冬に蕁麻疹が出る原因とは?寒暖差・乾燥・寒冷刺激による症状と対策を解説

「冬になると蕁麻疹が出やすくなる」「寒い場所に行くと肌がかゆくなる」このような症状でお悩みではありませんか。実は冬は蕁麻疹が発症しやすい季節であり、寒暖差や乾燥、寒冷刺激などさまざまな要因が関係しています。蕁麻疹は皮膚に赤みや膨らみ(膨疹)が現れ、強いかゆみを伴う症状で、数時間から24時間以内に消えることが多いですが、繰り返し発症することもあります。この記事では、冬に蕁麻疹が出る原因を詳しく解説するとともに、効果的な予防法や対処法についてご紹介します。冬の蕁麻疹に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

📊 【2024-2025】今シーズンの冬の蕁麻疹の特徴

2024-2025年の冬シーズンは、例年以上に寒暖差が激しく、蕁麻疹の発症リスクが高まっています。気象庁のデータによると、今冬は短期間での気温変動が頻繁で、1日の寒暖差が10℃以上になる日が増加傾向にあります。また、エルニーニョ現象の影響により、暖冬と寒波が交互に訪れる特徴的な気候パターンとなっており、これが寒暖差アレルギーや寒冷蕁麻疹を誘発しやすい環境を作り出しています。

さらに、今シーズンは新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、マスク着用が個人の判断となったことで、顔周りの温度変化がより直接的に皮膚に影響を与えるケースも報告されています。寒暖差による体調不良については、「寒暖差アレルギーの症状とは?原因や対処法を医師が解説」で詳しく解説していますので、併せてご参照ください。

📊 【2024-2025】今シーズンの冬の蕁麻疹の特徴

目次

  1. 蕁麻疹とは?基本的な症状とメカニズム
  2. 冬に蕁麻疹が出やすい5つの原因
  3. 冬に起こりやすい蕁麻疹の種類
  4. 冬の蕁麻疹を予防するための対策
  5. 蕁麻疹が出たときの対処法
  6. 病院を受診すべき蕁麻疹の症状
  7. 当院での診療傾向【医師コメント】
  8. よくある質問
  9. まとめ

この記事のポイント

冬の蕁麻疹は寒冷刺激・寒暖差・乾燥・感染症・衣類刺激が主因。予防には急激な温度変化を避け保湿を徹底し、症状には抗ヒスタミン薬が有効。息苦しさや顔の腫れを伴う場合は即受診が必要。

🎯 蕁麻疹とは?基本的な症状とメカニズム

蕁麻疹(じんましん)は、皮膚の一部が突然赤く盛り上がり、しばらくすると跡形もなく消えてしまう症状です。強いかゆみを伴うことが多く、日本人の約15〜20%が一生のうちに一度は経験するといわれています。

🦠 蕁麻疹の主な症状

蕁麻疹の典型的な症状として、皮膚に境界がはっきりした赤い膨らみ(膨疹)が現れます。この膨疹は大きさや形がさまざまで、小さな点状のものから手のひら大まで広がることもあります。また、複数の膨疹がつながって地図状に広がることもあります。

蕁麻疹の特徴として、発症してから数十分から数時間、長くても24時間以内に症状が消えることが挙げられます。ただし、一度消えても別の場所に新たに現れることがあり、これを繰り返すケースも少なくありません。症状が6週間以上続く場合は「慢性蕁麻疹」と呼ばれ、より長期的な治療が必要となることがあります。

👴 蕁麻疹が起こるメカニズム

蕁麻疹が起こるメカニズムには、皮膚に存在する「肥満細胞(マスト細胞)」という免疫細胞が深く関わっています。何らかの刺激によって肥満細胞が活性化すると、ヒスタミンという化学物質が放出されます。このヒスタミンが皮膚の血管に作用すると、血管が拡張して赤くなり、血管の透過性が高まることで血液中の水分が周囲の組織に漏れ出し、膨疹が形成されます。同時にヒスタミンは神経を刺激し、かゆみを引き起こします。

