新宿で皮膚科をお探しの方へ|信頼できるクリニック選びの完全ガイド

はじめに

新宿は日本屈指のターミナル駅を擁し、多くの医療機関が集まるエリアです。皮膚科をお探しの際、「どのクリニックを選べばよいのか」「自分の症状に適した治療を受けられるのか」といった疑問を持たれる方も多いでしょう。

皮膚は人体最大の臓器であり、外界と接する最前線として、さまざまな刺激や病原体から身体を守る重要な役割を担っています。そのため、皮膚トラブルは単なる見た目の問題だけでなく、全身の健康状態を反映していることも少なくありません。適切な診断と治療を受けることが、健やかな肌と生活の質の向上につながります。

本記事では、新宿で皮膚科を探す際に知っておくべき基礎知識から、クリニック選びのポイント、よくある皮膚疾患、治療方法まで、包括的に解説いたします。

皮膚科とは

皮膚科の診療範囲

皮膚科は、皮膚、爪、毛髪、粘膜など、身体の表面に関わる疾患を専門的に診療する診療科です。日本皮膚科学会によれば、皮膚科で扱う疾患は3000種類以上にのぼるとされています。

具体的な診療内容には以下のようなものがあります。

皮膚疾患の診断と治療では、湿疹や皮膚炎、じんましん、アトピー性皮膚炎といった一般的な皮膚トラブルから、乾癬、白斑、水疱症などの専門的な疾患まで幅広く対応します。感染症の治療も重要な領域で、ニキビ、水虫、帯状疱疹、イボ、とびひなど、細菌やウイルス、真菌による皮膚感染症の診断と治療を行います。

皮膚腫瘍についても、良性のほくろやイボから、粉瘤、脂肪腫などの皮下腫瘍、さらには皮膚がんの早期発見と治療まで対応します。アレルギー性疾患では、接触皮膚炎、金属アレルギー、薬疹などのアレルギー反応による皮膚症状の診断と治療を実施します。

毛髪と爪の疾患も皮膚科の専門領域です。円形脱毛症や男性型脱毛症などの脱毛症、爪白癬や爪の変形などの爪疾患を扱います。また、やけどや傷、床ずれなどの創傷治療も重要な診療内容の一つです。

近年では、美容皮膚科の領域も拡大しており、シミ、しわ、たるみなどの美容的な悩みに対して、医学的なアプローチで治療を行うクリニックも増えています。

皮膚科専門医とは

皮膚科専門医は、日本皮膚科学会が認定する資格です。医師免許取得後、5年以上の皮膚科診療経験を積み、学会が定める症例レポートの提出や専門医試験に合格することで認定されます。専門医制度は、質の高い医療を提供するための重要な指標となっています。

皮膚科専門医は、幅広い皮膚疾患に対する深い知識と豊富な臨床経験を持ち、適切な診断と治療方針の決定が可能です。また、必要に応じて他の診療科との連携や、高度医療機関への紹介も適切に判断できます。

よくある皮膚疾患

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹が慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す疾患です。厚生労働省の調査によれば、日本人の10人に1人程度がアトピー性皮膚炎を経験すると言われています。

発症には遺伝的な要因と環境要因が複雑に関与しています。皮膚のバリア機能の低下により、外部からのアレルゲンや刺激物質が侵入しやすくなり、免疫反応が過剰に起こることで炎症が生じます。

治療の基本は、スキンケアによる皮膚バリア機能の改善、ステロイド外用薬やタクロリムス軟膏などの抗炎症薬による炎症のコントロール、そして悪化因子の除去です。近年では、デュピルマブなどの生物学的製剤も使用可能となり、重症例の治療選択肢が広がっています。

ニキビ(尋常性ざ瘡)

ニキビは、毛穴に皮脂が詰まり、アクネ菌が増殖することで炎症を起こす疾患です。思春期に多く見られますが、成人になっても悩まされる方は少なくありません。

発症メカニズムには、皮脂分泌の増加、毛穴の角化異常、アクネ菌の増殖、炎症の4つの要因が関わっています。ホルモンバランスの変化、ストレス、睡眠不足、食生活の乱れなども悪化因子となります。

治療には、外用レチノイド、抗菌薬、過酸化ベンゾイルなどの外用薬が用いられます。炎症が強い場合は抗菌薬の内服も検討されます。また、ホルモン療法や、保険適用外となりますが、ケミカルピーリングやレーザー治療などの選択肢もあります。

