お酒を飲んだ後に心臓がドキドキする、脈が速くなるといった動悸を経験したことはありませんか。飲酒後の動悸は多くの方が経験する症状ですが、その原因や対処法について正しく理解している方は少ないかもしれません。動悸の多くは一時的なもので心配ありませんが、中には重大な病気のサインである場合もあります。この記事では、飲酒後に動悸が起こる原因やメカニズム、注意すべき症状、そして適切な対処法について詳しく解説します。お酒を楽しみながらも健康を守るために、ぜひ参考にしてください。

📋 目次
- 📌 飲酒後に動悸が起こるメカニズム
- 📌 飲酒後の動悸の主な原因
- 📌 動悸を起こしやすい人の特徴
- 📌 注意が必要な危険な動悸のサイン
- 📌 飲酒後の動悸への対処法
- 📌 動悸を予防するための飲酒習慣
- 📌 医療機関を受診すべきタイミング
- 📌 よくある質問
この記事のポイント
飲酒後の動悸は、血管拡張・アセトアルデヒド蓄積・脱水・電解質異常・低血糖が主な原因。胸痛・失神・150回/分超の脈拍は緊急受診が必要で、予防には適量遵守・食事中の飲酒・水分補給が有効。
🎯 飲酒後に動悸が起こるメカニズム
飲酒後に動悸が起こる背景には、アルコールが体内で引き起こすさまざまな生理的変化があります。まずは、アルコールが心臓や血管にどのような影響を与えるのか、そのメカニズムを理解しましょう。
🔸 アルコールが心臓に与える影響
アルコールを摂取すると、体内ではさまざまな変化が起こります。アルコールは血管を拡張させる作用があり、これにより血圧が一時的に低下します。体はこの血圧低下を補うために心拍数を上げようとします。これが飲酒後に脈が速くなる主な理由の一つです。
また、アルコールは心臓の電気信号の伝達にも影響を与えます。心臓は電気信号によって規則正しく収縮していますが、アルコールはこの電気信号の伝達を乱すことがあります。その結果、不整脈が生じ、動悸として感じられることがあります。
さらに、アルコールの代謝過程で生成されるアセトアルデヒドという物質も心臓に影響を与えます。アセトアルデヒドは毒性があり、心筋細胞にダメージを与える可能性があります。特に大量飲酒を続けると、心臓への負担が蓄積していきます。
🔸 交感神経の活性化
アルコールを摂取すると、自律神経系にも影響が及びます。自律神経は交感神経と副交感神経から成り、心臓の動きを調節しています。飲酒によって交感神経が活性化されると、心拍数が増加し、血圧も上昇します。
特に飲酒量が多い場合や、急激にアルコールを摂取した場合には、交感神経の活性化が顕著になります。これにより、心臓がドキドキする、脈が飛ぶといった症状が現れやすくなります。
飲酒後の睡眠中にも交感神経の活性化は続くことがあり、夜中に動悸で目が覚めるという経験をする方もいます。これは体がアルコールを代謝する過程で起こる現象です。
🔸 脱水による影響
アルコールには利尿作用があり、飲酒すると通常よりも多くの水分が体外に排出されます。この脱水状態は心臓に負担をかけ、動悸の原因となることがあります。
体内の水分量が減少すると、血液量も減少します。すると心臓は少ない血液で全身に酸素を送り届けるために、より速く、より強く拍動しなければなりません。これが動悸として感じられるのです。
また、脱水状態では電解質のバランスも崩れやすくなります。カリウムやマグネシウムなどの電解質は心臓の正常な機能に不可欠であり、これらのバランスが乱れると不整脈のリスクが高まります。

