粉瘤の手術を受けた後、「どのようにケアすればいいのだろう」「傷跡が残らないか心配」と不安を感じる方は少なくありません。粉瘤は良性の腫瘍ですが、手術後の適切なケアを怠ると、傷の治りが遅くなったり、感染を起こしたりする可能性があります。逆に、正しいケアを行えば、傷跡を目立たなくすることも可能です。本記事では、アイシークリニック新宿院の医師の視点から、粉瘤手術後のケア方法について詳しく解説します。術後の過ごし方や注意点、傷跡を綺麗に治すためのポイントまで、手術後の生活に役立つ情報をお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

目次
- 粉瘤手術後のケアが重要な理由
- 粉瘤手術の種類と術後経過の違い
- 手術当日のケアと注意点
- 手術翌日以降の傷口ケア方法
- 入浴・シャワーの再開時期と方法
- 運動や仕事復帰のタイミング
- 感染を防ぐためのポイント
- 傷跡を綺麗に治すためのケア
- 術後に起こりうるトラブルと対処法
- 抜糸までの過ごし方
- 抜糸後のケアと経過観察
- 再発を防ぐために知っておきたいこと
- よくある質問
- まとめ
この記事のポイント
粉瘤手術後は傷口の清潔保持・感染予防・紫外線対策・テーピング・保湿ケアが重要で、適切なケアを継続することで傷跡を最小限に抑えられる。アイシークリニック新宿院では術後ケアを丁寧に説明し日帰り手術に対応している。
🎯 粉瘤手術後のケアが重要な理由
粉瘤の手術は比較的簡単な手術ですが、術後のケアを適切に行うかどうかで、傷の治り方や見た目に大きな差が生まれます。ここでは、なぜ術後のケアが重要なのかについて解説します。
🦠 傷の治癒を促進するため
手術によって皮膚に傷ができると、体は自然治癒力を発揮して傷を修復しようとします。この過程で、適切な湿潤環境を保つことや、清潔を維持することが重要です。ケアを怠ると、傷の治りが遅くなるだけでなく、肥厚性瘢痕やケロイドなどの瘢痕異常が起こりやすくなります。
🔸 感染症を予防するため
手術後の傷口は、細菌が侵入しやすい状態にあります。感染が起こると、傷が化膿して治癒が遅れるだけでなく、最悪の場合は再手術が必要になることもあります。適切な消毒や被覆材の交換を行うことで、感染リスクを大幅に低減できます。
✨ 傷跡を最小限にするため
粉瘤の手術を受ける方の多くは、傷跡がどの程度残るかを気にされています。術後のケアを丁寧に行い、紫外線対策や適切な保湿を続けることで、傷跡を目立たなくすることが可能です。特に顔や露出部位に粉瘤があった場合は、術後のケアが見た目に大きく影響します。
Q. 粉瘤手術後、シャワーや入浴はいつから再開できますか?
シャワーは術後翌日から可能な場合が多いですが、傷口への直接水流や長時間の浸水は避けてください。湯船への入浴は傷口が十分ふさがる術後1〜2週間程度、抜糸後が目安です。温泉・プール・サウナも傷が完全に治るまで控えましょう。
📋 粉瘤手術の種類と術後経過の違い
粉瘤の手術にはいくつかの方法があり、術式によって術後の経過やケア方法が若干異なります。それぞれの特徴を理解しておきましょう。
🔸 切開法(紡錘形切除)
切開法は、粉瘤の大きさに応じて皮膚を紡錘形(楕円形)に切開し、袋ごと摘出する方法です。粉瘤を確実に除去できる反面、傷跡が粉瘤の直径よりも長くなる傾向があります。術後は縫合した傷口をガーゼなどで保護し、約1〜2週間後に抜糸を行います。傷跡は時間とともに薄くなりますが、完全に消えるわけではありません。
💧 くり抜き法(へそ抜き法)