早期治療が重要で、炎症が長引くと瘢痕(ニキビ跡)が残る可能性があるため、適切な時期に皮膚科を受診することが推奨されます。

水虫(足白癬)と爪水虫(爪白癬)

水虫は白癬菌というカビの一種が皮膚に感染して起こる疾患です。日本人の5人に1人が水虫を持っているとも言われ、非常に一般的な皮膚疾患です。

足の指の間がジクジクする趾間型、足の裏に小さな水疱ができる小水疱型、足の裏やかかとの角質が厚くなる角質増殖型の3つのタイプがあります。爪に感染した爪白癬では、爪が白く濁ったり、厚くなったりします。

診断には、病変部から鱗屑を採取して顕微鏡検査を行い、白癬菌の存在を確認します。見た目だけでは他の疾患と区別がつきにくいため、確定診断には検査が必須です。

治療には、軽症から中等症の足白癬には抗真菌薬の外用が基本となります。爪白癬や広範囲の足白癬には、抗真菌薬の内服が必要になることもあります。内服治療は数ヶ月にわたることが多く、定期的な血液検査で肝機能のチェックが必要です。

じんましん(蕁麻疹)

じんましんは、皮膚に赤い膨らみ(膨疹)とかゆみが突然現れ、数時間から1日以内に跡を残さず消える疾患です。発症してから1ヶ月以内のものを急性じんましん、1ヶ月以上続くものを慢性じんましんと分類します。

原因は多岐にわたり、食物、薬剤、感染症、物理的刺激(寒冷、温熱、圧迫、日光など)、ストレスなどがあります。しかし、慢性じんましんでは原因が特定できないことも少なくありません。

治療の中心は抗ヒスタミン薬の内服です。症状が強い場合は、薬の量を増やしたり、種類を変更したりします。原因が特定できた場合は、その原因の除去や回避が重要です。

帯状疱疹

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化によって起こる疾患です。子どもの頃に水ぼうそうにかかると、ウイルスは神経節に潜伏し続け、加齢やストレス、免疫力の低下などをきっかけに再び活動を始めます。

典型的な症状は、身体の片側に帯状に赤い発疹と水疱が現れ、強い痛みを伴います。発疹が出る数日前から、その部位にピリピリとした痛みや違和感を感じることがあります。

早期治療が重要で、発疹出現後72時間以内に抗ウイルス薬の投与を開始することが推奨されます。早期治療により、皮疹の拡大を防ぎ、痛みの程度を軽減し、帯状疱疹後神経痛(発疹が治った後も続く痛み)のリスクを減らすことができます。

50歳以上の方には帯状疱疹ワクチンの接種も推奨されており、発症予防や重症化予防に有効です。

イボ(尋常性疣贅)

イボは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって起こる良性の腫瘍です。手足にできることが多く、特に子どもに多く見られます。

小さな傷からウイルスが侵入し、皮膚の細胞に感染して増殖します。プールや公衆浴場などでの接触により感染が広がることがあります。

治療には液体窒素による冷凍凝固療法が一般的です。-196℃の液体窒素で患部を凍らせ、ウイルスに感染した細胞を壊死させます。1〜2週間に1回の治療を数回繰り返す必要があります。その他、サリチル酸の外用、電気焼灼、レーザー治療などの方法もあります。

自然に消えることもありますが、放置すると数が増えたり大きくなったりすることがあるため、早めの治療が推奨されます。

接触皮膚炎(かぶれ)

接触皮膚炎は、外部からの物質が皮膚に接触することで起こる炎症性の疾患です。原因物質に直接触れた部分に、赤み、かゆみ、ブツブツ、水疱などが生じます。

刺激性接触皮膚炎とアレルギー性接触皮膚炎の2つのタイプがあります。刺激性接触皮膚炎は、洗剤や溶剤などの刺激物質が皮膚に繰り返し接触することで起こります。一方、アレルギー性接触皮膚炎は、金属、化粧品、香料、植物など特定の物質に対するアレルギー反応です。

診断には、詳しい問診と視診が重要です。アレルギー性が疑われる場合は、パッチテストを行って原因物質を特定します。

治療の基本は原因物質の除去と回避です。炎症に対しては、ステロイド外用薬や抗ヒスタミン薬の内服を使用します。

乾癬

乾癬は、皮膚に赤い発疹ができ、その上に銀白色の鱗屑が付着し、ポロポロとはがれ落ちる慢性の疾患です。日本では人口の0.1〜0.3%程度が罹患していると推定されています。

