顔や首、体に気づいたらできているイボ。鏡を見るたびに気になり、メイクで隠しきれない、ネックレスが引っかかるなど、日常生活でも不便を感じていませんか。イボは見た目の問題だけでなく、種類によっては放置すると増えてしまうこともあるため、早めの対処が大切です。
近年、イボ治療の選択肢として注目を集めているのが炭酸ガスレーザーによる治療です。従来の液体窒素による冷凍凝固法と比較して、治療回数が少なく、傷跡が残りにくいという特徴から、美容面を重視する方を中心に選ばれています。
本記事では、イボの種類や原因から、炭酸ガスレーザー治療の仕組み、メリット・デメリット、治療後のケアまで詳しく解説します。新宿エリアでイボ治療をご検討の方は、ぜひ参考にしてください。

目次
- そもそもイボとは?知っておきたい基礎知識
- イボの種類と特徴
- 炭酸ガスレーザーとは?治療の仕組みを解説
- 炭酸ガスレーザーによるイボ治療のメリット
- 炭酸ガスレーザー治療のデメリットと注意点
- 液体窒素との違い|どちらを選ぶべきか
- 炭酸ガスレーザー治療の流れ
- 治療後のケアとダウンタイム
- イボの予防方法
- よくある質問(FAQ)
- 新宿でイボ治療をお探しの方へ
1. そもそもイボとは?知っておきたい基礎知識
イボとは、皮膚から盛り上がってできる小さなできものの総称です。医学的には「疣贅(ゆうぜい)」と呼ばれ、その原因や性質によってさまざまな種類に分類されます。
一般的にイボと呼ばれるものは大きく分けて2種類あります。ひとつはウイルス感染によって発生するウイルス性イボ、もうひとつは紫外線や加齢が原因となる非ウイルス性イボです。
イボは基本的に良性の皮膚腫瘍であり、命に関わることはほとんどありません。しかし、見た目の問題から気になる方が多く、またウイルス性の場合は他の部位や他人にうつる可能性があるため、適切な治療を受けることが推奨されています。
イボができやすい部位
イボは体のあらゆる場所にできる可能性がありますが、特に発生しやすいのは以下の部位です。
顔面や首は紫外線を浴びやすく、また摩擦も受けやすい部位であることから、老人性イボが発生しやすい傾向があります。手足の指や足の裏は外傷を受けやすく、ウイルス性イボが発生しやすい部位として知られています。
首やわきの下、鼠径部などの皮膚が薄くて柔らかい部位には、軟性線維腫と呼ばれるイボが多発しやすいです。これらの部位は衣類やアクセサリーとの摩擦が起きやすいことも、イボ発生の一因と考えられています。
2. イボの種類と特徴
イボにはさまざまな種類があり、それぞれ原因や見た目、適切な治療法が異なります。正しい診断を受けることが、効果的な治療への第一歩となります。
ウイルス性イボ(尋常性疣贅)
ウイルス性イボの中で最も一般的なものが尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)です。ヒトパピローマウイルス(HPV)が皮膚の小さな傷から侵入し、感染することで発生します。HPVには150種類以上の型が存在し、感染したウイルスの型によってイボの形状や発生する場所が異なります。
尋常性疣贅は主に手足の指や手のひら、足の裏などに発生します。表面がざらざらしており、硬く盛り上がった形状が特徴です。大きさは数ミリから1センチ程度で、灰白色や黄褐色を呈することが多いです。
日本の皮膚科外来患者を対象とした調査によると、6歳から10歳の子どもでは約23%、11歳から15歳では約17%の有病率が報告されており、特に小児に多く見られる疾患です。ただし、成人でも発生することは珍しくありません。
ウイルス性イボは放置すると周囲に広がったり、他人にうつしたりする可能性があるため、早期の治療が重要です。
足底疣贅
足底疣贅(そくていゆうぜい)は足の裏にできるウイルス性イボです。体重がかかるため通常のイボのように盛り上がらず、皮膚の中に押し込まれたような形状になります。
足底疣贅は魚の目やタコと見た目が似ているため、しばしば混同されます。しかし、表面を削ると点状の出血が見られるのが足底疣贅の特徴で、これにより魚の目との区別が可能です。
歩行時に痛みを伴うことがあり、日常生活に支障をきたすケースも少なくありません。
脂漏性角化症(老人性イボ)
脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)は、老人性疣贅とも呼ばれる加齢に伴うイボです。ウイルスが原因ではなく、紫外線や皮膚の老化によって発生する良性腫瘍です。
早ければ20代から発現することもありますが、多くは40代以降に出現し、80歳以上ではほぼ全員に見られるほど一般的な皮膚の変化です。顔、首、背中、手の甲など日光が当たりやすい部位によく見られます。
色は肌色から褐色、黒色までさまざまで、表面はざらざらしています。大きさは数ミリから2センチ程度まであり、少し盛り上がったものから明らかに隆起したものまで形状も多様です。最初はシミのように見えていたものが、時間の経過とともに盛り上がって脂漏性角化症となることもあります。
脂漏性角化症は他人にうつることはなく、自然に消えることもありません。治療は必須ではありませんが、見た目の問題から除去を希望される方が多くいらっしゃいます。
軟性線維腫(アクロコルドン・スキンタッグ)
軟性線維腫は首やわきの下、鼠径部などの皮膚が薄い部位に多発する、柔らかいイボ状のできものです。大きさや形状によってアクロコルドン、スキンタッグ、懸垂性線維腫などと呼び分けられることがあります。
アクロコルドンは1から2ミリ程度で平坦なもの、スキンタッグは1から5ミリで茎があり飛び出したもの、軟性線維腫はそれより大きく垂れ下がったものを指すことが一般的です。
発生原因は完全には解明されていませんが、加齢、摩擦、遺伝的要因などが関与していると考えられています。50歳以上では約46%に発症するとされ、女性が男性の約1.5倍多く、肥満者では発症リスクが2から3倍高くなるという報告もあります。
軟性線維腫はウイルス性ではないため他人にうつることはなく、悪性化することもほとんどありません。しかし、衣類やアクセサリーに引っかかって炎症を起こしたり、見た目が気になったりするため、除去を希望される方が多くいらっしゃいます。
扁平疣贅
扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)はHPVによるウイルス性イボの一種で、主に顔や手の甲などの露出部に発生します。平らで小さく、肌に密着したような外観が特徴で、肌色や薄い茶色、ピンク色をしています。
特に子どもや若年層に多く見られますが、成人にも発生します。イボを触ったり引っ掻いたりすることで周囲に広がりやすい性質があります。
3. 炭酸ガスレーザーとは?治療の仕組みを解説
炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)は、イボやほくろの除去に広く用いられているレーザー治療機器です。二酸化炭素を媒質として発生させたレーザー光を照射することで、皮膚の病変部を精密に除去することができます。
炭酸ガスレーザーの原理
炭酸ガスレーザーは波長10,600nmの遠赤外線領域のレーザーで、水分に非常に吸収されやすい性質を持っています。人間の皮膚には約70%の水分が含まれているため、炭酸ガスレーザーを照射すると、細胞内の水分がレーザーのエネルギーを吸収して急激に加熱されます。
この熱エネルギーによって細胞内の水分が瞬時に蒸散(蒸発)し、イボの組織が気化して除去されます。レーザー照射と同時に、周囲の血管は熱凝固作用によって瞬時に固まるため、出血がほとんどありません。
炭酸ガスレーザーの蒸散作用は皮膚の表面に限られ、深部組織には届きにくいという特徴があります。このため、周囲の正常な皮膚へのダメージを最小限に抑えながら、目的のイボだけをピンポイントで除去することが可能です。
スキャナ付き炭酸ガスレーザーの特徴
近年では、スキャナ機能を搭載したフラクショナルタイプの炭酸ガスレーザーが登場し、より安全で精密な治療が可能になっています。
スキャナ付き炭酸ガスレーザーでは、コンピューター制御によってレーザーの照射範囲と深さを正確に調整することができます。1秒間に複数回のレーザーを照射することで、従来型と比較して照射時間が大幅に短縮され、周囲の正常組織への熱ダメージを軽減できます。
照射時間が短くなることで、治療後の傷跡が目立ちにくくなるというメリットがあります。
炭酸ガスレーザーが適応となるイボの種類
炭酸ガスレーザーは幅広い種類のイボに対応していますが、特に以下のようなイボに効果的です。