くり抜き法は、粉瘤の開口部(へそ)を中心に円形のパンチで小さな穴を開け、そこから内容物と袋を取り出す方法です。傷跡が小さくて済むメリットがありますが、大きな粉瘤や癒着が強い場合には適さないこともあります。術後は穴が自然に塞がるのを待つか、状況に応じて縫合します。関連記事:粉瘤の切開法とくり抜き法の違いとは?治療法の特徴と選び方を解説
🦠 炎症を起こしている場合の手術
粉瘤が感染して炎症を起こしている場合は、まず切開排膿を行って炎症を鎮め、後日改めて袋を摘出する二期的手術を行うことがあります。この場合、初回の切開排膿後と、二回目の摘出手術後でそれぞれケアが必要になります。炎症がある状態での手術は傷跡が残りやすいため、可能であれば炎症が起きる前に手術を受けることをお勧めします。

⚠️ 手術当日のケアと注意点
粉瘤の手術は日帰りで行われることがほとんどです。手術当日の過ごし方について詳しく見ていきましょう。
🔍 手術直後の傷口の状態
手術直後は、傷口に縫合糸がかかった状態で、その上からガーゼやテープで保護されています。局所麻酔が切れると多少の痛みを感じることがありますが、処方された痛み止めを服用すれば、ほとんどの場合は日常生活に支障をきたすほどの痛みにはなりません。粉瘤手術の時間はどのくらい?手術の流れや術後の過ごし方を医師が解説で手術の流れについて詳しく解説しています。
📌 当日は安静にする
手術当日は、激しい運動や飲酒は控えてください。血行が良くなると傷口からの出血リスクが高まります。また、長時間の入浴や熱いお湯への入浴も避けましょう。手術部位を心臓より高い位置に保つことで、腫れや出血を軽減できます。
🩸 出血がある場合の対処法
手術当日や翌日にかけて、傷口からにじむ程度の出血が見られることがあります。これは正常な反応ですので、清潔なガーゼで軽く押さえて圧迫してください。10〜15分程度圧迫すれば、通常は止まります。ただし、ガーゼがすぐに血で染まるような大量の出血がある場合は、すぐに手術を受けた医療機関に連絡してください。
💊 処方薬の服用方法
術後は抗生物質と痛み止めが処方されることが一般的です。抗生物質は感染予防のために処方されるため、症状がなくても指示された期間は必ず飲み切ってください。痛み止めは痛みがある時に服用します。空腹時の服用は胃に負担がかかるため、できれば食後に服用することをお勧めします。
📝 手術翌日以降の傷口ケア方法
手術翌日からは、傷口の状態を確認しながら自宅でケアを行っていきます。正しいケア方法を覚えておきましょう。
🔸 消毒と被覆材交換の方法
医師から指示があった場合は、傷口の消毒と被覆材の交換を行います。ただし、最近では消毒を行わず、傷口を清潔な水道水で洗い流すだけで十分とされることも多くなっています。これは、消毒薬が傷の治癒を阻害する可能性があるためです。医師の指示に従って適切なケアを行ってください。
💧 湿潤療法について
近年は、傷を乾かさずに適度な湿潤環境を保つ「湿潤療法」が主流になってきています。傷から出る浸出液には、傷を治すための成長因子が含まれているため、それを活用することで早く綺麗に傷が治ります。医療機関でハイドロコロイド材などの被覆材を使用している場合は、その指示に従ってケアを続けてください。
✅ 傷口を清潔に保つポイント
傷口を清潔に保つことは、感染予防の基本です。手を洗ってから傷口のケアを行うこと、汚れた被覆材はすぐに交換すること、傷口を不必要に触らないことが大切です。また、傷口周辺の皮膚が赤くなったり、膿が出てきたり、熱を持ったりした場合は、感染の兆候ですので、早めに医療機関を受診してください。