発症には遺伝的な要因と環境要因が関与しています。免疫系の異常により、皮膚の細胞が通常よりも速く増殖することで、厚い鱗屑を形成します。ストレス、感染症、薬剤、外傷などが悪化因子となります。

治療には、外用療法(ステロイド外用薬、活性型ビタミンD3外用薬)、光線療法(紫外線療法)、内服療法(レチノイド、免疫抑制薬など)、生物学的製剤などがあります。症状の程度や患者さんの生活状況に応じて、適切な治療法を選択します。

近年、生物学的製剤の登場により、従来の治療で効果が不十分だった方の症状改善が期待できるようになりました。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い部位(頭皮、顔、胸、背中など)に赤みやフケのような鱗屑が生じる疾患です。成人では慢性に経過し、良くなったり悪くなったりを繰り返すことが多いです。

マラセチアという真菌(カビの一種)の関与が指摘されていますが、詳しいメカニズムは完全には解明されていません。ストレス、睡眠不足、ビタミンB群の不足、季節の変化などが悪化因子となります。

治療には、抗真菌薬の外用、ステロイド外用薬、抗真菌成分を含むシャンプーの使用などが行われます。規則正しい生活習慣やストレス管理も症状のコントロールに重要です。

皮膚科クリニックの選び方

専門性と実績

皮膚科を選ぶ際、まず確認したいのが医師の専門性です。日本皮膚科学会の皮膚科専門医資格を持つ医師が在籍しているかは、一つの重要な指標となります。専門医は、幅広い皮膚疾患に対する知識と経験を持ち、適切な診断と治療を提供できる能力が認められています。

また、クリニックの診療実績や、特に力を入れている治療分野を確認することも有用です。ウェブサイトなどで医師の経歴や得意分野、取り扱っている疾患や治療方法を事前に調べることができます。

ただし、専門医資格だけがすべてではありません。コミュニケーション能力や、患者さん一人ひとりに向き合う姿勢も、良い医療を受けるためには重要な要素です。

アクセスの良さ

皮膚疾患の治療は、一度の受診で終わることばかりではありません。定期的な通院が必要な場合も多いため、通いやすい場所にあるクリニックを選ぶことが大切です。

新宿駅周辺は、JR、私鉄、地下鉄が多数乗り入れる日本最大級のターミナル駅であり、都内各所からのアクセスが良好です。また、新宿三丁目、新宿西口、南口など複数の出口があり、それぞれの周辺にクリニックが点在しています。

職場や学校、自宅からの通いやすさ、駅からの距離、診療時間などを総合的に考慮して選びましょう。平日の夜間や土曜日も診療しているクリニックであれば、仕事や学業との両立もしやすくなります。

診療設備と治療の選択肢

皮膚科診療には、ダーモスコピー(皮膚表面を拡大して観察する機器)、液体窒素による冷凍凝固装置、紫外線治療器など、さまざまな検査・治療機器があります。クリニックによって設備は異なりますので、自分が希望する治療や検査に対応しているか確認することが重要です。

また、保険診療だけでなく、自由診療も行っているクリニックでは、美容皮膚科の治療やより先進的な治療の選択肢が広がります。自分のニーズに合った診療内容を提供しているかチェックしましょう。

診療時間と待ち時間

皮膚科は多くの患者さんが訪れる診療科です。特に人気のあるクリニックや時間帯によっては、待ち時間が長くなることがあります。

Web予約システムを導入しているクリニックであれば、事前に予約を取ることで待ち時間を短縮できます。また、診療時間の長さや休診日なども、通院のしやすさに影響します。

初診時は問診や診察に時間がかかることもありますので、時間に余裕を持って受診することをお勧めします。

説明の丁寧さとコミュニケーション

医師が症状や診断、治療方針について丁寧に説明してくれるかどうかは、安心して治療を受けるために非常に重要です。疑問点や不安なことを気軽に質問できる雰囲気があるか、医師やスタッフの対応が親切かなども、クリニック選びのポイントとなります。