Q. 飲酒後に動悸が起こる主なメカニズムは何ですか?
飲酒後の動悸は主に3つのメカニズムで起こります。①アルコールによる血管拡張で血圧が低下し、心拍数が代償的に上昇する、②アルコール代謝で生成されるアセトアルデヒドが交感神経を刺激する、③利尿作用による脱水・電解質異常が心臓のリズムを乱す、以上が主な原因です。
🎯 飲酒後の動悸の主な原因
飲酒後に動悸が起こる原因は一つではありません。ここでは、主な原因について詳しく見ていきましょう。
🔸 アルコールそのものの作用
アルコールは心臓に直接的な影響を与えます。少量のアルコールでも心拍数は増加し、特に空腹時や急激な飲酒では影響が大きくなります。
アルコールの血中濃度が上昇すると、心臓の収縮力にも影響が出ます。一時的に収縮力が低下し、これを補うために心拍数が増加することがあります。また、アルコールは心臓の筋肉細胞のカルシウム濃度に影響を与え、心臓のリズムを乱す原因となります。
飲酒量が多いほど心臓への影響は大きくなり、動悸の症状も強くなる傾向があります。日本人は遺伝的にアルコールを分解する酵素の働きが弱い人が多く、少量の飲酒でも症状が出やすい場合があります。
🔸 アセトアルデヒドの蓄積
アルコールは肝臓で代謝され、まずアセトアルデヒドに分解されます。このアセトアルデヒドは毒性が強く、顔が赤くなる、動悸がする、頭痛がするなどの症状を引き起こします。
日本人の約40%はアセトアルデヒドを分解する酵素(ALDH2)の働きが弱いとされています。このような方はアセトアルデヒドが体内に蓄積しやすく、少量の飲酒でも動悸などの症状が出やすくなります。
アセトアルデヒドは交感神経を刺激し、心拍数を増加させます。また、血管を拡張させる作用もあり、これらの複合的な影響によって動悸が生じます。
🔸 電解質異常
前述の通り、アルコールの利尿作用により体内の電解質バランスが乱れることがあります。特にカリウム、マグネシウム、カルシウムなどのミネラルは心臓の正常な機能に重要な役割を果たしています。
カリウムが不足すると、心臓の電気信号が乱れ、不整脈が起こりやすくなります。マグネシウムも同様に心臓のリズムを整えるために必要なミネラルであり、不足すると動悸や不整脈の原因となります。