肥満細胞を活性化させる原因はさまざまで、アレルギー反応、物理的刺激(寒冷、温熱、圧迫、摩擦など)、感染症、ストレス、疲労などが挙げられます。原因が特定できない蕁麻疹も多く、これを「特発性蕁麻疹」と呼びます。

Q. 冬に蕁麻疹が出やすい主な原因は何ですか?

冬に蕁麻疹が出やすい原因は主に5つあります。①冷たい空気や冷水による寒冷刺激、②室内外の温度差による自律神経の乱れ、③乾燥による皮膚バリア機能の低下、④風邪・インフルエンザなどの感染症、⑤ウールや化学繊維など衣類の摩擦刺激です。

📋 冬に蕁麻疹が出やすい5つの原因

冬は蕁麻疹が発症しやすい季節です。寒冷刺激や乾燥、寒暖差などさまざまな要因が重なり、蕁麻疹を引き起こしやすい環境となります。ここでは、冬に蕁麻疹が出やすい主な原因について詳しく解説します。

🔸 1. 寒冷刺激による影響

冬に蕁麻疹が出やすい最も代表的な原因が「寒冷刺激」です。冷たい空気や冷水に皮膚がさらされると、肥満細胞が刺激されてヒスタミンが放出され、蕁麻疹が発症することがあります。これを「寒冷蕁麻疹」と呼びます。

寒冷蕁麻疹は、冷たい空気に触れた顔や手、冷水で洗った部分など、冷えた部位に局所的に現れることが多いです。また、冷たい場所から暖かい場所に移動して体が温まり始めたときに症状が出ることもあります。これは、冷えた血管が温められて急に拡張することでヒスタミンが放出されるためと考えられています。

💧 2. 寒暖差による自律神経の乱れ

冬は室内と屋外の温度差が大きくなります。暖房の効いた室内から冷え込んだ屋外に出たり、その逆を繰り返したりすることで、体は急激な温度変化にさらされます。このような寒暖差は自律神経に負担をかけ、血管の収縮と拡張のバランスが乱れやすくなります。自律神経の乱れは肥満細胞の安定性にも影響を与え、蕁麻疹が出やすい状態を作り出します。

冬の頭痛も寒暖差が原因となることがあり、血管の急激な変化が体にさまざまな影響を与えることがわかっています。寒暖差による体調不良については、こちらの記事「冬の頭痛は寒暖差が原因?メカニズムと今すぐできる7つの対策を解説」で詳しく解説しています。

✨ 3. 皮膚の乾燥によるバリア機能の低下

冬は空気が乾燥し、暖房の使用によって室内の湿度もさらに低下します。乾燥した環境では皮膚から水分が失われやすく、皮膚のバリア機能が低下します。バリア機能が低下した皮膚は外部からの刺激を受けやすくなり、ちょっとした摩擦や衣類の接触でも蕁麻疹が起こりやすくなります。

また、乾燥した皮膚はかゆみを感じやすく、掻いてしまうことで機械的な刺激が加わり、蕁麻疹を誘発することもあります。冬の乾燥肌対策については、「冬に突然肌荒れが起きる原因とは?乾燥対策と予防法を詳しく解説」も参考にしてください。

📌 4. 免疫機能の変化と感染症

冬は風邪やインフルエンザなどの感染症が流行する季節です。ウイルスや細菌に感染すると、体の免疫システムが活性化し、その過程で蕁麻疹が出ることがあります。これを「感染症に伴う蕁麻疹」と呼び、発熱や咽頭痛などの風邪症状と同時に、または風邪症状が治まった後に蕁麻疹が現れることがあります。

