足の付け根のしこりを押すと痛い原因と受診すべき症状を解説

🔍 足の付け根にしこりを見つけて、押すと痛みを感じた経験はありませんか?

突然気づいたしこりは、「何か深刻な病気なのではないか」と不安になるものです。でも、原因を正しく知れば、適切な対処ができます。

💬 こんな不安、ありませんか?

😰「しこりが気になるけど、病院に行くほどなの?」

😨「放置してたら悪化する?」

😟「どの科に行けばいいかわからない…」

足の付け根(鼠径部)には、リンパ節をはじめとするさまざまな組織が集中しており、しこりが生じる原因も多岐にわたります。炎症によるリンパ節の腫れや鼠径ヘルニア、皮膚のトラブルまで、良性のものから注意が必要なものまでさまざまです。

🚨 この記事を読まないと起こること

❌ 「ただの腫れだろう」と放置して症状が悪化

❌ 受診が遅れて治療が複雑に

❌ 悪性の可能性を見逃してしまうリスク

✅ この記事でわかること

📌 足の付け根にしこりができる主な原因と見分け方

📌 今すぐ病院に行くべきかの判断基準

📌 受診する科の選び方・検査の流れ


目次

  1. 足の付け根(鼠径部)の構造としこりができやすい理由
  2. 足の付け根にしこりができる主な原因
  3. 押すと痛い場合に特に考えられる疾患
  4. 足の付け根のしこりに伴う症状とその特徴
  5. 自己判断が難しい理由と注意すべきサイン
  6. 受診すべきタイミングと診療科の選び方
  7. 受診時に行われる検査と診断の流れ
  8. 治療法の概要
  9. 日常生活での予防と注意点
  10. まとめ

この記事のポイント

足の付け根のしこりを押すと痛い原因は、炎症性リンパ節腫脹・粉瘤・鼠径ヘルニア・毛嚢炎・性感染症など多岐にわたる。大半は良性だが悪性も否定できず、激しい痛みの突然出現や1カ月以上続くしこりは早期受診が必須。アイシークリニックでは粉瘤など皮下しこりの診察・治療に対応している。

💡 足の付け根(鼠径部)の構造としこりができやすい理由

足の付け根、医学的には「鼠径部(そけいぶ)」と呼ばれる部位は、お腹と太ももの境目にあたるV字型のくぼみのことを指します。この部位には、複数の重要な組織が集まっているため、体のなかでもしこりが発生しやすい場所のひとつとされています。

鼠径部にはリンパ節が多数存在します。リンパ節は全身の免疫機能を担う重要な器官で、細菌やウイルス、異物などを取り除くフィルターの役割を果たしています。足や下腹部、外陰部などから集まるリンパ液がここを通るため、感染症や炎症が起きた際にリンパ節が腫れ、しこりとして触れるようになることがあります。

また、鼠径部には大腿動脈・大腿静脈といった太い血管も走行しており、その周辺には脂肪組織や筋肉の隙間(鼠径管と呼ばれるトンネル状の通路)も存在します。この鼠径管は腹腔内の臓器(腸や脂肪組織など)が飛び出してくる経路にもなり得るため、鼠径ヘルニアの発生場所にもなります。

さらに皮膚の表面には毛包や皮脂腺があり、これらが詰まったり感染を起こしたりすることで粉瘤(アテローマ)や毛嚢炎といった皮膚疾患が生じることもあります。このように鼠径部は構造的に複雑であるため、多様な原因でしこりが形成される部位といえます。

Q. 足の付け根にしこりができやすい理由は?

足の付け根(鼠径部)にはリンパ節が多数集まり、足・下腹部・外陰部からのリンパ液が流入します。また腸が飛び出す鼠径管や太い血管、毛包・皮脂腺も存在するため、感染・炎症・腫瘍など多様な原因でしこりが発生しやすい解剖学的に複雑な部位です。

