「紫外線対策は夏だけすればいい」と思っていませんか?実は、3月に入ると紫外線量は冬の時期に比べて急激に増加し始めます。暖かくなってくるこの時期、多くの人が油断しがちですが、紫外線による肌ダメージはすでに蓄積されています。春の日差しが心地よく感じられる頃こそ、しっかりとした紫外線対策が必要なのです。この記事では、3月から紫外線が急増するメカニズムや、肌への影響、そして今すぐ実践できる対策について詳しく解説します。

目次
- 3月に紫外線が急増するメカニズム
- 3月の紫外線量は実際にどれくらい?データで見る春の紫外線
- 紫外線の種類と肌への影響
- 3月の紫外線で起こりやすい肌トラブル
- 紫外線が肌に与える長期的なダメージ
- 3月から始めるべき紫外線対策の基本
- 日焼け止めの正しい選び方と使い方
- 生活習慣で取り入れる紫外線対策
- 紫外線ダメージを受けてしまったときのアフターケア
- クリニックで行う紫外線ダメージへのアプローチ

🎯 3月に紫外線が急増するメカニズム
紫外線量は季節によって大きく変化しますが、その変化の仕方は多くの人が想像するよりもずっと早いタイミングで起こります。3月に紫外線が急増する背景には、いくつかの要因が複雑に絡み合っています。
まず最も大きな要因は、太陽の高度角の変化です。冬至(12月下旬)を境に、太陽は少しずつ高い位置を通るようになります。太陽高度が高くなるほど、大気を通過する距離が短くなり、紫外線が地表に届きやすくなります。3月の春分(3月20日前後)には、太陽の高度がちょうど中間点に達し、この時期から紫外線量の増加ペースが一気に加速します。
次に、日照時間の変化も重要な要因です。冬に比べて3月以降は日照時間が徐々に伸びていきます。太陽が空にある時間が長ければ長いほど、当然ながら紫外線を浴びる時間も長くなります。特に春分以降は昼間の時間が夜間よりも長くなるため、日常生活の中で無意識のうちに紫外線を浴びる機会が増えていきます。
さらに、オゾン層の季節変動も3月の紫外線増加に影響しています。地球の大気中にあるオゾン層は紫外線を吸収するフィルターの役割を果たしていますが、北半球では冬から春にかけてオゾン量が比較的少なくなる時期があります。これによって、3月は同じ太陽高度でも紫外線が地表に届きやすい状態になっていることがあります。
また、春特有の気象条件も見逃せません。冬から春にかけて、空気が乾燥していることが多く、雲も少なめになる日が増えます。雲は紫外線を散乱・吸収する効果があるため、晴れた日が続く春先は紫外線が遮られにくい状況になっています。くもりの日でも紫外線量は晴れの日の50〜80%程度ありますが、晴れが続くこの季節は特に注意が必要です。
📋 3月の紫外線量は実際にどれくらい?データで見る春の紫外線
気象庁のデータをもとに紫外線量の季節変化を見てみると、3月の変化の大きさは一目瞭然です。紫外線の強さを示す指標として「UV指数(UVインデックス)」がよく使われます。UV指数が3以上になると肌への影響が出始めるとされており、6以上では「高い」、8以上では「非常に高い」として紫外線対策が推奨されています。
日本の主要都市での月別UV指数の推移を見ると、1月・2月は比較的低い水準にあるものの、3月に入ると急激に上昇し始めます。東京を例に挙げると、1月・2月のUV指数の月平均は2〜3程度ですが、3月には3〜5程度まで上昇し、4月にはさらに高くなります。つまり、3月は冬の約2倍近くの紫外線量になることもあるのです。
また、紫外線量は時間帯によっても大きく異なります。一般的に、午前10時から午後2時の間が最も紫外線が強い時間帯とされています。3月の晴れた日の正午前後には、真夏ほどではないものの、すでに肌にダメージを与えるレベルの紫外線が降り注いでいます。
さらに見落とされやすいのが、反射による紫外線です。地面や建物の壁、水面などからも紫外線は反射されます。雪が残っている場合は反射率が特に高く(約80%)、スキー場などでは顔の下側も紫外線を浴びることになります。コンクリートやアスファルトでも約10〜15%の紫外線が反射されるため、都市部でも油断は禁物です。
春先の3月は、人々の感覚としてはまだ「冬が終わったばかり」というイメージがありますが、紫外線量という観点では、すでに本格的な対策が必要な時期に入っているのです。
