
春になると、なんとなく肌がかゆくなったり、赤みが出たりと、肌の調子が悪くなったと感じる方は少なくありません。気温の変化や花粉の飛散、紫外線の増加など、春には皮膚にとってのさまざまな「刺激因子」が重なる季節です。こうした季節の変わり目に起こりやすいのが、アレルギー性皮膚炎です。本記事では、春に増えるアレルギー性皮膚炎の原因と症状、そして適切な治療法や日常生活での予防策について、医療的な観点からわかりやすく解説していきます。
目次
- アレルギー性皮膚炎とはどんな病気か
- 春にアレルギー性皮膚炎が増える理由
- 春のアレルギー性皮膚炎の主な原因
- 症状の特徴と見分け方
- アレルギー性皮膚炎の診断方法
- 春のアレルギー性皮膚炎の治療法
- 日常生活でできる予防・ケアのポイント
- 市販薬と医療機関の使い分け
- クリニックへの相談タイミング
- まとめ
この記事のポイント
春のアレルギー性皮膚炎は、花粉・気温変動・紫外線が重なり発症しやすい。種類により治療法が異なり、市販薬で改善しない場合は皮膚科専門医への早期受診が重要。アイシークリニック新宿院では検査・診断・治療を提供している。
🎯 1. アレルギー性皮膚炎とはどんな病気か
アレルギー性皮膚炎とは、特定の物質(アレルゲン)に対して免疫系が過剰に反応することで、皮膚に炎症が起きる病気の総称です。同じ「皮膚炎」でも、その原因や発症メカニズムによっていくつかの種類に分けられます。
代表的なものとしては、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎(アレルギー性接触皮膚炎)、花粉症による皮膚症状(花粉皮膚炎)などが挙げられます。いずれも、免疫反応の一種であるIgE抗体やT細胞が関与しており、かゆみ・赤み・湿疹などの症状として現れます。
アトピー性皮膚炎は慢性的に繰り返す湿疹が特徴で、遺伝的な素因や皮膚バリア機能の低下が大きく関係しています。一方、接触性皮膚炎は特定の物質に皮膚が直接触れることで起きるもので、原因物質さえ除去できれば改善することが多いです。花粉皮膚炎は近年注目されているタイプで、花粉が皮膚に付着することで炎症が生じます。
これらはそれぞれ原因も治療アプローチも異なるため、「なんとなくかゆい」という状態を放置せず、適切な診断を受けることが大切です。
Q. 春にアレルギー性皮膚炎が増えやすい理由は何ですか?
春は気温の変動・花粉の飛散・紫外線の増加・生活環境の変化が重なる季節です。これらが皮膚のバリア機能を低下させ、アレルゲンが体内に侵入しやすくなります。さらにストレスによるホルモンバランスの乱れも皮膚炎を悪化させる要因となります。
📋 2. 春にアレルギー性皮膚炎が増える理由
春は一年の中でも、アレルギー性皮膚炎が特に起こりやすい季節です。その理由は複数の環境的な変化が重なるためです。
まず挙げられるのが、気温の変動です。冬から春にかけての気温の変動は大きく、暖かい日と寒い日が交互に来ることで、皮膚のバリア機能が不安定になります。バリア機能が低下した肌は、外部からの刺激を受けやすくなるため、アレルゲンが体内に侵入しやすくなります。
次に、花粉の飛散です。スギやヒノキ、シラカバなどの花粉は春に大量に飛散します。花粉は鼻や目だけでなく、肌に付着することでも炎症の引き金になります。特に顔や首など露出した部位に影響が出やすく、花粉皮膚炎として知られています。
また、紫外線量の増加も重要な要因です。春は冬に比べて紫外線量が急増します。UVBだけでなくUVAも増え、肌への酸化ストレスが高まります。これにより皮膚の免疫バランスが乱れ、アレルギー反応が起きやすくなると考えられています。
