
皮膚の下に突然できたしこり、触ると痛い…😨それ、放置すると悪化します。
✅ なぜ痛くなるのか原因がわからないまま悪化する
✅ やってはいけないNG行動で症状が深刻化する
✅ 適切な治療タイミングを逃して大掛かりな手術が必要になる
「触ったら痛い。絞り出したらダメ?」
絶対に自分で触らないで、まずはこの記事を読んでください。
アテロームは良性の皮膚腫瘍ですが、痛みが出ているときは炎症・感染が起きているサイン。この記事では、原因・NG行動・正しい治療法まで一気にわかります。
目次
- アテローム(粉瘤)とは何か
- アテロームが痛い原因
- 炎症性アテロームの症状チェックリスト
- アテロームが痛いときに絶対やってはいけないこと
- 痛みがあるときの正しい対処法
- クリニックでの治療方法
- 治療を受けるべきタイミング
- アテロームと間違えやすい他の疾患
- アテロームを予防するために
- まとめ
この記事のポイント
アテロームが痛む主因は炎症・細菌感染であり、自己処置は厳禁。根本治療は袋ごとの外科的摘出で、炎症前の早期手術が傷跡を最小限に抑えられる。痛みや赤みが出たら速やかに皮膚科・形成外科を受診することが重要。
💡 アテローム(粉瘤)とは何か
アテローム(粉瘤)とは、皮膚の下に袋状の組織(嚢胞)ができ、その中に角質や皮脂などの老廃物が蓄積した良性腫瘍の一種です。医学的には「表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)」とも呼ばれており、皮膚科や形成外科・美容外科でよく目にする疾患です。
アテロームは体のさまざまな場所に発生しますが、特に顔・頭部・首・背中・耳の周囲・股間などに多く見られます。大きさは数ミリメートルのごく小さなものから、数センチメートル以上になるものまでさまざまです。
通常の状態のアテロームは、触るとやや弾力のあるしこりとして感じられ、痛みはほとんどありません。皮膚の表面には小さな「開口部(黒い点のように見えることがある)」があることもあり、そこから白っぽいペースト状の内容物が出てくることがあります。この内容物は皮脂や角質が変性したものであり、独特の不快な臭いを持つことがあります。
アテロームは基本的には良性であり、悪性腫瘍に変化する可能性は極めて低いとされています。しかし、自然に消えることはほとんどなく、放置すると徐々に大きくなる傾向があります。また、炎症や感染を起こしやすいという性質があり、これが「痛い」という症状につながります。
アテロームがなぜできるのか、その正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、毛穴のつまりや外傷によって皮膚の一部が内側に巻き込まれ、袋状の構造を形成することが主な原因と考えられています。ニキビの跡や傷跡の部位にできやすいこともあります。また、遺伝的な要因も関係しているとされており、家族に同じ症状の方がいる場合は発症リスクが高まることがあります。
