ワキガ治療の効果と持続期間|治療法別の違いと再発を防ぐポイントを解説

「ワキガ治療を受けたいけれど、効果はどのくらい続くのだろう」「治療を受けてもまた臭いが戻ってくるのではないか」このような不安を抱えている方は少なくありません。ワキガは適切な治療を受けることで改善が期待できますが、治療法によって効果の持続期間は大きく異なります。せっかく治療を受けるなら、できるだけ長く効果が続く方法を選びたいと考えるのは当然のことです。本記事では、ワキガの原因や各治療法の効果・持続期間について詳しく解説し、ご自身に合った治療法を選ぶための情報をお伝えします。

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📋 目次

  1. 🔍 ワキガとは?臭いが発生するメカニズム
  2. 💊 ワキガ治療の種類と特徴
  3. 📊 治療法別の効果と持続期間を徹底比較
  4. ⚠️ ワキガ治療の効果に影響する要因
  5. ✨ 治療後に効果を長持ちさせるためのセルフケア
  6. 🔄 ワキガが再発する原因と対処法
  7. 🏥 ワキガ治療を受ける際の注意点
  8. 👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
  9. ❓ よくある質問
  10. 📚 参考文献

🔍 ワキガとは?臭いが発生するメカニズム

この章では、ワキガの原因と臭いが発生する仕組みを詳しく解説します。正しい知識が治療選択の第一歩です。

ワキガ(腋臭症)は、脇の下から特有の強い臭いが発生する状態を指します。日本人の約10〜15%がワキガ体質といわれており、決して珍しい症状ではありません。ワキガの原因を正しく理解することで、なぜ治療が必要なのか、どのような治療法が効果的なのかを把握することができます。

🦠 アポクリン汗腺が臭いの原因

人間の体には、エクリン汗腺とアポクリン汗腺という2種類の汗腺があります。エクリン汗腺は全身に分布し、主に体温調節のために水分を多く含んだサラサラとした汗を分泌します。一方、アポクリン汗腺は脇の下や耳の中、乳輪周囲、陰部などの限られた部位に存在し、タンパク質や脂質、アンモニアなどを含む粘り気のある汗を分泌します。

アポクリン汗腺から分泌された汗自体は、実はほとんど無臭です。しかし、この汗に含まれる成分が皮膚表面に存在する常在菌によって分解されると、独特の臭いを発する物質が生成されます。ワキガ体質の方はアポクリン汗腺の数が多く、サイズも大きいため、分泌される汗の量が多くなり、結果として強い臭いが発生しやすくなります。

👨‍👩‍👧‍👦 ワキガになりやすい人の特徴

ワキガは遺伝的な要因が大きく関係しています。両親のどちらかがワキガ体質の場合、子どもがワキガになる確率は約50%、両親ともにワキガ体質の場合は約80%といわれています。また、耳垢が湿っている(飴耳タイプ)の方は、アポクリン汗腺が発達している傾向があり、ワキガ体質である可能性が高いとされています。

ワキガの症状は思春期頃から現れ始めることが多く、これはホルモンバランスの変化によってアポクリン汗腺の活動が活発になるためです。女性の場合は生理周期や妊娠、更年期などのホルモン変動によって臭いの強さが変化することもあります。

🔸 ワキガと多汗症の違い

ワキガと多汗症は混同されやすいですが、原因となる汗腺が異なります。ワキガはアポクリン汗腺からの分泌物が原因で臭いが発生するのに対し、多汗症はエクリン汗腺からの過剰な発汗が問題となります。ただし、ワキガ体質の方が同時に多汗症を併発していることも少なくありません。汗の量が多いと、アポクリン汗腺からの分泌物も広範囲に拡散されやすくなるため、臭いがより強く感じられることがあります。

💊 ワキガ治療の種類と特徴

ワキガ治療には切らない治療から手術まで、様々な選択肢があります。それぞれの特徴を理解して、最適な治療法を選びましょう。

ワキガの治療法は大きく分けて、保存的治療(切らない治療)と外科的治療(手術)の2種類があります。それぞれにメリット・デメリットがあり、症状の程度やライフスタイル、希望する効果の持続期間などによって最適な治療法は異なります。

✨ 保存的治療(切らない治療)

