東京でわきが手術を受けるなら保険適用と技術力の両立を―上手い医師の選び方と成功のポイント

わきが(腋臭症)は、脇の下から独特の臭いが発生する疾患で、日常生活や対人関係に大きな影響を与えることがあります。東京都内には多くの医療機関がわきが治療を提供していますが、保険適用で受けられる手術の質や医師の技術力は施設によって大きく異なります。本記事では、東京でわきが手術を検討している方に向けて、保険適用の条件、上手い医師の選び方、手術の種類と効果、術後のケアまで、総合的な情報をお届けします。

わきが(腋臭症)とは何か

わきが(腋臭症)は、医学的には「腋臭症(えきしゅうしょう)」と呼ばれる疾患です。単なる体臭ではなく、厚生労働省によって正式に病気として認められており、国際疾病分類(ICD-10)においてもL75.0として分類されています。

わきがのメカニズム

人間の皮膚には、エクリン汗腺とアポクリン汗腺という2種類の汗腺が存在します。エクリン汗腺は全身に分布し、主に体温調節のために水分を多く含む汗を分泌します。一方、アポクリン汗腺は脇の下、乳輪、外陰部、耳の中など特定の部位に集中しており、脂質やタンパク質を含む粘性の高い分泌物を出します。

わきがの主な原因は、このアポクリン汗腺から分泌される汗です。アポクリン汗腺からの分泌物自体は無臭ですが、皮膚表面の常在菌によって分解されると、低級脂肪酸やアンモニアなどの臭い物質が発生します。これがわきが特有の臭いとなります。

わきがの遺伝的要因

わきがは遺伝的要因が強く関与しています。ABCC11遺伝子が腋臭症の発症に関与するとされており、両親のいずれかがわきが体質の場合、高い確率で子どもにも遺伝する傾向があります。日本人におけるわきがの発症率は約10パーセントとされており、欧米人と比較すると低い数値です。しかし、日本人は臭いに対する意識が強いため、わきがが日常生活や社会生活に与える影響は大きいとされています。

わきがのセルフチェック

自分がわきが体質かどうかを判断するには、以下のセルフチェック項目が参考になります。

  1. 耳垢が湿っている(湿性耳垢)
  2. 衣類の脇部分に黄色いシミができる
  3. 脇毛に白い粉状の物質が付着する
  4. 家族や親族にわきがの人がいる
  5. 他人から臭いを指摘されたことがある
  6. 制汗剤が手放せない
  7. 脇汗の量が多い

これらの項目に複数該当する場合は、わきが体質の可能性があります。ただし、最終的な診断は医師による診察とガーゼテストなどで行われます。

わきが手術の保険適用について

わきがの手術は、一定の条件を満たせば健康保険が適用されます。しかし、保険適用の基準や手術方法については正確な理解が必要です。

保険適用の条件

わきが手術が保険適用となる条件は、「悪臭が著しく、他人の就業に支障を及ぼすほどの事実が明確で、かつ医療の介入が客観的に必要と認められる場合」とされています。つまり、医師が「腋臭症」と診断した場合に保険適用の対象となります。

診断は、問診とガーゼテストによって行われます。ガーゼテストとは、脇の下にガーゼを挟んでその臭いを医師が確認する方法です。軽度の症状の場合は保険適用が認められないこともありますが、中等度以上の症状であれば、多くの場合保険適用となります。

保険適用となる手術方法

厚生労働省の診療報酬点数表において、わきが手術は「皮下汗腺除去術(K008-1)」として定められており、保険適用が認められるのは主に「剪除法(皮弁法)」と呼ばれる手術方法です。剪除法は、脇の下を数センチメートル切開し、皮膚を反転させてアポクリン汗腺を目視で確認しながら切除する方法です。

一方、ミラドライ、ビューホット、レーザー治療などの「切らない治療」や吸引法などは、保険適用の対象外となります。これらは自由診療となり、費用は全額自己負担となります。

保険適用の場合の費用

保険適用でわきが手術を受ける場合、3割負担の方で両脇合わせて約4万円から5万円程度の自己負担となります。具体的には、保険点数が6870点(片側)と設定されており、両側で13740点となります。これに基づくと、3割負担の場合、約41000円程度となります。

ただし、術前の血液検査や術後の通院費用(ガーゼ交換、抜糸など)が別途数千円必要となります。また、生命保険や医療保険に加入している場合、手術給付金が受けられることがあります。保険会社に「腋臭症手術(K008-1)」として確認することをおすすめします。

