秋バテと自律神経の関係|原因・症状・改善法を徹底解説

「夏が終わったのに体がだるい」「朝なかなか起き上がれない」「なんとなくやる気が出ない」——そんな秋口特有の不調を感じていませんか?これは「秋バテ」と呼ばれる状態で、近年多くの人が経験しています。その背景にあるのが、自律神経の乱れです。夏の暑さで酷使された身体が、秋の気温変化に対応しきれなくなることで、自律神経のバランスが崩れ、さまざまな不調が現れます。本記事では、秋バテと自律神経の関係を医療的な観点から詳しく解説し、日常生活で取り入れられる改善策をご紹介します。


目次

  1. 秋バテとは何か?夏バテとの違い
  2. 自律神経とはどんな働きをしているのか
  3. 秋バテで自律神経が乱れるメカニズム
  4. 秋バテ・自律神経の乱れに現れる症状
  5. 秋バテになりやすい人の特徴
  6. 食事で自律神経を整える方法
  7. 睡眠と自律神経の深い関係
  8. 運動・入浴・生活リズムによる改善策
  9. こんな症状があれば医療機関へ
  10. まとめ

この記事のポイント

秋バテは夏の冷房による温度差で自律神経が疲弊し、秋の気温・気圧変化に対応できなくなる状態。倦怠感・食欲不振・気分の落ち込みなどが現れ、規則正しい生活・適度な運動・ぬるめの入浴・バランスの良い食事で改善できる。2週間以上症状が続く場合は医療機関への受診が推奨される。

🎯 秋バテとは何か?夏バテとの違い

「バテ」と聞くと、多くの人は夏の暑い時期に経験する「夏バテ」を思い浮かべるでしょう。しかし近年、夏が終わって涼しくなったはずの秋口になっても体調が優れない「秋バテ」という状態が注目されています。

夏バテは、高温多湿の環境の中で体が過剰に消耗し、食欲不振や疲労感が生じる状態です。一方、秋バテは夏の疲れが蓄積した状態で秋の気温変化に対応できず、体と心にさまざまな不調が現れることを指します。時期としては9月から10月にかけてが多く、夏の終わりから徐々に症状が出始めることもあります。

秋バテが近年増加している背景には、猛暑化が進む日本の夏環境があります。連日35度を超えるような酷暑が続く中、屋外との温度差が大きい冷房の効いた室内と外を行き来する生活が身体に大きな負担をかけています。そして夏の間中、この温度差に対応し続けた自律神経が疲弊した状態で秋を迎えることで、秋口の気温変動にうまく対応できなくなります。

また、夏バテは食欲低下や水分・栄養の偏りが主な原因ですが、秋バテはそれに加えて自律神経の乱れが大きく関与している点が特徴的です。つまり、秋バテを理解するには、自律神経の仕組みと、それが乱れるメカニズムを知ることが重要です。

Q. 秋バテと夏バテの主な違いは何ですか?

夏バテは高温多湿による体の消耗が主原因で、食欲不振や疲労感が中心です。秋バテは夏の疲れが蓄積した状態で秋の気温変化に対応できなくなる状態であり、自律神経の乱れが大きく関与している点が特徴です。症状は9〜10月頃に現れやすくなります。

📋 自律神経とはどんな働きをしているのか

自律神経は、私たちの意思とは無関係に、内臓や血管、汗腺などの機能を自動的に調節している神経系です。心臓の拍動、消化活動、体温調節、呼吸、ホルモンの分泌など、生命を維持するために欠かせない機能を24時間休むことなくコントロールしています。

自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2つに分かれており、この2つがバランスを保ちながら体の状態を整えています。

交感神経は「活動・緊張・興奮」の神経です。日中の活動時や緊張した場面、ストレスがかかったときに優位になります。交感神経が働くと、心拍数が上がり、血圧が上昇し、消化活動は抑制されます。いわばアクセルの役割です。

副交感神経は「休息・リラックス・回復」の神経です。夜間や食後、リラックスしているときに優位になります。副交感神経が働くと、心拍数が下がり、消化が促進され、体は休息・修復モードに入ります。ブレーキの役割を担っています。

