
夏から秋にかけて、川や山などのアウトドアで活動していると、気づかないうちに小さな虫に刺されていることがあります。その後、数時間から翌日にかけて患部がひどく腫れ上がり、強烈なかゆみや痛みに悩まされた経験はないでしょうか。これはブヨ(ブユ・ブト)によって刺された可能性が高いです。蚊と比べてあまり知名度が高くないため、「なぜこんなに腫れるの?」「どう対処すればいいの?」と戸惑う方も少なくありません。本記事では、ブヨとはどのような虫なのか、刺されたときの症状、応急処置の方法、そして医療機関での治療法まで、詳しく解説します。
目次
- ブヨとはどのような虫か
- ブヨに刺される時期・場所・時間帯
- ブヨに刺されたときの症状
- 蚊の刺されとの違い
- ブヨに刺されたときの応急処置
- やってはいけない対処法
- 病院・クリニックでの治療法
- 何科を受診すればいいか
- ブヨに刺されないための予防策
- まとめ
この記事のポイント
ブヨに刺されると翌日以降に強い腫れ・かゆみが1〜2週間続く場合がある。応急処置は流水洗浄・冷却・ステロイド配合薬の使用が基本で、症状が重い場合は皮膚科受診が必要。予防には虫よけ剤と肌の露出を抑えることが有効。
🎯 ブヨとはどのような虫か
ブヨは、双翅目(ハエ目)のブユ科に属する小型の昆虫です。地域によって「ブユ」「ブト」「ブヨ」など、さまざまな呼び方があります。体長は約2〜5mmほどで、見た目は小さなハエや蚊に似ており、肉眼ではなかなか識別が難しい虫です。
ブヨは世界に約2,000種以上が存在しており、日本国内でも約60種以上が確認されています。そのうち、人を刺すのは主にメスのブヨです。メスは産卵のためにたんぱく質を必要とし、動物や人間の血液を吸血します。蚊が皮膚を針のように刺して吸血するのに対し、ブヨは皮膚を噛み切って傷口を作り、そこから流れ出る血を舐め取る「咬刺型」の吸血を行います。この違いが、刺されたあとの症状の強さにも大きく関係しています。
ブヨの幼虫は清流の石の表面などに生息しており、水質のきれいな環境を好みます。成虫は主に清流付近や山間部の湿地帯、渓谷沿いなどに多く見られます。「川遊びや登山をしていたら刺された」という声が多いのはこのためです。
ブヨは感染症(マラリアや日本脳炎など)を媒介することはほとんどありませんが、刺されたときに注入される唾液成分によって強いアレルギー反応を引き起こすことが特徴です。この唾液成分には、血液の凝固を防ぐ抗凝固物質や、アレルギー反応を誘発するさまざまな物質が含まれており、それが激しいかゆみや腫れの原因となっています。