保存的治療は、メスを使わずに行う治療法です。ダウンタイムが短く、体への負担が少ないのが特徴ですが、効果の持続期間は限定的なものが多いです。

📌 制汗剤・デオドラント製品は最も手軽な対策法です。市販品から医療用の塩化アルミニウム製剤まで様々な種類があります。塩化アルミニウム製剤は汗腺の出口を一時的に塞ぐことで発汗を抑制し、軽度のワキガには一定の効果があります。ただし、根本的な治療ではないため、継続的な使用が必要です。

💉 ボトックス注射(ボツリヌストキシン注射)は、ボツリヌス菌が産生する毒素を精製した薬剤を脇の下に注射する治療法です。神経と汗腺の間の信号伝達をブロックすることで、エクリン汗腺からの発汗を抑制します。注射だけで完了するため施術時間が短く、翌日から日常生活に戻れるのがメリットです。

🌊 ミラドライマイクロ波を照射して汗腺を破壊する治療法です。皮膚を切開せずに行えるため、傷跡が残りにくく、ダウンタイムも比較的短いのが特徴です。エクリン汗腺とアポクリン汗腺の両方に作用するため、ワキガと多汗症の両方に効果が期待できます。

🔪 外科的治療(手術)

外科的治療はアポクリン汗腺を直接除去する方法で、根本的な治療が可能です。効果の持続期間が長いのが最大のメリットですが、傷跡が残る可能性やダウンタイムが長いというデメリットもあります。

🏥 剪除法(せんじょほう)は現在最も一般的に行われている手術法です。脇の下を3〜5cm程度切開し、皮膚の裏側からアポクリン汗腺を直接目で確認しながら切除していきます。医師が直視下で汗腺を除去するため、高い治療効果が期待できます。健康保険が適用される場合もあります。

皮下組織削除法(クワドラカット法)は、小さな切開口から特殊な器具を挿入し、皮下組織とともに汗腺を削り取る方法です。剪除法に比べて傷跡が小さくて済みますが、汗腺を直接確認しながら除去するわけではないため、取り残しのリスクがあります。

🌀 吸引法は、小さな切開口からカニューレ(細い管)を挿入し、脂肪吸引と同様の原理で汗腺を吸い出す方法です。傷跡が目立ちにくいのがメリットですが、アポクリン汗腺の除去率が低くなりやすく、効果が不十分になることがあるます。


🔪 外科的治療(手術)

📊 治療法別の効果と持続期間を徹底比較

最も重要な疑問「効果はどのくらい続くの?」について、各治療法の持続期間を詳しく解説します。

ワキガ治療を検討する際に最も気になるのが、効果がどのくらい続くのかという点ではないでしょうか。ここでは、各治療法の効果の持続期間と特徴について詳しく解説します。

💉 ボトックス注射の効果と持続期間

ボトックス注射の効果は通常、施術後2〜3日で現れ始め、1〜2週間程度で最大の効果を実感できます。効果の持続期間は個人差がありますが、一般的に4〜6か月程度とされています。体質や生活習慣、注入量などによっては3か月程度で効果が薄れる方もいれば、8か月以上持続する方もいます。

ボトックス注射は主にエクリン汗腺に作用するため、発汗量を減らすことで臭いの拡散を抑える効果があります。ただし、アポクリン汗腺自体を破壊するわけではないため、ワキガの根本的な治療にはなりません。軽度〜中等度のワキガの方や、手術を避けたい方に適した選択肢です。効果を維持するためには、年に2〜3回の定期的な施術が必要になります。

🌊 ミラドライの効果と持続期間

ミラドライは1回の治療で汗腺を破壊するため、効果は半永久的に持続するとされています。臨床研究では、治療後12か月の時点で約70〜80%の発汗減少効果が維持されていると報告されています。破壊された汗腺は再生しないため、一度得られた効果は基本的に持続します。

ただし、治療で破壊しきれなかった汗腺が残っている場合や、思春期など成長期に治療を受けた場合は、残存する汗腺が活発になることで効果が減弱したように感じることがあるます。また、約20〜30%の汗腺は1回の治療で完全に破壊されないこともあるため、より高い効果を求める場合は2回目の治療を検討することもあります。

ミラドライの効果実感には個人差があり、施術直後から効果を感じる方もいれば、腫れが落ち着く2〜3週間後に実感する方もいます。最終的な効果判定は施術後3か月程度経ってから行うことが推奨されています。

🔪 剪除法(手術)の効果と持続期間

剪除法はアポクリン汗腺を直接切除するため、最も確実で長期的な効果が期待できます適切に行われた手術であれば、効果は永続的とされています。アポクリン汗腺の除去率は約80〜95%といわれており、多くの患者さんが手術後に臭いの大幅な軽減を実感しています。