📌 足の付け根にしこりができる主な原因

足の付け根にしこりができる原因はひとつではありません。ここでは代表的な原因をカテゴリーごとに整理します。

✅ リンパ節の腫れ(リンパ節腫脹)

もっとも頻度が高いのがリンパ節の腫れです。足や下腹部、外陰部などに細菌感染や炎症が生じると、その情報を感知したリンパ節が免疫反応として腫れ上がります。たとえば足に傷口があってそこから細菌が侵入した場合や、性器周辺に感染症がある場合などに、鼠径部のリンパ節が腫れることがあります。

この場合のリンパ節腫脹は「反応性リンパ節腫脹」と呼ばれ、原因の炎症や感染が治まれば自然に縮小するケースがほとんどです。ただし、腫れが長期間続く場合や、複数箇所のリンパ節が同時に腫れる場合などは、別の疾患が隠れている可能性もあります。

📝 鼠径ヘルニア

鼠径ヘルニアは「脱腸」とも呼ばれ、本来はお腹の中にある腸や脂肪組織が、鼠径部の筋肉の隙間から皮膚の下に飛び出してくる状態です。鼠径部のしこりの原因として非常に多い疾患で、特に中高年の男性に多くみられます。

立ち上がったときや重いものを持ったときなど、お腹に力が入ったときにしこりが膨らみ、横になると引っ込むという特徴があります。初期は痛みを伴わないことも多いですが、腸が出たままになって血流が途絶える「嵌頓(かんとん)」という状態になると、激しい痛みを引き起こす緊急事態となります。

🔸 粉瘤(アテローマ)

粉瘤は、皮膚の下に袋状の構造ができ、そのなかに角質や皮脂などが蓄積していくできものです。体のどこにでも発生しますが、鼠径部にも比較的多くみられます。表面がなめらかで弾力があり、皮膚の下でコロコロと動くような感触があります。

炎症を起こしていない状態では痛みがないことがほとんどですが、細菌感染などで炎症が起きると赤く腫れ上がり、強い痛みを伴うことがあります。再発を防ぐためには、袋ごと摘出する外科的処置が必要です。

⚡ 脂肪腫

脂肪腫は、皮膚の下に脂肪細胞が過剰に増殖してできる良性の腫瘍です。柔らかく、押すと動くことが多く、多くの場合は痛みを伴いません。ただし、大きくなってきたり、神経や筋肉を圧迫するようになったりすると、押したときに鈍い痛みを感じる場合もあります。成長は非常にゆっくりで、多くの場合は良性ですが、まれに脂肪肉腫と呼ばれる悪性腫瘍との区別が必要になるケースもあります。

🌟 毛嚢炎・せつ

毛嚢炎は毛根周囲に細菌(主にブドウ球菌)が感染して起きる炎症で、赤みと痛みを伴う小さなしこりとして現れます。炎症が深部まで進行したものを「せつ(癤)」と呼び、より大きく痛みも強くなります。鼠径部は摩擦や蒸れが生じやすく、また体毛が多い部位でもあるため、毛嚢炎が発生しやすい場所のひとつです。

💬 性感染症(STI)に関連したリンパ節腫脹

梅毒、クラミジア、ヘルペス、軟性下疳、リンパ肉芽腫症(LGV)など、性感染症に関連してリンパ節が腫れることがあります。特に性器周辺からリンパ液が流入する鼠径リンパ節は、性感染症の影響を受けやすい部位です。性的接触後に鼠径部のリンパ節腫脹が生じた場合は、性感染症の可能性を念頭に置いておくことが重要です。

✅ 悪性リンパ腫・転移性リンパ節

頻度は低いですが、悪性リンパ腫(リンパ節そのものに発生するがん)や、他の臓器(足・外陰部・子宮頸部など)から転移したがん細胞がリンパ節に定着する「転移性リンパ節」も、鼠径部のしこりの原因となることがあります。このような場合は早期発見・早期治療が非常に重要となります。