Q. ブヨとはどのような虫で、蚊とどう違うの?
ブヨは体長2〜5mmの小型昆虫で、皮膚を噛み切って血を舐め取る「咬切型」の吸血を行います。蚊が針で刺すのとは異なり、皮膚へのダメージが大きく、唾液成分が強いアレルギー反応を引き起こすため、刺されたあとの症状が蚊よりも激しくなる特徴があります。
📋 ブヨに刺される時期・場所・時間帯
ブヨが活発に活動する時期は、主に春から秋にかけてです。特に5月〜10月の気温が上がる時期に多く見られますが、種類によっては春先や秋口にも活動するものがいます。気温が15〜25度程度の比較的涼しい環境を好むため、夏の山岳地帯や渓谷などでは8月でも活発に活動することがあります。
ブヨが多く生息する場所としては、以下のような環境が挙げられます。
- 山間の清流や渓谷沿い
- 滝や水辺の近く
- 湿地帯や湿気の多い森林
- キャンプ場(川沿いのもの)
- 農村部の田んぼや用水路付近
活動が活発になる時間帯は、朝方(日の出から2〜3時間)と夕方(日の入り前後)の薄暗い時間帯です。日中の強い日差しや高温を避ける傾向があるため、昼間の炎天下では活動が弱まります。キャンプや川遊びで早朝や夕方に外にいると、特に刺されやすい状況になります。
また、ブヨは皮膚が露出している部分を好んで攻撃します。特に足首や手首、手の甲、耳のうしろ、首筋など、衣類で覆われていない部分が刺されやすいとされています。靴下の上からでも刺されることがあるほど、口の力は強いと言われています。
💊 ブヨに刺されたときの症状
ブヨに刺されたときの症状には、刺された直後から数時間後、そして数日後にかけて段階的な変化があります。それぞれの症状について詳しく見ていきましょう。
🦠 刺された直後〜数時間後の症状
ブヨに刺された直後は、蚊と異なりほとんど痛みやかゆみを感じないことが多いです。これはブヨの唾液に含まれる麻酔作用を持つ物質のためで、刺されていることに気づかないまま複数箇所を刺されてしまうケースも多くあります。
刺されてから数時間が経過すると、徐々に患部に変化が現れてきます。最初に感じるのは小さな赤みやヒリヒリとした感覚です。やがて患部を中心に腫れが始まり、かゆみが出てきます。この時点での見た目は、まだ虫刺されとして珍しいものではありません。
👴 翌日から数日後の症状
ブヨ刺されの特徴的な症状が出てくるのは、刺されてから翌日以降です。多くの場合、翌朝目が覚めると患部が大きく腫れ上がっており、強烈なかゆみと灼熱感を伴っています。この腫れは局所的なものに留まらず、足首を刺された場合は足全体が腫れ上がることもあり、「象の足のよう」と表現されるほど極端に腫脹することもあります。
腫れや赤みに加えて、以下のような症状が現れることがあります。
- 患部の熱感(熱を持ったような感覚)
- 水疱(水ぶくれ)の形成
- 患部の硬化(しこり状になる)
- リンパ管炎(赤い線が走るように見える)
- 発熱や倦怠感(重篤な場合)
症状が強い場合、腫れや強いかゆみが1〜2週間以上続くこともあります。また、かきむしることで細菌の二次感染が起こり、とびひ(伝染性膿痂疹)や蜂窩織炎(ほうかしきえん)に発展するリスクもあります。
🔸 アレルギー反応(アナフィラキシー)
稀なケースではありますが、ブヨに刺されることで全身性のアレルギー反応(アナフィラキシー)が起こる可能性があります。アナフィラキシーの症状としては、じんましん、呼吸困難、血圧低下、意識障害などがあります。このような全身症状が現れた場合は、迷わず救急車を呼ぶか、すぐに医療機関を受診してください。
また、ブヨに繰り返し刺されることでアレルギー反応が強くなっていく傾向があります。初めて刺されたときと比べ、2回目、3回目と刺されるたびに症状が重くなる方もいます。一方、非常に多くの回数刺されることで免疫が形成され、症状が軽減するケースもあります。