また、寒さや乾燥、日照時間の減少などによって免疫機能のバランスが崩れやすい冬は、体が過敏に反応しやすい状態にあるともいえます。

📌 ▶️ 5. 衣類や素材による刺激

冬はセーターやマフラー、ヒートテックなどの保温性の高い衣類を着用する機会が増えます。ウールやアクリルなどの素材は肌に刺激を与えやすく、摩擦や静電気によって蕁麻疹が誘発されることがあります。また、重ね着によって体が温まりすぎると、汗をかいて「コリン性蕁麻疹」を引き起こすこともあります。

特に肌が敏感な方や乾燥肌の方は、衣類の素材選びに注意が必要です。化学繊維よりも綿や絹などの天然素材のほうが肌への刺激が少ないとされています。

Q. 寒冷蕁麻疹の症状と特徴を教えてください

寒冷蕁麻疹は、冷たい空気や冷水に触れた部位に赤みや膨疹、かゆみが現れる蕁麻疹です。特徴的なのは、冷却された直後ではなく体が温まり始めたときに症状が出やすい点です。重症の場合は血圧低下やアナフィラキシーショックを起こす危険性もあるため注意が必要です。

💊 冬に起こりやすい蕁麻疹の種類

蕁麻疹にはさまざまな種類があり、原因や誘発因子によって分類されます。冬に特に起こりやすい蕁麻疹の種類について解説します。

🔹 寒冷蕁麻疹

寒冷蕁麻疹は、冷たい空気や冷水、冷たい物体に触れることで誘発される蕁麻疹です。皮膚が冷却されると、その部位に赤みや膨疹、かゆみが現れます。症状は冷却された部位に限局することが多いですが、広範囲に冷却された場合は全身に症状が出ることもあります。

寒冷蕁麻疹の特徴として、冷たい刺激を受けた直後ではなく、体が温まり始めたときに症状が出やすいことが挙げられます。たとえば、冬の屋外から暖房の効いた室内に入ったとき、冷水で手を洗った後にお湯で温めたときなどに発症しやすいです。

重症の場合、プールや海で泳いだ際に全身の血管が拡張し、血圧低下やアナフィラキシーショックを起こす危険性もあるため、注意が必要です。

📍 コリン性蕁麻疹

コリン性蕁麻疹は、発汗を伴う刺激によって誘発される蕁麻疹です。運動、入浴、緊張、辛いものを食べたときなど、体温が上昇して発汗が促されると発症します。冬は暖房の効いた室内で厚着をして汗をかいたり、熱いお風呂に入ったりする機会が多いため、コリン性蕁麻疹が起こりやすい季節でもあります。

コリン性蕁麻疹の特徴は、1〜3mm程度の小さな膨疹が多数現れることです。ピリピリとした刺すようなかゆみを伴い、発汗が治まると30分〜1時間程度で症状が消えることが多いです。10〜20代の若い世代に多くみられます。

💫 温熱蕁麻疹

温熱蕁麻疹は、温かい物体や温風に触れることで誘発される蕁麻疹です。暖房器具の近くにいたとき、こたつに入ったとき、温かい飲み物を持ったときなどに発症します。寒冷蕁麻疹とは逆の温熱刺激によって起こりますが、発症メカニズムは同様にヒスタミンの放出によるものです。

温熱蕁麻疹は比較的まれなタイプですが、冬は暖房器具を使用する機会が多いため、発症する可能性があります。温められた部位に限局して症状が現れることが多いです。

🦠 機械性蕁麻疹(人工蕁麻疹・皮膚描記症)

機械性蕁麻疹は、皮膚を掻いたり、圧迫したり、摩擦を加えたりすることで誘発される蕁麻疹です。皮膚を爪でなぞると、その部分が赤く盛り上がるのが特徴で、「皮膚描記症」とも呼ばれます。

冬は乾燥によって皮膚が敏感になり、衣類の摩擦や締め付けによって機械性蕁麻疹が起こりやすくなります。ベルトや下着のゴムが当たる部分、セーターの襟元など、圧迫や摩擦を受けやすい部位に症状が出やすいです。

