
⚡ 顎の下にしこり…押すと痛い。それ、放置は危険かもしれません。
- 🔸 2〜3週間以上放置して症状が悪化
- 🔸 「何科に行けばいいかわからない」まま手遅れに
- 🔸 悪性疾患の発見が遅れてしまうリスクも
目次
- 顎下のしこりとは?どんな状態を指す?
- 顎下にしこりができる主な原因
- 押すと痛い場合に考えられる病気・状態
- 押しても痛くないしこりとの違い
- こんな症状があったらすぐ受診を
- 受診する際は何科に行けばよい?
- 顎下のしこりの診断方法
- 主な治療法について
- 自分でできるケアと日常生活の注意点
- まとめ
💡 この記事のポイント
顎下のしこりを押すと痛い場合、リンパ節炎・唾石症・感染した粉瘤などの炎症性疾患が主な原因です。2〜3週間以上続く場合や、呼吸困難・飲み込みにくさを伴う場合は、耳鼻咽喉科への早期受診が重要です。
💡 顎下のしこりとは?どんな状態を指す?
顎下のしこりとは、顎(あご)の骨の下から首にかけての部分に、触れると感じる硬さや膨らみのことをいいます。医学的には「顎下部腫瘤(がっかぶしゅりゅう)」などと表現されることもあります。
顎の下には、リンパ節、唾液腺(顎下腺・舌下腺)、脂肪組織、筋肉、血管、神経など、多くの構造物が密集しています。そのため、この部位にしこりが生じる原因は非常に多様です。
しこりの性質としては、軟らかいもの・硬いもの、動くもの・固定されているもの、痛みがあるもの・ないものなど、さまざまなバリエーションがあります。特に「押すと痛い」という特徴は、炎症性の病変が関与していることを示すことが多く、原因を絞り込む重要な手がかりになります。
しこりの大きさは数ミリから数センチまで幅広く、気づいてから数日で消えることもあれば、数週間以上持続することもあります。一時的なものか長期化しているかによっても、考えられる原因が異なってきます。
Q. 顎下のしこりを押すと痛い主な原因は何ですか?
顎下のしこりを押すと痛い場合、炎症や感染が関与していることが多いです。代表的な原因は、風邪や歯の炎症をきっかけとした急性リンパ節炎、唾液腺に石が詰まる唾石症、細菌感染を起こした粉瘤、顎下腺炎などです。いずれも適切な治療で改善できるケースがほとんどです。
📌 顎下にしこりができる主な原因
顎下部にしこりができる原因は多岐にわたります。ここでは代表的なものを整理して解説します。
✅ リンパ節の腫れ(リンパ節炎・リンパ節腫脹)
顎下部には複数のリンパ節が存在しており、顔面・口腔・咽頭・歯などからのリンパが集まる場所です。そのため、これらの部位に炎症や感染が生じると、リンパ節が反応して腫れることがあります。
特に風邪や扁桃炎、歯の炎症(虫歯・歯周病)、口内炎などがきっかけとなることが多く、感染が治まれば自然に縮小することが多いです。ただし、腫れが長引いたり、痛みが強かったりする場合は注意が必要です。
📝 唾液腺の疾患(顎下腺炎・唾石症)
顎の下には「顎下腺(がっかせん)」という唾液腺があります。この唾液腺が炎症を起こしたり(顎下腺炎)、唾液の分泌管に石が詰まったりする「唾石症(だせきしょう)」を発症すると、顎下部にしこりのような腫れが生じることがあります。
唾石症は食事をするときに唾液の分泌が増えるため、食事の際に痛みが増す特徴があります。押すと痛みを感じることも多く、顎の下が膨らんで硬くなることもあります。
🔸 粉瘤(ふんりゅう)・皮下嚢腫
