子供のワキガ治療について知っておきたいこと|原因・診断・治療法を解説

はじめに

お子さんの体臭が気になり始めた保護者の方は少なくありません。特に思春期を迎えるころになると、ワキガ(腋臭症)の症状が現れることがあります。デリケートな年齢だからこそ、適切な理解と対処が必要です。

この記事では、子供のワキガの原因から診断方法、さまざまな治療オプション、そして心理的なケアまで、保護者の方が知っておくべき情報を包括的に解説します。お子さんの健やかな成長をサポートするために、正しい知識を身につけましょう。

子供のワキガとは

ワキガの基本的な理解

ワキガとは、医学的には腋臭症(えきしゅうしょう)と呼ばれる状態で、わきの下から特有の臭いが発生する症状です。これは病気というよりも体質的な特徴であり、アポクリン汗腺という特殊な汗腺の働きが関係しています。

日本人の場合、約10〜15%の人がワキガ体質であるとされています。欧米人と比較すると割合は低いものの、決して珍しい体質ではありません。

子供特有の問題点

大人のワキガと子供のワキガでは、いくつかの重要な違いがあります。

まず、子供は成長過程にあるため、症状の程度が変化することがあります。思春期の初期に症状が現れ始め、徐々に強くなっていくケースが一般的です。また、心理面での影響が大きく、学校生活や友人関係に支障をきたすこともあります。

子供は大人と比べて自己評価が不安定な時期にあり、体臭の問題は自尊心の低下やいじめの原因となる可能性があります。そのため、早期の適切な対応が重要です。

発症時期と症状の進行

ワキガの症状は、通常、第二次性徴期に現れ始めます。女子では9〜13歳ころ、男子では11〜15歳ころが一般的です。これは、アポクリン汗腺が性ホルモンの影響を受けて活動を始めるためです。

ただし、個人差が大きく、より早い時期から症状が現れる子供もいます。最初は軽度の臭いから始まり、成長とともに徐々に強くなっていくパターンが多く見られます。

ワキガの原因とメカニズム

アポクリン汗腺の役割

人間の体には、エクリン汗腺とアポクリン汗腺という2種類の汗腺があります。エクリン汗腺は全身に分布し、主に体温調節のための水分を多く含んだサラサラとした汗を分泌します。

一方、アポクリン汗腺は、わきの下、外陰部、乳輪などの特定の部位に存在し、タンパク質や脂質を多く含んだ粘り気のある汗を分泌します。このアポクリン汗腺から分泌される汗自体は無臭ですが、皮膚表面の常在菌によって分解されることで、特有の臭いが発生します。

遺伝的要因

ワキガは遺伝性が高い体質です。両親のうち一方がワキガ体質の場合、子供に遺伝する確率は約50%、両親ともにワキガ体質の場合は約80%といわれています。

これは、アポクリン汗腺の数や大きさが遺伝的に決定されるためです。ただし、遺伝的にワキガ体質であっても、必ずしも強い症状が現れるとは限りません。生活習慣や環境要因も症状の程度に影響を与えます。

ホルモンと臭いの関係

思春期になると、性ホルモンの分泌が活発になります。これらのホルモンがアポクリン汗腺を刺激し、活動を開始させます。特に、アンドロゲンという男性ホルモンは、アポクリン汗腺の発達と活動に大きく関与しています。

女子の場合は月経周期によってもホルモンバランスが変化するため、症状の強さに変動が見られることがあります。

食生活と体臭

食事内容も体臭に影響を与える要因の一つです。動物性タンパク質や脂肪分の多い食事、香辛料の効いた刺激的な食べ物は、アポクリン汗腺からの分泌物の成分を変化させ、臭いを強くする可能性があります。

特に、肉類、乳製品、ニンニク、ニラなどの食品は、体臭を強める傾向があるとされています。バランスの取れた食生活を心がけることは、症状の軽減につながることがあります。

子供のワキガの診断

家庭でのチェックポイント

保護者の方が家庭でできる簡単なチェック方法があります。

まず、お子さんの耳垢を確認してみてください。ワキガ体質の人は、耳の中にもアポクリン汗腺が多く存在するため、耳垢が湿っていることが多いです。日本人の場合、耳垢が湿っている人の約80%がワキガ体質であるといわれています。