Q. 粉瘤手術後の傷跡を目立たなくするにはどうすればよいですか?
粉瘤術後の傷跡を最小限にするには、紫外線対策(術後6ヶ月〜1年継続)、抜糸後のサージカルテープやシリコンテープによる固定(3〜6ヶ月程度)、保湿ケアの継続が重要です。シリコンジェルシートも肥厚性瘢痕予防に効果的とされています。
🚿 入浴・シャワーの再開時期と方法
手術後の入浴やシャワーについて、多くの方が疑問に思われます。正しい知識を持って清潔を保ちましょう。
🔸 シャワーの再開時期
シャワーは、多くの場合手術翌日から可能です。ただし、傷口を長時間濡らしたり、強い水流を直接当てたりすることは避けてください。防水テープや被覆材で傷口を保護してからシャワーを浴びるか、傷口を濡らさないように注意しながら体を洗います。シャワー後は傷口周辺の水分をやさしく拭き取り、必要に応じて被覆材を交換してください。
🛁 入浴の再開時期
湯船に浸かる入浴は、傷口が十分にふさがるまで控えることをお勧めします。一般的には抜糸後、傷口が安定してから入浴が許可されます。目安としては術後1〜2週間程度ですが、傷の状態によって異なりますので、担当医に確認してください。温泉やプール、サウナなども同様に、傷が完全に治るまでは避けましょう。
💧 洗髪や洗顔について
頭部や顔面に粉瘤があった場合は、洗髪や洗顔の際に注意が必要です。傷口をこすらないようにし、シャンプーや洗顔料が傷口に入らないように気をつけてください。どうしても傷口周辺を洗う必要がある場合は、やさしく水で流す程度にとどめましょう。
🏃 運動や仕事復帰のタイミング
術後の運動や仕事復帰について、部位や職種によって異なるポイントを解説します。
🔸 軽い運動の再開
ウォーキングなどの軽い運動は、術後2〜3日から再開できることが多いです。ただし、汗をかくと傷口が蒸れて感染リスクが高まるため、運動後はシャワーを浴びて清潔を保ってください。傷口に負担がかかる動きは避け、違和感や痛みを感じたらすぐに中止しましょう。
⚡ 激しい運動の再開
ジョギング、筋力トレーニング、球技などの激しい運動は、傷口が開いたり、縫合糸が外れたりするリスクがあるため、抜糸後1〜2週間程度は控えることをお勧めします。特に傷口に直接負荷がかかる運動は、傷が完全に安定するまで避けてください。水泳は傷口の感染リスクがあるため、さらに期間をおいてから再開しましょう。
💻 デスクワークの再開
デスクワークなどの座り仕事は、手術翌日から再開できることがほとんどです。ただし、臀部(お尻)や背中に粉瘤があった場合は、座ることで傷口に圧力がかかるため、クッションを使用するなどの工夫が必要です。長時間同じ姿勢でいると血行が悪くなり傷の治りに影響するため、適度に休憩を取りましょう。
🔨 立ち仕事や肉体労働の再開
立ち仕事は手術翌日から可能な場合が多いですが、長時間立ちっぱなしになる場合は、足や腰にできた粉瘤の術後は特に注意が必要です。肉体労働は傷口への負担が大きいため、術後数日〜1週間程度は控えるか、傷口に負担がかからない業務に変更してもらうことをお勧めします。
🦠 感染を防ぐためのポイント
術後の感染は、傷の治りを遅らせる最も大きな要因の一つです。感染を防ぐためのポイントを詳しく解説します。
🖐️ 手指の清潔を保つ
傷口のケアを行う前には、必ず石鹸で手をよく洗ってください。手には目に見えない細菌がたくさん付着しており、それが傷口に移ると感染の原因になります。アルコール消毒を併用するとより効果的です。また、無意識に傷口を触ってしまう癖がある方は、意識して触らないようにしましょう。
💊 処方された抗生物質を正しく服用する
術後に処方される抗生物質は、感染を予防するための重要な薬です。症状がないからといって途中で服用をやめると、耐性菌が発生するリスクがあります。また、効果が不十分になって感染を起こす可能性もあります。処方された日数分は必ず飲み切るようにしてください。
📌 被覆材の適切な管理
ガーゼや被覆材は、汚れたり濡れたりしたらすぐに交換してください。汚れた被覆材を長時間放置すると、細菌が繁殖して感染リスクが高まります。交換の頻度は傷の状態によりますが、1日1〜2回程度が一般的です。被覆材を交換する際は、傷口の状態をよく観察し、異常がないか確認しましょう。
🚨 感染の兆候を見逃さない
感染が起こると、傷口周辺に赤み、腫れ、熱感、痛みの増強などの症状が現れます。また、傷口から膿が出てきたり、発熱したりすることもあります。これらの症状が見られた場合は、感染が疑われますので、すぐに手術を受けた医療機関を受診してください。早期に適切な治療を行えば、多くの場合は大事に至りません。関連記事:粉瘤が感染したら抗生物質は効く?治療法や予防策を専門医が解説