👴 ストレス性蕁麻疹

ストレスや疲労、睡眠不足などが蕁麻疹を誘発することがあります。年末年始の忙しさや仕事の繁忙期、生活リズムの乱れなど、冬はストレスがたまりやすい季節でもあります。ストレスは自律神経やホルモンバランスに影響を与え、肥満細胞の安定性を低下させて蕁麻疹を起こしやすくします。

また、冬季は日照時間が短くなることで気分が落ち込みやすく、これも蕁麻疹の誘発因子となることがあります。冬季特有の心身の不調については「冬季うつの症状とは?セルフチェックリストと原因・対処法を詳しく解説」で詳しく解説しています。

🏥 冬の蕁麻疹を予防するための対策

冬の蕁麻疹は、日常生活での対策によってある程度予防することができます。ここでは、冬の蕁麻疹を予防するための具体的な対策をご紹介します。

🔸 急激な温度変化を避ける

寒冷蕁麻疹や寒暖差による蕁麻疹を予防するためには、急激な温度変化を避けることが大切です。屋外に出るときは、マフラーや手袋、帽子などで肌の露出部分を保護し、冷たい空気が直接皮膚に当たらないようにしましょう。

また、暖房の効いた室内から屋外に出るときは、いきなり外に出るのではなく、玄関などで少し体を慣らしてから出るとよいでしょう。逆に、冷えた体を急に温めることも蕁麻疹を誘発するため、暖房の温度を上げすぎず、徐々に体を温めることを心がけてください。

💧 皮膚の保湿を徹底する

乾燥した皮膚はバリア機能が低下し、蕁麻疹が起こりやすくなります。入浴後や洗顔後は、保湿剤を塗って皮膚の乾燥を防ぐようにしましょう。保湿剤はクリームタイプやオイルタイプなど、しっかりと肌を保護できるものがおすすめです。

また、入浴時にはお湯の温度を高くしすぎないことも大切です。熱いお湯は皮膚の油分を奪い、乾燥を悪化させます。38〜40℃程度のぬるめのお湯に浸かり、洗浄力の強い石鹸やボディソープの使用は控えめにしましょう。

室内の湿度管理も重要です。加湿器を使用したり、濡れタオルを干したりして、湿度50〜60%程度を維持することで、皮膚の乾燥を防ぐことができます。

✨ 肌に優しい衣類を選ぶ

冬の衣類選びは蕁麻疹予防において重要なポイントです。ウールやアクリルなどチクチクする素材は肌に刺激を与えやすいため、直接肌に触れる部分には綿や絹などの天然素材を選ぶとよいでしょう。

また、締め付けの強い下着やベルト、靴下は機械性蕁麻疹を誘発する可能性があるため、ゆったりとしたサイズのものを選びましょう。重ね着で汗をかきやすい場合は、吸湿性の高いインナーを着用し、こまめに衣服の調節をして体温を一定に保つことが大切です。

📌 生活習慣を整える

蕁麻疹はストレスや疲労、睡眠不足によって悪化することがあります。規則正しい生活を心がけ、十分な睡眠をとることで、免疫機能や自律神経のバランスを整えましょう。

バランスの良い食事も大切です。ビタミンやミネラル、タンパク質を十分に摂取し、体の抵抗力を高めましょう。また、アルコールや香辛料の多い食事は血管を拡張させ、蕁麻疹を悪化させることがあるため、症状がある時期は控えめにすることをおすすめします。

適度な運動も蕁麻疹の予防に効果的ですが、急激な体温上昇はコリン性蕁麻疹を誘発する可能性があるため、ウォーキングやストレッチなど穏やかな運動から始めるとよいでしょう。

▶️ ▶️ 感染症の予防

風邪やインフルエンザなどの感染症に伴って蕁麻疹が出ることがあるため、感染症の予防も蕁麻疹対策として重要です。手洗いやうがいを習慣化し、人混みではマスクを着用しましょう。インフルエンザワクチンの接種も検討してください。