皮膚の下に袋状の構造ができ、そこに老廃物(角質や皮脂)が溜まるのが粉瘤(アテローム)です。顎の下の皮膚にも発生することがあり、触るとコリっとした丸い感触があります。
通常は痛みがないことが多いですが、細菌感染を起こすと赤く腫れ、押すと強い痛みを感じるようになります。大きくなったり繰り返し炎症を起こしたりする場合は外科的な処置が必要になることがあります。
⚡ 脂肪腫(リポーマ)
脂肪組織が過剰に増殖してできる良性腫瘍が脂肪腫です。柔らかく、皮膚の下でよく動く特徴があります。通常は痛みを伴いませんが、神経の近くにできた場合や、大きくなって周囲を圧迫している場合には痛みを感じることがあります。
🌟 猫ひっかき病・その他の感染症
猫や犬にひっかかれたり噛まれたりした後に、「バルトネラ菌」が体内に入ることで発症する感染症です。ひっかかれた部位の近くのリンパ節が腫れ、押すと痛みを伴うことが特徴です。発熱を伴う場合もあります。顎の下や首のリンパ節が腫れることが多いため、ペットを飼っている方は注意が必要です。
💬 悪性リンパ腫・転移性リンパ節腫大
悪性リンパ腫は、リンパ球が悪性化する血液のがんです。顎下部や首のリンパ節が腫れることもあり、初期は痛みがないことが多いですが、進行すると痛みを感じることがあります。また、口腔がん・咽頭がん・甲状腺がんなど、頭頸部のがんが転移してリンパ節が腫れることもあります。
これらの悪性疾患は早期発見が非常に重要であるため、しこりが長期間消えない場合や、他の症状を伴う場合は速やかに医療機関を受診することが大切です。
✨ 押すと痛い場合に考えられる病気・状態
「押すと痛い」という症状は、しこりの鑑別を考える上で重要な情報です。痛みがある場合は一般的に炎症や感染が関与している可能性が高く、以下のような状態が代表的です。
✅ 急性リンパ節炎
細菌やウイルスの感染に反応して、リンパ節が急激に腫れる状態です。短期間で腫れが出現し、触れると明確な痛みを感じるのが特徴です。発熱や全身倦怠感を伴うこともあります。抗菌薬(細菌感染の場合)や安静によって改善することが多いですが、膿が溜まる「リンパ節膿瘍」に進行した場合は切開処置が必要になることもあります。
📝 歯性感染症(歯の炎症から広がる感染)
虫歯や歯周病が悪化すると、歯の根の周囲に膿が溜まり(根尖病巣・歯槽膿瘍)、その炎症が周囲の組織やリンパ節に広がることがあります。顎の下が腫れ、押すと痛い・ズキズキするといった症状のほか、口が開けにくくなることもあります。重症化すると「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」という広範な感染に発展する場合があり、迅速な治療が必要です。
🔸 唾石症(唾液腺結石)
前述のとおり、唾液腺の分泌管に石が詰まることで顎下腺が腫れ、食事のたびに顎の下が腫れて痛むという特徴的な症状が現れます。繰り返し炎症を起こすと慢性化することがあり、適切な処置が必要になります。
⚡ 感染した粉瘤
粉瘤は本来痛みがありませんが、細菌感染を起こすと急速に赤く腫れ、強い圧痛が生じます。皮膚表面が赤くなり、熱感を伴うことも多いです。感染した粉瘤は自然に治癒することはなく、医療機関での処置(切開・排膿)が必要です。
🌟 顎下腺炎(細菌性・ウイルス性)
顎下腺自体が炎症を起こす疾患です。細菌性の場合は抗菌薬での治療が必要なことが多く、ウイルス性(例:ムンプスウイルスによるおたふくかぜ)の場合は対症療法が中心となります。顎の下が腫れて押すと痛み、発熱や口が開けにくいなどの症状を伴うことがあります。