さらに、春は生活環境の変化も大きく、入学・就職・引っ越しなどのライフイベントが重なりやすい時期です。精神的なストレスも皮膚の状態に影響を与えることが知られており、ストレスによるホルモンバランスの乱れが皮膚炎を悪化させることもあります。
💊 3. 春のアレルギー性皮膚炎の主な原因
春に多いアレルギー性皮膚炎の原因を、種類別に整理してみましょう。
🦠 花粉(花粉皮膚炎)
春の代名詞とも言えるスギ花粉は、日本では2月〜4月にかけて大量に飛散します。花粉が皮膚に付着すると、皮膚の免疫細胞が反応し、炎症が起きることがあります。特に目の周り・頬・首・デコルテなど、露出している部位や皮膚が薄い部位に症状が出やすいのが特徴です。
花粉皮膚炎は、花粉症(鼻炎・結膜炎)を持つ方に多く見られますが、花粉症の症状がない方でも皮膚症状だけが出ることがあります。また、花粉だけでなく、黄砂やPM2.5などの大気汚染物質が花粉と複合することで症状が強くなるケースも報告されています。
👴 紫外線(光アレルギー・光過敏症)
紫外線が引き金となるアレルギー性皮膚炎もあります。日光に当たった部位に発疹やかゆみが起きる「多形性日光疹」や、特定の薬や化粧品と紫外線が反応して起こる「光アレルギー性接触皮膚炎」などが該当します。春に屋外での活動が増えることで、これらが発症・悪化するケースがあります。
🔸 化粧品・スキンケア製品
春になると、日焼け止めや花粉対策の保湿クリームなど、新しいスキンケア製品を使い始める方が増えます。これらに含まれる成分(香料、防腐剤、特定の植物エキスなど)がアレルゲンとなり、接触性皮膚炎を引き起こすことがあります。新しい製品を使い始めた時期と症状の発生が重なる場合は、製品との関連を疑う必要があります。
💧 ダニ・ハウスダスト
春は布団の衣替えや大掃除のシーズンでもあります。このタイミングで冬の間に繁殖したダニやハウスダストが舞い上がり、アトピー性皮膚炎や蕁麻疹の引き金になることがあります。特にアトピー性皮膚炎の方は、ダニへの感作(アレルギー反応が起きやすくなること)が強く見られる傾向があります。
✨ 食物アレルギー
春は旬の野菜や山菜が多い季節でもあります。タケノコ、フキノトウ、山菜類などは、口腔アレルギー症候群や接触性皮膚炎を引き起こすことがある食材として知られています。花粉との交差反応(特定の花粉アレルギーを持つ人が同じ構造のタンパク質を持つ食物にも反応する現象)も春に起こりやすいため注意が必要です。
Q. 花粉皮膚炎と普通の肌荒れの見分け方を教えてください
花粉皮膚炎は、スギ花粉が飛散する2〜4月に症状が現れ、顔・首・デコルテなど露出部位に集中するのが特徴です。屋外にいると悪化し、室内に戻ると落ち着く傾向があれば花粉皮膚炎の可能性が高いです。正確な診断には皮膚科専門医への受診が必要です。
🏥 4. 症状の特徴と見分け方
アレルギー性皮膚炎の症状は、原因や種類によってある程度異なります。自分の症状がどのタイプに近いかを知ることで、適切な対処につながります。
共通して多い症状としては、かゆみ、赤み(紅斑)、腫れ、皮膚の乾燥・ひび割れ、湿疹(丘疹・水疱・じゅくじゅく)、皮むけなどが挙げられます。
花粉皮膚炎の場合は、花粉が多く飛散する時期(2〜4月)に一致して症状が出ることが多く、顔や首など露出部位に集中します。屋外にいると悪化し、室内に戻ると落ち着く傾向があれば、花粉皮膚炎の可能性が高いと言えます。
接触性皮膚炎は、特定の物質に触れた部位だけに症状が出ることが多いです。例えば、アクセサリーを着けた部分だけに発疹が出る(金属アレルギー)、化粧品を塗った部分だけが赤くなる(化粧品アレルギー)といったケースが典型的です。原因物質との接触をやめると症状が改善するのが特徴です。