Q. 粉瘤手術後に感染が起きているサインは何ですか?
粉瘤術後の感染サインとして、傷口周辺の赤みや腫れ、熱感、痛みの増強、膿の排出、発熱などが挙げられます。これらの症状が現れた場合は速やかに手術を受けた医療機関を受診してください。軽度なら抗生物質内服で改善しますが、膿が溜まると切開処置が必要になることもあります。
✨ 傷跡を綺麗に治すためのケア
粉瘤手術後の傷跡を目立たなくするためには、術後のケアが非常に重要です。傷跡を綺麗に治すためのポイントを解説します。
💡 ポイント
傷跡を最小限にするためには、術後のケアが手術そのものと同じくらい重要です。特に、紫外線対策とテーピングは効果的で、継続することで大きな差が生まれます。
☀️ 紫外線対策を徹底する
紫外線は傷跡の色素沈着を促進するため、術後の傷跡には大敵です。傷がふさがった後も、少なくとも6ヶ月〜1年間は傷跡部分の紫外線対策を行ってください。日焼け止めを塗る、衣服で覆う、テープで保護するなどの方法が有効です。特に夏場や屋外での活動が多い方は、念入りに対策しましょう。
🎯 テーピングによる固定
傷跡が広がったり盛り上がったりするのを防ぐために、抜糸後もテーピングで傷跡を固定する方法が効果的です。医療用のサージカルテープやシリコンテープを傷跡に沿って貼り、皮膚にかかる張力を軽減します。関節部など動きの多い部位では特に重要です。テーピングは傷跡が安定するまで(3〜6ヶ月程度)続けることをお勧めします。
💧 保湿ケア
傷跡の皮膚は乾燥しやすく、乾燥すると痒みや違和感が生じやすくなります。傷がふさがり、かさぶたが取れた後は、保湿剤を塗って皮膚の潤いを保つことが大切です。ヘパリン類似物質を含む保湿剤や、傷跡専用のクリームなどが市販されていますので、活用するとよいでしょう。
📌 シリコンジェルシートの使用
シリコンジェルシートは、傷跡の肥厚やケロイドの予防に効果があるとされています。抜糸後、傷口が完全に閉じてから使用を開始し、1日12〜24時間程度装着します。効果を実感するには2〜3ヶ月以上の継続使用が必要です。傷跡が気になる方は、医師に相談のうえ使用を検討してください。粉瘤の手術で傷跡は残らない?目立たない治療法と術後ケアを解説で詳しく解説しています。
⚠️ 傷跡を刺激しない
傷跡を強くこすったり、掻いたりすることは避けてください。刺激を与えると、肥厚性瘢痕やケロイドになりやすくなります。衣服との摩擦も刺激になるため、傷跡部分にはやさしい素材の衣服を選ぶか、テープやガーゼで保護することをお勧めします。
⚠️ 術後に起こりうるトラブルと対処法
粉瘤手術後に起こりうるトラブルについて、症状と対処法を解説します。異常を感じたら早めに対応することが大切です。
🩸 出血・血腫
術後に傷口から出血したり、傷の下に血液が溜まって血腫ができたりすることがあります。少量の出血であれば、清潔なガーゼで10〜15分程度圧迫すれば止まります。血腫ができた場合は、腫れや痛みを伴うことがあり、場合によっては医療機関での処置が必要になることもあります。
🦠 感染・化膿
傷口から細菌が入って感染を起こすと、赤み、腫れ、熱感、痛みの増強、膿の排出などの症状が現れます。軽度の感染であれば抗生物質の内服で改善しますが、膿が溜まっている場合は切開排膿が必要になることもあります。感染の兆候が見られたら、早めに医療機関を受診してください。
🔸 縫合部の離開
傷口に負担がかかったり、感染が起こったりすると、縫合した傷口が開いてしまうことがあります。軽度であれば自然に治癒することもありますが、大きく開いた場合は再縫合が必要になることがあります。傷口に過度な張力がかからないように注意し、激しい運動は控えてください。