特に慢性疾患の場合、長期的な治療が必要になるため、信頼関係を築ける医師を見つけることが大切です。可能であれば、口コミや知人の紹介なども参考にするとよいでしょう。

清潔さとプライバシーへの配慮

医療機関として、院内の清潔さは基本的な要件です。特に皮膚科では、感染症の予防という観点からも、衛生管理が徹底されていることが重要です。

また、皮膚の悩みはデリケートな問題であることも多いため、プライバシーに配慮された診察室の構造や、待合室での呼び出し方法(番号制など)なども、快適に受診するためのポイントとなります。

保険診療と自由診療の違い

保険診療とは

保険診療とは、公的医療保険(健康保険)が適用される診療のことです。国が定めた診療報酬点数表に基づいて診療費が決まり、患者さんは一部負担金(通常は3割)を支払います。

皮膚科の保険診療では、疾患の診断と治療に必要な検査、処方薬、処置などが保険適用となります。湿疹、皮膚炎、感染症、アレルギー性疾患、皮膚腫瘍など、多くの皮膚疾患が保険診療の対象です。

保険診療のメリットは、費用負担が少なく済むことです。また、国が承認した安全性と有効性が確認された治療を受けられます。

自由診療とは

自由診療とは、公的医療保険が適用されない診療のことで、費用は全額自己負担となります。美容目的の治療や、保険適用外の先進的な治療、検査などが該当します。

美容皮膚科領域では、シミ、しわ、たるみ、ニキビ跡などの改善を目的とした治療の多くが自由診療となります。レーザー治療、ケミカルピーリング、イオン導入、ボトックス注射、ヒアルロン酸注射などがその例です。

自由診療のメリットは、保険診療では受けられない治療の選択肢が広がることです。最新の機器や技術、海外で実績のある治療なども利用できます。一方、費用が高額になる可能性があるため、治療内容と費用をよく確認し、納得した上で受けることが重要です。

保険診療と自由診療の組み合わせ

原則として、一つの疾患に対して保険診療と自由診療を同時に行う「混合診療」は認められていません。ただし、厚生労働省が認めた一部の例外的なケースや、明確に異なる目的の診療であれば、同日に保険診療と自由診療を受けることは可能です。

例えば、湿疹の治療(保険診療)と、美容目的のシミ取りレーザー(自由診療)を別々に受けることは問題ありません。しかし、ニキビの治療として保険適用の処方薬を使いつつ、同じニキビに対してレーザー治療(自由診療)を同時に受けることは、混合診療とみなされる可能性があります。

クリニックによって取り扱いが異なる場合もありますので、不明な点は事前に確認することをお勧めします。

新宿エリアの特徴

新宿駅周辺の利便性

新宿駅は1日の乗降客数が世界一とも言われる巨大ターミナル駅です。JR東日本の各線(山手線、中央線、総武線、埼京線、湘南新宿ラインなど)をはじめ、京王線、小田急線、東京メトロ丸ノ内線、副都心線、都営新宿線、大江戸線など、多数の路線が乗り入れています。

このため、東京都内はもちろん、神奈川県、埼玉県、千葉県など広範囲からのアクセスが容易です。通勤・通学のついでに受診できる立地の良さは、新宿エリアのクリニックの大きな利点と言えるでしょう。

医療機関の集積

新宿は医療機関が非常に多いエリアです。大学病院や総合病院などの大規模医療機関から、専門クリニックまで、さまざまな医療機関が集まっています。

皮膚科においても、数多くのクリニックが開業しており、選択肢が豊富です。それぞれのクリニックが特色を持ち、一般皮膚科から美容皮膚科まで、多様なニーズに対応しています。

また、複数の診療科を併設しているクリニックや、他の専門医療機関との連携が取りやすい環境も整っています。

繁華街ならではの診療時間

新宿は24時間営業の店舗も多い繁華街であり、多くのクリニックが平日の夜遅くまで診療していたり、土曜日や日曜日も診療していたりします。これは、働く人々にとって大きなメリットです。

仕事帰りに受診したい、平日は時間が取れないといった方でも、ライフスタイルに合わせて通院しやすい環境が整っています。

皮膚科を受診するタイミング

すぐに受診すべき症状

以下のような症状がある場合は、できるだけ早く皮膚科を受診することをお勧めします。

急速に広がる発疹や水疱が出現した場合、特に発熱や全身症状を伴う場合は注意が必要です。これは重症の薬疹や感染症の可能性があります。また、強い痛みを伴う発疹、特に帯状に並んで出現した場合は、帯状疱疹が疑われます。早期治療が重症化予防に重要です。