保険適用外治療との比較

保険適用外の自由診療では、手術費用が30万円から50万円程度かかることもあります。保険適用の手術と比較すると、費用面では大きな差があります。ただし、保険適用外の治療は傷跡が残りにくい方法や、ダウンタイムが短い方法を選択できるというメリットもあります。

どちらを選ぶかは、症状の程度、費用、傷跡への懸念、生活スタイルなどを総合的に考慮して判断することが重要です。

保険適用のわきが手術「剪除法(皮弁法)」とは

保険適用となる剪除法(皮弁法)について、詳しく解説します。

剪除法の手術方法

剪除法は、以下の手順で行われます。

  1. 脇のしわに沿って2センチメートルから5センチメートル程度切開する
  2. 切開部から皮膚を剥離し、反転させる
  3. 皮膚の裏側にあるアポクリン汗腺を目視で確認する
  4. アポクリン汗腺を専用の手術用はさみで丁寧に切除する
  5. エクリン汗腺の一部も除去する
  6. 止血を確実に行う
  7. 皮膚を縫合し、血液が溜まらないようにドレーン(排液管)を留置する
  8. ガーゼでしっかりと圧迫固定する

手術は局所麻酔で行われるため、手術中の痛みはほとんどありません。手術時間は片側で30分から1時間程度、両側で1時間から2時間程度です。日帰り手術が可能で、入院の必要はありません。

剪除法の効果

剪除法は、わきが治療の中で最も効果が高い方法とされています。アポクリン汗腺を直接目で見て除去するため、取り残しが少なく、再発率は5パーセント以下と報告されています。一度の手術で臭いがほとんど気にならなくなる方が多く、根治性の高い治療法です。

剪除法のメリットとデメリット

メリット

  1. 保険適用により費用負担が少ない
  2. 効果が高く、再発率が低い
  3. アポクリン汗腺を確実に除去できる
  4. 多汗症の改善効果も期待できる
  5. 生命保険の手術給付金の対象となる可能性がある

デメリット

  1. 脇の下に傷跡が残る(2センチメートルから5センチメートル程度)
  2. 術後数日間は脇を固定する必要がある
  3. 術後の安静期間が必要
  4. 内出血や腫れが生じることがある
  5. 脇毛が減少または消失する

東京で上手いわきが手術医を選ぶポイント

東京都内には多くの医療機関がわきが手術を提供していますが、技術力には差があります。上手い医師を選ぶためのポイントを解説します。

形成外科専門医の資格を確認する

わきが手術は、形成外科の専門領域です。日本形成外科学会が認定する形成外科専門医の資格を持つ医師は、以下の条件を満たしています。

  1. 医学部卒業後、医師国家試験に合格
  2. 初期臨床研修を2年間修了
  3. 形成外科専門研修を3年以上修了
  4. 一定数の症例経験(NCD登録)
  5. 学会発表、論文発表の実績
  6. 専門医試験に合格

形成外科専門医の資格取得には、医師免許取得後5年以上の研修と経験が必要です。この資格を持つ医師は、解剖学的知識や手術技術、合併症への対応力に優れていると考えられます。

手術症例数と経験を確認する

わきが手術の技術は、経験によって大きく向上します。年間の手術症例数が多い医師や、長年にわたってわきが手術に取り組んでいる医師を選ぶことが重要です。クリニックのウェブサイトや診察時のカウンセリングで、以下の点を確認しましょう。

  1. 年間のわきが手術症例数
  2. 医師の経験年数
  3. 手術の実績や成功率
  4. 術後の合併症発生率
  5. 再発率

手術範囲の広さを確認する

わきが手術の成功には、アポクリン汗腺の取り残しを防ぐことが重要です。経験豊富な医師は、脇の有毛部全体を広範囲にわたって除去します。一部の医療機関では、傷の治りを早めるために手術範囲を小さくすることがありますが、これでは周辺部のアポクリン汗腺が取り残され、再発の原因となります。

カウンセリング時に、「脇毛がどの程度なくなるか」を確認することをおすすめします。適切な手術を行えば、脇毛はほぼ完全になくなるか、大幅に減少します。手術後も多くの脇毛が残っている場合は、アポクリン汗腺の取り残しがある可能性が高いです。

術後のフォロー体制を確認する

わきが手術は、術後のケアが非常に重要です。術後のガーゼ交換、抜糸、経過観察などを責任を持って行ってくれる医療機関を選びましょう。複数の医師が在籍し、術後も継続的にフォローできる体制が整っているクリニックが望ましいです。