アトピー性皮膚炎は、顔・首・肘の内側・膝の裏など、特定の部位に慢性的に繰り返す湿疹が現れます。乾燥肌(ドライスキン)を伴うことが多く、夜間のかゆみが強い傾向があります。春は季節の変わり目として症状が悪化しやすいと言われています。
ただし、これらは症状だけで自己判断するには難しい面もあります。皮膚科専門医に診てもらうことで、正確な診断と適切な治療法を選択することができます。
⚠️ 5. アレルギー性皮膚炎の診断方法
アレルギー性皮膚炎を正確に診断するためには、いくつかの検査が行われます。どの検査を行うかは症状の種類や疑われる原因によって異なります。
📌 問診と視診
診断の基本は、丁寧な問診と視診です。いつから症状が出ているか、症状が出る部位、悪化・改善のタイミング、既往歴(アトピーや花粉症など)、使用しているスキンケア製品や薬、職業・趣味・生活環境などについて聴取します。この情報だけで診断の方向性がほぼ決まることも多くあります。
▶️ パッチテスト(貼付試験)
接触性皮膚炎の原因物質を特定するために行われる検査です。疑わしい物質を背中や腕に貼り付け、48〜72時間後に反応を見ます。反応が出た物質がアレルゲンと判断されます。化粧品・金属・ゴム・染料など、さまざまな物質について検査することが可能です。
🔹 プリックテスト・スクラッチテスト
即時型アレルギー(IgE依存性)の原因を調べる検査です。アレルゲンエキスを皮膚に少量付け、針で軽く傷をつけて反応を見ます。花粉・ダニ・食物など、さまざまなアレルゲンに対する感作の有無を確認できます。
📍 血液検査(特異的IgE抗体検査)
血液中の特異的IgE抗体を測定することで、特定のアレルゲンに感作されているかどうかを調べます。RASTやCAPシステムと呼ばれる検査が代表的で、スギ花粉・ダニ・動物の毛・食物など多数の項目を同時に調べることが可能です。ただし、感作されていても必ずしも症状が出るとは限らないため、臨床症状との合わせて評価する必要があります。
💫 皮膚生検
他の皮膚疾患との鑑別が必要な場合や、診断が困難な場合に行われることがあります。皮膚の一部を採取し、顕微鏡で組織を調べます。
Q. アレルギー性皮膚炎にはどんな治療薬がありますか?
アレルギー性皮膚炎の主な治療薬には、炎症を抑えるステロイド外用薬、顔など皮膚が薄い部位に適したタクロリムス軟膏、新しいタイプのJAK阻害剤(デルゴシチニブ)、かゆみを和らげる抗ヒスタミン内服薬があります。重症例では生物学的製剤も選択肢となります。
🔍 6. 春のアレルギー性皮膚炎の治療法
アレルギー性皮膚炎の治療は、原因の除去・回避と薬物療法の組み合わせが基本となります。種類や重症度によって治療の内容は異なりますが、主な治療法を解説します。
🦠 ステロイド外用薬
アレルギー性皮膚炎の薬物療法の中心となるのが、ステロイド外用薬(塗り薬)です。炎症を抑え、かゆみや赤みを改善する効果があります。ステロイドには複数の強さ(ランク)があり、症状の程度や部位によって使い分けます。顔や首など皮膚が薄い部位には弱いランクを、体幹などには中程度以上のランクを使用するのが一般的です。
「ステロイドは怖い」というイメージを持つ方も多いですが、適切な使い方(量・塗り方・期間)を守れば安全性は高い薬です。自己判断で使用を中断すると症状が悪化する「リバウンド」が起きることもあるため、医師の指示に従って使用することが重要です。
👴 タクロリムス軟膏(プロトピック)
ステロイド以外の抗炎症薬として広く使われているのが、タクロリムス軟膏(商品名:プロトピック)です。カルシニューリン阻害薬と呼ばれるグループに属し、免疫反応を抑制することで炎症を改善します。ステロイドと異なり、長期使用による皮膚萎縮や毛細血管拡張などの副作用がないため、顔や首などステロイドを使いにくい部位にも使いやすいとされています。アトピー性皮膚炎の長期管理に特に有用です。