急にできたほくろの変化、特に大きさ、色、形が不規則に変化する場合は、皮膚がんの可能性も考慮する必要があります。出血しやすい、かゆみや痛みを伴うほくろも要注意です。

顔面や広範囲のやけどや外傷も、早急な処置が必要です。傷跡を残さないためにも、適切な初期治療が重要となります。

早めの受診が望ましい症状

症状が軽度でも、以下のような場合は早めに受診することが望ましいです。

市販薬を使用しても改善しない、または悪化する症状は、適切な診断と処方薬による治療が必要かもしれません。自己判断での治療の継続は、症状を悪化させる可能性があります。

かゆみで日常生活に支障が出ている場合も、我慢せずに受診しましょう。適切な治療により、症状の改善が期待できます。長期間続く発疹や皮膚の変化も、慢性疾患の可能性があるため、診断を受けることが大切です。

ニキビも、早期治療により瘢痕を予防できます。炎症が強いニキビや、広範囲にわたるニキビは、自己ケアだけでは改善が難しいことが多いです。

セルフケアで様子を見てもよい場合

軽度の虫刺されや、原因が明らかな軽い擦り傷などは、市販の外用薬で様子を見ることも可能です。ただし、数日経っても改善しない、悪化する、感染の兆候(赤み・腫れ・熱感・膿の増強)がある場合は受診が必要です。

軽度の乾燥肌は、保湿ケアで改善することもあります。しかし、かゆみが強い、広範囲に及ぶ、保湿しても改善しない場合は、湿疹や皮膚炎の可能性があるため受診を検討しましょう。

判断に迷う場合は、自己判断で放置せず、医療機関に相談することをお勧めします。

皮膚科受診時の準備と注意点

受診前の準備

初めて受診するクリニックの場合、健康保険証は必須です。また、お薬手帳や現在服用中の薬がわかるものを持参すると、医師が適切な処方を検討する際に役立ちます。

他の医療機関で受けた検査結果や紹介状がある場合は、持参しましょう。診断や治療方針の決定に重要な情報となります。

症状の経過をメモしておくことも有用です。いつから始まったか、どのように変化したか、悪化する要因や改善する要因があるか、これまでに試した治療法などを整理しておくと、診察がスムーズに進みます。

診察時の服装

診察部位によっては、着替えが必要な場合があります。背中や胸、お腹などを診察する場合は、脱ぎ着しやすい服装で受診すると便利です。

また、化粧やマニキュアは、皮膚や爪の色調を正確に観察するために、できれば控えめにするか、落とせる準備をしておくとよいでしょう。特に顔や爪の症状で受診する場合は、素の状態を見せることが正確な診断につながります。

プライバシーへの配慮

皮膚の症状は、見た目に関わることも多く、デリケートな問題です。診察室でのプライバシーは守られますので、安心して受診してください。

気になることや不安なことは、遠慮せず医師に伝えましょう。治療方針について複数の選択肢がある場合、それぞれのメリット・デメリットを説明してもらい、納得した上で治療を選ぶことが大切です。

日常生活でのスキンケア

正しい洗顔と保湿

健康な肌を保つためには、日々のスキンケアが重要です。洗顔は、適切な洗浄料を使用し、ゴシゴシこすらず優しく洗うことがポイントです。熱いお湯は皮脂を過剰に取り除いてしまうため、ぬるま湯で洗い流しましょう。

洗顔後は、できるだけ早く保湿することが大切です。化粧水で水分を補給し、乳液やクリームで水分の蒸発を防ぎます。特に乾燥肌やアトピー性皮膚炎の方は、こまめな保湿が症状の改善につながります。

紫外線対策

紫外線は、シミやしわ、たるみなどの肌の老化(光老化)の主な原因です。また、皮膚がんのリスクも高めます。日常的な紫外線対策が、将来の肌の健康を守ります。

日焼け止めは、外出時には必ず使用しましょう。SPFやPA値は、活動内容に応じて選びます。日常生活ではSPF30、PA++程度、レジャーやスポーツではSPF50、PA++++程度が目安です。2〜3時間おきに塗り直すことで、効果を持続させられます。

