ、悪性の疑いがあるほくろは早めに除去・検査することで、皮膚がんの早期発見・早期治療につながります。適切な医療機関で診断を受け、必要に応じて病理検査を行うことが大切です。
Q8. 施術当日からメイクやシャワーはできますか?
A. メイクは保護テープの上からであれば、施術当日から可能なことが多いです。ただし、患部を直接メイクで覆うことは1~2週間程度避ける必要があります。シャワーは施術当日から可能なクリニックがほとんどですが、患部のテープは極力濡らさないよう注意しましょう。入浴は施術当日を避け、翌日以降がおすすめです。
10. まとめ
ほくろ除去を検討する際に押さえておきたいポイントを整理します。
ほくろ除去を受けられる診療科は、皮膚科、美容外科(美容皮膚科)、形成外科の3つが主な選択肢です。それぞれに特徴があり、ほくろの状態や治療の目的によって最適な診療科は異なります。
悪性の可能性が心配な場合や保険適用で治療を受けたい場合は皮膚科、美しい仕上がりを重視したい場合は美容外科、医療的な安全性と美容的な仕上がりの両方を求める場合は形成外科が適しています。
治療方法には、炭酸ガスレーザー、電気メス、切除縫合法、くり抜き法などがあり、ほくろの大きさや深さ、位置によって最適な方法が異なります。医師としっかり相談した上で、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。
ほくろのほとんどは良性ですが、形がいびつ、境界がギザギザ、色にムラがある、急に大きくなったなどの特徴がある場合は、悪性黒色腫(メラノーマ)の可能性があります。気になるほくろがある場合は、自己判断せず、早めに専門医の診察を受けましょう。
保険適用となるのは、悪性の疑いがある場合や日常生活に支障をきたす場合に限られます。美容目的での除去は自由診療となり、費用は全額自己負担です。
ほくろ除去後は、テープによる保護、紫外線対策、保湿ケアなどの適切なアフターケアを行うことで、傷跡をきれいに治すことができます。
クリニック選びでは、医師の専門性と資格、カウンセリングの丁寧さ、症例実績、アフターケア体制、料金の明確さなどを確認しましょう。
新宿エリアには多くの医療機関があり、選択肢は豊富です。本記事を参考に、ご自身の状況に合った診療科とクリニックを見つけていただければ幸いです。アイシークリニック新宿院でも、ほくろ除去に関するご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
参考文献
- 日本皮膚科学会「皮膚科Q&A メラノーマ(ほくろのがん)」 https://www.dermatol.or.jp/qa/qa12/q05.html
- 東邦大学「皮膚がんの早期発見で覚えておきたいこと~ほくろと悪性黒色腫(メラノーマ)の5つの見分け方~」 https://www.toho-u.ac.jp/press/2017_index/20170929-818.html
- 慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイト KOMPAS「色素性母斑(ほくろ)」 https://kompas.hosp.keio.ac.jp/disease/000286/
- メディカルノート「悪性黒色腫とほくろの見分け方~形や色、大きさなどの違いを解説~」 https://medicalnote.jp/diseases/悪性黒色腫/contents/220323-002-XS
- メディカルノート「ほくろ除去は何科で行う?形成外科医には『見た目へのこだわり』が必要」 https://medicalnote.jp/diseases/ほくろ/contents/160523-005-MA
- 日本形成外科学会「色素性母斑(ほくろ・母斑細胞母斑・黒子)」 https://jsprs.or.jp/general/disease/umaretsuki/hifu/shikiso.html
監修者医師
高桑 康太 医師
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務