健康な状態では、日中は交感神経、夜間は副交感神経が優位になるというリズムが維持されています。しかし、このバランスが崩れると、「日中に眠い」「夜に目が冴える」「消化不良が続く」「疲れが取れない」といったさまざまな不調が現れます。これが自律神経の乱れと呼ばれる状態です。

自律神経の調節は主に脳の視床下部が担っており、外部環境の変化(気温・気圧・光など)や精神的なストレス、生活リズムの乱れなど、さまざまな要因によって影響を受けます。そのため、季節の変わり目は自律神経が乱れやすい時期とされています。

💊 秋バテで自律神経が乱れるメカニズム

秋バテと自律神経の乱れがどのようにつながっているのか、そのメカニズムを詳しく見ていきましょう。

🦠 夏の間に蓄積する自律神経への負担

夏の間、私たちの体は高温多湿という過酷な環境に置かれながら、同時に冷房の効いた室内との行き来を繰り返しています。屋外が35度以上であるのに対し、冷房の効いた室内は25度以下というケースも少なくありません。この10度以上の温度差への対応を、自律神経は毎日何度も繰り返すことになります。

体温調節は自律神経の重要な役割の一つです。温度変化に応じて血管を拡張・収縮させたり、発汗を促したりすることで体温を一定に保とうとします。しかし、頻繁かつ急激な温度変化が続くと、自律神経はこの調節作業に多大なエネルギーを消費し、疲弊していきます。

👴 秋の気温変動が追い打ちをかける

秋は日本の中でも特に気温の変動が大きい季節です。日中は20〜25度程度あっても、朝晩は10度以下になることもあり、1日の気温差が10度以上になることも珍しくありません。また、台風や低気圧の影響で気圧の変化も激しくなります。

すでに夏の間に疲弊した自律神経は、こうした秋特有の環境変化に対してスムーズに対応することができません。気温や気圧の変化に対応しようとしても、うまく機能せずバランスが崩れた状態になります。これが秋バテの本質的なメカニズムです。

🔸 気圧変化と自律神経の関係

秋は台風が多い季節であり、気圧の変化が激しくなります。気圧が変化すると、内耳にある気圧センサーがその変化を感知し、自律神経に影響を与えます。低気圧が近づくと副交感神経が優位になりやすく、眠気、倦怠感、頭痛などが現れることがあります。これは「気象病」とも呼ばれており、秋バテの症状と重なる部分が多くあります。

💧 日照時間の短縮と自律神経・ホルモンへの影響

秋になると日照時間が短くなります。日光は、体内時計のリセットや、幸福感に関わるホルモン「セロトニン」の分泌を促す重要な役割を担っています。日照時間が減ることでセロトニンの分泌が減り、気分の落ち込みや意欲低下が生じやすくなります。

また、セロトニンは夜間の睡眠ホルモン「メラトニン」の材料にもなります。セロトニンが不足すると、メラトニンの分泌も乱れ、睡眠の質が低下します。睡眠の質の低下はさらに自律神経の乱れを招くという悪循環が生まれます。

Q. 秋に自律神経が乱れやすい理由は何ですか?

秋に自律神経が乱れやすい主な理由は3つあります。第一に、夏の室内外の温度差への対応で自律神経が疲弊していること。第二に、秋は1日の気温差が10度以上になることもあり、台風による気圧変化も重なること。第三に、日照時間の短縮でセロトニン分泌が減少し、睡眠の質も低下するためです。

🏥 秋バテ・自律神経の乱れに現れる症状

秋バテによる自律神経の乱れは、身体的な症状と精神的な症状の両方として現れます。多くの場合、複数の症状が組み合わさって現れるため、「なんとなく体調が悪い」という感覚が続くことが特徴です。

✨ 身体的な症状

慢性的な疲労感・倦怠感は秋バテの最も代表的な症状です。十分に休んでいるはずなのに疲れが取れない、朝起きてもだるいという状態が続きます。これは自律神経の調節機能が低下し、体の回復が十分に行われないことが原因です。

食欲不振・消化不良も多く見られます。自律神経は消化管の働きにも関与しており、乱れると胃腸の動きが低下します。食欲がわかない、食べると胃が重い、下痢や便秘を繰り返すといった症状が現れます。

頭痛も秋バテでよく見られる症状の一つです。気圧の変化や血行の変動、筋肉の緊張などが重なることで、特に後頭部から首筋にかけての頭痛や、こめかみ周辺の頭痛が起こりやすくなります。