特に大量飲酒を繰り返している方や、食事をあまり取らずに飲酒する習慣のある方は、電解質異常による動悸が起こりやすい傾向があります。
🔸 低血糖
アルコールは肝臓での糖新生(糖を作り出す過程)を抑制する作用があります。そのため、飲酒後に低血糖状態になることがあり、これが動悸の原因となることがあります。
低血糖になると、体は血糖値を上げようとしてアドレナリンなどのホルモンを分泌します。これらのホルモンは心拍数を増加させ、動悸として感じられます。
特に食事を取らずに飲酒した場合や、糖尿病の治療を受けている方は低血糖になりやすく、注意が必要です。
🔸 ホリデーハート症候群
ホリデーハート症候群とは、大量飲酒後に一時的な不整脈が起こる状態を指します。名前の由来は、休日や祝日に飲酒量が増えることで発症することが多いためです。
この症候群で最も多く見られる不整脈は心房細動です。心房細動は心臓の上部(心房)が不規則に収縮する状態で、動悸、息切れ、胸の不快感などの症状を引き起こします。
ホリデーハート症候群は一過性であることが多いですが、繰り返すと心臓に負担がかかり、慢性的な心臓病のリスクが高まります。
Q. 飲酒後の動悸で救急車を呼ぶべき症状は?
飲酒後の動悸でも、以下の症状があれば直ちに救急車を呼ぶ必要があります。胸の激しい痛みや圧迫感が続く場合、意識消失・呼吸困難がある場合、脈拍が1分間に150回以上または40回以下の場合は、生命に関わる緊急事態の可能性があるため迷わず119番してください。
🎯 動悸を起こしやすい人の特徴
飲酒後の動悸は誰にでも起こりうる症状ですが、特に起こしやすい人には共通する特徴があります。自分がどのカテゴリに当てはまるか確認してみましょう。
🔸 アルコール分解酵素の活性が低い人
日本人を含むアジア人には、アルコールを分解する酵素の働きが弱い人が多くいます。特にALDH2(アルデヒド脱水素酵素2型)の活性が低い人は、アセトアルデヒドが体内に蓄積しやすく、少量の飲酒でも動悸や顔の紅潮などの症状が出やすくなります。
お酒を飲むとすぐに顔が赤くなる人は、ALDH2の活性が低い可能性が高いです。このような方は無理に飲酒を続けると体に大きな負担がかかるため、飲酒量を控えることが重要です。
🔸 心臓病の既往がある人
すでに心臓病を抱えている方は、飲酒後に動悸が起こりやすくなります。不整脈、心不全、狭心症、心筋症などの既往がある方は、アルコールが症状を悪化させる可能性があります。
心臓病の治療を受けている方は、飲酒について主治医に相談することが大切です。場合によっては禁酒が推奨されることもあります。
🔸 高血圧の人
高血圧の方は、アルコールの血管拡張作用と血圧上昇の両方の影響を受けやすく、動悸が起こりやすい傾向があります。飲酒直後は血圧が下がることがありますが、その後反動で血圧が上昇し、心臓に負担がかかります。
高血圧の方が飲酒する場合は、適量を守り、血圧の変動に注意することが重要です。
🔸 ストレスや睡眠不足の人
慢性的なストレスや睡眠不足は自律神経のバランスを乱し、心臓の機能にも影響を与えます。このような状態で飲酒すると、動悸が起こりやすくなります。
ストレス発散のために飲酒する方も多いですが、実際にはアルコールはストレスホルモンの分泌を促進し、長期的にはストレスを悪化させる可能性があります。ストレス管理については、こちらの記事「胸が苦しい原因はストレス?自律神経の乱れと心臓病との見分け方・対処法を解説」で詳しく解説しています。
🔸 カフェインを多く摂取している人
コーヒーや紅茶、エナジードリンクなどでカフェインを多く摂取している方は、アルコールとの相乗効果で動悸が起こりやすくなります。カフェインもアルコールも心拍数を増加させる作用があるためです。
特にカフェイン入りのアルコール飲料は、動悸のリスクが高まるため注意が必要です。
🔸 服薬中の人
一部の薬はアルコールと相互作用を起こし、動悸などの副作用を引き起こすことがあります。特に血圧の薬、抗不安薬、抗うつ薬、睡眠薬などを服用している方は注意が必要です。
薬を服用している方が飲酒する場合は、必ず医師や薬剤師に相談し、アルコールとの相互作用について確認することが大切です。
⚠️ 注意が必要な危険な動悸のサイン
飲酒後の動悸の多くは一時的なもので、休息や水分補給で改善します。しかし、中には重大な病気のサインである場合もあります。以下のような症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。
🚨 緊急度高!すぐに受診すべき症状
- 📌 胸の激しい痛みや圧迫感
- 📌 失神や意識消失
- 📌 激しい息切れや呼吸困難
- 📌 非常に速い脈拍(1分間に150回以上)
🔸 胸痛を伴う動悸
動悸とともに胸の痛みや圧迫感がある場合は、狭心症や心筋梗塞の可能性があります。特に胸の中央部や左側に締め付けられるような痛みがある場合は、緊急性が高い症状です。
胸痛が15分以上続く場合や、冷や汗、吐き気、顔面蒼白などの症状を伴う場合は、すぐに救急車を呼んでください。
🔸 息切れや呼吸困難を伴う動悸
動悸とともに息切れや呼吸困難がある場合は、心不全や肺塞栓症などの可能性があります。横になると息苦しくなる、少し動いただけで息が上がるなどの症状がある場合は注意が必要です。
特に足のむくみや体重増加を伴う場合は、心不全の可能性が高まります。
🔸 失神や意識消失を伴う動悸
動悸の後に失神したり、意識が遠のいたりする場合は、重篤な不整脈の可能性があります。心室頻拍や心室細動といった危険な不整脈は、適切な治療を行わないと生命に関わることがあります。
めまいやふらつきを伴う動悸も、脳への血流が低下しているサインであり、注意が必要です。
🔸 長時間続く動悸
通常、飲酒後の動悸は数時間で治まります。しかし、翌日になっても動悸が続く場合や、24時間以上続く場合は、心房細動などの不整脈が持続している可能性があります。
心房細動が長時間続くと、心臓内に血栓(血の塊)ができやすくなり、脳梗塞のリスクが高まります。
🔸 非常に速い脈拍
安静時の心拍数が1分間に150回を超えるような非常に速い脈拍は、異常な不整脈のサインである可能性があります。自分で脈を測り、明らかに速い場合は医療機関を受診しましょう。
また、脈が不規則でリズムがバラバラな場合も、心房細動などの不整脈が疑われます。
🔸 繰り返し起こる動悸
飲酒のたびに動悸が起こる場合や、動悸の頻度が増えている場合は、心臓に何らかの問題がある可能性があります。特に以前は大丈夫だったのに最近になって動悸が起こるようになった場合は、早めに検査を受けることをお勧めします。