✨ 押すと痛い場合に特に考えられる疾患

しこりを押したときに痛みを感じる場合、そのしこりには何らかの炎症や感染が関わっていることが多いとされています。痛みのあるしこりに特に関連する疾患についてまとめます。

📝 炎症性リンパ節腫脹

細菌や真菌などの感染が原因でリンパ節が急性炎症を起こしている場合、押すと強い圧痛を感じます。足に傷や感染があるとき、外陰部や肛門周辺に炎症があるときなど、鼠径部に流入するリンパ液が感染源となるケースが典型例です。この場合のしこりは柔らかく、皮膚が赤くなったり熱を持ったりすることもあります。

🔸 炎症を起こした粉瘤

粉瘤の内部に細菌が侵入して化膿すると、急に痛みと腫れが出現します。いつもは触っても痛くないしこりだったものが、急に赤く腫れて押すと激しく痛む場合は、粉瘤の炎症(感染性粉瘤)の可能性があります。自分で絞り出そうとすると感染が広がったり傷跡が残ったりする可能性があるため、医療機関を受診することが必要です。

⚡ 嵌頓を起こした鼠径ヘルニア

通常の鼠径ヘルニアでは、横になると腸が元の位置に戻り、痛みがないことも多いです。しかし腸が飛び出たままになり、腸への血流が遮断される「嵌頓」が起きると、激しい痛みとともに腫れが固くなります。この状態は腸閉塞や腸壊死を引き起こす可能性があり、緊急の外科的処置が必要です。突然の激しい痛みを伴うしこりがある場合は、直ちに医療機関を受診してください。

🌟 毛嚢炎・せつ・膿瘍

鼠径部の皮膚表面またはその直下に生じた毛嚢炎やせつは、押すと強い痛みがあります。さらに悪化すると複数の毛嚢が融合して広範囲に化膿した「よう(癰)」や、皮下に膿がたまる「膿瘍」になることもあります。自然に排膿する場合もありますが、深部膿瘍は切開排膿が必要なこともあります

💬 性感染症関連のリンパ節炎

梅毒の初期病変(硬性下疳)や性器ヘルペスの発症時には、鼠径部のリンパ節腫脹と圧痛が生じることがあります。また、リンパ肉芽腫症(LGV)は、クラミジアの一種が原因となり、硬く腫れたリンパ節(横痃:おうげん)を形成し、強い圧痛を伴います

Q. 足の付け根のしこりを押すと痛い場合に考えられる疾患は?

押すと痛みがある場合、細菌感染によるリンパ節炎、炎症を起こした粉瘤(感染性粉瘤)、毛嚢炎・膿瘍、梅毒や性器ヘルペスなど性感染症関連のリンパ節炎が主な原因として挙げられます。腸への血流が途絶える鼠径ヘルニアの嵌頓でも激しい痛みが生じるため、突然の強痛は緊急受診が必要です。

🔍 足の付け根のしこりに伴う症状とその特徴

しこりの性質や伴う症状によって、原因を推測する手がかりになります。以下に代表的な症状の組み合わせを整理します。

✅ 発熱を伴う場合

発熱とリンパ節の腫れが同時に起きている場合は、全身的な感染症(インフルエンザなどのウイルス感染、細菌感染など)や、悪性リンパ腫の可能性が考えられます。高熱が続いたり、全身倦怠感、寝汗、体重減少などが伴う場合には、早めに医療機関を受診することが大切です。

📝 しこりが急に大きくなった場合

数日のうちに急激に大きくなるしこりは、炎症や感染が進行している可能性が高いです。一方、数週間から数カ月かけてゆっくりと大きくなる場合は、良性腫瘍の可能性もありますが、悪性腫瘍の場合もあるため注意が必要です。

🔸 立つと大きくなり、寝ると小さくなる場合

この特徴的な変化は鼠径ヘルニアに典型的です。重いものを持ったり、咳をしたりするとしこりが膨らみ、安静にしていると引っ込む場合は、鼠径ヘルニアを強く疑います。自然に治ることはなく、病院での相談が必要です。

