稗粒腫(ひりゅうしゅ)の治療|アイシークリニック新宿院
目の周りの白いブツブツ、それは稗粒腫かもしれません
まぶたや目尻、頬に1〜2mmほどの白い粒ができていませんか?触っても痛くないけれど、なかなか消えないその症状は「稗粒腫(ひりゅうしゅ)」の可能性が高いです。
稗粒腫は皮膚の角質が毛穴の中に溜まってできる良性のできものです。健康上の問題はありませんが、メイクで隠しにくく、セルフケアでは取り除けないため、見た目が気になって来院される方が多くいらっしゃいます。
アイシークリニック新宿院では、稗粒腫の状態や数に応じて最適な治療法をご提案しています。本記事では、稗粒腫の治療を検討されている方に向けて、治療法の選び方から費用、治療後の経過まで詳しくお伝えします。
稗粒腫の治療法を選ぶポイント
稗粒腫の治療は大きく分けて「圧出法」と「レーザー治療」の2種類があります。どちらを選ぶかは、稗粒腫の数、できている場所、再発の有無、ご予算によって変わってきます。
圧出法が向いている方
圧出法は、細い針で皮膚に小さな穴を開け、中に溜まった角質の塊を押し出す方法です。保険適用で受けられるため、費用を抑えたい方や初めて治療を受ける方に適しています。
- 稗粒腫の数が5個以下の方
- 費用をできるだけ抑えたい方
- 初めて稗粒腫の治療を受ける方
- ダウンタイムを最小限にしたい方
レーザー治療が向いている方
炭酸ガスレーザーやエルビウムヤグレーザーを使用した治療は、稗粒腫を根元から蒸散させるため再発率が低いのが特徴です。多発している場合や、過去に圧出法で再発した経験がある方におすすめです。
- 稗粒腫が6個以上多発している方
- 圧出法で治療したが再発した方
- 傷跡を目立たせたくない方
- 再発をできるだけ防ぎたい方
アイシークリニック新宿院の稗粒腫治療
圧出法(保険適用)
当院では、清潔な環境と適切な器具を用いて圧出法を行っています。セルフケアで無理に取ろうとすると感染や傷跡のリスクがありますが、医療機関での処置なら安全に除去できます。
治療の流れ
- 診察で稗粒腫であることを確認
- 必要に応じて表面麻酔を塗布
- 注射針で皮膚表面に小さな穴を開ける
- 専用器具で中の角質を押し出す
- 消毒して終了
治療時間:1個あたり数分程度
費用:保険適用(3割負担で数百円〜)
ダウンタイム:当日に軽い赤みが出る程度。翌日からメイク可能
再発率:約20〜30%
炭酸ガスレーザー(自費診療)
炭酸ガスレーザーは、水分に吸収されやすい波長のレーザー光で組織を瞬間的に蒸散させます。稗粒腫の袋ごと除去できるため、圧出法に比べて再発率が低いのが大きなメリットです。
治療の流れ
- 診察で治療計画を立てる
- 局所麻酔(クリームまたは注射)
- レーザーで稗粒腫を蒸散
- 必要に応じて止血・消毒
- 保護テープを貼付
治療時間:複数個でも10〜20分程度
費用:1個あたり5,000〜15,000円(クリニックにより異なる)
ダウンタイム:1〜2週間でかさぶたが剥がれる。その後1〜3ヶ月で赤みが消失
再発率:約5〜10%
エルビウムヤグレーザー(自費診療)
炭酸ガスレーザーよりもさらに周囲組織への熱影響が少ないレーザーです。目の周りなど繊細な部位の稗粒腫に適しており、治癒が早く色素沈着のリスクも低減できます。
こんな方におすすめ
- まぶたなど皮膚の薄い部位にある
- 色素沈着が心配
- より精密な治療を希望
治療後の経過と注意点
圧出法の場合
処置直後は小さな赤みが出ますが、多くの場合翌日にはほとんど目立たなくなります。処置当日は患部へのメイクを避け、翌日以降は通常通りお過ごしいただけます。
レーザー治療の場合
治療後はかさぶたができ、1〜2週間で自然に剥がれます。かさぶたが取れた後もしばらく赤みが残ることがありますが、1〜3ヶ月で目立たなくなります。