次に、着用した衣服のわきの部分に黄ばみがないか確認します。アポクリン汗腺からの分泌物に含まれる色素によって、衣服が黄色く変色することがあります。

また、わきの下の毛が太く、量が多い場合も、アポクリン汗腺が発達している可能性があります。

医療機関での診断

より正確な診断を受けるためには、医療機関を受診することをお勧めします。皮膚科や形成外科では、専門的な診断を行っています。

診断では、問診と視診に加えて、以下のような検査が行われることがあります。

ガーゼテストでは、わきの下にガーゼを挟んで一定時間後に臭いを確認します。臭いの強さを客観的に評価する方法です。

また、家族歴の確認も重要な診断材料となります。遺伝的な要因が強いため、親族にワキガの方がいるかどうかは診断の参考になります。

症状の程度の判定

ワキガの症状は、軽度から重度までさまざまです。医療機関では、臭いの強さ、範囲、日常生活への影響などを総合的に評価して、症状の程度を判定します。

軽度の場合は、本人や近くにいる人がわずかに気づく程度の臭いです。中等度では、わきの下に顔を近づけると明らかに臭いがわかります。重度の場合は、距離があっても臭いが感じられ、日常生活に大きな支障をきたします。

症状の程度によって、適切な治療法も異なってきます。

子供のワキガ治療の基本方針

年齢を考慮した治療選択

子供のワキガ治療では、年齢と成長段階を十分に考慮する必要があります。

小学生から中学生の早期段階では、まず保存的治療から始めることが一般的です。これは、まだ体が成長途中であり、アポクリン汗腺の発達も完全ではないためです。手術などの侵襲的な治療は、成長が一段落する高校生以降に検討することが多いです。

ただし、症状が非常に強く、お子さんの精神的な負担が大きい場合には、年齢に関わらず積極的な治療を検討することもあります。

心理面への配慮

子供の治療では、身体面だけでなく心理面への配慮が極めて重要です。

思春期は自己意識が高まる時期であり、体臭の問題は自尊心や対人関係に大きな影響を与えます。周囲の友人からの指摘や、いじめの対象となることもあり、不登校や引きこもりにつながるケースもあります。

保護者の方は、お子さんの気持ちに寄り添い、問題を一緒に解決していく姿勢が大切です。また、治療の選択においても、お子さん本人の意思を尊重することが重要です。

治療の目標設定

子供のワキガ治療における目標は、完全に無臭にすることではなく、日常生活に支障のないレベルまで症状を軽減することです。

また、お子さん自身が症状をコントロールできているという自信を持てるようにすることも重要な目標です。適切なケア方法を身につけることで、将来的にも症状と上手に付き合っていくことができます。

保存的治療法

日常のケア方法

日常生活でできるケアは、ワキガ治療の基本です。

まず、清潔を保つことが最も重要です。毎日の入浴やシャワーで、わきの下を丁寧に洗いましょう。ただし、強くこすりすぎると皮膚を傷つけ、かえって臭いが強くなることがあるので注意が必要です。

汗をかいたら、こまめに拭き取ることも大切です。濡れたタオルやデオドラントシートを使って、優しく拭き取りましょう。汗が皮膚に長時間付着していると、細菌による分解が進み、臭いが強くなります。

制汗剤とデオドラント製品

市販の制汗剤やデオドラント製品は、軽度から中等度のワキガに有効です。

制汗剤には、汗の分泌を抑える成分が含まれています。塩化アルミニウムなどが代表的な成分です。一方、デオドラント製品は、細菌の繁殖を抑えたり、臭いをマスキングしたりする効果があります。

子供に使用する場合は、肌に優しい低刺激性の製品を選ぶことが大切です。また、使用方法も重要で、清潔で乾いた肌に塗布することで効果が高まります。

ただし、かぶれやアレルギー反応が出る場合もあるので、最初は少量から試し、異常があればすぐに使用を中止してください。

衣類の選び方と管理

衣類の選び方も臭い対策に重要です。

通気性の良い天然素材、特に綿や麻などの素材を選ぶことをお勧めします。化学繊維は汗を吸収しにくく、蒸れやすいため、臭いが強くなりやすいです。

色は、白や淡い色よりも、濃い色の方が汗染みが目立ちにくいというメリットがあります。

また、わき汗パッドを使用することも効果的です。衣服への汗の付着を防ぎ、こまめに交換することで清潔を保てます。

洗濯の際には、普通の洗剤だけでなく、酸素系漂白剤を併用すると、臭いの原因となる細菌や汚れをしっかり落とすことができます。

食生活の改善

食事内容を見直すことも、体臭の軽減につながります。

動物性脂肪やタンパク質の摂取を控えめにし、野菜や果物を多く取り入れたバランスの良い食事を心がけましょう。特に、緑黄色野菜に含まれる抗酸化成分は、体臭の軽減に役立つとされています。