💊 紫外線の種類と肌への影響
紫外線について理解するためには、その種類について知っておくことが大切です。紫外線は波長によってUV-A、UV-B、UV-Cの3種類に分類されます。
UV-C(波長200〜280nm)は最も波長が短く、エネルギーが強い紫外線ですが、大気中のオゾン層でほぼ完全に吸収されるため、通常は地表には届きません。私たちが日常生活で注意すべき紫外線はUV-AとUV-Bの2種類です。
UV-B(波長280〜315nm)は、中波長の紫外線で、地表に届く紫外線全体の約5%を占めています。エネルギーが強く、皮膚の表皮に強いダメージを与えます。日焼けによる赤みやヒリヒリとした痛み(サンバーン)の主な原因はこのUV-Bです。メラニン色素の生成を促進し、シミやそばかすの原因にもなります。また、DNAに直接ダメージを与えるため、皮膚がんのリスクとも関連しています。UV-Bは季節や時間帯による変動が大きく、夏の正午が最も強くなります。ガラスにはある程度カットされる性質があります。
UV-A(波長315〜400nm)は、長波長の紫外線で、地表に届く紫外線全体の約95%を占めています。UV-Bに比べてエネルギーは弱いものの、皮膚の奥深く(真皮層)まで届く点が特徴です。コラーゲンやエラスチンを破壊し、肌のシワやたるみの原因となります。また、メラニン色素を酸化させて即座に色を黒くする即時型黒化を引き起こします。UV-Aは季節や天気による変動が比較的少なく、曇りの日でも、そして雲を通り抜けても地表に届きます。さらにガラスも透過するため、室内にいても紫外線ダメージを受けることがあります。
3月の紫外線対策で特に注意したいのは、UV-AとUV-Bの両方に対応することです。3月はUV-Bが増加し始める時期でもあり、年間を通じて一定量が降り注ぐUV-Aへの対策も怠ってはいけません。
🏥 3月の紫外線で起こりやすい肌トラブル
3月は紫外線量の増加に加え、冬の乾燥で肌のバリア機能が低下している時期でもあります。この二つの要因が重なることで、さまざまな肌トラブルが起こりやすくなっています。
まず最もよく見られるのが、日焼けによる赤みと炎症です。冬の間に紫外線対策をあまりしていなかった人が、3月の日差しの下で長時間過ごすと、肌が赤くなりヒリヒリとした痛みを感じることがあります。これはUV-Bによる急性の炎症反応で、いわゆる「サンバーン」と呼ばれる状態です。特に春のお花見や野外でのスポーツ・レジャーなど、長時間屋外で過ごす機会が増えるこの時期に起こりやすいトラブルです。
次に、シミや色素沈着の悪化があります。紫外線はメラノサイト(メラニン色素を作る細胞)を活性化させ、メラニン色素の過剰産生を引き起こします。冬の間に薄くなっていたシミが3月以降の紫外線によって再び濃くなったり、新しいシミが出てきたりすることがよくあります。また、ニキビ跡や傷跡などの炎症後色素沈着も、紫外線によってより目立つようになってしまいます。
肌荒れやニキビの悪化も3月に多いトラブルです。紫外線は肌のバリア機能を低下させ、水分が蒸発しやすい状態にします。乾燥した肌は外部刺激に弱くなり、炎症が起こりやすくなります。また、紫外線への防御反応として皮脂分泌が増加することがあり、毛穴の詰まりやニキビにつながることもあります。
光線過敏症も3月から注意が必要な症状の一つです。紫外線に対して過剰に反応する体質の人や、光線過敏を引き起こす可能性のある薬(一部の抗生物質、利尿剤、NSAIDsなど)を服用している人は、少量の紫外線でも湿疹や水疱などの症状が出ることがあります。春になって外出機会が増えるこの時期に突然症状が出ることもあるため、注意が必要です。
また、花粉症との相互作用も見逃せません。3月は花粉が多く飛散する時期であり、花粉症の人は肌も敏感になりやすい状態です。紫外線による刺激と花粉による刺激が重なることで、肌荒れや炎症がより起こりやすくなります。肌が荒れた状態では紫外線ダメージも受けやすくなるという悪循環に陥ることがあるため、この時期は特に丁寧なスキンケアが大切です。
⚠️ 紫外線が肌に与える長期的なダメージ
紫外線による肌へのダメージは、即座に現れる急性のものだけでなく、長年にわたって蓄積する長期的なダメージも非常に重要です。これを「光老化」と呼びます。