めまい・立ちくらみも自律神経の乱れが引き起こす症状です。血圧の調節がうまくいかなくなることで、急に立ち上がったときなどにふらつく感覚が生じます。

肩こり・腰痛も悪化しやすくなります。自律神経が乱れると血行が悪化し、筋肉に老廃物が溜まりやすくなります。また、気温の低下に対応して無意識に体が緊張することも、肩や腰への負担を増やします。

動悸・息切れも見られることがあります。特に激しい運動をしていないのに心拍数が上がったように感じたり、少し動くだけで息が切れる感覚が出ることがあります。

📌 精神的な症状

気分の落ち込みや憂うつ感も秋バテの症状として現れます。日照時間の短縮に伴うセロトニン不足が主な原因で、気力がわかない、物事に興味が持てないといった状態になります。

イライラしやすい、集中力が低下する、物忘れが多くなるといった症状も報告されています。脳が正常に機能するためには自律神経による血流の安定が必要ですが、それが乱れることで脳のパフォーマンスが低下します。

睡眠の問題も深刻です。寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、朝早くに目が覚めてしまう、逆に昼間眠くて仕方がないといった睡眠の質・量の乱れが生じます。これは夜間に副交感神経が十分に優位にならないことで引き起こされます。

⚠️ 秋バテになりやすい人の特徴

秋バテは誰にでも起こりうるものですが、特になりやすい傾向がある方の特徴があります。自分に当てはまるかどうかチェックしてみましょう。

まず、夏の間に冷房の効いた環境で長時間過ごしていた方は要注意です。室内外の温度差に繰り返しさらされることで、自律神経への負担が蓄積します。特にデスクワーク中心の方や、冷房が強めの職場で働いている方は注意が必要です。

次に、夏の間に冷たいものを多く摂取していた方も秋バテになりやすい傾向があります。アイスクリームや冷たい飲み物を大量に摂ることで胃腸が冷え、消化機能が低下します。消化機能の低下は栄養の吸収を妨げ、体力の回復を遅らせます。

不規則な生活リズムを送っている方も自律神経が乱れやすい状態にあります。夜更かしや不規則な食事時間は、体内時計を狂わせ、交感神経・副交感神経のスイッチがうまく切り替わらなくなります。

慢性的なストレスを抱えている方も要注意です。精神的なストレスは交感神経を過剰に活性化させ、副交感神経との切り替えがうまくいかなくなります。仕事や人間関係のストレスが大きい方は、夏から秋への移行期に症状が出やすくなります。

もともと冷え性がある方、または体力が低下している高齢者や運動習慣がない方も秋バテになりやすいとされています。体温調節能力自体が低い場合、気温変化への対応力も低くなります。

さらに、更年期の女性は自律神経が乱れやすい状態にあるため、秋バテの症状が強く出ることがあります。エストロゲンの減少が視床下部に影響を与え、自律神経の調節機能に支障をきたしやすくなるためです。

Q. 秋バテ対策に効果的な食事のポイントは何ですか?

秋バテ対策の食事では、セロトニンの材料となるトリプトファンを含む大豆製品・乳製品・バナナ、神経機能を支えるビタミンB群を含む豚肉・魚介類・玄米を積極的に摂ることが重要です。また、発酵食品で腸内環境を整えること、冷たい飲食物を控えて温かい食事を心がけることも有効です。

🔍 食事で自律神経を整える方法

自律神経のバランスを整えるうえで、毎日の食事はとても重要な役割を果たします。何を、いつ、どのように食べるかが自律神経の機能に直接影響します。

▶️ 朝食を欠かさず食べる

朝食は体内時計をリセットし、自律神経の切り替えをスムーズにするために欠かせません。朝食を摂ることで胃腸が動き始め、消化管の動きを通じて副交感神経から交感神経へのスムーズな移行が促されます。朝食を抜くと、午前中は体がだるく、集中力が低下しやすくなります。

🔹 セロトニンの材料となる食品を摂る

自律神経のバランスを保つうえで、脳内の神経伝達物質セロトニンの分泌が重要です。セロトニンはトリプトファンというアミノ酸から作られます。トリプトファンを多く含む食品には、大豆製品(豆腐、納豆、味噌)、乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)、肉類、魚類、バナナ、ナッツ類などがあります。これらをバランスよく摂取することが大切です。