Q. 顎下のしこりはどのくらい続いたら受診すべきですか?
顎下のしこりが2〜3週間以上消えない場合は、自然に改善する感染症ではない可能性があるため医療機関を受診してください。また、口が開けにくい・飲み込みが困難・呼吸がしにくい症状を伴う場合は緊急度が高く、迷わず受診することが重要です。
🔍 押しても痛くないしこりとの違い
押すと痛みがあるしこりと、押しても痛みがないしこりでは、背景にある疾患が異なる場合があります。以下に主な違いをまとめます。
押すと痛みがある場合は、急性の炎症・感染性疾患(リンパ節炎、唾石症、感染した粉瘤など)が多く、比較的急に発症することが多い傾向があります。一方、押しても痛みがない場合は、良性腫瘍(脂肪腫、通常の粉瘤など)や悪性疾患(悪性リンパ腫、転移性リンパ節)が含まれることがあり、ゆっくりと大きくなることが多いです。
ただし、これはあくまでも傾向であり、痛みがないからといって安全とは限りません。痛みがないしこりであっても、2〜3週間以上消えない、徐々に大きくなっているなどの特徴があれば、医療機関を受診することが重要です。
また、悪性リンパ腫の一部では夜間に発汗が増加する(寝汗)、体重が減少する、発熱が続くといった全身症状を伴うこともあります。このような場合はすみやかに専門医を受診してください。
💪 こんな症状があったらすぐ受診を
顎下のしこりが押すと痛い場合、多くは自然に回復する炎症性疾患が原因ですが、以下のような症状が見られる場合は、早めに医療機関を受診することをお勧めします。
💬 緊急性が高いサイン
まず、口が開けにくい・飲み込みが困難・呼吸がしにくいといった症状を伴う場合は、感染が深頸部(首の深い部分)に広がっている可能性があり、迷わず救急外来を受診すべき状態です。「ルードウィッヒアンギーナ(Ludwig angina)」と呼ばれる口底部の感染症は、気道を圧迫して窒息を招く可能性があり、非常に危険です。
また、40℃近い高熱が出ている場合や、顎の下が急激に腫れて赤くなり、熱感が強い場合なども緊急度が高いといえます。
✅ 早めに受診すべきサイン
しこりが2〜3週間以上消えない場合は、自然に改善する感染症ではない可能性があります。特に痛みがない・または痛みが少ないのにしこりが残っている場合は、悪性疾患のリスクを否定するためにも医療機関での検査を受けることが重要です。
また、以下のような症状と組み合わさっている場合も早期受診が推奨されます。
- しこりがどんどん大きくなっている
- 体重が急激に減少している(特に意図しない体重減少)
- 夜間の発汗が続く
- 発熱が1週間以上続いている
- 口腔内に潰瘍や白い斑点がある
- 声がかすれてきた、または飲み込みにくさが続く
- 首の複数の部位にしこりが見られる
これらのサインは、悪性腫瘍や全身疾患を示している場合があるため、自己判断での様子見は避けるべきです。
Q. 顎下のしこりは何科を受診すればよいですか?
顎下のしこりの初診には耳鼻咽喉科が最適です。リンパ節・唾液腺など顎下部の臓器を専門的に診察でき、超音波検査による原因特定も可能です。歯の炎症が疑われる場合は歯科・口腔外科、皮膚のしこりが疑われる場合は皮膚科または外科への受診が適しています。

🎯 受診する際は何科に行けばよい?
顎下のしこりは原因が多様なため、どの科を受診すればよいか迷う方も多いと思います。以下を参考にしてください。
📝 まずは「耳鼻咽喉科」か「内科」が窓口
顎下部のしこりの初診として最も適しているのは耳鼻咽喉科(耳鼻科)です。耳鼻科医は頭頸部(頭・首・耳・鼻・のど)の専門家であり、リンパ節・唾液腺・甲状腺など、顎下部に関連する臓器を専門的に診察します。超音波検査(エコー)なども耳鼻科で行えることが多く、原因の特定がしやすい科です。
近くに耳鼻科がない場合や、まずは内科でかかりつけ医に診てもらいたい場合は、内科(かかりつけ医)への受診でも問題ありません。必要に応じて専門科への紹介状を書いてもらえます。
🔸 歯が原因と思われる場合は「歯科・口腔外科」