Q. アテロームが痛くなる主な原因は何ですか?
アテロームが痛む主な原因は炎症と細菌感染です。嚢胞の袋が破れると内容物が周囲組織に漏れ出し、免疫系が異物と認識して炎症を引き起こします。細菌が侵入した場合は膿が溜まり、強い痛み・腫れ・発熱が現れます。痛みは悪化のサインです。
📌 アテロームが痛い原因
本来、アテロームは痛みを伴わないものです。それでは、なぜ痛みが出るのでしょうか。アテロームが痛い場合、主に以下の原因が考えられます。
✅ 炎症(炎症性粉瘤)
アテロームの袋(嚢胞壁)が何らかのきっかけで破れると、内部に蓄積していた角質や皮脂などの内容物が周囲の皮膚組織に漏れ出します。これらの物質は本来、袋の外にあるべきものではないため、体の免疫系がそれを異物として認識し、炎症反応を引き起こします。この炎症によって患部が赤く腫れ、熱感や痛みが生じます。これが「炎症性粉瘤」と呼ばれる状態です。
炎症の引き金になる主なきっかけとして、強い外力(ぶつけたり、強く圧迫したりすること)、自分でアテロームを絞ったり針で刺したりすること、疲労や免疫力の低下、不衛生な状態などが挙げられます。
📝 細菌感染(感染性粉瘤)
炎症に続いて、または独立して細菌感染が起きることがあります。アテロームの袋の中は細菌が繁殖しやすい環境であり、皮膚の常在菌が袋の内部に入り込むと感染を引き起こします。感染が起きると、アテロームの内部に膿が溜まる「膿瘍(のうよう)」の状態になり、強い痛みや腫れ、赤み、発熱などの症状が現れます。
特に自分で絞ったり針を刺したりした場合に外部から細菌が入り込みやすくなるため、自己処置は非常に危険です。
🔸 急激な増大による圧迫
炎症や感染がなくても、アテロームが急激に大きくなった場合、周囲の組織や神経を圧迫することで鈍い痛みや違和感が生じることがあります。また、関節の近くや動きの多い部位にアテロームができた場合、動くたびに痛みを感じることもあります。
⚡ 外部からの刺激
衣服や下着のゴムによる摩擦、椅子や床に当たることによる圧迫など、日常生活における外部からの刺激が患部に痛みを引き起こすことがあります。背中や臀部、腰回りなどにアテロームができた場合に特に起こりやすい状態です。
✨ 炎症性アテロームの症状チェックリスト
アテロームが炎症や感染を起こしているかどうかを自分で確認するためのポイントをまとめました。以下の症状が現れている場合は、炎症性・感染性のアテロームである可能性が高く、できるだけ早く医療機関を受診することをおすすめします。
- しこりが赤くなっている、または周囲の皮膚が赤みを帯びている
- 触ると明らかな痛みがある
- 患部が熱を持っている(熱感がある)
- しこりが急激に大きくなった、または腫れ上がっている
- 患部を触ると柔らかく、波打つような感触がある(膿が溜まっているサイン)
- 患部から膿や白っぽい液体が自然に滲み出てきている
- 発熱・倦怠感など、全身症状を伴っている
- しこりの周囲がどんどん腫れ広がっている
特に、発熱や倦怠感などの全身症状が現れている場合や、腫れが急速に広がっている場合は、感染が深部まで及んでいる可能性があるため、緊急性が高いと判断し、速やかに受診してください。
一方、しこりがあるが痛みもなく、赤みや腫れもない場合は、炎症を起こしていない通常のアテロームである可能性が高いです。この状態でも、放置すれば将来的に炎症を起こすリスクがあるため、一度皮膚科や形成外科で診てもらうことをおすすめします。
Q. アテロームを自分でつぶしたり針で刺したりしてはいけない理由は?
アテロームを自分でつぶすと袋が破裂し、炎症を悪化させます。針を刺す行為は外部からの細菌侵入を招き、感染リスクを高めます。また、袋そのものが残る限り必ず再発します。痛みが出た場合は患部を清潔に保ち、速やかに皮膚科・形成外科を受診してください。