📌 肥厚性瘢痕・ケロイド
傷が治る過程で、傷跡が赤く盛り上がって肥厚性瘢痕やケロイドになることがあります。体質によってなりやすい方となりにくい方がいます。胸部、肩、上腕などはケロイドができやすい部位として知られています。傷跡が気になる場合は、早めに医師に相談してください。ステロイドの局所注射やシリコンジェルシートなどの治療法があります。
🔸 しびれ・感覚異常
手術の際に小さな神経が傷つくことで、傷口周辺にしびれや感覚の異常が生じることがあります。多くの場合は一時的なもので、数週間〜数ヶ月で自然に改善します。ただし、症状が長期間続く場合や日常生活に支障をきたす場合は、医師に相談してください。
📝 抜糸までの過ごし方
縫合を行った場合は、一定期間後に抜糸が必要です。抜糸までの過ごし方について解説します。
📅 抜糸の時期
抜糸の時期は、手術部位や傷の状態によって異なります。一般的には、顔面で5〜7日後、体幹や四肢で7〜14日後に抜糸を行います。抜糸が早すぎると傷が開いてしまうリスクがあり、遅すぎると糸の跡が残りやすくなります。医師の指示した日に必ず受診するようにしてください。
📌 抜糸前の注意点
抜糸までの期間は、傷口を清潔に保ち、感染を予防することが最も重要です。指示されたケアを続け、傷口に過度な負担をかけないようにしてください。糸を引っ張ったり、無理に傷口を動かしたりすることは避けましょう。抜糸前に傷口に異常が見られた場合は、予定日を待たずに受診してください。
🔍 抜糸の手順
抜糸は外来で行われ、通常数分で終わります。糸を切って引き抜く際に、少しチクチクとした痛みを感じることがありますが、麻酔が必要なほどの痛みではありません。抜糸後は傷口をテープで保護することが多いです。抜糸後の注意点についても、医師から説明がありますので、しっかり聞いておきましょう。
Q. 粉瘤が手術後に再発する原因は何ですか?
粉瘤再発の最大の原因は、袋(嚢胞壁)の取り残しです。袋が一部でも残っていると、そこから角質や皮脂が再び溜まります。特に炎症を起こした状態での手術は袋が周囲組織と癒着しやすく完全摘出が難しいため、炎症が生じる前に手術を受けることで再発リスクを大幅に低減できます。
📋 抜糸後のケアと経過観察
抜糸が終わっても、傷跡のケアは続きます。抜糸後の適切なケアで、傷跡をより目立たなくすることができます。
🔸 抜糸直後のケア
抜糸直後は、まだ傷口が完全に安定していない状態です。引き続き傷口を清潔に保ち、過度な負担をかけないようにしてください。入浴は抜糸翌日から可能になることが多いですが、傷口を強くこすることは避けましょう。医師の指示に従ってテープ保護や保湿ケアを続けてください。
📈 傷跡の変化と経過
傷跡は時間とともに変化していきます。抜糸後しばらくは赤みがあり、やや盛り上がっていることが多いです。その後、数ヶ月かけて徐々に赤みが薄れ、平坦になっていきます。最終的な傷跡の状態が安定するまでには、6ヶ月〜1年程度かかることもあります。この期間は焦らず、地道にケアを続けることが大切です。
🏥 経過観察の通院
抜糸後も、傷の状態を確認するために経過観察の通院が必要なことがあります。傷跡の状態や再発の有無をチェックするため、医師の指示に従って受診してください。特に気になる症状がなければ、1〜2回の通院で終了することが多いです。
🔄 再発を防ぐために知っておきたいこと
粉瘤は、袋を完全に摘出しないと再発する可能性があります。再発を防ぐためのポイントを解説します。
⚠️ 注意!