Q. 飲酒後の動悸を予防する効果的な飲み方は?
飲酒後の動悸を予防するには、以下の習慣が効果的です。1日の純アルコール量を約20g以内(ビール中瓶1本相当)に抑える、食事と一緒にゆっくり飲む、アルコール1杯につき水1杯を交互に飲んで脱水を防ぐ、週2日以上の休肝日を設けることで心臓や肝臓への負担を軽減できます。
💊 飲酒後の動悸への対処法
飲酒後に動悸が起こった場合、適切な対処を行うことで症状を軽減できます。ここでは、すぐにできる対処法を紹介します。
✨ 安静にする
動悸を感じたら、まずは安静にすることが大切です。椅子に座るか、横になって体を休めましょう。激しい運動や興奮は心拍数をさらに上げるため避けてください。
深呼吸をゆっくり行うことで、副交感神経が活性化され、心拍数を落ち着かせる効果があります。鼻から4秒かけて息を吸い、口から8秒かけて息を吐く呼吸法を試してみてください。
💧 水分補給をする
アルコールによる脱水を補うために、水やスポーツドリンクなどで水分を補給しましょう。カフェインを含む飲み物は心拍数を上げる可能性があるため避けた方がよいでしょう。
一度に大量の水を飲むのではなく、少しずつこまめに飲むことが効果的です。電解質を含むスポーツドリンクは、脱水だけでなくミネラル不足の補給にも役立ちます。
✨ 体を冷やしすぎない
飲酒後は体温調節機能が低下していることがあります。冷たい場所にいると血管が収縮し、心臓に負担がかかる可能性があります。適度に温かい環境で休むようにしましょう。
ただし、暑すぎる場所も心臓に負担をかけるため、快適な温度の環境が理想的です。
✨ 迷走神経刺激法を試す
迷走神経を刺激することで、心拍数を落ち着かせることができる場合があります。以下の方法を試してみてください。
バルサルバ法は、息を止めて腹部に力を入れる方法です。トイレで力むような感じで10〜15秒間息を止めます。これにより迷走神経が刺激され、心拍数が下がることがあります。
冷たい水で顔を洗ったり、冷たいタオルを顔に当てたりする方法も効果的です。冷たい刺激が迷走神経を活性化させ、心拍数を落ち着かせます。
ただし、これらの方法は一時的な対処法であり、効果がない場合や症状が重い場合は医療機関を受診してください。
✨ 軽い食事を取る
低血糖が原因で動悸が起こっている場合は、軽い食事や糖分を含む飲み物を摂取することで症状が改善することがあります。フルーツジュースや飴、ビスケットなどが手軽に摂取できます。
ただし、胃腸の調子が悪い場合は無理に食べる必要はありません。消化の良いものを少しずつ摂取しましょう。
⚠️ 追加のアルコール摂取を控える
動悸が起こっている状態でさらにアルコールを摂取すると、症状が悪化する可能性があります。迎え酒は逆効果であり、心臓への負担を増やすだけです。
動悸が治まるまでは、アルコールの摂取を控えてください。
🔍 動悸を予防するための飲酒習慣
飲酒後の動悸を予防するためには、日頃の飲酒習慣を見直すことが重要です。以下のポイントを参考に、適切な飲酒習慣を心がけましょう。
📌 適量を守る
厚生労働省は、健康日本21において、節度ある適度な飲酒量として、1日あたり純アルコール量で約20g程度を推奨しています。これは、ビールなら中瓶1本(500ml)、日本酒なら1合(180ml)、ワインならグラス2杯(200ml)程度に相当します。
この量を超えて飲酒すると、動悸のリスクが高まります。自分の適量を知り、それを超えないようにすることが大切です。
📌 ゆっくり飲む
急激にアルコールを摂取すると、血中アルコール濃度が急上昇し、心臓への影響も大きくなります。ゆっくりと時間をかけて飲むことで、体への負担を軽減できます。