海藻類、梅干し、緑茶なども、体を弱アルカリ性に保ち、臭いを抑える効果が期待できます。

一方で、ニンニク、ニラ、カレーなどの香辛料の効いた料理、揚げ物、スナック菓子などは控えめにすることが望ましいです。

ストレス管理と生活習慣

ストレスや緊張は、汗腺を刺激して発汗を促進します。適度な運動や趣味の時間を持つことで、ストレスを軽減することが大切です。

十分な睡眠も重要です。睡眠不足はホルモンバランスを乱し、体臭を強くする可能性があります。成長期の子供には、1日8〜9時間の睡眠が推奨されます。

また、適度な運動は、新陳代謝を促進し、老廃物の排出を助けます。ただし、運動後はしっかりとシャワーを浴びて清潔を保つことが大切です。

医療機関での治療法

外用薬による治療

医療機関では、市販品よりも効果の高い外用薬を処方することができます。

塩化アルミニウム溶液は、汗腺の出口を一時的に塞ぎ、発汗を抑える効果があります。通常、就寝前に塗布し、翌朝洗い流します。継続使用することで効果が現れます。

抗菌外用剤は、皮膚表面の細菌の繁殖を抑え、臭いの発生を防ぎます。

これらの外用薬は、軽度から中等度のワキガに対して有効で、副作用も比較的少ないため、子供にも使いやすい治療法です。

ボツリヌス毒素注射

ボツリヌス毒素(ボトックス)注射は、汗腺の活動を一時的に抑制する治療法です。

わきの下に注射することで、アポクリン汗腺とエクリン汗腺の両方からの発汗を減少させます。効果は通常3〜6ヶ月程度持続し、その後は徐々に元に戻ります。

この治療のメリットは、手術に比べて体への負担が少ないことです。治療時間も短く、日常生活への影響もほとんどありません。

ただし、注射時の痛みがあることと、効果が一時的であるため定期的な治療が必要になることがデメリットです。また、成長期の子供への安全性については十分なデータがないため、通常は高校生以降に検討されることが多いです。

マイクロ波治療

マイクロ波を用いた治療法は、近年注目されている低侵襲治療の一つです。

マイクロ波のエネルギーで汗腺を熱破壊することで、汗と臭いを減少させます。一度破壊された汗腺は再生しないため、効果は半永久的です。

治療は局所麻酔下で行われ、所要時間は両わきで約1時間程度です。ダウンタイムは比較的短く、通常数日から1週間程度で日常生活に戻れます。

ただし、皮膚の状態や年齢によっては適応とならない場合もあります。また、この治療は自由診療となるため、費用が高額になることがあります。

レーザー治療

レーザーを用いた治療法もあります。

わきの下の皮膚に小さな穴を開け、そこからレーザーファイバーを挿入して汗腺を破壊します。マイクロ波治療と同様に、一度破壊された汗腺は再生しません。

傷跡が小さく、ダウンタイムも比較的短いことがメリットです。ただし、完全に症状を消失させることは難しく、複数回の治療が必要になることもあります。

手術療法の種類

重度のワキガや、他の治療法で十分な効果が得られない場合には、手術療法が検討されます。

剪除法(せんじょほう)は、わきの下の皮膚を切開し、皮膚を裏返してアポクリン汗腺を直接目で確認しながら切除する方法です。最も確実な治療法とされており、重度のワキガに対して高い効果があります。

吸引法は、わきの下に小さな穴を開け、そこから吸引管を挿入して汗腺を吸い取る方法です。剪除法に比べて傷跡は小さいですが、汗腺の取り残しがある可能性があります。

皮下組織削除法は、専用の器具を使って皮下の組織ごと汗腺を削り取る方法です。効果は高いですが、術後の管理が重要です。

手術のタイミングと適応年齢

手術療法は、一般的には体の成長がほぼ完了する高校生以降に行われることが推奨されます。

これは、成長期には新たな汗腺が発達する可能性があり、早期に手術を行っても再発のリスクがあるためです。また、全身麻酔や局所麻酔のリスク、術後の安静期間なども考慮する必要があります。