感染症の予防については「インフルエンザの家族内感染を防ぐ隔離方法|正しい対策と注意点を解説」も参考にしてください。

Q. 冬の蕁麻疹を予防する具体的な方法は?

冬の蕁麻疹予防には4つの対策が有効です。①マフラーや手袋で肌を保護し急激な温度変化を避ける、②入浴後に保湿剤を塗り室内湿度を50〜60%に保つ、③直接肌に触れる衣類は綿や絹などの天然素材を選ぶ、④十分な睡眠と規則正しい生活で自律神経を整えることが大切です。

⚠️ 蕁麻疹が出たときの対処法

蕁麻疹が出てしまったときは、適切な対処を行うことで症状を和らげることができます。ここでは、蕁麻疹が出たときの具体的な対処法をご紹介します。

🔹 患部を冷やす(ただし寒冷蕁麻疹を除く)

蕁麻疹による赤みやかゆみは、患部を冷やすことで一時的に和らげることができます。冷たいタオルや保冷剤をタオルで包んだものを患部に当てると、血管が収縮してヒスタミンの作用が抑えられます。

ただし、寒冷蕁麻疹の場合は冷やすことで症状が悪化する可能性があるため、冷却は避けてください。自分の蕁麻疹が寒冷刺激によるものかどうかを見極めることが大切です。寒冷蕁麻疹の場合は、適度に温めることで症状が落ち着くことがあります。

📍 掻かないように注意する

蕁麻疹のかゆみは非常に強く、つい掻いてしまいがちですが、掻くことで症状が悪化したり、新たな蕁麻疹を誘発したりする可能性があります。患部を冷やしたり、手で軽く押さえたりして、掻かないように心がけましょう。

爪を短く切っておくことも大切です。無意識のうちに掻いてしまっても、皮膚へのダメージを軽減できます。

💫 市販の抗ヒスタミン薬を服用する

蕁麻疹の治療には、抗ヒスタミン薬が効果的です。ドラッグストアで購入できる市販の抗ヒスタミン薬(アレジオン、クラリチン、アレグラなど)を服用することで、かゆみや赤みを抑えることができます。

抗ヒスタミン薬には眠気を引き起こすものがあるため、車の運転や機械の操作を行う場合は、眠気の少ない第二世代抗ヒスタミン薬を選ぶとよいでしょう。また、他の薬を服用中の方や持病のある方は、服用前に医師や薬剤師に相談してください。

🦠 刺激を避けて安静にする

蕁麻疹が出ているときは、できるだけ刺激を避けて安静にすることが大切です。入浴は控えめにし、熱いシャワーやお風呂は避けましょう。アルコールや香辛料の多い食事も血管を拡張させ、症状を悪化させる可能性があるため控えてください。

衣類は肌触りの良い綿素材のものを選び、締め付けの少ないゆったりとした服装で過ごしましょう。

👴 症状を記録しておく

蕁麻疹の原因を特定するために、症状が出たときの状況を記録しておくと役立ちます。いつ、どこに、どのような症状が出たか、発症前に何を食べたか、どのような行動をしていたか、ストレスや疲労の程度はどうだったかなどをメモしておきましょう。これらの情報は、医療機関を受診した際の診断に役立ちます。

Q. 蕁麻疹で緊急受診が必要な症状は何ですか?

蕁麻疹とともに息苦しさ・呼吸困難、顔やのどの腫れ、声のかすれ、めまいや意識もうろう、血圧低下などが現れた場合はアナフィラキシーショックの疑いがあり、直ちに救急車を呼ぶ必要があります。これらを伴わない場合でも、症状が数日以上続く・繰り返すケースは皮膚科への受診をおすすめします。