脂漏性角化症(老人性イボ)は炭酸ガスレーザーによる治療が最も推奨される症例のひとつです。盛り上がったイボを1回の治療でほぼ除去することが可能です。
軟性線維腫(アクロコルドン)も炭酸ガスレーザーの良い適応です。多発している場合でも、短時間で一括して除去することができます。
ウイルス性イボについては、液体窒素による治療で改善しない難治性の症例に対して、炭酸ガスレーザーが検討されることがあります。ただし、ウイルス性イボは再発率が高いため、治療法の選択には注意が必要です。
4. 炭酸ガスレーザーによるイボ治療のメリット
炭酸ガスレーザーによるイボ治療には、従来の治療法と比較してさまざまなメリットがあります。
治療回数が少ない
炭酸ガスレーザーの最大のメリットは、多くの場合1回の治療でイボを除去できることです。脂漏性角化症や軟性線維腫であれば、ほとんどのケースで1回の治療で完了します。
液体窒素による冷凍凝固法では、1から2週間に1回の治療を数週間から数か月、場合によっては年単位で継続する必要がありますが、炭酸ガスレーザーならそうした長期の通院負担を軽減できます。
出血がほとんどない
炭酸ガスレーザーはイボの組織を蒸散させると同時に、周囲の血管を熱凝固作用で固めるため、出血がほとんどありません。メスによる切除手術と比較して、出血のリスクが大幅に低減されています。
傷跡が残りにくい
炭酸ガスレーザーはミリ以下の精度で照射範囲をコントロールできるため、イボの部分だけを正確に除去し、周囲の正常な皮膚へのダメージを最小限に抑えることができます。このため、メスで切除した場合と比較して傷跡が残りにくいという特徴があります。
特にフラクショナルタイプの炭酸ガスレーザーは、従来型と比較してさらに傷跡が目立ちにくいとされています。
治療時間が短い
炭酸ガスレーザーによる治療は非常に短時間で完了します。1つのイボにつき数分程度、小さなイボであれば数秒で除去が可能です。多数のイボを一度に治療する場合でも、スキャナ付きのレーザーを使用すれば比較的短時間で治療を終えることができます。
色素沈着のリスクが低い
液体窒素による治療では、治療後に色素沈着(シミのように色が残る状態)が生じることが比較的多く見られます。一方、炭酸ガスレーザーは周囲の皮膚へのダメージが少ないため、色素沈着のリスクを低減することができます。
ただし、炭酸ガスレーザーでも色素沈着が生じる可能性はゼロではないため、治療後の紫外線対策は重要です。
多発したイボの一括除去が可能
首やデコルテに多発したイボを1回の治療で一括して除去できることも、炭酸ガスレーザーの大きなメリットです。液体窒素やハサミによる切除では多数のイボを治療するのに時間がかかりますが、炭酸ガスレーザーなら効率的に治療を進めることができます。
5. 炭酸ガスレーザー治療のデメリットと注意点
炭酸ガスレーザーには多くのメリットがありますが、いくつかのデメリットや注意点も存在します。治療を検討する際は、これらの点も十分に理解しておくことが大切です。
保険が適用されない場合が多い
炭酸ガスレーザーによるイボ治療は、多くの場合保険適用外の自費診療となります。イボの大きさや数によって費用は異なりますが、1つあたり数千円から1万円程度かかることが一般的です。多数のイボを治療する場合は、まとまった費用が必要になります。
ただし、症状によっては保険が適用される場合もありますので、事前に医師に確認することをおすすめします。
治療後に赤みが残る
炭酸ガスレーザー治療後は、治療部位に一時的な赤みが生じます。この赤みは個人差がありますが、顔の場合で2か月程度、体の場合は数か月から半年程度続くことがあります。
赤みは時間とともに徐々に薄くなっていきますが、この期間中は治療跡が目立つ可能性があります。大切なイベントを控えている場合は、治療のタイミングを考慮する必要があります。
凹みが残る可能性
深いイボや大きなイボを除去した場合、治療部位が一時的に凹んだ状態になります。通常は皮膚の再生とともに平らになっていきますが、完全には戻らずに軽い凹みが残るケースもあります。
医師は傷跡のリスクを最小限にするため、深追いしすぎない照射を心がけますが、イボの状態によっては再治療が必要になることもあります。
色素沈着のリスク