🔍 アテロームが痛いときに絶対やってはいけないこと
アテロームに痛みが出ると、何とかしようとして自分で処置を試みる方がいます。しかし、自己処置は症状を悪化させる原因になるため、絶対に行わないでください。特に以下の行為は危険です。
🌟 自分で絞り出す・つぶす
最も多く見られる誤った対処法が、アテロームを強く押してつぶそうとすることです。アテロームはニキビと見た目が似ていることがあるため、同じように絞ろうとする方がいますが、これは非常に危険な行為です。
強く押すことでアテロームの袋が破裂し、内容物が周囲の組織に漏れ出して炎症を悪化させます。また、皮膚の外から細菌が侵入する経路を作ってしまい、感染のリスクを高めます。さらに、袋が壊れた状態で内容物が残ると、後に再発しやすくなります。
💬 針で刺して内容物を出す
家庭用の縫い針や安全ピンなどでアテロームを刺して内容物を出そうとする行為も非常に危険です。消毒が不十分であれば細菌感染を引き起こしますし、たとえうまく内容物が出せたとしても、袋(嚢胞壁)そのものが残っている限り必ず再発します。自分で針を刺す行為は感染を招き、症状を悪化させるリスクが高いため、絶対に行わないでください。
✅ 市販の薬で治そうとする
市販の抗菌クリームや塗り薬をアテロームに塗る方もいますが、アテロームの本体は皮膚の内部にある袋であり、外用薬が袋の中まで浸透することはほとんどありません。市販薬での根本的な治癒は期待できず、状態を悪化させることもあります。外用薬を使うこと自体は全面的に否定されるものではありませんが、それだけで治ると思い込み、受診が遅れることが問題です。
📝 放置し続ける
痛みがあるのに「そのうち治るだろう」と放置することも危険です。炎症や感染が起きているアテロームは、適切な治療を受けなければ自然には治りません。放置することで感染が深部に広がり、蜂窩織炎(ほうかしきえん)という重篤な皮膚感染症に発展することもあります。また、膿が溜まった状態が長期間続くと、瘻孔(ろうこう)と呼ばれる皮膚の穴ができてしまうこともあります。
💪 痛みがあるときの正しい対処法
アテロームに痛みが出た場合、まずは医療機関への受診が最善の対処法ですが、受診するまでの間に自分でできることもあります。
🔸 患部を清潔に保つ
感染を防ぐために、患部の周囲を清潔に保つことが大切です。ただし、強くこすったり刺激を与えたりすることは避け、やさしく洗うにとどめましょう。患部を触る前後には手洗いを行い、清潔な状態を保つよう心がけてください。
⚡ 患部を刺激しない
衣服や下着で患部が摩擦・圧迫されないように工夫しましょう。ガーゼや柔らかい布で患部を保護することも有効です。また、入浴時にも患部を強くこすることは避けてください。
🌟 温める・冷やすについて
炎症が起きているアテロームを温めることは、血流を増加させて炎症を悪化させる可能性があるため、原則として避けることが推奨されます。一方、冷やすことで一時的に痛みが和らぐことはありますが、根本的な解決にはなりません。冷やす場合は直接氷を当てず、タオルで包んで患部に当てるようにしましょう。
💬 市販の鎮痛剤の使用
痛みが強い場合、市販の鎮痛剤(イブプロフェンやアセトアミノフェンなど)を使用することで一時的に痛みを緩和させることができます。ただし、これはあくまでも対症療法であり、根本的な治療ではありません。鎮痛剤で痛みが和らいでも受診を怠ることのないようにしてください。また、既往症や服用中の薬がある方は、市販薬の使用前に薬剤師に相談することをおすすめします。
✅ できるだけ早く受診する
上記の対処はあくまでも応急処置です。アテロームに痛みが出た場合は、皮膚科、形成外科、または美容外科を受診してください。特に赤みや腫れが強い場合、発熱がある場合、痛みがどんどん強くなっている場合は、できるだけ早く受診することが重要です。