Q. ブヨに刺されやすい時期・場所・時間帯は?
ブヨは主に5〜10月に活発で、山間の清流や渓谷、キャンプ場(川沿い)などの水辺に多く生息します。活動が最も盛んな時間帯は早朝(日の出から2〜3時間)と夕方(日の入り前後)です。川遊びや登山をする際は、特にこの時間帯に注意が必要です。
🏥 蚊の刺されとの違い
ブヨと蚊は、どちらも吸血する虫ですが、刺され方や症状には大きな違いがあります。この違いを理解しておくことで、ブヨに刺されたと早期に判断し、適切な対処をとることができます。
まず、吸血の方法が根本的に異なります。蚊は細長い口吻(こうふん)を皮膚に刺し込んで吸血するため、傷口は点状で小さなものです。一方、ブヨは鋭い口器で皮膚を噛み切って傷口を作り、そこに唾液を注入しながら流れ出た血を舐め取ります。この「咬切型」の吸血方法により、皮膚へのダメージが大きくなります。
症状の現れ方にも違いがあります。蚊に刺されると、多くの場合すぐにかゆみや赤みが現れ、数日で落ち着きます。これに対してブヨの場合は、刺された直後は無症状または軽微な刺激しか感じないことが多く、数時間後から翌日にかけて急激に症状が悪化します。
蜂ヨの場合は腫れが非常に大きく広範囲に及ぶことがあり、1週間〜2週間以上症状が持続することも珍しくありません。
また、傷口を見ることで判断する手がかりになることもあります。ブヨに刺されると、患部の中心に点状の出血点や小さな傷(咬み跡)が確認できることがあります。蚊の場合は傷口がほとんど目立ちません。
⚠️ ブヨに刺されたときの応急処置
ブヨに刺されたことに気づいたら、できるだけ早く適切な応急処置を行うことが重要です。早期の対処により、症状の悪化をある程度抑えることができます。
💧 1. まず流水で洗い流す
刺されたことに気づいたら、まず流水で患部をよく洗い流しましょう。ブヨの唾液成分や汚れを物理的に洗い落とすことで、アレルギー反応や感染のリスクを軽減できます。石けんを使って優しく洗浄することも効果的です。
✨ 2. ポイズンリムーバーを使用する(アウトドアの場合)
アウトドア用品として販売されているポイズンリムーバー(毒液吸引器)は、刺された直後に使用することで、傷口から毒素や唾液成分を吸い出すことができます。使用タイミングが早ければ早いほど効果が高いとされています。アウトドア活動に出かける際は、携帯しておくと安心です。ただし、時間が経ってから使用しても効果は限定的です。
📌 3. 冷やす(アイシング)
患部を冷やすことで、炎症反応の拡大を抑え、かゆみや痛みを一時的に和らげることができます。保冷剤や氷を清潔なタオルやビニール袋に入れ、患部に当てます。直接肌に氷を当てると凍傷の危険があるため、必ず布などで包んでから使用してください。1回あたり15〜20分を目安に冷やし、肌が赤くなりすぎたり感覚がなくなる前に外しましょう。
▶️ 4. 市販のかゆみ止め薬を使用する
ドラッグストアで購入できる市販のかゆみ止め薬(虫刺され用の塗り薬)を使用することで、かゆみをある程度抑えることができます。成分としては、ステロイド(副腎皮質ホルモン)配合のものや抗ヒスタミン薬配合のものが一般的です。ブヨ刺されのような強い炎症には、ステロイド配合のものが比較的効果的とされています。ただし、市販薬で対処しきれない場合は、速やかに医療機関を受診することをおすすめします。
🔹 5. かきむしらないようにする
かゆみが強くても、患部をかきむしることは絶対に避けましょう。かきむしることで皮膚バリアが壊れ、細菌感染のリスクが高まります。また、皮膚の損傷が広がることで、より強い炎症反応が起こったり、傷跡(色素沈着)が残りやすくなったりします。爪を短く切っておくことや、就寝中にかいてしまわないよう患部に包帯や絆創膏を当てておくことも一つの方法です。