ただし、症状が非常に重度で、お子さんの精神的な負担が極めて大きい場合には、専門医と十分に相談した上で、より早い時期に手術を検討することもあります。

手術のメリットとデメリット

手術療法の最大のメリットは、高い治療効果と持続性です。特に剪除法は、再発率が低く、長期的な効果が期待できます。

一方、デメリットとしては、傷跡が残ること、術後の痛みや腫れ、日常生活への制限があることなどが挙げられます。剪除法の場合、わきの下に数センチの傷跡が残りますが、通常は目立たない位置にあります。

また、術後は数日から1週間程度の安静が必要で、腕を動かす運動や激しい活動は制限されます。学校生活への影響も考慮する必要があります。

手術を検討する際には、これらのメリットとデメリットを十分に理解し、お子さんとともに慎重に判断することが大切です。

年齢別の治療アプローチ

小学生の場合

小学生の段階でワキガの症状が現れることは比較的まれですが、早熟なお子さんでは症状が出始めることもあります。

この年齢では、基本的に保存的治療を中心に行います。日常のケア、制汗剤の使用、衣類の工夫などで症状を管理します。

また、学校生活での配慮も重要です。体育の授業後に着替える時間を確保したり、必要に応じて担任の先生に相談したりすることも検討しましょう。

医療的な治療としては、外用薬の処方が中心となります。手術やボトックス注射などの侵襲的な治療は、この年齢では通常行いません。

中学生の場合

中学生になると、第二次性徴が本格化し、ワキガの症状が顕著になってくるお子さんが増えます。

この時期も、基本的には保存的治療が中心ですが、症状の程度や精神的な負担を考慮して、より積極的な治療を検討することもあります。

医療機関での外用薬治療に加えて、症状が中等度以上の場合には、マイクロ波治療やレーザー治療などの低侵襲治療を選択肢として考えることもできます。

ただし、まだ成長途中であることを考慮し、手術療法は慎重に判断します。緊急性がなければ、高校生以降まで待つことが一般的です。

高校生以降の場合

高校生になると、体の成長もほぼ完了し、より広範な治療選択が可能になります。

保存的治療で十分な効果が得られない場合や、重度の症状がある場合には、手術療法を含めたすべての治療法が選択肢となります。

この時期には、お子さん自身が治療について理解し、自分の意思で選択できるようになっています。医師、保護者、本人の三者でよく話し合い、最適な治療法を決定することが大切です。

大学受験や就職活動などのライフイベントも考慮し、治療のタイミングを計画的に決めることも重要です。

心理的サポートとカウンセリング

子供の心理的影響

ワキガは、子供の心理面に大きな影響を与える可能性があります。

思春期は自己意識が高まる時期であり、他者からどう見られているかを強く気にします。体臭の問題は、自尊心の低下、対人恐怖、社交不安などにつながることがあります。

友人からの何気ない言葉や、周囲の反応に過敏になり、必要以上に悩んでしまうお子さんもいます。場合によっては、不登校や引きこもりのきっかけになることもあります。

また、過度に気にするあまり、実際よりも症状を重く感じてしまう「自己臭恐怖症」という状態になることもあります。

家族のサポート方法

保護者の方の理解とサポートが、お子さんの心の健康にとって非常に重要です。

まず、お子さんの悩みを真剣に受け止め、共感的に話を聞くことが大切です。「気にしすぎ」などと軽く扱わず、お子さんにとっては深刻な問題であることを理解しましょう。

一緒に解決策を考え、実践していく姿勢が重要です。治療法の選択においても、お子さんの意見を尊重し、強制ではなく話し合いで決めていきます。

また、日常生活での声かけにも配慮が必要です。過度に臭いについて指摘したり、神経質になったりすると、かえってお子さんを傷つけることがあります。

学校との連携

必要に応じて、学校の先生やスクールカウンセラーと連携することも検討しましょう。

いじめや からかいの対象になっている場合は、早急に学校に相談し、適切な対応を求めることが大切です。また、体育の授業後に着替える時間を確保してもらうなど、配慮をお願いすることもできます。

ただし、お子さんのプライバシーには十分配慮し、本人の意向を確認した上で行動することが重要です。

専門的なカウンセリング

症状そのものが軽度であっても、精神的な負担が大きい場合には、心理カウンセリングを受けることも有効です。

児童精神科や心療内科、カウンセリングルームなどで、専門家のサポートを受けることができます。認知行動療法などの心理療法は、不安や恐怖を軽減し、適切な対処法を身につけるのに役立ちます。