カウンセリングの質を重視する

初回のカウンセリングで、医師が以下の点について丁寧に説明してくれるかを確認しましょう。

  1. わきがの診断根拠
  2. 手術方法の詳細な説明
  3. 手術のメリットとデメリット
  4. 予想される効果と限界
  5. 術後の生活制限
  6. 合併症のリスク
  7. 費用の詳細

質問に対して誠実に答えてくれる医師、患者の不安や疑問を解消してくれる医師を選ぶことが大切です。

片側ずつの手術を推奨しているか

わきが手術は、片側ずつ行うことを推奨する医師が多くいます。その理由は以下の通りです。

  1. 十分な治療時間をかけられ、確実にアポクリン汗腺を除去できる
  2. 合併症のリスクが低い
  3. 術後の生活制限が少ない(片方の腕は自由に使える)
  4. 日常生活への影響が最小限

両側を同時に行う場合、手術時間の制限から不十分な除去になりやすく、術後の安静も保ちにくいため、合併症のリスクが高まります。片側ずつの手術を提案してくれる医師は、患者の安全と治療効果を重視していると考えられます。

保険適用を誠実に行っているか

一部の医療機関では、保険適用の基準を厳しく設定し、多くの患者を自由診療に誘導することがあります。医師が診察した結果、客観的に腋臭症と診断できる場合は保険適用が可能なはずです。不当に自由診療を勧められていないか、注意が必要です。

わきが手術の流れ

実際にわきが手術を受ける際の流れを説明します。

初診・診察

まず、医療機関を受診し、医師による診察を受けます。問診で症状や家族歴を確認し、ガーゼテストなどで臭いの程度を評価します。医師が腋臭症と診断すれば、保険適用での手術が可能となります。

手術の説明と同意

手術方法、リスク、術後の生活制限などについて詳しい説明を受けます。内容を十分に理解した上で、同意書にサインします。

術前検査

手術前に血液検査を行います。肝機能、腎機能、感染症、止血機能、血糖値などを確認します。検査結果は3日から4日で判明し、その後手術日を予約します。

手術当日

手術当日は、前開きで脱ぎ着しやすい服装で来院します。局所麻酔を行い、剪除法による手術を実施します。手術時間は片側で30分から1時間程度、両側で1時間から2時間程度です。

手術後は、ガーゼで圧迫固定し、包帯を巻きます。日帰りで帰宅できますが、当日は安静に過ごすことが重要です。車の運転や自転車の使用は控えましょう。

術後の通院

術後2日から4日後にガーゼ交換のため来院します。傷の状態を確認し、新しいガーゼで再固定します。術後7日から14日後に抜糸を行います。その後も、傷の治り具合を確認するため、数回通院が必要となる場合があります。

術後の生活とケア

わきが手術後の生活について、注意すべき点を解説します。

固定期間中の注意事項

術後2日から5日間は、ガーゼで脇を圧迫固定します。この期間中は、以下の点に注意が必要です。

  1. 腕を肩より上に挙げない
  2. 重い物を持たない
  3. 激しい運動を避ける
  4. 肩や腕を大きく動かさない

固定期間中に脇を動かしてしまうと、出血や血腫(血液が溜まること)、皮膚壊死などの合併症が起こる可能性があります。

入浴制限

ガーゼ固定期間中は、胸から下のシャワー浴のみ可能です。固定部分を濡らさないよう注意しましょう。洗髪は美容室などを利用するか、家族に手伝ってもらうことをおすすめします。

ガーゼを外した後は、シャワー浴や入浴が可能になります。抜糸までは湯船に浸かることは避け、シャワー浴にとどめましょう。

日常生活への復帰

デスクワークなどの軽作業であれば、術後数日から1週間程度で復帰できます。ただし、重い物を持つ仕事や、腕を大きく動かす作業は、抜糸後2週間程度経過してから徐々に再開することが望ましいです。

スポーツや激しい運動は、術後1か月程度経過してから医師の許可を得て再開しましょう。

術後の合併症

わきが手術後に起こりうる合併症には、以下のようなものがあります。

  1. 内出血:2週間から3週間で自然に吸収されます
  2. 腫れ:数日から1週間程度で軽減します
  3. 血腫:血液が溜まった場合は、除去が必要になることがあります
  4. 皮膚壊死:まれに起こりますが、適切な処置で治癒します
  5. 感染:抗生剤の服用で予防します
  6. 色素沈着:時間とともに薄れていきます