虫歯や歯周病などの歯の問題が疑われる場合、または口の中に腫れや炎症がある場合は、歯科や口腔外科を受診するのが適切です。歯性感染症によるリンパ節の腫れは、歯の治療をしないと根本的に解決しないことが多いです。
⚡ 皮膚のしこりが疑われる場合は「皮膚科」または「外科」
粉瘤や脂肪腫など、皮膚や皮下組織に由来するしこりが疑われる場合は、皮膚科または外科(形成外科含む)を受診するとよいでしょう。特に粉瘤が感染している場合は、すみやかに皮膚科または外科を受診してください。
🌟 悪性疾患が疑われる場合は「頭頸部外科」または「血液内科」
悪性リンパ腫や転移性リンパ節が疑われる場合は、血液内科(悪性リンパ腫)や頭頸部外科(転移性腫瘍)への紹介が必要になります。これらはかかりつけ医や耳鼻科などを経由して紹介されることが一般的です。
💡 顎下のしこりの診断方法
医療機関では、顎下のしこりを評価するためにいくつかの検査が行われます。どのような検査が行われるかをあらかじめ知っておくと、受診の際に安心できます。
💬 問診・視診・触診
まず医師が詳しい問診を行います。しこりがいつから気になっているか、どのような経過をたどっているか、痛みの有無・程度、発熱などの全身症状、最近の体調変化(体重減少、倦怠感など)、ペットとの接触歴、喫煙・飲酒歴などを確認します。
その後、視診と触診でしこりの大きさ・硬さ・可動性・周囲との癒着・圧痛の有無などを評価します。これだけでもある程度の鑑別が可能です。
✅ 超音波検査(エコー)
超音波検査は顎下部のしこりの評価において非常に有用な検査です。放射線被曝がなく、外来で簡便に行えます。しこりが充実性(中身が詰まっている)か嚢胞性(液体が溜まっている)か、リンパ節・唾液腺・皮下組織のどこにあるか、血流の状態はどうかなどを詳しく評価することができます。
📝 血液検査
炎症の程度を示す白血球数やCRP(C反応性蛋白)、感染症の有無を調べる各種抗体検査(EBウイルス、CMVウイルスなど)、悪性疾患のマーカー(LDHなど)を確認することがあります。
🔸 CT・MRI検査
超音波で評価が難しい深部の病変や、病変の広がり・周囲との関係を詳しく確認する場合には、CTやMRIが使用されます。特に感染が深頸部に及んでいる可能性がある場合や、悪性疾患が疑われる場合には重要な検査です。
⚡ 細胞診・生検
悪性疾患が疑われる場合や、しこりの性質がどうしても判断できない場合には、細い針を刺して細胞を採取する「穿刺細胞診(せんしさいぼうしん)」や、一部の組織を切除して調べる「生検(せいけん)」が行われることがあります。確定診断のために必要な検査です。
Q. 顎下のしこりに痛みがなければ放置しても大丈夫ですか?
痛みがないしこりでも放置は危険です。悪性リンパ腫や転移性リンパ節など悪性疾患は初期に痛みがないことが多いです。しこりが2〜3週間以上消えない、徐々に大きくなる、体重減少や夜間の発汗が続く場合は、早めに医療機関で検査を受けることが重要です。
📌 主な治療法について
顎下のしこりの治療法は、原因によって大きく異なります。ここでは主な疾患ごとの治療方針をご紹介します。
🌟 リンパ節炎(感染による)
ウイルス感染が原因の場合は、特効薬がないため、解熱鎮痛剤などによる対症療法と安静が基本です。多くは1〜2週間で自然に改善します。細菌感染が原因の場合は抗生物質(抗菌薬)の内服や点滴が行われます。膿が溜まって化膿した場合は、切開して膿を排出する処置が必要になることがあります。
💬 唾石症(唾液腺結石)

石の大きさや位置によって治療法が異なります。小さな石であれば、マッサージや水分摂取を促すことで自然に排出されることがあります。それが難しい場合は、口腔内から石を取り出す処置(管内摘出術)や、体外衝撃波による破砕、または内視鏡を使った手術などが選択されます。炎症を繰り返す場合は顎下腺ごと摘出する手術(顎下腺摘出術)が選択されることもあります。
✅ 粉瘤(感染なし)
感染を起こしていない粉瘤は、美容的な問題や大きさが気になる場合に外科的切除を行います。粉瘤は袋(嚢腫壁)ごと摘出しないと再発するため、外科的な手術が根本治療になります。小さなもので気にならなければ経過観察も選択肢の一つです。