帽子や日傘、長袖の服なども、紫外線対策に有効です。特に午前10時から午後2時は紫外線が強い時間帯ですので、この時間帯の外出時は特に注意が必要です。

生活習慣と肌の健康

十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動、ストレス管理は、肌の健康にも深く関わっています。

睡眠中には成長ホルモンが分泌され、肌の新陳代謝が促進されます。質の良い睡眠を十分にとることが、健康な肌を保つ基盤となります。

食事では、タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂取することが大切です。特にビタミンA、C、Eは肌の健康に重要な栄養素です。緑黄色野菜、果物、魚、ナッツ類などを積極的に取り入れましょう。

ストレスは肌のバリア機能を低下させ、さまざまな肌トラブルの原因となります。適度な運動や趣味の時間を持つなど、自分なりのストレス解消法を見つけることが大切です。

喫煙は肌の老化を促進し、血行を悪くします。禁煙は、肌の健康だけでなく全身の健康にもプラスとなります。

過度の飲酒も、肌の乾燥や炎症を引き起こす可能性があります。適量を守ることが大切です。

皮膚科領域の最近の進歩

生物学的製剤の登場

近年、アトピー性皮膚炎や乾癬などの治療において、生物学的製剤が使用できるようになりました。生物学的製剤は、病気の原因となる特定の物質(サイトカインなど)を標的とする薬剤で、従来の治療で効果が不十分だった患者さんに新たな選択肢を提供しています。

アトピー性皮膚炎に対するデュピルマブや、乾癬に対する各種TNF阻害薬、IL-17阻害薬、IL-23阻害薬などが代表例です。これらの薬剤により、症状の大幅な改善や生活の質の向上が期待できます。

ただし、高額な治療費や定期的な注射が必要、長期的な安全性の検証が継続中など、考慮すべき点もあります。専門医とよく相談の上、治療を選択することが重要です。

新しい外用薬の開発

外用薬においても、新しい成分や製剤の開発が進んでいます。例えば、ニキビ治療における過酸化ベンゾイルの保険適用(2015年)や、外用JAK阻害薬のデルゴシチニブ(アトピー性皮膚炎治療薬、2020年承認)などがあります。

これらの新薬により、より効果的で副作用の少ない治療の選択肢が増えています。

テレダーマトロジーの可能性

新型コロナウイルス感染症の流行を契機に、オンライン診療が注目されるようになりました。皮膚科領域においても、テレダーマトロジー(遠隔皮膚科診療)の可能性が探られています。

スマートフォンなどで撮影した皮膚病変の画像を送信し、医師が診断や治療方針のアドバイスを行うシステムです。通院が難しい患者さんや、再診で症状が安定している場合などに有用な可能性があります。

ただし、皮膚科診療では実際に病変を観察し、触診することが重要な場合も多く、オンライン診療だけで完結できるケースは限られます。対面診療とオンライン診療を適切に組み合わせることが、今後の課題となっています。

まとめ

皮膚は私たちの身体を守る重要な器官であり、その健康を保つことは全身の健康にもつながります。皮膚トラブルは誰にでも起こりうるものですが、適切な診断と治療を受けることで、多くの場合改善が期待できます。

新宿エリアには、多くの皮膚科クリニックがあり、それぞれに特徴があります。アクセスの良さ、専門性、診療時間、設備、医師やスタッフの対応など、さまざまな要素を考慮して、自分に合ったクリニックを見つけることが大切です。

皮膚科専門医の資格は、医師の知識と経験を示す一つの指標となりますが、それだけでなく、信頼できる医師との出会いが、安心して治療を受けるための鍵となります。

気になる症状があれば、自己判断で放置せず、早めに皮膚科を受診することをお勧めします。特に急速に悪化する症状や、痛みを伴う症状、長期間続く症状などは、早期の受診が重要です。

日常生活でのスキンケアも、皮膚の健康を保つために欠かせません。正しい洗顔と保湿、紫外線対策、バランスの取れた生活習慣を心がけましょう。

皮膚科医療は日々進歩しており、新しい治療法や薬剤が次々と登場しています。従来の治療で効果が不十分だった疾患にも、新たな選択肢が生まれています。

自分の皮膚の健康に関心を持ち、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることが、健やかな肌と快適な生活を維持するための第一歩です。新宿で信頼できる皮膚科クリニックを見つけ、皮膚の悩みを解決し、より良い生活を送る一助となれば幸いです。

参考文献

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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