合併症の多くは、術後の安静を守ることで予防できます。何か異常を感じた場合は、すぐに医療機関に連絡しましょう。

東京でのわきが手術――医療機関選びの実際

東京都内でわきが手術を検討する際の、具体的な医療機関選びのポイントをお伝えします。

通いやすさを考慮する

わきが手術は、術前の診察、手術当日、術後のガーゼ交換、抜糸など、複数回の通院が必要です。自宅や職場から通いやすい場所にある医療機関を選ぶことで、負担を軽減できます。

東京都内には、新宿、渋谷、池袋、上野、銀座など主要な駅周辺に多くのクリニックがあります。アクセスの良さも考慮に入れましょう。

診療時間を確認する

仕事をしている方は、診療時間が長い医療機関や、土曜日も診療している医療機関を選ぶと便利です。平日の夜間診療を行っているクリニックもあります。

口コミや評判を参考にする

インターネット上の口コミや評判も参考になりますが、すべてを鵜呑みにするのではなく、複数の情報源を確認することが大切です。実際にカウンセリングを受けて、自分で判断することが最も重要です。

セカンドオピニオンを検討する

複数の医療機関でカウンセリングを受け、比較検討することもおすすめです。医師の説明や治療方針、費用などを比較することで、より納得のいく選択ができます。

わきが手術以外の治療選択肢

手術以外のわきが治療についても触れておきます。

ボトックス注射

ボツリヌス毒素を脇の下に注射することで、汗の分泌を抑える治療法です。効果は4か月から9か月程度持続します。多汗症に対しては保険適用となることがありますが、腋臭症に対しては基本的に自由診療となります。

外用薬

塩化アルミニウム製剤、エクロックゲル、ラピフォートワイプなどの制汗剤があります。軽度の症状には有効ですが、根本的な治療ではありません。

ミラドライ

マイクロ波を用いて汗腺を破壊する治療法です。切らない治療として人気がありますが、保険適用外で費用は30万円から40万円程度かかります。

これらの治療法は、症状の程度や患者のニーズに応じて選択されます。根本的な治療を希望する場合は、やはり手術が最も効果的です。

よくある質問

わきが手術に関してよくある質問にお答えします。

Q1:手術後、完全に臭いはなくなりますか?

A1:剪除法によって、臭いは大幅に軽減されますが、完全にゼロになるとは限りません。エクリン汗腺からの汗による汗臭さは残る場合があります。しかし、多くの患者が日常生活で臭いを気にしなくてよくなったと報告しています。

Q2:再発することはありますか?

A2:適切に行われた剪除法の再発率は5パーセント以下とされています。ただし、成長期の若い方の場合、残存したアポクリン汗腺が発達して症状が再び現れることがあります。

Q3:手術の傷跡はどの程度残りますか?

A3:切開の長さは2センチメートルから5センチメートル程度で、脇のしわに沿って切開するため、時間とともに目立ちにくくなります。個人差はありますが、1年程度でかなり薄くなることが多いです。

Q4:未成年でも手術を受けられますか?

A4:未成年でも手術は可能ですが、保護者の同意が必要です。ただし、成長期の方は再発のリスクがあるため、慎重にカウンセリングを行う医療機関が多いです。

Q5:両脇を同時に手術できますか?

A5:両脇を同時に手術することも可能ですが、片側ずつ行うことを推奨する医師も多くいます。片側ずつの方が、確実な除去、合併症の予防、術後の生活制限の軽減などのメリットがあります。

まとめ

わきが(腋臭症)は、適切な治療によって大きく改善できる疾患です。東京都内には多くの医療機関がわきが手術を提供していますが、保険適用で質の高い治療を受けるためには、医療機関と医師の選択が重要です。

形成外科専門医の資格を持ち、豊富な経験と高い技術力を有する医師を選ぶことで、効果的で安全な治療を受けることができます。また、術後のフォロー体制が整っている医療機関を選ぶことも大切です。

アイシークリニック新宿院では、形成外科専門医による保険適用のわきが手術を提供しています。患者一人ひとりの症状や生活スタイルに合わせた丁寧なカウンセリングと、確実な手術技術で、わきがの悩みを解決するお手伝いをいたします。わきがでお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

参考文献

  1. 日本形成外科学会 公式サイト
  2. 日本形成外科学会 形成外科診療ガイドライン
  3. 日本皮膚科学会 原発性局所多汗症診療ガイドライン2023年改訂版
  4. 日本皮膚科学会 公式サイト 汗の病気Q&A
  5. 日本医科大学武蔵小杉病院 形成外科 ワキガ(腋臭症)の治療
  6. Mindsガイドラインライブラリ 原発性局所多汗症診療ガイドライン

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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