Q. ブヨに刺されたときの正しい応急処置は?
ブヨに刺されたら、まず流水と石けんで患部を優しく洗い流します。次に清潔なタオルや保冷剤で15〜20分ほど冷やし、炎症を抑えます。アウトドア中はポイズンリムーバーを早めに使用することも有効です。その後、ステロイド配合の市販かゆみ止め薬を塗り、患部をかきむしらないよう注意しましょう。
🔍 やってはいけない対処法
ブヨに刺されたときに、民間療法や誤った知識から行ってしまいがちな対処法の中には、症状を悪化させる可能性のあるものがあります。以下の行為はできるだけ避けるようにしましょう。
📍 患部を熱いお湯やライターの火で温める
「熱で毒素を変性させる」という理由から、患部を熱湯やライターの熱で温める方法がインターネット上などで紹介されることがあります。確かに、アレルギー物質の中には熱で変性するものもありますが、これを実施するためには60〜70度以上の高温が必要とされており、皮膚にその温度を当てると重篤な熱傷(やけど)を引き起こす危険があります。医療機関では推奨されていない方法のため、試みることはやめましょう。
💫 口で毒を吸い出す
傷口に口をつけて毒液を吸い出そうとする行為も避けましょう。口腔内には多くの細菌が存在しており、傷口から細菌が入り込んで二次感染を引き起こすリスクがあります。また、唾液を介した感染のリスクも無視できません。
🦠 患部をアルコールで強く擦る
消毒目的でアルコールを患部に塗ることは、軽く拭く程度であれば問題ありませんが、強くこすると皮膚を傷つけ、炎症が悪化する可能性があります。消毒する際は、優しく拭き取る程度にとどめてください。
👴 水疱を自分でつぶす
腫れとともに水疱(水ぶくれ)が形成されることがありますが、これを自分でつぶすのは危険です。水疱の中の液体には炎症性の物質が含まれており、自然に破れた場合と比べて感染リスクが高まります。また、つぶすことで皮膚が剥けてしまい、傷跡が残りやすくなります。水疱が気になる場合は、医療機関で適切な処置を受けるようにしましょう。
📝 病院・クリニックでの治療法
ブヨに刺されて症状がひどい場合や、市販薬での対処では改善しない場合は、医療機関を受診することをおすすめします。医療機関では、症状の程度に合わせた適切な治療が受けられます。
🔸 外用薬(塗り薬)の処方
ブヨ刺されの治療において最も基本的なものが、ステロイド外用薬(塗り薬)の処方です。ステロイド薬には強力な抗炎症作用があり、腫れや赤み、かゆみを速やかに抑える効果があります。市販薬と比べて濃度が高いもの(ストロングクラスやベリーストロングクラス)が処方されることが多く、効果が高くなります。
患部の状態によっては、ステロイドと抗生物質を組み合わせた複合外用薬が処方されることもあります。これは、細菌の二次感染が疑われる場合や予防のために使用されます。
💧 内服薬の処方
腫れやかゆみが強い場合、または広範囲に及ぶ場合は、内服薬が処方されることがあります。主に使用される内服薬としては以下のものがあります。
抗ヒスタミン薬(かゆみ止め)は、アレルギー反応を抑えることでかゆみを軽減します。眠気が出るものと出にくいものがありますので、医師に相談して自分に合ったものを選びましょう。
ステロイド内服薬は、非常に強い炎症や広範囲の腫れがある場合に短期間使用されることがあります。外用薬だけでは対処しきれない重症例に適用されます。
抗生物質(抗菌薬)は、かきむしりなどによる二次感染(細菌感染)が疑われる場合に処方されます。蜂窩織炎(皮下組織の細菌感染)が起こっている場合は、抗生物質による治療が必須となります。
✨ 注射による治療
症状がかなり重篤な場合や、アレルギー反応が強い場合には、ステロイドや抗ヒスタミン薬の注射が行われることもあります。注射は内服薬よりも速やかに効果が発揮されるため、急性期の強い症状に対応する際に有効です。
📌 二次感染(合併症)の治療
かきむしりによって細菌感染が起こり、蜂窩織炎やリンパ管炎が生じた場合は、より積極的な治療が必要になります。この場合は抗生物質の内服または点滴による治療が行われます。重症の蜂窩織炎では入院が必要になるケースもありますので、患部がどんどん赤くなって広がっている、高熱が出ているなどの症状がある場合は迷わず医療機関を受診してください。
▶️ 色素沈着・瘢痕(傷跡)へのケア

ブヨ刺されによる炎症が強かった場合や、かきむしりによって皮膚が損傷した場合、治癒後に黒ずみ(色素沈着)や傷跡が残ることがあります。皮膚科やクリニックでは、このような炎症後の色素沈着に対するケアとして、美白外用薬の処方やレーザー治療などを行うこともあります。気になる場合は皮膚科専門医に相談してみましょう。