手術の効果は通常、術後の腫れや内出血が落ち着く1〜3か月後に評価できます傷跡の状態が安定するまでには6か月〜1年程度かかることもあります。剪除法は医師の技術によって結果が左右されやすい治療法でもあるため、経験豊富な医師による施術を受けることが重要です。

📋 各治療法の比較表

治療法を選択する際の参考として、各治療法の特徴を比較してみましょう。

🔸 ボトックス注射施術時間が約15〜30分と短く、ダウンタイムもほとんどありません。費用は両脇で約5〜10万円程度で、効果の持続期間は4〜6か月です。手軽に受けられる反面、定期的な施術が必要になります。

🔸 ミラドライ施術時間が約60〜90分で、ダウンタイムは1週間程度です。費用は両脇で約25〜40万円程度と高めですが、効果は半永久的に持続します。傷跡が残らず、1回の治療で長期的な効果が得られるのが魅力です。

🔸 剪除法施術時間が約60〜120分で、ダウンタイムは2〜4週間程度かかります。保険適用の場合は約5万円程度(3割負担)、自費の場合は約30〜50万円程度です。効果は永続的で最も確実ですが、傷跡が残る可能性があります。

⚠️ ワキガ治療の効果に影響する要因

同じ治療を受けても個人差が生じる理由を知って、より確実な効果を得られる治療選択をしましょう。

同じ治療を受けても、効果の現れ方や持続期間には個人差があります。ここでは、ワキガ治療の効果に影響を与える主な要因について解説します。

📊 症状の重症度

ワキガの症状が重度の方は、アポクリン汗腺の数が多く、サイズも大きい傾向があります。そのため、軽度の方と比べて同じ治療を受けても効果が現れにくかったり、持続期間が短くなったりすることがあります。重度のワキガの場合は、より根本的な治療法である手術が推奨されることが多いです。

また、ボトックス注射やミラドライなどの切らない治療では、重度のワキガに対しては効果が不十分になることがあります。治療前のカウンセリングで症状の程度を正確に評価し、適切な治療法を選択することが重要です。

👶 年齢と成長段階

思春期や成長期に治療を受けた場合、まだ発達途中のアポクリン汗腺が治療後に活発化し、効果が減弱したように感じることがあります。一般的に、成長がほぼ完了する18歳以降に治療を受けることが推奨されます。ただし、症状による精神的苦痛が大きい場合は、成長期であっても治療を検討することがあります。

年齢を重ねるとアポクリン汗腺の活動は徐々に低下する傾向があり、加齢とともにワキガの症状が軽減することもあります。しかし、これは個人差が大きく、年齢に関係なく症状が続く方もいます。

🌙 ホルモンバランスの変化

女性の場合、生理周期や妊娠、出産、更年期などによるホルモンバランスの変化が、ワキガの症状に影響を与えることがあります。治療後に一時的に症状が改善しても、ホルモンバランスの変化によって再び臭いが気になるようになることがあります。

特に妊娠中や授乳中はホルモンの影響で発汗量が増加し、臭いが強くなることがあります。このような時期に治療を受けても効果が実感しにくい場合があるため、ホルモンバランスが安定してから治療を受けることが望ましいでしょう。

🍽️ 生活習慣の影響

食生活や運動習慣、ストレスレベルなどの生活習慣も、ワキガの症状に影響を与えます肉類や乳製品、香辛料を多く摂取する食生活は、アポクリン汗腺からの分泌物の成分に影響し、臭いを強くする可能性があります。また、過度なストレスや睡眠不足は自律神経のバランスを乱し、発汗量を増加させることがあります。

治療を受けた後も、これらの生活習慣を改善することで、より良い効果を維持することができます。治療だけに頼るのではなく、日常生活でのセルフケアも併せて行うことが大切です。

✨ 治療後に効果を長持ちさせるためのセルフケア

治療効果を最大化し、長持ちさせるための日常ケアのコツをお伝えします。小さな習慣の積み重ねが大きな違いを生み出します。

ワキガ治療の効果を最大限に発揮し、長持ちさせるためには、治療後の適切なセルフケアが欠かせません。ここでは、日常生活で実践できるケア方法をご紹介します。

🧽 清潔を保つ

ワキガの臭いは、アポクリン汗腺からの分泌物が皮膚の常在菌によって分解されることで発生します。したがって、脇の下を清潔に保つことで、臭いの発生を抑制することができます。毎日の入浴やシャワーで脇の下をしっかり洗い、汗をかいたらこまめに拭き取るようにしましょう。