治療後に気をつけること
- かさぶたを無理に剥がさない
- 処置部位を清潔に保つ
- 紫外線対策を徹底する(日焼け止め、帽子など)
- 刺激の強いスキンケアは避ける
稗粒腫かどうかの見分け方
自己判断は難しいため皮膚科での診察をお勧めしますが、目安として以下の特徴があれば稗粒腫の可能性が高いです。
稗粒腫の典型的な特徴
- 大きさが1〜2mm程度と小さい
- 白色または黄白色で真珠のような光沢がある
- 皮膚から半球状に盛り上がっている
- 触ると硬い
- 痛み・かゆみがない
- 炎症を起こさない
- 目の周り、頬、額に多い
間違えやすい症状との違い
白ニキビとの違い
白ニキビは稗粒腫より少し大きく、時間が経つと赤く炎症を起こすことがあります。稗粒腫は炎症を起こしません。
汗管腫との違い
汗管腫は稗粒腫より平らで肌色に近く、目の下に多発する傾向があります。汗腺の良性腫瘍で、治療法も異なります。
脂腺増殖症との違い
脂腺増殖症は稗粒腫より大きく、中央にへこみがあるのが特徴です。黄色みが強い傾向があります。
なぜ稗粒腫ができるのか
稗粒腫は、皮膚の角質(ケラチン)が正常に排出されず、毛穴や汗管の中に溜まることで形成されます。医学的には「ミリア(milia)」とも呼ばれ、見た目が穀物の「稗(ひえ)」に似ていることからこの名前がつきました。
原発性稗粒腫
明確な原因がなく自然に発生するタイプで、全体の約80%を占めます。皮膚のターンオーバーの乱れ、体質的な要因、加齢による代謝の低下などが関係しています。
続発性稗粒腫
やけど、傷、皮膚炎、レーザー治療後など、皮膚にダメージを受けた後に発生するタイプです。傷が治る過程で角質が皮膚内に閉じ込められることで起こります。
できやすい方の傾向
- 乾燥肌の方
- 油分の多いスキンケア製品を使用している方
- アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患がある方
- 紫外線を多く浴びる方
- ご家族に稗粒腫ができやすい方がいる
稗粒腫の再発を防ぐスキンケア
稗粒腫は体質も関係するため完全に予防することは難しいですが、適切なスキンケアで再発リスクを下げることができます。
洗顔のポイント
ゴシゴシこすらず、泡で包み込むように優しく洗いましょう。32〜34℃程度のぬるま湯を使い、洗顔料が残らないよう丁寧にすすぐことが大切です。洗浄力が強すぎる製品は避け、肌に合った低刺激のものを選んでください。
保湿の工夫
油分の多すぎるクリームやオイルは毛穴を詰まらせる原因になります。「ノンコメドジェニック」と表示された製品は毛穴を詰まらせにくいのでおすすめです。セラミドやヒアルロン酸など、肌なじみの良い保湿成分を選ぶとよいでしょう。
角質ケア
週1〜2回程度の穏やかなピーリングは、古い角質の蓄積を防ぐのに役立ちます。AHA(グリコール酸、乳酸など)やBHA(サリチル酸)を含む製品を、肌の状態を見ながら使用してください。使用後は保湿と紫外線対策を忘れずに。
紫外線対策
紫外線は皮膚の老化を促進し、ターンオーバーを乱す原因になります。SPF30以上・PA+++以上の日焼け止めを毎日使用し、2〜3時間ごとに塗り直しましょう。帽子やサングラスの併用も効果的です。
よくある質問
自己処理は絶対にお控えください。針や爪で無理に取ろうとすると、細菌感染による化膿、傷跡や色素沈着、周囲組織の損傷などのリスクがあります。清潔な環境と適切な器具を使用できる医療機関で処置を受けることをお勧めします。
圧出法では注射針で小さな穴を開ける際に軽い痛みがありますが、多くの方が我慢できる程度です。痛みが心配な方には表面麻酔クリームを使用します。レーザー治療では局所麻酔を行うため、治療中の痛みはほとんどありません。