炭酸ガスレーザー治療後に、炎症後色素沈着と呼ばれる茶色いシミのような跡が生じることがあります。これは治療部位に炎症が起こった後にメラニン色素が沈着するもので、特に紫外線を浴びた場合や摩擦などの刺激を受けた場合に起きやすくなります。
炎症後色素沈着は通常3から6か月程度で改善していきますが、美白剤(ハイドロキノンなど)を使用することで早い改善が期待できます。
再発の可能性
炭酸ガスレーザー治療は傷跡を最小限にすることを優先するため、外科的切除と比較して再発のリスクがやや高くなります。特にほくろの場合、深部に母斑細胞が残っていると再発することがあります。
イボの種類によっても再発率は異なり、ウイルス性イボは特に再発しやすいため注意が必要です。
治療を避けるべき部位がある
首の後ろ側、頭部、背中、ショーツで隠れる範囲など、傷跡が残りやすい部位については、炭酸ガスレーザー治療を控えるクリニックもあります。また、鎖骨より下の部位は顔や首と比較して傷跡が残りやすい傾向があるため、治療前に十分な説明を受けることが重要です。
医師の技術による差
炭酸ガスレーザーは「削る」治療であるため、医師の技術によって治療結果に差が出やすいという側面があります。照射の深さや加減を間違えると、傷跡が残ってしまうことがあります。
経験豊富な医師のもとで治療を受けることが、良好な結果を得るための重要なポイントです。
6. 液体窒素との違い|どちらを選ぶべきか
イボ治療の選択肢として、炭酸ガスレーザーと並んでよく用いられるのが液体窒素による冷凍凝固法です。それぞれの特徴を比較し、どのような場合にどちらを選ぶべきか解説します。
液体窒素による冷凍凝固法とは
液体窒素による冷凍凝固法は、マイナス196度の液体窒素をイボに当てて凍結させ、細胞を破壊する治療法です。日本皮膚科学会の「尋常性疣贅診療ガイドライン2019」でも推奨度A(行うよう強く勧められる)とされており、ウイルス性イボ治療の標準的な方法として広く行われています。
綿棒やスプレーで液体窒素を数秒間患部に当て、凍結と融解を繰り返すことでイボを壊死させます。治療後は数日から1週間程度でかさぶたになり、自然に剥がれ落ちます。
治療方法の比較
両者の主な違いは以下の通りです。
治療回数について、炭酸ガスレーザーは多くの場合1回で完了しますが、液体窒素は1から2週間に1回の治療を数週間から数か月継続する必要があります。特に足底や手掌など皮膚が厚い部位のイボは、液体窒素では治療に時間がかかる傾向があります。
痛みについて、液体窒素は治療中および治療後にかなりの痛みを伴うことがあります。炭酸ガスレーザーは局所麻酔を使用するため、治療中の痛みはほとんどありません。
費用について、液体窒素は保険適用となるため、1回あたりの自己負担は数百円から千円程度と安価です。炭酸ガスレーザーは多くの場合自費診療となり、1つあたり数千円から1万円程度かかります。ただし、液体窒素は複数回の治療が必要なため、トータルの費用は必ずしも大きく変わらない場合もあります。
色素沈着のリスクについて、液体窒素はイボの周囲の正常な皮膚にもダメージを与えるため、色素沈着が生じやすいというデメリットがあります。炭酸ガスレーザーはピンポイントで照射できるため、比較的色素沈着のリスクは低いとされています。
どちらを選ぶべきか
イボの種類や状態、患者さんの希望によって、適切な治療法は異なります。
ウイルス性イボ(尋常性疣贅)の場合、まずは保険適用となる液体窒素による治療を試すことが一般的です。2から3か月間定期的に治療を続けても改善しない難治性の症例に対して、炭酸ガスレーザーが検討されます。
脂漏性角化症(老人性イボ)や軟性線維腫の場合は、炭酸ガスレーザーが効果的です。1回の治療でほぼ除去でき、傷跡も残りにくいため、美容面を重視する方には特におすすめです。
顔や首など目立つ部位のイボで、色素沈着を避けたい場合は炭酸ガスレーザーが適しています。また、多数のイボを一度に除去したい場合も、炭酸ガスレーザーが効率的です。
治療費を抑えたい場合や、保険適用での治療を希望する場合は、液体窒素が第一選択となります。
いずれの場合も、まずは皮膚科専門医に相談し、イボの種類を正確に診断してもらった上で、最適な治療法を選択することが大切です。
7. 炭酸ガスレーザー治療の流れ