光老化は、紫外線(特にUV-A)が真皮層のコラーゲンやエラスチンを変性・破壊することで起こります。コラーゲンは肌にハリと弾力を与えるタンパク質であり、エラスチンは肌の弾力性を保つ役割を担っています。これらが紫外線によって破壊されると、肌のたるみやシワが生じます。光老化による変化は、年齢とともに自然に起こる生理的老化よりも進行が早く、肌の外見に大きな影響を与えます。研究では、肌の老化の約80%は光老化(紫外線によるもの)であると言われており、いかに早い段階から紫外線対策を行うかが将来の肌の状態を大きく左右します。
シミ(老人性色素斑)の形成も、長年にわたる紫外線の蓄積によるものです。若い頃から紫外線を多く浴びてきた人ほど、中年以降にシミが多く現れる傾向があります。これは、紫外線によって繰り返し活性化されたメラノサイトが過剰にメラニンを産生し続けた結果です。一度できたシミは自然には消えにくく、治療が必要になることがほとんどです。
より深刻な問題として、皮膚がんのリスク増加があります。UV-BはDNAを直接損傷し、皮膚細胞のがん化を引き起こす可能性があります。日本人は欧米人に比べてメラニン色素が多く、皮膚がんのリスクは比較的低いとされていますが、それでも紫外線曝露量が多いほどリスクは高まります。特に幼少期からの紫外線曝露の蓄積が重要とされており、子どもの頃から紫外線対策を行うことの意義は大きいと言えます。
また、目への影響も忘れてはいけません。紫外線は白内障や翼状片(角膜の上に結膜が伸びてくる疾患)のリスクを高めることが知られています。肌の対策と同様に、目の紫外線対策も重要です。UV対応のサングラスを着用することで、目への紫外線ダメージを大幅に軽減できます。
🔍 3月から始めるべき紫外線対策の基本
3月から紫外線対策を本格的にスタートさせるためには、いくつかの基本的なアプローチを組み合わせることが効果的です。
最も基本的かつ重要な対策は、日焼け止めの使用です。日焼け止めについては次のセクションで詳しく解説しますが、毎日使用することが大前提となります。たとえ曇りの日や室内でも、UV-Aはガラスを透過して届くため、日焼け止めは天気に関わらず使用する習慣をつけることが大切です。
物理的な遮断も効果的な方法です。日傘は紫外線を物理的に遮断する最も手軽なアイテムの一つです。UVカット加工が施された日傘を使うことで、顔や首元への紫外線を大幅に減らすことができます。また、帽子や長袖の衣服も紫外線対策に有効です。UVカット加工が施されたUPF(紫外線保護指数)の高い衣類を選ぶとより効果的です。帽子はつばが広いタイプが顔や首への紫外線を防ぐのに適しています。
紫外線の強い時間帯の外出を控えることも一つの方法です。前述のとおり、午前10時から午後2時が最も紫外線が強い時間帯です。長時間屋外で過ごす必要がある場合は、この時間帯をなるべく避けるか、日陰を積極的に活用するようにしましょう。
目の紫外線対策として、UVカット機能のついたサングラスを使用することも大切です。ファッション性だけでなく、UV-AおよびUV-Bを400nmまでカットできる性能のサングラスを選ぶようにしましょう。
内側からのケアとして、抗酸化物質を含む食品を積極的に摂取することも、紫外線による酸化ストレスから肌を守るのに役立ちます。ビタミンC(柑橘類、キウイ、パプリカなど)、ビタミンE(ナッツ類、植物油、アボカドなど)、ポリフェノール(緑茶、ベリー類、ダークチョコレートなど)などが代表的な抗酸化物質を含む食品です。また、肌のターンオーバーを正常に保つために、十分な睡眠とバランスの取れた食事も欠かせません。
📝 日焼け止めの正しい選び方と使い方
日焼け止めは紫外線対策の要となるアイテムですが、正しく選んで正しく使わなければその効果を十分に発揮することはできません。
日焼け止めを選ぶ際に確認すべき指標が二つあります。一つはSPF(Sun Protection Factor)で、これはUV-Bに対する防御効果を示します。もう一つはPA(Protection grade of UV-A)で、これはUV-Aに対する防御効果を示し、+から++++の四段階で表されます。