⚡ 皮膚に変化がある場合

しこりの上の皮膚が赤くなったり、熱を持ったりしている場合は、炎症性の病変(感染を起こした粉瘤、毛嚢炎、膿瘍など)が疑われます。逆に皮膚の色に変化がなく、しこりが硬くて動かない場合は、リンパ節への転移や悪性腫瘍の可能性も念頭に置く必要があります

🌟 性器周辺に症状がある場合

性器周辺に潰瘍、発疹、水疱、分泌物の異常などがあり、同時に鼠径部のリンパ節が腫れている場合は、性感染症が原因である可能性が高いです。この場合は泌尿器科または性感染症専門クリニックへの受診が適切です。

💪 自己判断が難しい理由と注意すべきサイン

足の付け根のしこりは、外見だけでは良性・悪性の区別がつきにくいことが少なくありません。炎症を伴う良性疾患であっても、放置すると感染が広がったり重症化したりする可能性がありますし、一見症状が軽くても悪性の病変が隠れている場合もあります。

特に以下のようなサインがある場合は、できるだけ早く医療機関を受診することを強くすすめます。

💬 緊急性の高いサイン

しこりが急に固くなって戻らなくなり、激しい痛みや吐き気・嘔吐を伴う場合は、鼠径ヘルニアの嵌頓が疑われます。腸の血流が途絶えている可能性があり、数時間以内に手術が必要となるケースもあります。この状態は医療的緊急事態ですので、すぐに救急を受診してください。

✅ 早めの受診が必要なサイン

1カ月以上しこりが消えない場合、しこりが少しずつ大きくなり続けている場合、複数のリンパ節が同時に腫れている場合、原因不明の体重減少や発熱・寝汗が続く場合などは、悪性疾患の可能性も含めた精密検査が必要です。また、しこりが硬く、周囲の組織に固定されていて動かない場合も、専門医による評価が重要です。

📝 見逃しやすいポイント

鼠径部のしこりは、下着や衣服で隠れた部分にあるため、気づくのが遅れることがあります。また「恥ずかしい」「大したことはないだろう」という理由で受診をためらう方も少なくありません。しかし早期発見・早期治療が予後を大きく左右する疾患もあるため、気になるしこりを見つけたら放置せず、医師に相談することが重要です。

Q. 足の付け根のしこりはどの診療科を受診すべき?

受診先は症状によって異なります。粉瘤・毛嚢炎など皮膚表面に近いしこりは皮膚科・形成外科、立つと膨らむしこりは鼠径ヘルニアの疑いで外科、性器周辺の症状を伴う場合は泌尿器科・婦人科または性感染症専門クリニックが適しています。判断に迷う場合はまず内科やかかりつけ医への相談が有効です。

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🎯 受診すべきタイミングと診療科の選び方

「どのくらいで受診すればいいのか」「何科に行けばいいのか」という疑問を持つ方も多いでしょう。原因によって適切な診療科が異なりますので、以下を参考にしてください。

🔸 受診の目安

しこりを発見してから2〜3週間経っても改善がみられない場合は受診をすすめます。それ以前でも、痛みが強い・急速に大きくなっている・発熱がある・全身症状がある場合は、早急に受診することが大切です。前述のように、激しい痛みを伴うしこりが突然出現した場合は緊急受診が必要です。

⚡ 一般的な初診の目安

まずは内科またはかかりつけ医に相談するのがよいでしょう。そこで問診や触診を受けた後、必要に応じて専門科へ紹介してもらうことができます。

🌟 皮膚や皮下にしこりがある場合

皮膚表面に近いしこりで、粉瘤や毛嚢炎、脂肪腫などが疑われる場合は、皮膚科または形成外科を受診しましょう。粉瘤の摘出や膿瘍の切開排膿などの処置が可能です。

💬 鼠径ヘルニアが疑われる場合

立ったときに膨らんで横になると引っ込むしこりがある場合は、外科または消化器外科を受診してください。嵌頓が疑われる場合は救急科を受診してください。

✅ 性感染症が疑われる場合

性器周辺の症状を伴う場合は、泌尿器科(男性)、婦人科(女性)、または性感染症専門クリニックを受診しましょう。プライバシーへの配慮がある専門クリニックを利用することも選択肢のひとつです。