炭酸ガスレーザーによるイボ治療は、一般的に以下のような流れで行われます。
診察・カウンセリング
まず医師がイボの状態を診察し、炭酸ガスレーザー治療の適応かどうかを判断します。ダーモスコープと呼ばれる特殊な拡大鏡を用いて、悪性でないことを確認する場合もあります。
治療の効果、リスク、治療期間、費用などについて詳しく説明を受けます。不安な点や疑問があれば、このタイミングで遠慮なく質問することが大切です。
洗顔・消毒
顔のイボを治療する場合は、メイクを落として洗顔を行います。治療部位を消毒し、清潔な状態にします。
麻酔
治療の痛みを軽減するため、麻酔を行います。麻酔の方法はイボの大きさや数、部位によって異なります。
局所麻酔の注射は麻酔の効きが早く、治療中の痛みをほぼ完全になくすことができます。注射の際に一瞬チクッとした痛みがありますが、麻酔が効けば治療中の痛みはほとんどありません。
麻酔クリーム(表面麻酔)は注射が苦手な方や、多数の小さなイボを治療する場合に用いられます。塗布してから20から30分程度待つ必要があり、完全に痛みをなくすことは難しいですが、注射の痛みを避けられるメリットがあります。
小さなイボであれば、麻酔なしで治療できる場合もあります。
レーザー照射
麻酔が効いたら、イボにレーザーを照射していきます。レーザーを当てると、イボの組織が瞬時に蒸散し、煙となって消えていきます。
1つのイボにつき数秒から数分程度で治療が完了します。大きなイボの場合は、レーザーを照射しては生理食塩水で拭き取る作業を繰り返し、徐々に削っていきます。
軟膏塗布・テープ保護
治療後は患部に軟膏を塗布し、テープで保護します。治療当日は洗顔できない場合が多いため、治療前にクリニックで洗顔を済ませておきます。
術後の確認・アフターケア説明
治療後の経過やアフターケアの方法について、詳しく説明を受けます。軟膏の塗り方、テープの貼り方、日常生活での注意点などを確認しましょう。
8. 治療後のケアとダウンタイム
炭酸ガスレーザー治療後は、適切なケアを行うことで、傷跡を目立たなくし、良好な治療結果を得ることができます。
ダウンタイムの目安
炭酸ガスレーザー治療のダウンタイムは1から2週間程度です。治療直後は皮膚が凹んだ傷の状態になっており、その後徐々にかさぶたが形成されます。かさぶたは通常1週間から10日程度で自然に剥がれ落ちます。
かさぶたが取れた後も、赤みが数か月間残ることがあります。顔の場合は2か月程度、体の場合は3か月から半年程度で赤みが薄くなっていきます。完全に目立たなくなるまでには4から6か月程度かかることもあります。
治療直後から1週間の過ごし方
治療後1週間は、傷を治すための重要な期間です。医師の指示に従い、毎日軟膏を塗布してテープを貼る処置を継続してください。
傷を乾燥させないことが大切です。かつては傷を乾かしてかさぶたにする方が良いと考えられていましたが、現在では湿潤環境を保つ「ウェットドレッシング」が主流となっています。軟膏を塗ってテープで覆うことで、傷跡が目立ちにくく治ります。
入浴や洗顔は多くの場合当日または翌日から可能ですが、治療部位を強くこすらないように注意してください。メイクはテープの上からであれば可能な場合が多いですが、クリニックの指示に従ってください。
かさぶたが取れた後のケア
かさぶたが自然に剥がれたら、テープを貼る必要はなくなりますが、紫外線対策が非常に重要になります。治療後の皮膚はデリケートで、紫外線の影響を受けやすい状態です。紫外線を浴びると色素沈着が起きやすくなるため、3か月程度は必ず日焼け止めを使用してください。
色素沈着が生じた場合
治療後に茶色いシミのような色素沈着(炎症後色素沈着)が生じた場合は、美白剤の使用が効果的です。ハイドロキノンやトレチノインなどの美白外用剤を医師の指示に従って使用することで、色素沈着の改善を早めることができます。
美白剤を使用しない場合でも、色素沈着は通常6か月から1年程度で自然に薄くなっていきます。
避けるべきこと
治療後は以下のことを避けてください。
かさぶたを無理に剥がすことは厳禁です。自然に取れるまで待ちましょう。無理に剥がすと傷跡が残りやすくなります。
治療部位を強くこすったり、摩擦を与えたりしないでください。摩擦は色素沈着の原因になります。