Q. アテロームの根本的な治療法はどのようなものですか?
アテロームの根本治療は外科手術による袋ごとの摘出です。炎症がない状態では傷跡が小さい「くり抜き法」が適用できる場合があります。炎症・感染がある場合はまず切開排膿や抗生物質で症状を鎮め、落ち着いてから摘出手術を行うのが一般的な流れです。

🎯 クリニックでの治療方法
アテロームの治療は、その状態(炎症の有無、感染の程度など)によって異なります。主な治療法を状態別に解説します。
📝 炎症・感染を起こしていない場合(通常のアテローム)
炎症や感染がない状態のアテロームは、外科的な切除手術が最も確実な治療法です。局所麻酔を行った後、メスで皮膚を切開し、袋(嚢胞壁)ごと内容物を摘出します。袋を完全に取り除くことができれば再発する可能性は低くなります。
手術の方法には大きく分けて「紡錘形切除法」と「くり抜き法(トレパン法)」の2種類があります。
紡錘形切除法は従来から行われてきた方法で、皮膚を紡錘形(ラグビーボール型)に切開してアテロームの袋ごと摘出します。大きいアテロームや炎症後のアテロームに適しています。切開線がやや長くなりますが、袋を確実に取り除くことができます。
くり抜き法(トレパン法)は近年広く普及している方法で、直径3〜4ミリメートル程度の小さな穴を開け、そこから内容物を取り出した後、袋を取り除く方法です。傷跡が小さくて済み、縫合が不要または最小限で済む場合が多いため、術後の負担が少なく、回復も早い傾向があります。炎症を起こしていないアテロームに特に適した方法です。
🔸 炎症・感染を起こしている場合
炎症や感染を起こしているアテロームの場合、まずは炎症を沈静化させることが優先されます。
膿が溜まっている場合は「切開排膿(せっかいはいのう)」という処置が行われます。これは局所麻酔下でメスを使って患部を切開し、溜まった膿を排出する処置です。切開排膿は根本的な治療ではなく、あくまでも急性症状を緩和するための処置です。炎症が治まった後に、改めてアテロームの袋ごと摘出する手術を行うことが推奨されます。
感染が起きている場合は、抗生物質(内服薬)が処方されることもあります。抗生物質によって細菌感染を抑制し、炎症を落ち着かせることができます。ただし、抗生物質だけではアテロームの袋が残るため、根本的な治療にはなりません。
炎症が完全に落ち着いた後(通常は数週間〜数カ月後)に、改めて袋ごと摘出する手術を行います。炎症後は袋と周囲の組織が癒着していることがあるため、炎症のない状態で手術を行うよりも技術的に難しくなることがあり、傷跡も大きくなる可能性があります。これがアテロームは早期に(炎症を起こす前に)治療することが望ましいとされる理由の一つです。
⚡ 手術後のケア
手術後は傷口を清潔に保ち、医師の指示に従ってケアを行うことが大切です。抜糸が必要な場合は通常1〜2週間後に行います。手術後はしばらく患部が痛んだり腫れたりすることがありますが、徐々に改善していきます。万が一、手術後に傷口が腫れてきた、膿が出てきた、痛みが強くなったという場合は、速やかにクリニックに連絡してください。
💡 治療を受けるべきタイミング
アテロームはいつ治療を受けるべきなのでしょうか。以下のような状況に当てはまる場合は、できるだけ早くクリニックを受診することをおすすめします。
🌟 痛みや赤みが出ている場合
前述の通り、アテロームに痛みや赤みが出ている場合は炎症や感染のサインです。この状態は自然に治ることはほとんどなく、放置すれば悪化します。できるだけ早く受診してください。
💬 アテロームが大きくなっている場合
以前より明らかにアテロームが大きくなっていると感じる場合は受診のサインです。大きくなったアテロームは炎症を起こすリスクが高まり、また手術の際の傷跡も大きくなりやすいため、小さいうちに治療することが望ましいです。
✅ 日常生活に支障をきたしている場合
痛みや不快感、あるいは見た目の問題で日常生活や仕事、精神面に影響が出ている場合は、積極的に治療を検討すべきです。アテロームは良性腫瘍ではありますが、生活の質を著しく下げているならば、治療によって改善を図ることは十分に正当な理由になります。
📝 顔や目立つ場所にある場合
顔や首など目立つ場所にアテロームがある場合、炎症を起こす前に治療することで、傷跡を最小限に抑えることができます。炎症後の手術は傷跡が残りやすくなるため、美容的な観点からも早期治療が勧められます。
🔸 自分ではアテロームかどうか判断できない場合
しこりができているが、それがアテロームなのか他の疾患なのか判断できない場合も受診することをおすすめします。自己診断は誤りを招くことがあり、別の疾患を見逃す可能性があります。専門家による診断を受けることが最も確実です。