🔍 病院を受診すべき蕁麻疹の症状

蕁麻疹の多くは自然に治まりますが、以下のような症状がある場合は医療機関を受診することをおすすめします。

🔸 緊急性の高い症状

蕁麻疹とともに以下のような症状が現れた場合は、アナフィラキシーショックの可能性があり、緊急の対応が必要です。ただちに救急車を呼ぶか、救急病院を受診してください。

息苦しさ、呼吸困難、喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音)

顔やのどの腫れ、声がかすれる

・めまい、ふらつき、意識がもうろうとする

・血圧低下、脈拍の異常

・吐き気、嘔吐、腹痛

これらの症状は、蕁麻疹を引き起こした原因物質に対する全身性のアレルギー反応であり、放置すると生命に関わる危険性があります。

💧 早めに受診すべき症状

緊急性は低いものの、以下のような場合は早めに皮膚科や内科を受診することをおすすめします。

蕁麻疹が数日以上続く、または繰り返し発症する

市販の抗ヒスタミン薬を服用しても症状が改善しない

・かゆみが強く日常生活に支障がある

・発熱や関節痛など、他の症状を伴う

・蕁麻疹の原因がわからず不安がある

慢性蕁麻疹(6週間以上続く蕁麻疹)の場合は、医師の指導のもとで継続的な治療が必要となることがあります。また、蕁麻疹の背景に他の疾患が隠れている可能性もあるため、長引く場合は専門医の診察を受けることが大切です。

✨ 蕁麻疹の検査と治療

医療機関では、問診や視診、必要に応じて血液検査やアレルギー検査などを行い、蕁麻疹の原因を調べます。寒冷蕁麻疹が疑われる場合は、氷を皮膚に当てる「アイスキューブテスト」などの誘発試験を行うこともあります。

治療は主に抗ヒスタミン薬の内服が中心となります。症状の程度に応じて、薬の種類や量を調整します。重症の場合はステロイド薬が使用されることもあります。また、原因が特定できた場合は、その原因を避けることが最も重要な治療となります。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太医師(当院治療責任者)より

「冬になると蕁麻疹で来院される患者さんが増える傾向にあります。特に12月から2月にかけては、例年より約30%ほど蕁麻疹の相談が増えます。多いのは寒暖差による蕁麻疹で、暖房の効いた室内から屋外に出たときや、入浴後に症状が出るというケースです。また、年末年始の疲れやストレスが重なって発症する方も少なくありません。蕁麻疹は市販薬で対処できることも多いですが、繰り返す場合や原因がわからない場合は、一度皮膚科を受診されることをおすすめします。症状の出方や頻度を記録しておいていただけると、診断の助けになります。」

📝 よくある質問

冬に蕁麻疹が出やすいのはなぜですか?

冬は寒冷刺激、寒暖差、空気の乾燥、感染症の流行など、蕁麻疹を誘発するさまざまな要因が重なる季節です。特に寒冷蕁麻疹は冷たい空気や水に触れることで発症し、皮膚の乾燥はバリア機能を低下させて刺激を受けやすくします。また、暖房と屋外の温度差による自律神経の乱れも蕁麻疹を起こしやすくする要因となります。

寒冷蕁麻疹はどのような症状が出ますか?

寒冷蕁麻疹は、冷たい空気や冷水に触れた部位に赤みや膨疹(ふくらみ)、かゆみが現れます。特徴的なのは、冷却された直後ではなく、体が温まり始めたときに症状が出やすいことです。たとえば、寒い屋外から暖かい室内に入ったときや、冷水で手を洗った後に温めたときに発症しやすくなります。重症の場合は全身に症状が広がることもあります。

蕁麻疹が出たときに市販薬で対処できますか?

軽度の蕁麻疹であれば、市販の抗ヒスタミン薬(アレジオン、クラリチン、アレグラなど)で対処できることが多いです。これらの薬はヒスタミンの作用を抑え、かゆみや赤みを和らげます。ただし、症状が強い場合、繰り返す場合、呼吸困難や顔の腫れなどを伴う場合は市販薬での対処は難しいため、医療機関を受診してください。

蕁麻疹を予防するにはどうすればよいですか?