一気飲みは非常に危険であり、絶対に避けるべきです。
📌 食事と一緒に飲む
空腹時の飲酒はアルコールの吸収が早く、血中濃度が急上昇するため、動悸が起こりやすくなります。食事と一緒に飲むことで、アルコールの吸収が緩やかになり、体への影響を軽減できます。
特にタンパク質や脂質を含む食品は、アルコールの吸収を遅らせる効果があります。関連記事:飲み会翌日の頭痛の原因とは?二日酔いのメカニズムと効果的な対処法を解説で詳しく解説しています。
💧 水を一緒に飲む
アルコール飲料と交互に水を飲むことで、脱水を防ぎ、飲酒ペースを抑えることができます。アルコール1杯に対して、水1杯を飲むことを目安にしましょう。
これにより、翌日の二日酔いも軽減される効果があります。
📌 休肝日を設ける
毎日飲酒を続けると、肝臓や心臓に負担がかかります。週に2日以上は飲酒しない日(休肝日)を設けることで、内臓を休ませることができます。
連続して2日以上休肝日を設けることが効果的とされています。
📌 アルコール度数の低い飲み物を選ぶ
ウイスキーや焼酎などのアルコール度数の高い飲み物は、同じ量でも体への影響が大きくなります。アルコール度数の低い飲み物を選ぶか、水やソーダで割って飲むことで、心臓への負担を軽減できます。
⚠️ 体調が悪いときは飲まない
疲れているとき、睡眠不足のとき、体調が優れないときは、アルコールの影響を受けやすくなります。このようなときは飲酒を控えることが賢明です。
また、風邪薬や痛み止めなどを服用しているときも、アルコールとの相互作用があるため飲酒は避けましょう。
Q. 少量の飲酒でも動悸が起きやすい人の特徴は?
少量の飲酒でも動悸が起きやすい人には共通の特徴があります。日本人の約40%はアセトアルデヒド分解酵素(ALDH2)の活性が低く、飲むと顔がすぐ赤くなる人はこの体質の可能性が高いです。また、心臓病・高血圧の既往がある人、慢性的な睡眠不足やストレスを抱える人、薬を服用中の人も動悸が起こりやすい傾向があります。
🏥 医療機関を受診すべきタイミング
飲酒後の動悸が心配な場合、どのようなタイミングで医療機関を受診すべきでしょうか。以下を参考にしてください。
🚨 すぐに救急車を呼ぶべき症状
以下の症状がある場合は、すぐに救急車を呼んでください。生命に関わる緊急事態の可能性があります。
- ⚡ 胸の激しい痛みや圧迫感が続く場合
- ⚡ 意識を失った場合や意識がもうろうとしている場合
- ⚡ 激しい息切れや呼吸困難がある場合
- ⚡ 脈拍が非常に速い(1分間に150回以上)または非常に遅い(1分間に40回以下)場合
⚠️ 早めに医療機関を受診すべき症状
緊急性は高くないものの、早めに医療機関を受診した方がよい症状もあります。
- 📌 動悸が数時間以上続く場合
- 📌 めまいやふらつきを伴う動悸がある場合
- 📌 飲酒のたびに動悸が起こる場合
- 📌 動悸の頻度や強さが増している場合
- 📌 以前は大丈夫だったのに最近になって動悸が起こるようになった場合
✅ 定期的な健康診断を受ける
飲酒習慣のある方は、定期的な健康診断を受けることをお勧めします。心電図検査や血液検査により、心臓や肝臓の状態を確認することができます。
特に40歳以上の方や、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病がある方は、心臓病のリスクが高いため、定期的なチェックが重要です。
📝 受診時に伝えるべき情報
医療機関を受診する際は、以下の情報を医師に伝えると診断の参考になります。
- 📌 動悸が起こった状況(飲酒量、飲酒時間など)
- 📌 動悸の持続時間