Q. アテロームを放置し続けるとどうなりますか?
アテロームは自然に消えることはほぼなく、放置すると徐々に大きくなります。炎症や感染が進行すると、蜂窩織炎という重篤な皮膚感染症や、皮膚に瘻孔(穴)が生じるリスクがあります。また炎症後の手術は傷跡が残りやすいため、痛みが出た時点での早期受診が重要です。
📌 アテロームと間違えやすい他の疾患

皮膚の下のしこりがすべてアテロームというわけではありません。見た目や触感が似ていても、異なる疾患である可能性があります。自己判断せず、専門家に診てもらうことが重要なのはこのためです。主に間違えやすい疾患を以下に挙げます。
⚡ 脂肪腫(リポーマ)
脂肪腫は、皮膚の下に脂肪細胞が増殖してできる良性腫瘍です。アテロームと同様に皮膚の下にしこりとして感じられますが、脂肪腫はより柔らかく、押すと動く感触があります。痛みを伴わないことがほとんどですが、大きくなると圧迫感や違和感を生じさせることがあります。アテロームとの最大の違いは、袋状の構造を持たず、表面に開口部がない点です。
🌟 石灰化上皮腫
石灰化上皮腫(せっかいかじょうひしゅ)は、毛母(もうぼ)と呼ばれる毛の根元の細胞から発生する良性腫瘍で、内部が石灰化するため非常に硬いしこりとして触れられます。顔・頸部・上肢に多く見られ、特に若い世代に多い疾患です。アテロームとは異なり開口部がなく、石のように硬い点が特徴です。
💬 ガングリオン
ガングリオンは関節や腱鞘(けんしょう)の周囲にできる嚢腫で、内部にゼリー状の液体が詰まっています。手首の甲側に多く発生しますが、足首や指の関節にも見られます。アテロームに比べて表面がなめらかで、弾力のある半透明のしこりとして感じられます。
✅ リンパ節の腫れ
風邪やその他の感染症がある際、リンパ節が腫れてしこりのように触れることがあります。首・わきの下・鼠径部(そけいぶ)に多く見られます。感染症が治まると腫れが引くことが多いですが、長期間にわたって腫れが続く場合はリンパ腫などの可能性も否定できないため、専門家への受診が必要です。
📝 毛巣洞(もうそうどう)
毛巣洞は主に臀部の割れ目の近く(仙尾部)に発生する嚢胞性疾患で、毛が皮膚に刺さって嚢胞を形成したものです。炎症を起こすと強い痛みや腫れが生じ、アテロームの炎症と似た症状を呈することがあります。
これらの疾患はいずれも、専門家による視診・触診や、必要に応じて超音波検査・病理検査などを行うことで正確に診断できます。自分でしこりを触ってアテロームだと決めつけずに、必ず医療機関を受診して診断を受けることが大切です。
✨ アテロームを予防するために
アテロームの発生を完全に予防することは難しいとされていますが、以下のような生活習慣を心がけることで、アテロームのリスクを低減したり、炎症を起こすリスクを下げたりすることができると考えられています。
🔸 皮膚を清潔に保つ
毛穴のつまりがアテロームの発生に関係していることがあります。特に皮脂分泌が多い顔・背中・胸などは丁寧に洗浄することが大切です。ただし、洗いすぎや強くこすることは皮膚のバリア機能を損なうため逆効果になります。肌に合った洗浄料を使って、適切なスキンケアを行いましょう。
⚡ ニキビを適切にケアする
ニキビを自分でつぶしたり、跡が残るほど悪化させたりすることがアテローム形成の一因になることがあります。ニキビは皮膚科などで適切な治療を受けることが、アテロームの予防にもつながります。
🌟 外傷に注意する
外傷(切り傷・すり傷など)をきっかけにアテロームが形成されることがあります。ケガをした際は適切な処置を行い、傷口が清潔に治癒するように心がけましょう。
💬 免疫力を維持する
過労、睡眠不足、ストレスなどによって免疫力が低下すると、アテロームが炎症を起こしやすくなります。十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動など、基本的な健康管理を行うことが、アテロームの炎症予防にもつながります。
✅ 既にあるアテロームは早期に治療する