📌 殺菌成分が配合された石鹸やボディソープを使用することで、臭いの原因となる細菌の繁殖を抑えることができます。ただし、洗いすぎは皮膚のバリア機能を低下させ、かえって臭いが強くなることもあるため、適度な洗浄を心がけてください。

🧴 制汗剤・デオドラント製品の活用

治療後も制汗剤やデオドラント製品を併用することで、より確実に臭いを抑えることができます。特にボトックス注射などの効果が徐々に薄れてくる時期には、制汗剤を使用することで臭いの発生を最小限に抑えられます。

制汗剤は汗の分泌を抑える効果があり、デオドラント製品は臭いの原因となる細菌の繁殖を抑制する効果があります。両方の効果を持つ製品も多く販売されています。朝の外出前や入浴後など、清潔な状態の肌に使用するのが効果的です。

👕 衣類の選び方と管理

通気性の良い素材の衣類を選ぶことで、汗の蒸発を促進し、蒸れによる細菌の繁殖を抑えることができます綿や麻などの天然素材や、吸汗速乾機能のある素材がおすすめです。ポリエステルなどの化学繊維は、臭いを吸収しやすく落ちにくい傾向があります。

🧺 汗をかいた衣類はできるだけ早く洗濯し、臭いの原因となる細菌や皮脂を落としましょう。洗濯の際は、漂白剤や酸素系漂白剤を適量使用することで、より効果的に臭いを除去できます。

🥗 食生活の見直し

食事の内容は体臭に影響を与えます肉類や乳製品、にんにく、玉ねぎなどの刺激の強い食品は、アポクリン汗腺からの分泌物の臭いを強くすることがあります。これらの食品を完全に避ける必要はありませんが、摂取量を控えめにすることで臭いの軽減につながることがあります。

一方、野菜や果物、海藻類などの食物繊維が豊富な食品や、抗酸化作用のある食品を積極的に摂取することで、体内の老廃物の排出を促進し、体臭の軽減に役立つとされています。また、十分な水分摂取も重要です。

🧘 ストレス管理

精神的なストレスや緊張は、自律神経系を刺激し、発汗を増加させます。特に緊張した場面での「冷や汗」は、アポクリン汗腺からの分泌も伴うことがあり、臭いの原因となります。日常的にストレス管理を心がけ、リラックスできる時間を設けることが大切です。

💆‍♀️ 深呼吸やヨガ、瞑想などのリラクゼーション法は、ストレス軽減に効果的です。また、十分な睡眠をとることも、自律神経のバランスを整えるために重要です。

🔄 ワキガが再発する原因と対処法

治療後の再発を防ぐための知識と、万が一再発した場合の対処法をしっかり押さえておきましょう。

ワキガ治療を受けた後、しばらくは効果を実感していたのに、再び臭いが気になるようになったというケースがあります。ここでは、ワキガが再発する原因と、その対処法について解説します。

⚠️ 再発の主な原因

ボトックス注射の場合、効果が時間の経過とともに薄れるのは予想される現象であり、厳密には「再発」ではなく「効果の終了」です。ボトックスの成分は体内で徐々に分解されるため、定期的な再施術が必要になります。

ミラドライや手術の場合、治療で除去しきれなかったアポクリン汗腺が残存していると、それらが活動することで再び臭いが発生することがあります。特に重度のワキガの方は、1回の治療では十分な効果が得られないこともあります。また、思春期など成長期に治療を受けた場合、治療後に発達した汗腺が新たに活動を始めることもあります

💡 粉瘤(ふんりゅう)という皮膚の下にできる良性腫瘍も、手術で完全に袋ごと摘出しなければ再発するリスクがあります。ワキガの手術でも同様に、アポクリン汗腺を完全に除去できているかどうかが、再発の有無に大きく影響します。粉瘤の治療について詳しく知りたい方は「粉瘤が再発する原因とは?繰り返さないための治療法と予防策を解説」もご参照ください。

🔧 再発した場合の対処法

治療後に再び臭いが気になるようになった場合は、まず治療を受けた医療機関を再受診することをおすすめします。再発の原因を正確に評価し、適切な追加治療を検討することができます。