📍 ビタミンB群を意識して摂る

ビタミンB1、B6、B12などのビタミンB群は、神経の機能を正常に保つために必要な栄養素です。疲労回復にも役立ちます。豚肉、レバー、魚介類、玄米、大豆などに多く含まれています。秋バテで食欲が低下している場合でも、これらの食品を意識的に取り入れるようにしましょう。

💫 腸内環境を整える食品を摂る

腸と自律神経は密接に関係しています。腸は「第二の脳」とも呼ばれており、腸内細菌のバランスが自律神経の働きにも影響することがわかっています。発酵食品(ヨーグルト、納豆、キムチ、味噌など)や食物繊維を豊富に含む食品(野菜、海藻、キノコ類)を積極的に摂取することで、腸内環境を整え、自律神経のバランス改善につなげることができます。

🦠 冷たいものを控え、温かい食事を摂る

秋になってもまだ暑さが残ることがありますが、できるだけ冷たい飲食物の摂りすぎは控えましょう。胃腸を冷やすと消化機能が低下し、栄養の吸収が悪くなります。温かいスープや汁物を食事に取り入れることで、胃腸を温め、消化機能のサポートができます。生姜やシナモンなど体を温めるスパイスも積極的に活用しましょう。

👴 食事の時間を規則正しくする

何を食べるかと同様に、いつ食べるかも重要です。毎日できるだけ同じ時間に食事を摂ることで、体内時計が整い、自律神経のリズムも安定します。特に夜遅い時間の食事は、消化のために内臓を夜間も働かせることになり、副交感神経が十分に休息モードに移行できなくなります。夕食は就寝の3時間前までに済ませるのが理想的です。

📝 睡眠と自律神経の深い関係

睡眠は自律神経を整えるために最も重要な要素の一つです。睡眠中は副交感神経が優位になり、日中に酷使した体と脳が修復・回復されます。質の高い睡眠を確保することは、秋バテ対策において非常に効果的です。

🔸 睡眠の質を高めるための環境づくり

寝室の環境は睡眠の質に大きな影響を与えます。秋は気温が変わりやすいため、室温と布団の調整が重要です。快適な睡眠のための室温は18〜22度程度、湿度は50〜60%が目安とされています。また、寝室はできるだけ暗くし、騒音を避けることが大切です。

💧 就寝前の行動が睡眠の質を左右する

就寝前の2〜3時間は、副交感神経が優位になるような行動を心がけましょう。スマートフォンやパソコンのブルーライトはメラトニンの分泌を抑制するため、就寝の1時間前にはできるだけ画面を見るのを控えることをお勧めします。代わりに、読書、軽いストレッチ、ぬるめのお風呂など、リラックスできる活動を取り入れましょう。

✨ 起床時間を一定にする

睡眠の質を高めるうえで、起床時間を毎日一定にすることが非常に効果的です。体内時計は一定のリズムで機能しており、起床時間が安定すると就寝時間も自然と安定してきます。休日も平日と同じ時間に起きることが理想的です。

📌 朝の光を浴びる

起床後30分以内に太陽の光を浴びることで、体内時計がリセットされ、セロトニンの分泌が促されます。セロトニンは約15〜16時間後にメラトニンに変換され、夜間の自然な眠りを誘います。秋は日の出が遅くなりますが、できるだけカーテンを開けて光を取り入れる習慣をつけましょう。

▶️ 昼寝の活用

秋バテで強い眠気を感じる場合は、午後の早い時間(13〜15時の間)に20〜30分程度の短い昼寝を取ることも有効です。ただし、30分を超える昼寝は夜間の睡眠に影響を与えることがあるため注意が必要です。

Q. 秋バテの症状はどのくらい続いたら受診すべきですか?

生活習慣を改善しても2週間以上症状が改善しない場合、または症状が悪化している場合は医療機関への受診が推奨されます。秋バテと思っていた症状が、甲状腺機能低下症・貧血・うつ病・糖尿病など別の疾患によるものである場合もあるため、早めに専門医へ相談することが大切です。