また、同じ悩みを持つ人たちとの交流も、孤独感を和らげ、前向きな気持ちを持つきっかけになることがあります。

予防とセルフケア

日常的な衛生習慣

ワキガ体質であっても、適切なセルフケアで症状を軽減できます。

毎日の入浴では、わきの下を丁寧に洗いましょう。殺菌作用のある石けんを使うと効果的です。ただし、洗いすぎは皮膚のバリア機能を低下させるので、適度な洗浄を心がけます。

入浴後は、わきの下をしっかり乾かすことが重要です。湿った状態は細菌の繁殖を促すため、タオルで優しく押さえるように拭き取ります。

わき毛の処理

思春期以降、わき毛が生えてくると、毛に汗や細菌が付着しやすくなり、臭いが強くなることがあります。

わき毛を適度に処理することで、清潔を保ちやすくなります。ただし、カミソリでの処理は皮膚を傷つける可能性があるので、電気シェーバーや除毛クリームの使用を検討するのも良いでしょう。

処理後は、保湿と清潔を保つことが大切です。

季節ごとの対策

季節によって汗の量や臭いの強さは変化します。

夏場は発汗量が増えるため、より頻繁なケアが必要です。こまめに汗を拭き取り、着替えを用意しておくと良いでしょう。通気性の良い服装を選び、エアコンのある環境で過ごすことも効果的です。

冬場は、厚着によって蒸れやすくなります。重ね着をする場合も、通気性を考慮した素材選びが大切です。

梅雨時は湿度が高く、細菌が繁殖しやすい環境になります。除湿や換気に気をつけ、衣類も速乾性のものを選ぶと良いでしょう。

運動との関わり

運動は健康維持に重要ですが、発汗によって臭いが気になることもあります。

運動後は、できるだけ早くシャワーを浴びることが理想的です。すぐにシャワーが使えない場合は、デオドラントシートで汗を拭き取り、着替えをするだけでも効果があります。

運動着は、速乾性があり抗菌加工されたものを選ぶと良いでしょう。使用後は早めに洗濯することも大切です。

運動そのものを避ける必要はありません。適切なケアを行えば、運動による健康効果を享受しながら、臭いのコントロールも可能です。

治療費用と保険適用

保険適用となる治療

ワキガの治療のうち、一部は健康保険が適用されます。

剪除法(皮弁法)による手術は、厚生労働省が定める保険診療の対象となっています。医師が腋臭症と診断し、日常生活に支障があると判断した場合に適用されます。

保険適用の場合、3割負担で4〜5万円程度が一般的な費用の目安です。ただし、医療機関によって多少の差があります。

外用薬による治療も、保険適用で処方を受けることができます。

自由診療の治療費

マイクロ波治療、レーザー治療、ボトックス注射などは、基本的に自由診療となります。

マイクロ波治療は、両わきで20〜40万円程度が相場です。レーザー治療は10〜30万円程度、ボトックス注射は1回あたり5〜10万円程度が一般的です。

自由診療の場合、医療機関によって費用が大きく異なるため、事前に確認することが重要です。

治療費の準備と補助制度

高額な治療費が必要な場合、計画的な準備が大切です。

高額療養費制度は、保険適用の治療で一定額以上の医療費がかかった場合に利用できます。所得に応じて自己負担の上限が設定されており、超過分は払い戻されます。

また、医療費控除の対象になることもあります。1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合、確定申告で所得控除を受けることができます。

一部の自治体では、子供の医療費助成制度があり、対象年齢や所得制限などの条件を満たせば、医療費の一部または全額が助成されることがあります。

よくある質問

何歳から治療を始めるべきですか

ワキガ治療を始める適切な年齢は、症状の程度とお子さんの精神的な負担によって異なります。
軽度の症状であれば、日常のケアと制汗剤で様子を見ることが多いです。中等度以上の症状や、お子さんが強く悩んでいる場合は、早めに医療機関に相談することをお勧めします。
手術などの侵襲的な治療は、体の成長が完了する高校生以降が一般的ですが、症状が重度の場合は個別に判断されます。

治療しないとどうなりますか

ワキガは健康上の問題を引き起こす病気ではありません。治療をしなくても、身体的な健康には影響しません。
ただし、精神的な負担や社会生活への影響は無視できません。適切なケアや治療を行わずに放置すると、自尊心の低下や対人関係の問題につながる可能性があります。
症状の程度と本人の気持ちを考慮して、適切な対応を選択することが大切です。