📝 感染した粉瘤
感染して赤く腫れている粉瘤は、まず切開・排膿(膿を出す処置)を行い、炎症を鎮めます。その後、炎症が落ち着いた時点で根治的な外科切除を行います。感染期に一度に摘出しようとすると、炎症によって組織の境界がわかりにくくなっているため、取り残しのリスクが高くなります。
🔸 脂肪腫
良性腫瘍であるため、症状がなければ経過観察で問題ありません。大きくなる・痛みがある・見た目が気になるなどの場合は外科的切除を行います。
⚡ 悪性疾患(悪性リンパ腫・転移性リンパ節など)
悪性リンパ腫の場合は、化学療法(抗がん剤)や放射線治療、または免疫療法などが中心となります。転移性リンパ節の場合は、原発巣(がんの発生源)の治療が最優先であり、外科手術・放射線治療・化学療法を組み合わせて行います。いずれも専門の医療機関(がんセンターや大学病院など)での治療が必要になります。
✨ 自分でできるケアと日常生活の注意点
顎下のしこりが押すと痛い場合、医療機関を受診するまでの間や、治療と並行して日常生活でできることがいくつかあります。
🌟 無理に押したり揉んだりしない
しこりが気になっても、無理に押したり強く揉んだりするのは避けてください。感染を起こしたリンパ節や粉瘤を強く押すと、炎症が広がったり、痛みが悪化したりするリスクがあります。また、悪性腫瘍の可能性がある場合に刺激を加えることは好ましくありません。確認のためにそっと触れる程度にとどめましょう。
💬 口腔内の清潔を保つ
口腔内の細菌が顎下部の感染やリンパ節炎の引き金になることがあります。歯磨きをしっかり行い、虫歯や歯周病の治療・予防に努めることが大切です。特に歯性感染症は繰り返しやすいため、定期的な歯科検診を受けることをお勧めします。
✅ 十分な休養と水分摂取
感染による炎症性のしこりの場合、免疫力を高めるために十分な睡眠と休養が重要です。また、唾石症の場合は水分をしっかり摂ることで唾液の流れを促し、石の排出を助ける可能性があります。
📝 痛みが強い場合の対処
押すと痛みが強い場合、市販の鎮痛剤(アセトアミノフェンやイブプロフェンなど)を用量を守って使用することで痛みを和らげることができます。ただし、これはあくまでも一時的な対処であり、根本的な治療にはなりません。数日経っても改善しない場合は医療機関を受診してください。
🔸 冷やすか温めるか
急性の炎症を起こしている場合(赤く腫れている・熱感がある)は、冷やすことで痛みや腫れを和らげる効果があります。タオルに包んだ保冷剤などで患部を冷やしてみてください。一方で、慢性的な腫れやこわばりには温めることが効果的な場合もありますが、炎症がある時に温めると悪化することがあるため注意が必要です。判断が難しい場合は医師に相談してください。
⚡ 生活習慣の見直し
過度な疲労やストレス、不規則な生活習慣は免疫力を低下させ、感染症にかかりやすい状態を作ります。バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけることで、体全体の免疫機能を高めることが大切です。喫煙は口腔がんや咽頭がんのリスクを高めるだけでなく、治癒力にも悪影響を与えるため、禁煙することも重要です。
🌟 ペットとの接触後は注意
ネコにひっかかれた後に顎下や首のリンパ節が腫れた場合は、猫ひっかき病の可能性を考えて医療機関に相談しましょう。傷口はしっかり洗浄し、必要に応じて受診することが大切です。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、顎下のしこりを主訴に来院される患者様の多くが、風邪や歯の炎症をきっかけとしたリンパ節炎や唾石症など、適切な治療で改善できる炎症性疾患であることが多いですが、なかには早期対応が必要なケースも含まれているため、2〜3週間以上しこりが続く場合や、飲み込みにくさ・口が開けにくいといった症状を伴う場合は、迷わずご受診いただくことをお勧めします。「様子を見ていればそのうち治るだろう」と感じていても、超音波検査などで原因を早期に特定することで、患者様の不安を取り除きながら最適な治療につなげることができますので、気になる症状がある際にはどうぞお気軽にご相談ください。」