冬の蕁麻疹を予防するには、急激な温度変化を避けること、皮膚の保湿を徹底すること、肌に優しい衣類を選ぶこと、規則正しい生活を心がけることが大切です。寒冷蕁麻疹が出やすい方は、外出時にマフラーや手袋で肌を保護し、冷たい空気が直接当たらないようにしましょう。また、ストレスや疲労も蕁麻疹の誘因となるため、十分な睡眠と休息をとることも重要です。

蕁麻疹で病院を受診する目安は?

蕁麻疹とともに息苦しさ、顔やのどの腫れ、めまいなどの症状がある場合は緊急性が高いため、すぐに救急病院を受診してください。それ以外でも、蕁麻疹が数日以上続く場合、繰り返し発症する場合、市販薬で改善しない場合、原因がわからず不安がある場合は、皮膚科や内科を受診することをおすすめします。特に6週間以上続く慢性蕁麻疹は継続的な治療が必要です。

2024-2025年の冬は蕁麻疹が出やすいのですか?

今シーズンは例年以上に寒暖差が激しく、1日の気温変動が10℃以上になる日が増加しています。エルニーニョ現象の影響で暖冬と寒波が交互に訪れる特徴的な気候パターンとなっており、寒暖差アレルギーや寒冷蕁麻疹を誘発しやすい環境となっています。また、マスク着用が個人の判断となったことで、顔周りの温度変化がより直接的に皮膚に影響を与えるケースも報告されています。

蕁麻疹と他の皮膚トラブルの違いは何ですか?

蕁麻疹の最大の特徴は、症状が数時間から24時間以内に跡形もなく消えることです。湿疹や皮膚炎は数日から数週間続くのに対し、蕁麻疹は短時間で消失します。また、蕁麻疹の膨疹は境界がはっきりしており、指で押すと一時的に白くなる特徴があります。冬に起こりやすい赤ら顔や乾燥による肌荒れとは異なり、蕁麻疹は突然現れて突然消える一過性の症状です。

子どもの冬の蕁麻疹で注意すべきことはありますか?

子どもは大人よりも皮膚が薄く敏感なため、冬の蕁麻疹が出やすい傾向があります。特に注意すべきは、掻きむしりによる二次感染です。爪を短く切り、手袋をつけるなどして掻かないよう工夫しましょう。また、子どもは症状を正確に伝えられないことがあるため、呼吸困難や顔の腫れなどの重篤な症状を見逃さないよう注意が必要です。症状が強い場合や繰り返す場合は、小児科や皮膚科を受診してください。

💡 まとめ

冬に蕁麻疹が出やすい原因として、寒冷刺激、寒暖差による自律神経の乱れ、皮膚の乾燥によるバリア機能の低下、感染症、衣類による刺激などが挙げられます。特に寒冷蕁麻疹やコリン性蕁麻疹は冬に発症しやすいタイプです。

2024-2025年の冬シーズンは、例年以上に寒暖差が激しい気候パターンとなっており、蕁麻疹の発症リスクが高まっています。冬の蕁麻疹を予防するためには、急激な温度変化を避けること、皮膚の保湿を徹底すること、肌に優しい衣類を選ぶこと、規則正しい生活を心がけることが大切です。蕁麻疹が出てしまったときは、患部を冷やす(寒冷蕁麻疹を除く)、掻かない、市販の抗ヒスタミン薬を服用するなどの対処法が有効です。

ただし、息苦しさや顔の腫れなどを伴う場合は緊急性が高いため、すぐに医療機関を受診してください。症状が長引く場合や繰り返す場合も、専門医の診察を受けることをおすすめします。適切な対策と治療で、冬の蕁麻疹を上手にコントロールしていきましょう。


📚 参考文献

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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