紫外線を浴びることは色素沈着の大きな原因となります。日焼け止めを塗り、帽子や日傘で紫外線対策を徹底してください。
経過観察と再診
多くのクリニックでは、治療後2週間程度で経過観察のための再診を行います。傷の治り具合を確認し、問題があれば適切な対応を受けることができます。
イボの再発が見られた場合は、3か月以上の間隔を空けて再治療を行うことが一般的です。
9. イボの予防方法
イボができてしまった後の治療も大切ですが、新たなイボを増やさないための予防も重要です。イボの種類によって予防法は異なりますが、共通して心がけたいポイントを解説します。
紫外線対策を徹底する
脂漏性角化症(老人性イボ)の主な原因は紫外線と加齢です。日頃から紫外線対策を徹底することで、イボの発生を予防できる可能性があります。
顔だけでなく、首やデコルテ、手の甲など露出する部位には必ず日焼け止めを塗りましょう。外出時は帽子や日傘、UVカット効果のある衣類を活用することも効果的です。
紫外線対策はイボだけでなく、シミやしわ、たるみなどの肌トラブルの予防にもつながります。
摩擦を減らす
軟性線維腫(アクロコルドン)は、摩擦や刺激が発生の一因と考えられています。首元へのネックレスやマフラー、タートルネックなどによる継続的な摩擦を減らすことで、イボの発生リスクを軽減できる可能性があります。
入浴時に体を強くこすることも皮膚への刺激となります。優しく洗うことを心がけましょう。
肌のターンオーバーを整える
肌の新陳代謝(ターンオーバー)が正常であれば、紫外線によるダメージや古い角質はスムーズに排出されます。しかし、加齢や不規則な生活によってターンオーバーが乱れると、メラニン色素が沈着しやすくなり、イボの発生につながることがあります。
十分な睡眠、バランスの良い食事、適度な運動、ストレスの軽減など、規則正しい生活習慣を心がけることで、肌のターンオーバーを整えることができます。また、適切な保湿ケアも肌の健康維持に重要です。
ウイルス性イボの感染予防
ウイルス性イボ(尋常性疣贅)はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって発生します。以下のような対策で感染リスクを減らすことができます。
イボができている人との直接的な接触を避けることが基本です。タオルやスリッパ、靴などの共用も感染経路となりうるため、注意が必要です。
プールやジム、銭湯など公共の場所では、素足で歩かないようにしましょう。
自分にイボがある場合は、触ったり引っ掻いたりしないでください。イボを触った手で他の部位に触れると、そこにもイボができてしまう可能性があります(自家感染)。
皮膚の小さな傷からウイルスが侵入するため、手荒れやささくれなどがある場合は早めにケアしましょう。
免疫力を維持する
免疫力が低下すると、ウイルス性イボに感染しやすくなります。睡眠不足、ストレス、過労などは免疫力低下の原因となるため、健康的な生活習慣を心がけることが大切です。

10. よくある質問(FAQ)
イボの炭酸ガスレーザー治療に関して、よくいただくご質問にお答えします。
A. 治療前に局所麻酔を行うため、治療中の痛みはほとんどありません。麻酔注射の際に一瞬チクッとした痛みがありますが、注射が苦手な方には麻酔クリームを使用することも可能です。治療後は軽いヒリヒリ感を感じる方もいますが、通常は翌日には落ち着きます。
A. 治療部位にはテープを貼る必要がありますが、テープの上からであればメイクが可能な場合が多いです。テープは目立ちにくい肌色のものを使用するクリニックが多く、ファンデーションで隠すことができます。ただし、治療直後1日程度は洗顔を控える必要がある場合もあります。
Q. 治療後、入浴やシャワーは可能ですか?
A. 多くの場合、当日または翌日から入浴・シャワーは可能です。ただし、治療部位を強くこすったり、長時間湯船に浸けたりすることは避けてください。深く照射した場合は、止血が確認されるまで入浴を控える必要がある場合もあります。
Q. 傷跡は残りますか?
A. 炭酸ガスレーザーはメスによる切除と比較して傷跡が残りにくい治療法です。ただし、イボの大きさや深さ、部位、個人の肌質によっては、軽い凹みや色素沈着が残る可能性があります。治療後の適切なケア(軟膏塗布、紫外線対策など)を行うことで、傷跡を目立たなくすることができます。