📝 悪性疾患が疑われる場合

長期間続くリンパ節腫脹や、全身症状を伴う場合は、血液内科や腫瘍内科が専門となります。まずはかかりつけ医や内科で相談し、血液検査や画像検査を行ったうえで専門科へ紹介される流れが一般的です。

💡 受診時に行われる検査と診断の流れ

足の付け根のしこりで受診した際には、どのような検査が行われるのでしょうか。一般的な診断の流れを解説します。

🔸 問診

最初に医師が問診を行い、しこりに気づいた時期、大きさの変化、痛みの有無や程度、発熱などの全身症状、足や外陰部など周辺部位の異常、過去の病歴や手術歴などを確認します。性感染症のリスクや最近の性行動についても聞かれる場合があります。正確な診断のためにも、できるだけ正直に答えることが大切です。

⚡ 視診・触診

医師がしこりを直接確認します。しこりの大きさ、硬さ、表面の性状、皮膚との癒着の有無、動くかどうか、周囲の皮膚の状態(発赤・熱感・腫脹の有無)などを評価します。腹圧をかけたときの変化(鼠径ヘルニアの確認)なども触診で確認されます。

🌟 血液検査

白血球数やCRP(炎症マーカー)の値から炎症の程度を評価します。また性感染症が疑われる場合は梅毒・HIVなどの血液検査が行われます。悪性リンパ腫が疑われる場合はLDHやβ2ミクログロブリンなどの腫瘍マーカーを確認します

💬 超音波検査(エコー検査)

体への負担が少なく、しこりの内部構造を詳しく調べることができる検査です。しこりが液体成分を含んでいるか(膿瘍・嚢腫)、固体成分か(腫瘍・ヘルニア)、血流はあるかなどを確認できます。鼠径部のしこりでは超音波検査が最初の画像検査として広く行われています

✅ CT・MRI検査

超音波検査で確認しきれない深部の構造や、複数のリンパ節への病変の広がりを評価するために行われます。悪性腫瘍が疑われる場合や、鼠径ヘルニアの範囲確認などに用いられます。

📝 生検(組織検査)

悪性腫瘍が疑われる場合、しこりの一部を採取して顕微鏡で詳しく調べる「生検」が行われることがあります。針を使って細胞を採取する「細胞診」と、小さく組織を切り取る「組織生検」があります。これにより確定診断が得られます。

Q. 足の付け根の粉瘤が炎症を起こしたときの正しい対処法は?

粉瘤が炎症を起こして赤く腫れ痛みが出た場合、自分で絞り出すと感染拡大や傷跡残存のリスクがあるため自己処置は禁物です。医療機関では抗菌薬の投与や切開排膿などの適切な処置が受けられます。アイシークリニックでも炎症性粉瘤の診察・治療に対応しており、痛みが強くなる前の早めの受診が推奨されます。

📌 治療法の概要

治療法は原因疾患によって大きく異なります。ここでは代表的な疾患ごとの治療の方針を説明します。

🔸 炎症性リンパ節腫脹の治療

原因となっている感染巣(足の傷口、外陰部の炎症など)を治療することが基本です。細菌感染が原因の場合は抗菌薬を使用します。原因が改善されればリンパ節の腫れも自然に縮小することがほとんどです。

⚡ 粉瘤の治療

炎症がない状態であれば、局所麻酔下での外科的切除(袋ごと取り除く)が根治的な治療法です。炎症を起こしている場合は、まず抗菌薬投与や切開排膿で炎症を鎮めてから、後日摘出術を行うことが多いです。