圧出法の場合、処置部位以外は当日からメイク可能で、翌日以降は通常通りメイクできます。レーザー治療の場合、かさぶたが剥がれるまでの1〜2週間は処置部位のメイクを控えていただきますが、その他の部分は通常通りお過ごしいただけます。
残念ながら再発の可能性はあります。圧出法で約20〜30%、レーザー治療で約5〜10%の再発率です。体質的に稗粒腫ができやすい方もいらっしゃいます。再発を防ぐには、治療後のスキンケアと生活習慣の改善が大切です。
稗粒腫は良性のできもので、悪性化(がん化)することはありません。放置しても健康上の問題はありませんが、自然に消えることは稀です。数が増えたり少しずつ大きくなることはあります。見た目が気になる場合は治療をご検討ください。
新生児の40〜50%に稗粒腫が見られますが、これは正常な現象です。多くは生後1ヶ月程度で自然に消失するため、基本的に治療は不要です。生後数ヶ月経っても消えない場合は、皮膚科でご相談ください。
圧出法は妊娠中・授乳中でも安全に受けていただけます。ただし、レーザー治療やトレチノインなどの外用薬は控える必要があります。妊娠・授乳中であることを必ず医師にお伝えください。
数や部位により異なります。5個以下であれば一度の治療で対応可能なことが多いですが、6個以上多発している場合や目の周りなど繊細な部位は、数回に分けて治療することをお勧めしています。診察時に最適な治療計画をご提案します。
診察から治療までの流れ
Step 1:ご予約・ご来院
お電話またはWebからご予約ください。ご予約なしでもご来院いただけますが、お待たせする場合がございます。
Step 2:診察・カウンセリング
医師が症状を診察し、稗粒腫であることを確認します。似た症状の他の疾患との鑑別も行います。稗粒腫の数、場所、ご希望に応じて最適な治療法をご提案し、費用やダウンタイムについてもご説明します。
Step 3:治療
ご同意いただいた治療法で処置を行います。圧出法なら1個数分、レーザー治療でも10〜20分程度で終了します。
Step 4:アフターケア
治療後の注意点をお伝えします。レーザー治療の場合は経過観察のため再診をお願いすることがあります。
稗粒腫の治療をお考えの方へ
稗粒腫は多くの方が経験する一般的な皮膚症状です。健康に害はありませんが、見た目が気になって日常生活に支障をきたすこともあります。
「これは稗粒腫かな?」と思われたら、まずは皮膚科で診察を受けることをお勧めします。正確な診断のもと、お一人おひとりの状態やご希望に合わせた治療をご提案いたします。
アイシークリニック新宿院では、稗粒腫の診断から治療、再発予防のアドバイスまでトータルでサポートしています。些細なお悩みでもお気軽にご相談ください。
参考文献
- Berk DR, Bayliss SJ. Milia: a review and classification. J Am Acad Dermatol. 2008;59:1050-63.
- EPSTEIN W, KLIGMAN AM. The pathogenesis of milia and benign tumors of the skin. J Invest Dermatol. 1956;26:1-11.
- Connelly T. Eruptive milia and rapid response to topical tretinoin. Arch Dermatol. 2008; 144(6):816-817.
- 公益社団法人日本皮膚科学会:皮膚科Q&A
注記:本記事は医療情報の提供を目的としており、個別の診断や治療の代替となるものではありません。症状についてご心配な点がございましたら、必ず医療機関を受診し、専門医にご相談ください。
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