3月の日常生活での使用であれば、SPF30・PA++程度のものでも十分な場合が多いです。しかし、長時間屋外にいる場合や、レジャー・スポーツなど汗をかく状況では、SPF50+・PA+++以上の高い防御力のものを選ぶことが推奨されます。SPFが高ければ高いほど肌への負担も増えることがあるため、状況に応じて適切なものを選ぶことが大切です。
日焼け止めの成分には、大きく分けて紫外線散乱剤と紫外線吸収剤の二種類があります。紫外線散乱剤(酸化亜鉛、酸化チタンなど)は、物理的に紫外線を反射・散乱させる成分で、肌への刺激が少なく敏感肌の人にも比較的向いています。紫外線吸収剤は紫外線を吸収して熱などのエネルギーに変換する化学成分で、高いSPF・PA値を実現しやすい反面、一部の人には刺激になることがあります。自分の肌質に合った成分のものを選ぶようにしましょう。
日焼け止めの使い方で特に重要なのは、量と塗り直しです。日焼け止めは適切な量を塗らなければ、表示されているSPF・PA値の効果を得ることができません。顔に使用する場合は、一円玉大(約0.5〜1g)程度を目安に、均一に塗り広げるようにしましょう。塗り方は、ポンポンとやさしく肌に乗せるようにすると、摩擦によるダメージを防ぎながら均一に塗ることができます。
塗り直しも非常に重要です。日焼け止めは汗や皮脂によって流れ落ちたり、時間の経過とともに効果が薄れたりします。外出時は2〜3時間おきに塗り直すことを心がけましょう。汗をよくかく状況や水に入った後は、より頻繁に塗り直す必要があります。塗り直す際は、汗や皮脂を軽くふき取ってから重ねて塗るのが効果的です。
外出前の塗るタイミングも重要で、日焼け止めは外出の15〜30分前に塗ることで、皮膚への密着度が高まり、効果的に働くとされています。また、顔だけでなく、首、デコルテ、手の甲など露出する部分にも忘れずに塗るようにしましょう。特に手の甲は日常的に紫外線を浴びやすく、年齢が出やすい部位でもあります。
💡 生活習慣で取り入れる紫外線対策
日焼け止めや物理的な遮断と並行して、生活習慣の中に紫外線対策を取り入れることも大切です。継続的なケアが長期的な肌の健康を守ることにつながります。
まず、スキンケアの見直しが必要です。冬のスキンケアはどちらかというと保湿中心になりがちですが、3月以降は美白ケアをルーティンに加えることをおすすめします。ビタミンC誘導体やトラネキサム酸、アルブチンなどの美白有効成分が含まれた化粧品は、メラニンの生成を抑制したり、すでに生成されたメラニンの分解を促進したりする効果が期待できます。これらの成分を含む化粧水や美容液を朝晩のスキンケアに取り入れてみましょう。ただし、これらの成分が紫外線対策の代わりになるわけではなく、あくまでも日焼け止めとの併用が基本です。
食事面では、前述した抗酸化物質を意識的に摂るようにしましょう。ビタミンCは水溶性で体内に蓄積されにくいため、毎日継続的に摂ることが大切です。また、リコピン(トマト、スイカなど)やβカロテン(にんじん、かぼちゃなど)なども紫外線ダメージから肌を守る効果が期待される栄養素です。食事でこれらの栄養素を十分に摂ることが難しい場合は、サプリメントを活用することも一つの方法ですが、サプリメントはあくまでも補助的なものとして位置づけ、まずは食事から摂ることを心がけましょう。
睡眠も肌の回復・再生に深く関わっています。肌のターンオーバー(細胞の入れ替わり)は主に夜間の睡眠中に行われます。紫外線によってダメージを受けた細胞も、質の高い睡眠によって修復・再生されます。成人の場合、一般的に7〜9時間の睡眠が推奨されていますが、眠りの質も重要です。睡眠の質を高めるために、就寝前のスマートフォンやパソコンの使用を控える、就寝環境を整える(適切な室温・湿度、遮光)、就寝前のカフェイン摂取を控えるなどの習慣を意識してみましょう。
また、喫煙はビタミンCを大量に消費し、皮膚の血行を悪くして紫外線ダメージからの回復を遅らせます。禁煙は肌の健康にとっても非常に重要な取り組みです。適度な運動は血行を促進し、肌の代謝を高める効果があります。ただし、屋外での運動では紫外線対策を忘れずに行うようにしましょう。
✨ 紫外線ダメージを受けてしまったときのアフターケア