Q. ブヨ刺されで病院を受診する目安は?何科に行けばいい?
基本的には皮膚科への受診が適切です。患部の腫れが急激に広がる、38度以上の発熱がある、膿が出るなどの症状があれば早めに受診してください。呼吸困難・のどの腫れ・意識障害などアナフィラキシーが疑われる場合は、救急車を迷わず呼ぶことが重要です。
💡 何科を受診すればいいか
ブヨに刺されて受診する場合、基本的には皮膚科が最も適切です。皮膚科では、虫刺されの診察に慣れており、症状に応じた外用薬や内服薬を処方してもらえます。アレルギー反応が強い場合は、アレルギー科(またはアレルギーを専門とする内科)への受診も選択肢の一つです。
緊急を要する場合(アナフィラキシーの疑いがある場合、高熱と患部の急激な悪化がある場合など)は、救急外来への受診が必要です。のどの腫れや呼吸困難、血圧低下、意識障害などが現れた場合は、ためらわず救急車を呼んでください。
以下のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
- 患部が急激に広がる腫れや赤みを呈している
- 高熱(38度以上)を伴っている
- リンパ管炎(刺された箇所から赤い筋が走る)が疑われる
- 患部から膿が出ている
- 水疱が非常に大きくなっている
- 市販薬を使用しても症状が改善しない、または悪化している
- 呼吸困難やじんましんなど、全身症状がある
- 小さな子どもや高齢者、免疫機能が低下している方が刺された場合
特に小さなお子様の場合は、症状が急激に悪化することがありますので、腫れが目立つようであれば早めに医師に診てもらうことが大切です。
✨ ブヨに刺されないための予防策
ブヨ刺されを完全に防ぐことは難しいですが、適切な予防策を取ることで刺されるリスクを大幅に減らすことができます。アウトドア活動の際は以下の点に気をつけましょう。
🔹 虫よけ剤の使用
虫よけ成分として代表的なものに、DEET(ディート)やイカリジン(ピカリジン)があります。これらの成分を含む虫よけ剤は、ブヨに対しても一定の忌避効果があります。特にイカリジン配合の製品はDEETに比べて肌への刺激が少なく、子どもにも使いやすいとされています。肌の露出部分に塗布し、効果時間に合わせて定期的に塗り直すことが重要です。
また、衣類に直接スプレーするタイプの虫よけ剤もあり、肌への刺激が気になる方や、衣類の上から防御したい方に適しています。
📍 肌の露出を最小限にする
長袖・長ズボンを着用して肌の露出を減らすことが効果的です。特にブヨが多い場所(川沿い、山間部など)では、素肌を出さないようにしましょう。靴下と靴で足を保護することも大切ですが、ブヨは薄手の靴下程度では噛み破ることがあるため、厚手の靴下や長いハイソックスを選ぶことをおすすめします。
首周りや耳の後ろ、手首なども刺されやすい部位ですので、タオルやスカーフで保護するか、虫よけ剤をしっかりと塗布しておきましょう。
💫 活動する時間帯を工夫する
ブヨが最も活発に活動するのは早朝と夕方ですので、これらの時間帯に水辺での活動を避けることが有効です。日中の明るい時間帯に活動し、日の出後2〜3時間以内や日没前後はなるべく屋内や車の中にいるようにすることも予防策の一つです。
🦠 明るい色の服を着る
ブヨは黒や濃い色に引き寄せられる傾向があると言われています。白や明るい色の服を選ぶことで、ブヨを引き寄せにくくする効果が期待できます。これは蚊対策にも同様のことが言われていますので、アウトドア活動時は明るい色の服装がおすすめです。
👴 ポイズンリムーバーを携帯する
予防策を徹底していても、すべての刺傷を防ぐことは難しいです。万が一の際に備えて、アウトドアに出かけるときはポイズンリムーバーを持参しておくと安心です。刺された直後に使用することで、症状の軽減が期待できます。登山用品店やアウトドアショップ、ドラッグストアなどで購入できます。
🔸 キャンプや野外活動の際の注意点