最も確実な予防策は、アテロームが炎症を起こす前に治療して取り除くことです。無症状でも気になるしこりがある場合は、一度専門家に診てもらい、必要であれば早期に手術で取り除くことを検討しましょう。炎症を起こす前の手術は、炎症後の手術に比べて傷跡が小さく、手術の難易度も低いため、患者さんの負担も軽くなります。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、アテロームに気づいていながらも「痛みが出るまで様子を見ていた」という患者様が多くいらっしゃいます。しかし、炎症や感染を起こしてしまうと治療の負担が大きくなるだけでなく、傷跡が残りやすくなるため、痛みのない段階での早期受診が何より大切です。気になるしこりがあれば、「まだ大丈夫」と自己判断せず、どうぞお気軽にご相談ください。」
🔍 よくある質問
アテロームが痛む主な原因は、炎症と細菌感染です。嚢胞の袋が破れると内容物が周囲の組織に漏れ出し、免疫系が異物として反応することで炎症が起きます。また、細菌が袋の内部に侵入すると膿が溜まり、強い痛みや腫れ、発熱などの症状が現れます。痛みはアテロームが悪化しているサインです。
絶対に行わないでください。自分で絞ると袋が破裂して炎症が悪化し、外部から細菌が侵入して感染リスクが高まります。また、袋そのものが残る限り必ず再発します。痛みが出た場合は患部を清潔に保ちながら、できるだけ早く皮膚科・形成外科を受診することが正しい対処法です。
根本的な治療は、外科手術による袋ごとの摘出です。炎症のない状態であれば、傷跡が小さく済む「くり抜き法」が適用できるケースもあります。炎症・感染がある場合はまず切開排膿や抗生物質で症状を落ち着かせ、その後に摘出手術を行うのが一般的です。アイシークリニック新宿院でも診療を行っております。
アテロームは自然に消えることはほとんどなく、放置すると徐々に大きくなります。炎症や感染が起きた状態で放置すると、蜂窩織炎という重篤な皮膚感染症に発展したり、皮膚に瘻孔(穴)ができたりするリスクがあります。また、炎症後の手術は傷跡が残りやすくなるため、早期受診が重要です。
自己判断はせず、専門家に診てもらうことをおすすめします。皮膚のしこりには、脂肪腫・石灰化上皮腫・ガングリオン・リンパ節の腫れなど、アテロームと見た目が似た別の疾患が多くあります。医師による視診・触診や超音波検査などで正確に診断できるため、気になるしこりがあればアイシークリニック新宿院へお気軽にご相談ください。
💪 まとめ
アテローム(粉瘤)は皮膚の下にできる良性の嚢胞性腫瘍で、通常は痛みを伴いませんが、炎症や感染を起こすと強い痛みや腫れ、熱感などの症状が現れます。アテロームが痛くなる原因は主に炎症と細菌感染であり、放置すると症状が悪化するリスクがあります。
痛みが出た場合に絶対に避けるべき行為は、自分でつぶしたり針を刺したりすることです。これらの行為は炎症や感染を悪化させ、症状をより深刻にする原因になります。正しい対処法は患部を清潔に保ちながら、できるだけ早く医療機関を受診することです。
アテロームの根本的な治療は手術による袋ごとの摘出であり、炎症を起こしていない状態での手術が最も安全で傷跡も最小限に抑えられます。炎症を起こしている場合はまず切開排膿や抗生物質による治療を行い、炎症が治まってから手術を行うことが一般的です。
皮膚の下に気になるしこりを感じたら、それがアテロームであるかどうかにかかわらず、早めに皮膚科・形成外科・美容外科を受診することをおすすめします。アイシークリニック新宿院では、アテロームをはじめとする皮膚の良性腫瘍に関するご相談・診療を行っております。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – アテローム(表皮嚢腫)の定義・症状・診断・治療方針に関する皮膚科専門学会の公式情報
- 日本形成外科学会 – 粉瘤(アテローム)の外科的切除手術(紡錘形切除法・くり抜き法)および炎症時の切開排膿処置に関する専門的情報
- 厚生労働省 – 皮膚疾患における医療機関受診の重要性、感染症(蜂窩織炎等)への対応および一般向け健康情報
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