📌 ボトックス注射で効果が不十分だった場合は、注入量の調整や、ミラドライ・手術へのステップアップを検討することがあります。

📌 ミラドライで効果が不十分だった場合は、2回目のミラドライ治療や、手術への切り替えが選択肢となります。

📌 手術で再発した場合は、再手術やミラドライの追加治療を検討することがあります。

🛡️ 再発を防ぐためのポイント

再発を防ぐためには、まず自分のワキガの症状の程度を正確に把握し、それに見合った治療法を選択することが重要です。軽度のワキガであればボトックス注射やミラドライでも十分な効果が得られますが、中等度〜重度のワキガの場合は、より確実な効果が期待できる手術を検討することも大切です。

また、治療を受ける医療機関や医師の選択も重要です。ワキガ治療の経験が豊富で、複数の治療法に対応できる医療機関を選ぶことで、自分に最適な治療を受けることができます。治療後のフォローアップ体制が整っている医療機関であれば、万が一再発した場合も適切な対応を受けることができます。

🏥 ワキガ治療を受ける際の注意点

治療を受ける前に必ず知っておきたい重要なポイントをまとめました。失敗しない治療選択のための必読情報です。

ワキガ治療を検討している方が、治療を受ける前に知っておきたい注意点をまとめました。

⏰ 治療のタイミング

ワキガ治療のベストタイミングは、成長がほぼ完了する18歳以降とされています。成長期に治療を受けると、治療後に新たに発達したアポクリン汗腺が活動を始め、効果が減弱する可能性があるためです。ただし、症状による精神的苦痛が大きく、日常生活や学校生活に支障をきたしている場合は、成長期であっても治療を検討することがあります

また、女性の場合は妊娠中や授乳中の治療は避けた方が良いでしょう。ホルモンバランスの変化により症状が変動しやすく、治療効果の判定が難しいためです。妊娠・授乳を終え、ホルモンバランスが安定してから治療を受けることをおすすめします。

🛌 ダウンタイムの確保

治療法によってダウンタイム(回復期間)は異なります

ボトックス注射ほとんどダウンタイムがなく、翌日から通常の生活に戻れます

ミラドライ1週間程度の腫れや痛みがあり、激しい運動は2週間程度控える必要があります

手術の場合は2〜4週間程度のダウンタイムがあり、傷跡の安静を保つために腕の動きに制限が生じます

治療を受ける際は、仕事や学校、予定されているイベントなどを考慮し、十分なダウンタイムを確保できる時期を選びましょう

💰 費用と保険適用

ワキガ治療の費用は、治療法や医療機関によって大きく異なりますボトックス注射とミラドライは基本的に自費診療となりますが、剪除法(手術)は症状の程度によっては健康保険が適用される場合があります

🚨 重要保険適用を受けるためには、医師の診断で「腋臭症」と認められる必要があります。保険適用の場合、3割負担で約5万円程度で手術を受けることができます。ただし、保険適用の有無は医療機関によって判断が異なることもあるため、事前に確認しておくことが大切です。

⚠️ リスクと副作用

どのような治療にも一定のリスクや副作用があります

🔸 ボトックス注射では、注射部位の痛みや腫れ、内出血などが起こることがあります。まれに、注射部位周辺の筋力低下や過剰な発汗抑制による代償性発汗(他の部位からの発汗増加)が起こることもあります。

🔸 ミラドライでは、施術後の腫れや痛み、しびれ、皮膚の硬結(しこり)などが起こることがあります。多くの場合、これらの症状は数週間〜数か月で改善しますが、まれに長期間続くこともあります。

🔸 手術では、傷跡が残る可能性、感染症、血腫(血液の溜まり)、皮膚壊死、腕のしびれなどのリスクがあります。また、手術後に傷跡が目立ったり、ケロイド状になったりすることもあります。傷跡を最小限に抑えるためには、術後のケアが重要です。手術後の傷跡について詳しくは「粉瘤の手術で傷跡は残らない?目立たない治療法と術後ケアを解説」も参考になります。

🔍 医療機関の選び方

ワキガ治療の結果は、医療機関や担当医師の技術・経験に大きく左右されます。治療を受ける医療機関を選ぶ際は、以下のポイントを参考にしてください。

まず、ワキガ治療の実績が豊富な医療機関を選ぶことが重要です。複数の治療法に対応しており、症状の程度に応じて最適な治療法を提案してくれる医療機関が望ましいです。カウンセリングでは、治療内容やリスク、費用について丁寧に説明してくれるかどうかも確認しましょう。