完治は可能ですか

ワキガを完全に治すことができるかどうかは、治療法によって異なります。

剪除法などの手術療法は、アポクリン汗腺を物理的に除去するため、高い治療効果が期待できます。ただし、わずかに残った汗腺が活動したり、成長期であれば新たな汗腺が発達したりする可能性があるため、完全に無臭になるとは限りません。

一方、ボトックス注射や外用薬は、効果が一時的であるため、定期的な治療が必要です。

現実的な目標は、日常生活に支障のないレベルまで症状を軽減することです。

遺伝するのですか

はい、ワキガは遺伝性の高い体質です。

両親のどちらかがワキガ体質の場合、お子さんに遺伝する確率は約50%、両親ともにワキガ体質の場合は約80%といわれています。

ただし、遺伝的にワキガ体質であっても、必ずしも強い症状が現れるわけではありません。生活習慣やケアの方法によって、症状の程度をコントロールすることは可能です。

学校生活で注意すべきことは

学校生活では、いくつかの配慮が必要です。

体育の授業や部活動の後は、できるだけ早く着替えることが大切です。予備の制汗剤やデオドラントシートを持参し、必要に応じて使用しましょう。

制服は、こまめにクリーニングや洗濯をすることが重要です。夏場は特に注意が必要です。

友人関係で悩んでいる場合は、保護者や先生、スクールカウンセラーに相談することも検討しましょう。

自分で臭いに気づけますか

自分の体臭には慣れてしまい、気づきにくいことがあります。これを「嗅覚疲労」といいます。

家族など信頼できる人に確認してもらうことが、客観的な判断につながります。また、着用した衣服の臭いを確認することでも、ある程度の判断ができます。

医療機関では、専門的な評価を受けることができるので、不安がある場合は受診することをお勧めします。

アイシークリニック新宿院での治療

当院の特徴

アイシークリニック新宿院では、お子さんのワキガ治療に関する豊富な経験と専門知識を持つ医療スタッフが対応いたします。

お一人お一人の症状の程度、年齢、生活環境、そして何より本人とご家族のご希望を丁寧にお聞きし、最適な治療プランをご提案いたします。

初診時には十分な時間をかけてカウンセリングを行い、治療に関する不安や疑問にお答えします。お子さんの心理面にも配慮し、プライバシーを守った診療を心がけております。

提供している治療メニュー

当院では、保存的治療から手術療法まで、幅広い治療オプションを提供しております。

医療用制汗剤の処方、ボトックス注射、マイクロ波治療、そして必要に応じて手術療法まで、症状と年齢に応じた適切な治療法をお選びいただけます。

特に低侵襲治療に力を入れており、お子さんの負担を最小限に抑えた治療を心がけております。

受診の流れ

初めて受診される場合は、まずお電話またはウェブサイトからご予約をお取りください。

初診時には、問診票の記入、医師による診察、治療方針の説明を行います。必要に応じて、検査を実施することもあります。

治療内容が決まりましたら、スケジュールを調整し、治療を開始します。治療後も定期的なフォローアップを行い、経過を確認いたします。

ご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。

まとめ

子供のワキガは、適切な理解と対処によって、症状をコントロールすることが可能です。

まず大切なのは、ワキガが病気ではなく体質であること、そして決して恥ずかしいことではないということを理解することです。多くの人が同じ悩みを抱えており、効果的な治療法も存在します。

治療の選択においては、年齢と成長段階を考慮し、保存的治療から始めることが基本です。日常のケア、制汗剤の使用、生活習慣の改善などで、多くのケースで症状を軽減できます。

症状が中等度以上の場合や、お子さんの精神的な負担が大きい場合には、医療機関での専門的な治療を検討しましょう。外用薬、ボトックス注射、マイクロ波治療、手術療法など、さまざまな選択肢があります。

何より重要なのは、お子さんの気持ちに寄り添い、一緒に解決していく姿勢です。保護者の理解とサポートが、お子さんの自信と前向きな気持ちを育みます。

専門医と相談しながら、お子さんにとって最適な治療法を選択し、健やかな成長をサポートしていきましょう。アイシークリニック新宿院では、皆様のご相談をお待ちしております。

参考文献

本記事の作成にあたり、以下の信頼できる情報源を参照しました。

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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