Q. 再発することはありますか?
A. イボの種類によって再発率は異なります。脂漏性角化症や軟性線維腫は再発率が比較的低いですが、ウイルス性イボは再発しやすい傾向があります。再発した場合は、3か月以上の間隔を空けて再治療を行います。多くのクリニックでは、一定期間内の再発に対して無料または割引で再治療を行う保証制度を設けています。
Q. 何歳から治療を受けられますか?
A. 特に年齢制限はありませんが、小学生以下のお子さまは治療中にじっとしていることが難しい場合があります。また、小児は成人よりも傷跡が残りやすい傾向があるため、治療の必要性と時期については医師とよく相談することをおすすめします。
Q. 妊娠中・授乳中でも治療を受けられますか?
A. 妊娠中の方は、多くのクリニックでレーザー治療を控えるようお願いしています。授乳中の方については対応がクリニックによって異なりますので、事前にご確認ください。緊急性がない場合は、出産・授乳が終わってから治療を受けることをおすすめします。
Q. 治療できないイボはありますか?
A. 悪性の可能性がある場合や、イボが非常に大きい場合は、炭酸ガスレーザーではなく切除手術が推奨されることがあります。また、部位によっては傷跡が残りやすいため、治療を控える場合もあります。まずは診察を受けて、炭酸ガスレーザー治療の適応かどうかを確認することが大切です。
Q. 保険は適用されますか?
A. 炭酸ガスレーザーによるイボ治療は、多くの場合自費診療となります。ただし、イボの種類や症状によっては保険が適用される場合もあります。保険適用の可否は医師の判断によりますので、事前にご確認ください。
Q. 他の治療法との併用は可能ですか?
A. ウイルス性イボの場合、液体窒素治療や内服薬(ヨクイニンなど)との併用が行われることがあります。複数の治療法を組み合わせることで、より効果的な治療が期待できる場合があります。
11. 新宿でイボ治療をお探しの方へ
新宿エリアでイボの炭酸ガスレーザー治療をご検討の方は、アイシークリニック新宿院にご相談ください。
アイシークリニックでは、専門医が患者さま一人ひとりのイボの状態を丁寧に診察し、最適な治療法をご提案いたします。炭酸ガスレーザーによる治療はもちろん、液体窒素による冷凍凝固法、外科的切除など、症状に応じた幅広い治療に対応しています。
イボでお悩みの方、「これはイボなのかな?」と気になるできものがある方は、まずはお気軽にご相談ください。正確な診断のもと、患者さまのご希望に沿った治療プランをご提案させていただきます。
まとめ
イボにはウイルス性イボ、脂漏性角化症(老人性イボ)、軟性線維腫(アクロコルドン)などさまざまな種類があり、それぞれ原因や適切な治療法が異なります。正確な診断を受けることが、効果的な治療への第一歩です。
炭酸ガスレーザーは、イボの組織を瞬時に蒸散させることで除去する治療法です。多くの場合1回の治療で完了し、出血が少なく、傷跡が残りにくいという特徴があります。特に脂漏性角化症や軟性線維腫の治療に効果的です。
一方で、保険適用外となることが多い、治療後に赤みや色素沈着が生じる可能性がある、再発のリスクがあるなどのデメリットもあります。治療を検討する際は、メリットとデメリットを十分に理解した上で、医師と相談しながら最適な治療法を選択することが大切です。
イボは放置すると増えたり大きくなったりすることがあります。気になるイボがある方は、早めに専門医に相談することをおすすめします。
参考文献
- 日本皮膚科学会「尋常性疣贅診療ガイドライン2019(第1版)」日本皮膚科学会雑誌 129巻6号 1265-1292頁
- MSDマニュアル家庭版「疣贅(いぼ)」
- Mindsガイドラインライブラリ「尋常性疣贅診療ガイドライン2019(第1版)」
- 第一三共ヘルスケア「いぼ(尋常性疣贅)」ひふ研
- 田辺三菱製薬ヒフノコトサイト「尋常性疣贅(ウイルス性イボ)の症状、原因、治療法」
- クラシエ薬品「イボのタイプ別対処法」漢方の知恵 Kampoful Life
監修者医師
高桑 康太 医師
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務