対策をしていても、思わぬところで紫外線を浴びてしまうこともあります。そのような場合には、迅速かつ適切なアフターケアを行うことで、ダメージを最小限に抑えることができます。
日焼けをした直後は、まず冷却が大切です。肌が赤く熱を持っている場合は、炎症が起きているサインです。水で濡らしたタオルやシートマスクを当てて冷やしましょう。ただし、氷で直接冷やすのは低温やけどのリスクがあるため避けてください。冷やした後は、たっぷりの保湿ケアを行います。紫外線によってバリア機能が低下した肌は水分を失いやすくなっているため、セラミドやヒアルロン酸を含む保湿力の高いローションやクリームで肌に水分を補給してあげましょう。
紫外線を浴びた後は、ビタミンCを多く含む食品を積極的に摂ることもおすすめです。ビタミンCは抗酸化作用があり、紫外線による酸化ストレスを軽減する効果が期待できます。また、水分補給を十分に行い、体内の水分を補うことも大切です。
日焼けによる赤みやヒリヒリ感がひどい場合(サンバーン)は、市販のアフターサン専用製品を使うことも一つの方法です。アロエベラやカモミールなどの成分が含まれたジェルやローションは、鎮静・冷却効果があります。症状が非常に強い場合(水疱ができる、広範囲にわたる強い赤み・痛みがある、発熱があるなど)は、皮膚科での受診を検討してください。
日焼け後は、翌日以降も継続的なスキンケアが必要です。日焼けをした肌は通常よりも敏感になっているため、刺激の少ない低刺激・無香料のスキンケア製品を使いましょう。ピーリングなどの角質除去は、肌の炎症が完全に落ち着くまで控えることをおすすめします。また、日焼け後の数日間は、肌へのダメージが持続しているため、引き続き日焼け止めをしっかり使用することが重要です。
シミや色素沈着が気になる場合は、美白成分を含むスキンケアを取り入れるとともに、長期的には専門的な治療も選択肢の一つとなります。ホームケアだけではなかなか改善が難しいシミやシワ、くすみなどには、医療機関でのアプローチが効果的です。
📌 クリニックで行う紫外線ダメージへのアプローチ
日々のセルフケアでは改善が難しい紫外線ダメージには、医療機関での専門的な治療が有効です。アイシークリニック新宿院では、紫外線による肌トラブルに対して、さまざまなアプローチを提供しています。
シミ(老人性色素斑、そばかす、肝斑など)に対しては、レーザーや光治療が効果的です。Qスイッチレーザーやピコ秒レーザーは、メラニン色素に選択的にアプローチし、周囲の正常な皮膚にダメージを与えることなくシミを治療することができます。また、フォトフェイシャル(IPL治療)は、強力な光を利用してシミやくすみ、毛穴の開きなど複数の肌トラブルを一度にケアできる治療法で、肌全体のトーンアップに役立ちます。
光老化によるシワやたるみには、ヒアルロン酸注射やボツリヌストキシン注射、高周波治療(HIFU・サーマクールなど)などが有効です。コラーゲンの生成を促進したり、たるんだ組織を引き締めたりすることで、若々しい肌を取り戻すサポートをします。
くすみや肌のトーンの改善には、ケミカルピーリングやトレチノイン療法も効果的です。古い角質を除去し、肌のターンオーバーを促進することで、メラニン色素が表皮から排出されやすくなります。くすみが改善され、明るく透明感のある肌へと導きます。
また、内服薬としてはトラネキサム酸やビタミンC、Lシステインなどが、シミや肝斑の治療に用いられることがあります。これらは飲む美白薬として知られており、体の内側からメラニンの生成を抑制することが期待されます。
重要なのは、クリニックでの治療はセルフケアを補完するものであり、治療後も継続的な紫外線対策が必要だということです。レーザー治療後やピーリング後は肌が特に敏感になっているため、治療を受けた後の紫外線対策は通常よりも念入りに行う必要があります。担当医の指示に従ってアフターケアを行うことが、治療効果を長持ちさせるための大切なポイントです。