💡 運動・入浴・生活リズムによる改善策

食事と睡眠に加えて、運動や入浴、日常の生活リズムの整え方も自律神経のバランス改善に大きく貢献します。

🔹 適度な有酸素運動を習慣にする

適度な運動は自律神経のバランスを整える効果があることが科学的に示されています。特に有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなど)は、交感神経・副交感神経の切り替えをスムーズにし、自律神経全体の機能を高めます。また、運動によってセロトニンの分泌も促されます。

運動の時間帯としては、朝または夕方が推奨されます。朝の運動は体内時計のリセットと交感神経の活性化に役立ち、夕方の運動(18〜19時頃)は体温を適度に上げ、その後の体温低下による自然な眠りにつながります。就寝直前の激しい運動は交感神経を過剰に活性化させるため避けましょう。

運動の強度は「少し息が弾む程度」の中強度が目安です。秋バテで疲労感が強い場合は、まず10〜15分のウォーキングから始め、徐々に時間と強度を増やしていくとよいでしょう。

📍 ヨガや深呼吸で副交感神経を活性化する

ヨガや瞑想、深呼吸は、副交感神経を意図的に活性化させる効果があります。特に腹式呼吸(横隔膜を使ったゆっくりとした深い呼吸)は、迷走神経を刺激し、副交感神経の働きを高めることが示されています。

深呼吸の方法としては、4秒かけて鼻から息を吸い、7秒間息を止め、8秒かけて口からゆっくり吐き出す「4-7-8呼吸法」などが知られています。就寝前や、日中に疲れを感じたときに数回行うだけでも、リラックス効果を実感できます。

💫 入浴で体を温め、副交感神経を優位にする

入浴は秋バテ対策として非常に効果的な方法です。38〜40度程度のぬるめのお湯に15〜20分程度ゆっくりと浸かることで、体が芯から温まり、血行が促進されます。また、副交感神経が優位になることでリラックス効果も得られます。

42度以上の熱いお湯は交感神経を過剰に刺激するため、就寝前の入浴には向きません。就寝の1〜2時間前にぬるめのお湯で入浴することで、体温が自然に下がり始める頃に眠気が訪れ、スムーズな入眠につながります。

シャワーだけで済ませている方は、秋バテの時期だけでも湯船に浸かる習慣をつけることをお勧めします。

🦠 生活リズムを整える

自律神経は規則正しい生活リズムによって安定します。毎日できるだけ同じ時間に起き、食事をし、就寝することが基本です。特に起床時間の固定は体内時計の整備において最も重要です。

また、過度な残業や夜更かしを避けることも大切です。慢性的な睡眠不足は交感神経を過剰に活性化させ、自律神経のバランスを崩す大きな原因となります。

👴 ストレス管理

ストレスは自律神経を乱す大きな要因です。ストレスを完全になくすことは難しいですが、趣味の時間を作る、人と話す、自然の中を散歩するなど、自分なりのストレス解消法を持つことが重要です。また、完璧主義を手放し、できないことは誰かに頼ることも自律神経を守るうえで大切です。

🔸 体を冷やさない工夫

秋は気温が安定しないため、服装による体温調節が重要です。重ね着で調節できる服装を心がけ、朝晩の冷え込みに対応できるよう準備しましょう。特に首、手首、足首の「三首」を温めることで、体全体の保温効果が高まります。腹部を冷やさないようにすることも、胃腸の機能を守るうえで重要です。

✨ こんな症状があれば医療機関へ

秋バテによる自律神経の乱れは、生活習慣の改善で多くの場合は改善されますが、症状によっては医療機関を受診することが必要なケースもあります。以下のような症状が続いている場合は、専門医への相談をお勧めします。

生活習慣を改善しても2週間以上症状が改善しない場合、または症状が徐々に悪化している場合は受診を検討してください。秋バテと思っていた症状が、実は甲状腺機能低下症、貧血、うつ病、糖尿病などの疾患によるものである場合があります。

特に以下の症状には注意が必要です。激しい頭痛や胸の痛み、動悸が強く続く場合は、心臓や血管の疾患の可能性があります。強い気分の落ち込みが2週間以上続き、日常生活に支障をきたしている場合は、うつ病の可能性があり、精神科や心療内科での対応が必要です。急激な体重減少や増加、強い疲労感が続く場合は、甲状腺やホルモン系の異常が疑われます。