🔸 デルゴシチニブ軟膏(コレクチム)
比較的新しい外用薬で、JAK阻害剤に分類されます。炎症に関わるシグナル伝達を遮断することで、かゆみや湿疹を改善します。ステロイドともプロトピックとも異なる作用機序を持つため、これらで十分な効果が得られない場合の選択肢として活用されています。
💧 抗ヒスタミン薬(内服薬)
かゆみの原因物質であるヒスタミンの作用を抑える内服薬です。アレルギー性皮膚炎のかゆみを和らげる目的で広く使用されています。眠気の出にくい第2世代の抗ヒスタミン薬が主に使われ、セチリジン、フェキソフェナジン、ロラタジンなどが代表的な薬剤です。花粉症の症状(鼻炎・結膜炎)にも効果があるため、花粉皮膚炎と花粉症を合わせて持つ方には一石二鳥となることもあります。
✨ 保湿剤(エモリエント剤)
皮膚バリア機能の修復・維持を目的とした保湿剤の使用も治療の重要な柱です。アトピー性皮膚炎では特に、ヘパリン類似物質(ヒルドイド)、ワセリン、ウレア配合クリームなどが処方されることが多いです。保湿剤はステロイドなどの塗り薬と組み合わせて使用するほか、症状が落ち着いている時期にも継続的に使い続けることが、再発予防につながります。
📌 生物学的製剤(デュピルマブ・ネモリズマブなど)
中等度〜重度のアトピー性皮膚炎で、外用薬や内服薬では十分に症状が改善しない場合に使用が検討される注射薬です。デュピルマブ(デュピクセント)は、IL-4やIL-13というサイトカインの働きを抑えることで、アレルギー性の炎症を根本から制御します。ネモリズマブ(ミチーガ)はかゆみに関わるIL-31の受容体を阻害します。これらは高い有効性が認められており、重症患者の治療の選択肢として大きな役割を担っています。
▶️ アレルゲン免疫療法(減感作療法)
アレルゲンに対する体の過剰反応を根本から改善することを目指す治療法です。スギ花粉やダニに対する舌下免疫療法が保険適用となっており、毎日少量のアレルゲンを舌下に投与することで、徐々に免疫の耐性をつけていきます。効果が出るまでに数ヶ月〜数年かかりますが、症状の長期的な改善や根治が期待できる数少ない治療法の一つです。
📝 7. 日常生活でできる予防・ケアのポイント

春のアレルギー性皮膚炎を予防・悪化防止するためには、日常生活での工夫も欠かせません。以下のポイントを参考にしてみてください。
🔹 花粉対策を徹底する
花粉皮膚炎の予防には、花粉をできるだけ肌に付着させないことが基本です。外出時はマスクや眼鏡で目・鼻・口を守るだけでなく、帽子やスカーフなどで顔や首を保護することも効果的です。帰宅後は手洗い・洗顔を行い、衣服についた花粉を払い落とすか、すぐに洗濯することが勧められます。空気清浄機の活用や、花粉が多い日の窓の開放を控えることも有用です。
📍 日焼け止めを正しく使う
紫外線によるアレルギー反応を防ぐためには、日焼け止めの使用が効果的です。ただし、日焼け止め自体がアレルゲンになる場合もあるため、肌に合う製品を選ぶことが重要です。アレルギーが心配な方は、紫外線散乱剤(酸化亜鉛・酸化チタン)のみを使用したミネラルタイプの日焼け止めを選ぶと刺激が少ないことが多いです。塗り直しも怠らないようにしましょう。
💫 保湿ケアを継続する
乾燥はアレルギー性皮膚炎を悪化させる大きな要因です。特に春は気温の変動による乾燥と、花粉の季節が重なるため、皮膚バリアを保つための保湿が非常に重要です。入浴後はできるだけ早く(5〜10分以内)、十分な量の保湿剤を塗るようにしましょう。保湿剤は惜しみなく、広い範囲に塗ることが効果的です。
🦠 洗顔・入浴の方法に気をつける