クリニックでの治療を考える際は、まず医師へのカウンセリングを受け、自分の肌の状態や悩みに合った治療法を選ぶことが大切です。市販の化粧品では改善が難しかったシミやシワ、くすみなどが、適切な医療的アプローチによって改善されることがあります。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、3月に入ってから「急に日焼けしてしまった」「シミが濃くなってきた気がする」というご相談が増える傾向にあり、春の紫外線の増加を実感しています。紫外線対策は夏だけのものと思われがちですが、冬の乾燥でバリア機能が低下した肌に春の紫外線が重なるこの時期こそ、ダメージが蓄積されやすいタイミングです。日焼け止めの毎日使用を習慣化していただくことはもちろん、すでに気になるシミやくすみがある場合はセルフケアだけで抱え込まず、お気軽にご相談ください。」
🎯 よくある質問
気象庁のデータによると、1〜2月のUV指数の月平均が2〜3程度であるのに対し、3月には3〜5程度まで上昇し、冬の約2倍近くの紫外線量になることがあります。太陽高度の上昇・日照時間の延長・晴れやすい気象条件が重なるため、「まだ春先だから大丈夫」という油断は禁物です。
必要です。曇りの日でも紫外線量は晴れの日の50〜80%程度あります。また、UV-Aはガラスを透過するため、室内にいても窓越しに紫外線を浴びる可能性があります。天気や場所にかかわらず、日焼け止めを毎日使用する習慣をつけることが大切です。
外出時は2〜3時間おきに塗り直すことが推奨されます。汗をよくかく状況や水に入った後はより頻繁に塗り直す必要があります。塗り直す際は汗や皮脂を軽くふき取ってから重ねて塗ると効果的です。適切な量(顔への使用は一円玉大程度)を均一に塗ることも重要です。
主に4つのトラブルが起こりやすい傾向があります。①UV-Bによる赤みや炎症(サンバーン)、②紫外線でメラニンが活性化されることによるシミ・色素沈着の悪化、③バリア機能の低下による肌荒れやニキビ、④紫外線と花粉の刺激が重なることによる敏感肌の悪化です。冬の乾燥でバリア機能が低下したままの状態でもあるため、特に注意が必要です。
アイシークリニックでは、シミの種類や状態に応じてQスイッチレーザー・ピコ秒レーザー・フォトフェイシャル(IPL治療)などの治療を提供しています。また、トラネキサム酸やビタミンCなどの内服薬が用いられることもあります。治療後は肌が敏感になるため、通常よりも念入りな紫外線対策が必要です。まずは医師へのカウンセリングをお気軽にご相談ください。

📋 まとめ
3月は、多くの人が油断しがちな時期ですが、紫外線量は冬の2倍近くにまで増加し始める重要な転換点です。太陽高度の変化、日照時間の延長、春特有の晴れやすい気象条件などが重なり、この時期から本格的な紫外線対策が必要になります。
紫外線による肌への影響は、日焼けによる急性の炎症だけでなく、シミ・シワ・たるみといった長期的な光老化、さらには皮膚がんのリスク増加にまで及びます。特に3月は冬の乾燥で肌のバリア機能が低下している時期と重なるため、ダブルのリスクがあると言えます。
対策としては、日焼け止めを毎日適切な量で使用し、2〜3時間おきに塗り直すことが基本中の基本です。日傘や帽子、UVカット衣類などの物理的な遮断も組み合わせましょう。また、抗酸化物質を含む食品の摂取や十分な睡眠、保湿を意識したスキンケアなど、生活習慣の中での取り組みも大切です。
すでに紫外線ダメージが蓄積しているシミやシワなど、セルフケアでは改善が難しい悩みには、クリニックでの専門的な治療も有効な選択肢です。アイシークリニック新宿院では、一人ひとりの肌の状態に合わせたアプローチをご提案しています。春本番を迎える前に、まずは3月から紫外線対策を習慣化することを始めてみてください。今日から始めるケアが、将来の肌の健康を守ることにつながります。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 紫外線による皮膚ダメージ(光老化・シミ・皮膚がんリスク)、UV-A・UV-Bの種類と肌への影響、日焼け止めの選び方・使い方に関する医学的根拠
- WHO(世界保健機関) – UV指数の定義と健康影響、紫外線による皮膚がんリスク、国際的な紫外線対策指針に関する情報
- 厚生労働省 – 紫外線と健康に関する日本国内の公式ガイドライン、光線過敏症や日焼け止め成分(紫外線散乱剤・吸収剤)に関する規制・安全情報
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