- 📌 動悸以外の症状(胸痛、息切れ、めまいなど)
- 📌 普段の飲酒習慣
- 📌 服用中の薬
- 📌 既往歴や家族歴
🔍 検査内容
飲酒後の動悸で受診した場合、一般的に以下のような検査が行われます。
心電図検査は、心臓の電気的活動を記録し、不整脈の有無を確認します。通常の心電図で異常が見つからない場合は、24時間心電図(ホルター心電図)を装着して日常生活中の心臓の状態を調べることもあります。
血液検査では、電解質バランス、肝機能、甲状腺機能、心臓の酵素などを調べます。心エコー検査では、心臓の構造や機能を超音波で確認します。
これらの検査結果に基づいて、適切な治療や生活指導が行われます。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
飲酒後の動悸で来院される患者さんは、年末年始シーズンに約30%増加する傾向があります。多くの方が「いつもより多く飲んでしまって心配になった」と話されますが、適切な対処法を知っていれば予防できるケースがほとんどです。特に若い世代の方は、自分の体質やアルコール耐性を過信せず、早めに専門医に相談することをお勧めします。

❓ よくある質問
飲酒後の動悸は、通常数時間から半日程度で自然に治まることが多いです。アルコールの代謝には個人差がありますが、体内のアルコールが分解され、水分や電解質のバランスが回復するとともに症状は改善していきます。ただし、24時間以上続く場合や、症状が強い場合は医療機関を受診してください。
少量の飲酒でも動悸が起こる原因として、アルコール分解酵素(ALDH2)の活性が低いことが考えられます。日本人の約40%はこの酵素の働きが弱く、少量のアルコールでもアセトアルデヒドが蓄積しやすいため、動悸などの症状が出やすくなります。また、体調不良、ストレス、睡眠不足、薬との相互作用なども少量飲酒での動悸の原因となることがあります。
飲酒後の動悸に対して、自己判断で市販薬を使用することはお勧めしません。心臓に作用する薬はアルコールと相互作用を起こす可能性があり、かえって症状を悪化させることがあります。動悸がひどい場合は安静にして水分補給を行い、症状が続く場合は医療機関を受診してください。普段から飲酒後に動悸が起こりやすい方は、医師に相談して適切な対処法を確認しておくとよいでしょう。
飲酒のたびに動悸が起こる場合は、まず医療機関で心臓の検査を受けることをお勧めします。検査の結果、心臓に問題がなければ、アルコール分解酵素の活性が低い体質である可能性が高いです。このような体質の方は、無理に飲酒を続けると肝臓や心臓に負担がかかるため、禁酒または極力控えることが望ましいでしょう。飲酒を続けるかどうかは、検査結果や自身の体調を踏まえて、医師と相談して決めることをお勧めします。
飲酒後の動悸と心臓病には関連がある場合があります。大量飲酒を長期間続けると、アルコール性心筋症という心臓病を発症するリスクがあります。また、飲酒後に心房細動などの不整脈が起こりやすくなることも知られています(ホリデーハート症候群)。一方、一時的な動悸は必ずしも心臓病を意味するわけではありません。心配な場合は医療機関で検査を受け、心臓の状態を確認することをお勧めします。
📚 参考文献
- 厚生労働省 健康日本21(アルコール)
- 厚生労働省 e-ヘルスネット アルコールの基礎知識
- 厚生労働省 e-ヘルスネット 飲酒とJカーブ
- 日本循環器学会 不整脈の診断とリスク評価に関するガイドライン
- 国立循環器病研究センター 不整脈とは
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