🌟 鼠径ヘルニアの治療

鼠径ヘルニアは手術が唯一の根治的治療です。腸や腹膜組織を元の位置に戻し、筋膜の弱い部分をメッシュ(人工補強材)で補強する手術が一般的です。腹腔鏡下手術(お腹に小さな穴を開けて行う手術)と従来の開腹手術があります。嵌頓が生じた場合は緊急手術となります。

💬 脂肪腫の治療

痛みや生活への支障がない小さな脂肪腫は、経過観察のみの場合もあります。大きくなる・痛みがある・美容的に気になるなどの理由がある場合は、局所麻酔下で外科的に切除します

✅ 性感染症の治療

梅毒にはペニシリン系抗菌薬、クラミジアにはアジスロマイシンやドキシサイクリン、性器ヘルペスには抗ウイルス薬など、原因となる病原体に応じた薬物療法が行われます。性感染症は性的パートナーへの感染拡大を防ぐためにも、診断がついたらパートナーとともに検査・治療を受けることが推奨されます

📝 悪性リンパ腫・転移性リンパ節の治療

悪性リンパ腫の場合は、化学療法(抗がん剤)や放射線療法が中心となります。病型によって治療法が異なるため、血液内科や腫瘍内科の専門医による診療が必要です。転移性リンパ節の場合は、原発巣(がんの発生した場所)の治療が優先されます

✨ 日常生活での予防と注意点

足の付け根のしこりを完全に予防することは難しいですが、日常生活での習慣によりリスクを下げられるものもあります。

🔸 皮膚を清潔に保つ

鼠径部は汗や皮脂がたまりやすく、蒸れやすい部位です。毎日丁寧に洗浄して清潔に保つことで、毛嚢炎や粉瘤の感染リスクを下げることができます。ただし、強くこすりすぎると皮膚バリアが傷ついて逆効果になることもあるため、優しく洗うことを心がけましょう。

⚡ 通気性のよい下着を選ぶ

鼠径部が蒸れた状態が長く続くと、細菌が繁殖しやすい環境になります。綿素材など通気性のよい下着を選び、長時間の着用による蒸れを防ぐことが大切です。

🌟 足の傷口を適切にケアする

足に傷口があると、そこから細菌が侵入して鼠径部のリンパ節が腫れる原因になります。傷は清潔に保ち、適切に消毒・保護することで感染リスクを下げましょう。傷口が赤くなったり膿んだりしてきた場合は早めに受診してください。

💬 重いものを持ちすぎない

腹圧が上昇するような行動(重い物を持つ・強くいきむなど)は、鼠径ヘルニアを悪化させたり、新たに発症したりするリスクを高めます。日頃から無理のない範囲で生活し、すでに鼠径ヘルニアと診断されている方は医師の指示に従ってください。

✅ 性感染症の予防

コンドームの正しい使用は、多くの性感染症のリスクを下げます。また、定期的な性感染症検査を受けることで早期発見・早期治療につながります。不安な点がある場合は、性感染症専門クリニックや保健所の相談窓口を活用しましょう。

📝 定期的な自己チェック

入浴時などに意識的に鼠径部を触れてみて、しこりがないか確認する習慣をつけましょう。早期にしこりを発見することで、早期治療につながります。「なんとなく気になる」と感じたら、そのままにせず医師に相談することが重要です。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、鼠径部のしこりを「様子を見ていたけれどなかなか引かない」「押すと痛みがあって心配になった」というきっかけで受診される方が多くいらっしゃいます。粉瘤や脂肪腫などの良性疾患であることがほとんどですが、なかには早めの対応が必要なケースもあるため、気になるしこりはひとりで抱え込まず、まず専門医にご相談いただくことが大切です。特に炎症を起こした粉瘤は痛みが強くなる前に診ていただくと、より負担の少ない治療が可能ですので、どうぞお気軽にご来院ください。」

🔍 よくある質問

足の付け根のしこりを押すと痛い主な原因は何ですか?