自律神経の乱れが疑われる場合、内科や神経内科、あるいは心療内科への受診が適切です。医師による問診・検査を通じて原因を特定し、必要に応じて薬物療法や専門的な治療を受けることができます。

また、生活習慣の改善だけでは難しいと感じる場合、漢方薬による体質改善や、鍼灸治療なども自律神経のバランスを整える選択肢として検討できます。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「最近の傾向として、秋口になると「夏は何とか乗り越えたのに、涼しくなってもだるさが続く」とご来院される方が増えており、秋バテによる自律神経の乱れを背景にしたケースは決して珍しくありません。当院では、まず生活リズムの見直しや食事・睡眠環境の改善をご提案しておりますが、症状が2週間以上改善しない場合は甲状腺疾患や貧血、うつ病など別の疾患が隠れていることもあるため、早めにご相談いただくことをお勧めしています。「季節のせいだから」と我慢せず、気になる症状があればどうぞお気軽にご来院ください。」

📌 よくある質問

秋バテと夏バテはどう違うのですか?

夏バテは高温多湿の環境で体が消耗し、食欲不振や疲労感が生じる状態です。一方、秋バテは夏の疲れが蓄積した状態で秋の気温変化に対応できなくなることで起こります。自律神経の乱れが大きく関与している点が秋バテの特徴で、9〜10月頃に症状が現れやすくなります。

秋バテになりやすい人にはどんな特徴がありますか?

主に以下の方が秋バテになりやすい傾向があります。冷房の効いた環境で長時間過ごした方、夏に冷たいものを多く摂取した方、不規則な生活リズムの方、慢性的なストレスを抱えている方、冷え性の方や運動習慣がない方、更年期の女性などが挙げられます。

食事で自律神経を整えるには何を食べればよいですか?

セロトニンの材料となるトリプトファンを含む大豆製品・乳製品・バナナ・ナッツ類、神経機能を支えるビタミンB群を含む豚肉・魚介類・玄米、腸内環境を整える発酵食品や食物繊維が効果的です。また、胃腸を冷やさないよう温かい食事を心がけることも重要です。

秋バテの改善に効果的な入浴方法はありますか?

38〜40度程度のぬるめのお湯に15〜20分ゆっくり浸かる方法が効果的です。副交感神経が優位になりリラックス効果が得られます。就寝の1〜2時間前の入浴が理想的で、体温が自然に下がり始める頃にスムーズな入眠につながります。42度以上の熱いお湯は就寝前には避けましょう。

秋バテの症状がいつまでも続く場合、受診すべきですか?

生活習慣を改善しても2週間以上症状が改善しない場合や、症状が悪化している場合は医療機関への受診をお勧めします。当院でも「涼しくなってもだるさが続く」とご来院される方が増えています。秋バテと思っていた症状が甲状腺疾患・貧血・うつ病などの場合もあるため、早めにご相談ください。

🎯 まとめ

秋バテは、夏の暑さや冷房による自律神経への負担が蓄積し、秋の気温変動や気圧変化、日照時間の短縮などが重なることで引き起こされる状態です。慢性的な疲労感や食欲不振、頭痛、気分の落ち込みなど、身体的・精神的に多彩な症状が現れます。

自律神経のバランスを整えるためには、規則正しい生活リズム、質の高い睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動、そして入浴によるリラックスが基本的かつ効果的なアプローチです。特別な治療が必要なケースもありますが、まずは毎日の生活習慣を見直すことから始めることが大切です。

秋バテの症状は「季節の変わり目だからしょうがない」と放置されがちですが、自律神経の乱れを長期間放置すると、慢性的な疲労や免疫機能の低下につながることもあります。秋を元気に乗り越えるために、今日からできることを少しずつ取り入れてみてください。症状が長引く場合や生活に支障をきたしている場合は、遠慮なく医療機関を受診することをお勧めします。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 厚生労働省 – 睡眠と自律神経の関係、睡眠の質を高めるための生活習慣に関する公式情報として参照
  • 厚生労働省 – 適度な有酸素運動が自律神経バランスの改善に与える効果に関する運動指針として参照
  • PubMed – 気温・気圧変化と自律神経機能の乱れ、セロトニン・メラトニン分泌と季節変動、腸内環境と自律神経の関連性に関する査読済み医学文献として参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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