肌の摩擦はバリア機能を傷つけ、炎症を悪化させます。洗顔はよく泡立てた泡を使って優しく洗い、ゴシゴシこすることは避けましょう。入浴時も、タオルや洗浄ブラシで強くこすることは禁物です。お湯の温度も高すぎると皮脂が過剰に落ちてしまうため、38〜40度程度のぬるめに設定することが理想的です。
👴 スキンケア製品の見直し
春になって新しい製品を使い始めたタイミングで症状が出た場合は、その製品との関連を疑いましょう。新しい製品を使う際は、まず腕の内側など小さな範囲でパッチテスト(使用前テスト)を行うことが勧められます。成分表示を確認し、香料・アルコール・特定の防腐剤(パラベン、フェノキシエタノールなど)が含まれる製品を避けることも一つの手段です。
🔸 生活習慣を整える
免疫バランスを整えるためには、規則正しい生活が基本です。十分な睡眠をとる、バランスの取れた食事をする、適度な運動を習慣化する、ストレスを溜め込まないといった基本的な生活習慣が、皮膚の状態に直結します。腸内環境もアレルギーと関連があることが研究で示されており、食物繊維や発酵食品を意識的に摂ることも参考にされています。
Q. 皮膚科を早めに受診すべき症状の目安は何ですか?
市販薬を1〜2週間使用しても改善しない場合、症状が広範囲に広がっている場合、皮膚が水ぶくれやじゅくじゅくした状態になっている場合、顔や目の周りに強い腫れがある場合は早めの受診が必要です。アイシークリニック新宿院では症状に応じた検査・診断・治療を提供しています。
💡 8. 市販薬と医療機関の使い分け
軽度の症状であれば、まず市販薬で対処するという選択肢もあります。ただし、市販薬には適切な使い方と限界があることを知っておく必要があります。
市販の抗ヒスタミン薬(飲み薬)は、かゆみを抑える目的で有用です。第2世代の製品(ロラタジン、フェキソフェナジンなど)は眠気が出にくく、日中でも使いやすい製品です。花粉症の鼻炎症状と皮膚症状の両方に対応できることも利点です。
市販のステロイド外用薬は、弱い強度のものが販売されています(ヒドロコルチゾン配合など)。一時的な症状の緩和には役立ちますが、原因を特定せず長期間使い続けることは適切ではありません。
市販薬を使って1〜2週間経っても症状が改善しない場合、症状が広がっている場合、顔や目の周りに強い症状が出ている場合、じゅくじゅくした湿疹が出ている場合などは、早めに皮膚科を受診することを勧めます。自己判断による対処が、症状の慢性化や悪化につながることもあるためです。
✨ 9. クリニックへの相談タイミング
「どのくらい症状が続いたら病院へ行けばよいか」という目安について解説します。
以下のような状況では、早めに皮膚科専門医を受診することをお勧めします。
市販薬を1〜2週間使用しても症状が改善しない、または悪化している場合。原因がわからず、何をしても症状が繰り返す場合。急に広範囲に発疹が広がっている場合。皮膚が水ぶくれになっている、じゅくじゅくしている場合。顔や目の周りに強い腫れやかゆみがある場合。発熱や全身倦怠感を伴う場合(感染症の可能性もあります)。既存のアトピー性皮膚炎が春になって急激に悪化した場合。
また、アレルギー性皮膚炎は適切な診断なしに治療しても根本的な解決にならないことが多いため、「とりあえず様子を見る」より「早めに受診して原因を把握する」姿勢が長期的に見て皮膚の健康維持につながります。
皮膚科を受診する際は、症状が出始めた時期・部位・悪化のタイミング・使用中のスキンケア製品や薬・既往症・家族歴などをまとめておくと、診察がスムーズに進みます。スマートフォンで症状の写真を撮っておくことも、診断の参考になります。