押すと痛みを感じる場合、炎症性リンパ節腫脹、炎症を起こした粉瘤、毛嚢炎・膿瘍、性感染症に関連したリンパ節炎などが主な原因として考えられます。いずれも何らかの炎症や感染が関わっていることが多く、自己判断での放置は避け、気になる場合は医療機関への相談をおすすめします。

足の付け根のしこりはどのタイミングで受診すべきですか?

しこりを発見して2〜3週間経っても改善しない場合は受診の目安です。痛みが強い・急速に大きくなっている・発熱があるといった場合はより早めの受診が必要です。また、突然の激しい痛みを伴うしこりが出現した場合は、鼠径ヘルニアの嵌頓が疑われるため、すぐに救急を受診してください

足の付け根のしこりは何科を受診すればよいですか?

皮膚表面に近いしこり(粉瘤・毛嚢炎など)は皮膚科・形成外科、立つと膨らむしこりは鼠径ヘルニアの疑いで外科、性器周辺の症状を伴う場合は泌尿器科・婦人科または性感染症専門クリニックが適しています。迷う場合はまず内科やかかりつけ医に相談するのがよいでしょう。

足の付け根の粉瘤が痛みだした場合、自分で対処できますか?

粉瘤が炎症を起こして痛みや腫れが出た場合、自分で絞り出そうとすると感染が広がったり傷跡が残ったりするリスクがあるため、自己処置は避けてください。アイシークリニックを含む医療機関では、抗菌薬投与や切開排膿などの適切な処置が可能です。痛みが強くなる前に早めにご相談ください。

足の付け根のしこりが悪性の場合、どんなサインがありますか?

1カ月以上しこりが消えない、少しずつ大きくなり続けている、複数箇所のリンパ節が同時に腫れている、原因不明の発熱・寝汗・体重減少が続くといった場合は注意が必要です。また、しこりが硬くて周囲の組織に固定され動かない場合も、悪性疾患の可能性を念頭に置き、早めに医療機関を受診することが重要です。

💪 まとめ

足の付け根(鼠径部)にしこりができて押すと痛い場合、その原因はリンパ節炎、炎症を起こした粉瘤、鼠径ヘルニア、毛嚢炎・膿瘍、性感染症など多岐にわたります。大多数は良性の疾患ですが、まれに悪性疾患が潜んでいる場合もあるため、自己判断で放置することは避けるべきです。

特に、激しい痛みを伴うしこりが突然出現した場合(嵌頓が疑われる場合)は緊急受診が必要です。また、1カ月以上しこりが消えない・少しずつ大きくなっている・発熱や体重減少などの全身症状を伴うといった場合も、早めに医療機関を受診することを強くすすめます。

受診先は、皮膚表面に近いしこりなら皮膚科・形成外科、鼠径ヘルニアが疑われるなら外科、性感染症が疑われるなら泌尿器科・婦人科・性感染症専門クリニック、全身症状を伴うリンパ節腫脹なら内科・血液内科が適しています。まず内科やかかりつけ医に相談して、適切な専門科へ紹介してもらう方法も有効です。

アイシークリニック新宿院では、粉瘤・脂肪腫などの皮下のしこりに関する診察・治療を行っています。「鼠径部のしこりが気になる」「押すと痛みがある」という方は、ひとりで抱え込まず、まずは専門医に相談してみてください。早めの受診が、あなたの健康を守ることにつながります

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 粉瘤(アテローマ)・毛嚢炎・脂肪腫などの皮膚疾患に関する診断・治療ガイドラインの参照
  • 国立感染症研究所 – 梅毒・クラミジア・性器ヘルペスなど性感染症(STI)に関連したリンパ節腫脹の疫学・診断・治療情報の参照
  • 厚生労働省 – 性感染症の予防・検査・治療に関する公式情報、および鼠径部リンパ節腫脹の原因となる感染症対策の参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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