🔍 よくある質問
押すと痛みがある場合は、炎症や感染が関与していることが多いです。代表的な原因としては、風邪や歯の炎症をきっかけとした急性リンパ節炎、唾液腺に石が詰まる唾石症、細菌感染を起こした粉瘤、顎下腺炎などが挙げられます。いずれも適切な治療を受けることで改善できるケースがほとんどです。
しこりが2〜3週間以上消えない場合は、自然に改善する感染症ではない可能性があるため、医療機関を受診することをお勧めします。また、口が開けにくい・飲み込みが困難・呼吸がしにくいといった症状を伴う場合は、緊急度が高いため迷わず受診してください。アイシークリニックでも随時ご相談を受け付けています。
まずは耳鼻咽喉科(耳鼻科)への受診が最も適しています。リンパ節・唾液腺など顎下部に関連する臓器を専門的に診察でき、超音波検査による原因特定も可能です。歯の炎症が疑われる場合は歯科・口腔外科、皮膚のしこりが疑われる場合は皮膚科または外科を受診するとよいでしょう。
痛みがないからといって安全とは限りません。悪性リンパ腫や転移性リンパ節など、悪性疾患は初期に痛みがないことも多いです。痛みがないしこりでも、2〜3週間以上消えない、徐々に大きくなっている、体重減少や夜間の発汗が続くといった場合は、早めに医療機関を受診し検査を受けることが重要です。
無理に押したり強く揉んだりするのは避けてください。感染を起こしたリンパ節や粉瘤を強く刺激すると、炎症が広がったり痛みが悪化するリスクがあります。また、万一悪性腫瘍の可能性がある場合に刺激を加えることも好ましくありません。確認する際はそっと触れる程度にとどめ、気になる症状が続く場合は専門家にご相談ください。
💪 まとめ
顎下にしこりができて押すと痛いという症状は、多くの場合、感染やリンパ節炎など比較的よく見られる炎症性疾患が原因です。風邪や歯の炎症、唾液腺のトラブルなどがきっかけになることが多く、適切な治療を受ければ改善するものがほとんどです。
一方で、しこりが長期間消えない・徐々に大きくなる・体重が急に減るといった症状を伴う場合や、呼吸困難・飲み込みにくさ・口が開けにくいといった症状が出た場合には、より深刻な疾患が隠れている可能性があります。このようなサインを見逃さず、早めに医療機関を受診することが重要です。
受診先に迷う場合は、まず耳鼻咽喉科または内科への受診をお勧めします。超音波検査などを通じて原因を絞り込み、必要に応じて専門科に紹介してもらうことができます。
「たかがしこり」と軽く考えず、気になる症状が続く場合は自己判断で様子を見すぎず、専門家の判断を仰ぐようにしましょう。アイシークリニック新宿院では、患者様の気になる症状に対して丁寧に対応しておりますので、気になることがあればお気軽にご相談ください。
📚 関連記事
- 顎下リンパ節が押すと痛い原因と対処法|いつ病院へ行くべきか
- フェイスラインのリンパが痛い原因と対処法|押すと痛む場合の注意点
- 粉瘤を自分で摘出するのは危険?正しい対処法と治療について解説
- 良性のしこりの特徴とは?悪性との見分け方を医師が解説
- 悪性リンパ腫のしこりは脇にできる?写真でわかる特徴と受診の目安
📚 参考文献
- 国立感染症研究所 – 猫ひっかき病(バルトネラ菌感染症)の原因・症状・診断・治療に関する情報として参照。記事内で言及している猫ひっかき病によるリンパ節腫脹の根拠情報として活用。
- 日本皮膚科学会 – 粉瘤(アテローム・皮下嚢腫)の定義・症状・治療法(切開排膿・外科的切除)に関する学会公式情報として参照。記事内の粉瘤に関する記述の根拠情報として活用。
- 厚生労働省 – 悪性リンパ腫・頭頸部がんを含むがんの早期発見・受診推奨に関する公式情報として参照。記事内で言及している悪性疾患の早期受診の重要性に関する根拠情報として活用。
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