アイシークリニック新宿院では、肌のアレルギー症状に悩む方へのカウンセリングと適切な検査・治療を行っています。春の肌トラブルでお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、春になると花粉皮膚炎や季節の変わり目による皮膚バリア機能の低下を訴えて来院される患者様が増加する傾向があります。「なんとなく肌がかゆい」「市販薬を試したけど改善しない」という状態を放置されている方も少なくありませんが、原因を正確に特定したうえで適切な治療を行うことで、多くの方で症状の改善が期待できます。春の肌トラブルは決して我慢すべきものではありませんので、気になる症状がある場合はどうぞお気軽にご相談ください。」
📌 よくある質問
春は気温の変動・花粉の飛散・紫外線の増加・生活環境の変化など、複数の要因が重なりやすい季節です。これらが皮膚のバリア機能を低下させ、アレルゲンが体内に侵入しやすくなることで、アレルギー性皮膚炎が起きやすくなります。ストレスによるホルモンバランスの乱れも影響します。
花粉皮膚炎は、花粉が多く飛散する2〜4月に一致して症状が現れ、顔・首など露出部位に集中する傾向があります。屋外で悪化し、室内に戻ると落ち着くという特徴があれば花粉皮膚炎の可能性が高いです。正確な判断には皮膚科専門医への受診が確実です。
症状が軽度であれば、まず市販の抗ヒスタミン薬やステロイド外用薬で対処することも選択肢の一つです。ただし、1〜2週間使用しても改善しない場合、症状が広がっている場合、顔に強い腫れが出ている場合などは、早めに皮膚科を受診することをお勧めします。
主な検査として、接触性皮膚炎の原因物質を特定する「パッチテスト」、花粉やダニなどへの即時型アレルギーを調べる「プリックテスト」、血液中の特異的IgE抗体を測定する「血液検査」などがあります。アイシークリニック新宿院でも、症状に応じた適切な検査と診断を行っております。
主なポイントは4つです。①外出時はマスク・帽子などで花粉対策をし、帰宅後は洗顔を行う。②UVケアのため自分の肌に合う日焼け止めを使用する。③入浴後5〜10分以内に保湿剤を十分に塗る。④洗顔はゴシゴシこすらず泡で優しく洗う。これらを継続することが予防と悪化防止につながります。
🎯 まとめ
春はアレルギー性皮膚炎が起こりやすい季節です。気温の変動・花粉の飛散・紫外線の増加・生活環境の変化など、複数の要因が重なることで、皮膚の免疫バランスが乱れやすくなります。
アレルギー性皮膚炎には花粉皮膚炎・接触性皮膚炎・アトピー性皮膚炎などのタイプがあり、それぞれ原因も治療法も異なります。症状の原因を正確に特定するためには、パッチテストや血液検査などの専門的な診断が必要です。
治療には、ステロイド外用薬・タクロリムス軟膏・抗ヒスタミン薬・保湿剤などが用いられ、重症例では生物学的製剤やアレルゲン免疫療法も選択肢となります。日常生活での花粉対策・保湿ケア・紫外線対策・スキンケア見直しも重要な予防策です。
市販薬で対処しても改善しない場合や症状が繰り返す場合は、早めに皮膚科専門医に相談することをお勧めします。春のアレルギー性皮膚炎は適切な診断と治療によって改善できるものがほとんどですので、一人で悩まずにぜひ専門家にご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – アトピー性皮膚炎・接触性皮膚炎・花粉皮膚炎の診断基準・治療ガイドライン(ステロイド外用薬・タクロリムス・生物学的製剤の使用方針を含む)
- 厚生労働省 – アレルギー疾患に関する公式情報(アレルギー性皮膚炎の原因・診断・治療・日常生活での予防策に関する行政指針)
- PubMed – 花粉皮膚炎・アレルギー性皮膚炎の季節性増悪・免疫療法・JAK阻害剤・デュピルマブ等の最新治療に関する国際的な医学研究文献
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