キャンプでは、テントやタープに虫よけネットを活用することも有効です。就寝時は蚊帳を使用したり、肌を出さない服装で寝るようにしましょう。また、川沿いや湿地帯に近いサイトはブヨが多い傾向がありますので、サイト選びの際にも注意が必要です。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、夏から秋にかけてブヨ刺されによる強い腫れやかゆみを訴えて受診される患者様が増える傾向にあり、「蚊に刺されたはずなのに翌日こんなに腫れた」と驚かれて来院される方も少なくありません。ブヨ刺されは症状が出るまでに時間差があるため初期対応が遅れやすいのですが、早めにステロイド外用薬などで適切に対処することで、症状の長期化や二次感染を防ぐことができます。少しでも気になる症状がある場合は、我慢せずにお気軽にご相談ください。」
📌 よくある質問
蚊に刺されると即座にかゆみが出ますが、ブヨの場合は刺された直後はほぼ無症状で、翌日以降に強烈なかゆみや広範囲の腫れが現れます。足首を刺された場合、足全体が「象の足のよう」に腫れ上がることもあり、症状が1〜2週間以上続くこともあります。
まず流水と石けんで患部を優しく洗い流してください。次に清潔なタオルや保冷剤で患部を冷やし、炎症とかゆみを和らげます。アウトドア中であればポイズンリムーバーを早めに使用することも有効です。その後、ステロイド配合の市販かゆみ止め薬を使用し、患部をかきむしらないよう注意しましょう。
基本的には皮膚科への受診が最適です。アイシークリニック新宿院でもご相談いただけます。ただし、のどの腫れ・呼吸困難・意識障害などアナフィラキシーの疑いがある場合や、高熱・急激な腫れの拡大がある場合は、救急外来を受診するか救急車を迷わず呼んでください。
イカリジンやDEET配合の虫よけ剤を肌の露出部分に塗布することが有効です。また、長袖・長ズボン・厚手の靴下で肌の露出を最小限に抑えましょう。ブヨが最も活発な早朝と夕方の時間帯は水辺での活動を避け、白など明るい色の服を選ぶことも効果的です。
この方法は医療機関では推奨されていません。唾液成分を変性させるには60〜70度以上の高温が必要で、皮膚にそれだけの熱を当てると重篤なやけどを引き起こす危険があります。また、口で毒を吸い出す行為も細菌感染のリスクがあり避けてください。正しい応急処置として、流水洗浄・冷却・市販薬の使用を行いましょう。
🎯 まとめ
ブヨによる虫刺されは、蚊と比べて症状が強く、腫れやかゆみが長引くことが特徴です。刺された直後は無症状や軽微な刺激しか感じないため、気づかないうちに複数箇所を刺されてしまうことも多くあります。翌日以降に現れる強烈な腫れやかゆみは、適切に対処しないと長期間悩まされることになります。
刺されたことに気づいたら、まず流水で洗い流し、患部を冷やすことが基本的な応急処置です。市販のかゆみ止め薬を使用することも有効ですが、症状がひどい場合や改善しない場合は、皮膚科などの医療機関を受診して適切な治療を受けることが重要です。かきむしることで症状が悪化したり、二次感染が起こったりするリスクがありますので、かゆみが強くても患部に触れないよう努めましょう。
また、アウトドア活動をする際は、虫よけ剤の使用や露出を最小限にするなどの予防策を意識することで、ブヨ刺されのリスクを減らすことができます。川沿いや山間部などのブヨが多い場所では、特に注意を払って行動するようにしてください。
ブヨ刺されの症状は多くの場合、適切な治療で回復しますが、重症化したり二次感染を起こしたりすると治療が長引くことがあります。「これくらい大丈夫」と放置せず、症状が気になる場合は早めに専門医に相談することが大切です。アイシークリニック新宿院では、皮膚トラブルに関するご相談を受け付けておりますので、気になる症状がある場合はお気軽にご受診ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 虫刺されの症状・治療法(ステロイド外用薬・抗ヒスタミン薬の処方、二次感染への対応など)に関する皮膚科専門医の見解・診療指針
- 国立感染症研究所 – ブユ(ブヨ)の生態・分布・感染症媒介リスクに関する疫学情報、および虫刺され関連の感染症(蜂窩織炎等)に関する情報
- 厚生労働省 – 虫刺され・アレルギー反応(アナフィラキシーを含む)に対する一般向け健康情報、および虫よけ剤(DEET・イカリジン)の安全な使用に関するガイダンス
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