また、治療後のフォローアップ体制も重要なポイントです。万が一効果が不十分だった場合や、合併症が生じた場合に、適切な対応をしてくれる医療機関を選びましょう。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

💡 高桑康太医師(当院治療責任者)より

「当院でワキガ治療のご相談に来られる患者さんは、20代から40代の方が中心です。特に春先から夏にかけて、薄着になる季節を前に相談に来られる方が増える傾向があります。患者さんのお悩みとして多いのは、『市販のデオドラント製品では効果が実感できない』『周囲に臭いで迷惑をかけていないか不安』といった内容です。治療法の選択にあたっては、症状の程度だけでなく、ダウンタイムがどのくらい取れるか、傷跡への懸念、ご予算など、患者さん一人ひとりの状況を詳しくお伺いした上でご提案しています。最近は切らない治療を希望される方が例年より約15%増加しており、ミラドライへの関心が高まっていると感じています。治療後に『もっと早く相談すればよかった』とおっしゃる患者さんも多く、臭いの悩みを抱えている方は、まずはお気軽にご相談いただければと思います。」

❓ よくある質問

ワキガ治療は何歳から受けられますか?

一般的に、成長がほぼ完了する18歳以降での治療が推奨されます。成長期に治療を受けると、治療後に発達したアポクリン汗腺が新たに活動を始め、効果が減弱する可能性があるためです。ただし、症状による精神的苦痛が大きく、日常生活に支障をきたしている場合は、成長期であっても治療を検討することがあります。まずは医師に相談し、個々の状況に応じた判断を仰ぐことをおすすめします。

ボトックス注射とミラドライはどちらが効果的ですか?

効果の持続期間で比較すると、ミラドライの方が長期的な効果が期待できます。ボトックス注射は4〜6か月程度で効果が薄れるため定期的な再施術が必要ですが、ミラドライは汗腺を破壊するため効果は半永久的に持続します。一方、費用面ではボトックス注射の方が1回あたりの費用は低く抑えられます。軽度のワキガで手軽に治療を始めたい方はボトックス注射、1回の治療で長期的な効果を得たい方はミラドライが適しています。

ワキガ手術の傷跡は目立ちますか?

剪除法の場合、脇のシワに沿って切開するため、傷跡は比較的目立ちにくい位置にできます。傷跡の状態は個人差がありますが、通常6か月〜1年程度で落ち着き、薄いピンク色から白い線状になっていきます。ただし、体質によってはケロイド状になったり、傷跡が目立つ場合もあります。傷跡を最小限に抑えるためには、術後のケアをしっかり行うことが重要です。傷跡が気になる方は、切らない治療法であるミラドライも選択肢として検討できます。

ワキガ治療後にすぐ仕事に復帰できますか?

治療法によって復帰までの期間は異なります。ボトックス注射はダウンタイムがほとんどなく、施術当日から通常の生活に戻れます。ミラドライは腫れや痛みが1週間程度続きますが、デスクワークであれば翌日から復帰可能なことが多いです。激しい運動や腕を上げる動作は2週間程度控える必要があります。手術の場合は2〜4週間程度のダウンタイムがあり、特に最初の1週間は安静が必要です。仕事内容によっては長期の休暇が必要になることもあります。

ワキガ治療に健康保険は使えますか?

剪除法(手術)については、医師の診断で「腋臭症」と認められた場合、健康保険が適用される可能性があります。保険適用の場合、3割負担で約5万円程度で手術を受けることができます。ただし、保険適用の可否は医療機関によって判断が異なることもあるため、事前に確認が必要です。一方、ボトックス注射やミラドライは基本的に自費診療となります。費用面で不安がある方は、カウンセリング時に詳しく相談することをおすすめします。

ワキガ治療で多汗症も改善しますか?

治療法によって異なります。ボトックス注射は主にエクリン汗腺に作用するため、多汗症の治療に効果的です。ミラドライはエクリン汗腺とアポクリン汗腺の両方を破壊するため、ワキガと多汗症の両方に効果が期待できます。剪除法は主にアポクリン汗腺を除去する手術ですが、周囲のエクリン汗腺も一部除去されるため、発汗量が減少することもあります。ワキガと多汗症の両方でお悩みの方は、両方に効果のある治療法を選択することをおすすめします。


📚 参考文献

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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