粉瘤の再発の最大の原因は、袋(嚢胞壁)の取り残しです。炎症を起こす前に手術を受けることで、再発リスクを大幅に減らすことができます。
🎯 完全摘出の重要性
粉瘤の再発の最大の原因は、袋(嚢胞壁)が完全に摘出されていないことです。袋の一部が残っていると、そこから再び角質や皮脂が溜まって粉瘤が再発します。経験豊富な医師による手術を受けることで、再発リスクを低減できます。粉瘤が再発する原因とは?繰り返さないための治療法と予防策を解説で詳しく解説しています。
🔸 炎症がない時期に手術を受ける
粉瘤が炎症を起こしている時期に手術を行うと、袋が周囲の組織と癒着しており、完全に摘出することが難しくなります。その結果、再発リスクが高まります。可能であれば、粉瘤が炎症を起こす前に手術を受けることをお勧めします。
🔄 再発した場合の対応
もし粉瘤が再発した場合は、再度手術が必要になります。再発した粉瘤は初回よりも摘出が難しいことがありますが、適切な手術を行えば治療は可能です。再発の兆候(同じ場所にしこりができるなど)が見られたら、早めに医療機関を受診してください。
📌 粉瘤ができやすい体質
粉瘤は体質的にできやすい方がいます。一度粉瘤ができた方は、別の場所に新たな粉瘤ができることも珍しくありません。これは再発ではなく新規発生ですが、気になるしこりを見つけたら早めに医療機関で診察を受けることをお勧めします。粉瘤ができやすい原因と体質とは?予防法や治療法を医師が解説で詳しく解説しています。

👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、粉瘤の手術後のケアについて詳しく説明し、患者様に安心していただけるよう心がけています。術後のケアを適切に行うことで、傷跡を最小限に抑え、感染リスクを大幅に減らすことができます。ご不安な点があれば、いつでもお気軽にご相談ください。」
❓ よくある質問
デスクワークであれば手術翌日から復帰可能な場合がほとんどです。肉体労働や立ち仕事の場合は、手術部位や傷の大きさによって異なりますが、一般的には数日から1週間程度の休養をお勧めします。傷口に負担がかかる動作がある場合は、医師に相談のうえ復帰時期を決めてください。
術後数日は傷口周辺に軽い赤みや腫れが見られることは正常な反応です。ただし、赤みや腫れが日に日に増す、強い痛みがある、膿が出てくる、発熱があるなどの症状がある場合は感染の可能性があります。このような症状が見られたら、すぐに手術を受けた医療機関を受診してください。
手術当日と翌日は飲酒を控えてください。アルコールは血管を拡張させて出血リスクを高めるだけでなく、傷の治癒を遅らせる可能性があります。また、抗生物質を服用している場合は、アルコールとの相互作用で薬の効果が弱まったり、副作用が強まったりすることがあります。抜糸後、傷が安定してから飲酒を再開することをお勧めします。
傷跡を目立たなくするためには、術後のケアが重要です。傷口を清潔に保ち感染を防ぐこと、紫外線対策を徹底すること、抜糸後はテーピングで傷跡を固定すること、保湿ケアを続けることがポイントです。また、傷跡が気になる場合は、シリコンジェルシートの使用や、医師に相談のうえで傷跡治療を受けることも検討してください。
粉瘤は袋(嚢胞壁)を完全に摘出すれば再発することはほとんどありません。ただし、袋の一部が残っていると再発する可能性があります。特に炎症を起こした状態で手術を行った場合は、袋が周囲の組織と癒着しており完全摘出が難しいことがあるため、再発リスクがやや高まります。同じ場所に再びしこりができた場合は、早めに医療機関を受診してください。
📝 まとめ
粉瘤手術後のケアは、傷を早く綺麗に治すために非常に重要です。手術当日は安静にし、翌日以降は傷口を清潔に保ちながら適切なケアを続けてください。感染予防のために処方された抗生物質は必ず飲み切り、傷口の異常には早めに対応することが大切です。
傷跡を目立たなくするためには、紫外線対策、テーピング、保湿ケアを地道に続けることがポイントです。傷跡の状態が安定するまでには数ヶ月から1年程度かかりますので、焦らずにケアを続けましょう。
アイシークリニック新宿院では、粉瘤の日帰り手術を行っております。傷跡をできるだけ小さくするための手術法を選択し、術後のケアについても丁寧にご説明いたします。粉瘤でお悩みの方、手術後のケアについてご不安な方は、お気軽にご相談ください。
参考文献
- 📌 日本皮膚科学会
- 📌 日本形成外科学会
- 📌 厚生労働省
- 📌 慶應義塾大学病院 皮膚科
- 📌 東京大学医学部附属病院 皮膚科
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
