
耳の下にしこりや腫れを感じて、不安になっていませんか?
💬 「触ったら何かある…これって大丈夫?」
「病院に行くべき?もう少し様子を見る?」
この記事を読めば、耳の下のリンパ腫れが「様子見でいい状態」か「今すぐ受診すべき状態」かが明確にわかります。
⚠️ 「痛みがない」「2週間以上続いている」「しこりが硬い」場合は要注意。悪性リンパ腫や転移性腫瘍が隠れているケースもあります。読まずに放置すると、発見が遅れるリスクがあります。
目次
- 耳の下にあるリンパ節とはどんな場所?
- 耳の下のリンパが腫れる主な原因
- 痛みがある場合と痛みがない場合の違い
- 耳の下のリンパ腫れに伴う症状の特徴
- 耳の下のリンパが腫れているときに考えられる病気
- 病院を受診すべきタイミングと診療科の選び方
- 受診時の検査・診断の流れ
- 耳の下のリンパ腫れの治療法
- 自宅でできるセルフケアと生活上の注意点
- まとめ
この記事のポイント
耳の下のリンパ腫れは感染症による一時的な反応が多いが、痛みがない・2週間以上続く・しこりが硬い場合は悪性リンパ腫や転移性腫瘍の可能性があり、耳鼻咽喉科への早期受診が推奨される。
💡 耳の下にあるリンパ節とはどんな場所?
リンパ節は、体内に張り巡らされたリンパ管の所々に存在する小さな器官です。全身に600〜700個あるとされており、免疫細胞であるリンパ球が集まる場所として、体の防御機能を担っています。細菌やウイルスなどの異物がリンパ管に入ってきたとき、リンパ節はそれらを捕まえてリンパ球による攻撃を行います。このとき炎症が起きてリンパ節が腫れ、しこりのように触れることがあります。
耳の下や耳の周辺には、複数のリンパ節が密集しています。解剖学的には、耳下腺(じかせん)と呼ばれる唾液腺の近くに位置するリンパ節(耳下腺リンパ節)や、顎の下から首にかけて広がる頸部リンパ節が含まれます。特に、耳の直下から顎の角(エラ)あたりにかけての領域には、下顎リンパ節・顎下リンパ節・頸部リンパ節の一部が集まっており、口腔内や鼻咽頭、皮膚などから流れてくるリンパ液の中継地点となっています。
通常、健康な状態ではリンパ節はほとんど触れません。しかし何らかの原因で免疫反応が活発化すると、1センチメートルを超えるほどの大きさに腫れることがあります。こうした状態を「リンパ節腫脹(リンパせつしゅちょう)」と呼びます。耳の下でリンパ節の腫れを感じた場合、まずその腫れがどのような性質を持つのかを確認することが重要です。
Q. 耳の下のリンパ節が腫れる主な原因は何ですか?
耳の下のリンパ節が腫れる原因で最も多いのは、風邪・扁桃炎・外耳炎などの細菌・ウイルス感染です。また、虫歯や歯周病などの歯科疾患、頭皮の皮膚炎も原因となります。まれに悪性リンパ腫や頭頸部がんのリンパ節転移が関与することもあります。
📌 耳の下のリンパが腫れる主な原因
耳の下のリンパが腫れる原因はさまざまです。最も多いのは感染症によるものですが、それ以外にもいくつかの要因が考えられます。代表的なものをいくつかご紹介します。
✅ 細菌・ウイルス感染
風邪(上気道炎)やインフルエンザなどのウイルス感染症、あるいは細菌による扁桃炎や咽頭炎が起きると、その近傍にあるリンパ節が反応して腫れることがあります。耳の下のリンパ節は、口腔・咽頭・鼻腔からのリンパ液を受け取る位置にあるため、のどや口の中の感染症が波及しやすい場所です。
📝 虫歯・歯周病などの歯科的疾患
歯や歯茎の炎症・感染が進行すると、その周辺のリンパ節が腫れることがあります。特に、下顎の奥歯付近の炎症は耳の下や顎の下のリンパ節に影響を与えやすいとされています。歯科治療を受けていない虫歯や、智歯(親知らず)の周囲炎などが引き金になることもあります。
🔸 耳の感染症(外耳炎・中耳炎)
外耳道(耳の穴から鼓膜までの部分)の炎症である外耳炎や、中耳の炎症である中耳炎が起きると、耳の直下にあるリンパ節が腫れることがあります。耳鳴りや耳の痛み、聴こえの悪さなどを伴う場合は、耳の疾患との関連を疑う必要があります。
⚡ 皮膚・頭皮の感染・炎症
耳周辺の皮膚や頭皮に湿疹・毛嚢炎・にきびなどの皮膚トラブルが生じた場合にも、近隣のリンパ節が反応することがあります。これは皮膚の細菌感染による炎症がリンパ管を通じてリンパ節に届くためです。
🌟 耳下腺炎(おたふく風邪を含む)
耳の下には耳下腺という唾液腺があります。ムンプスウイルスによるおたふく風邪(流行性耳下腺炎)や、細菌感染による化膿性耳下腺炎では、耳下腺そのものが腫れるため、耳の下が大きく膨らんで見えます。リンパ節とは異なる部位の腫れですが、見た目や感触が似ているため混同されやすいです。
💬 悪性腫瘍(リンパ腫・転移性腫瘍など)
頻度は低いものの、悪性リンパ腫や頭頸部のがん(咽頭がん・口腔がんなど)のリンパ節転移によって耳の下が腫れることがあります。これらの場合は、痛みが少なく、しこりが硬く、長期間消えないなどの特徴があることが多いです。
✨ 痛みがある場合と痛みがない場合の違い
耳の下のリンパ腫れを評価するうえで、「痛みがあるかどうか」は非常に重要な判断材料となります。痛みの有無によって、想定される原因が大きく変わってくるためです。
✅ 痛みがある場合
腫れたリンパ節を押すと痛い、あるいは何もしなくても痛みを感じる場合は、急性の炎症が起きているサインと考えられます。細菌やウイルスによる感染、扁桃炎、歯科疾患、外耳炎・中耳炎などが原因として多く挙げられます。炎症が活発なため、腫れの部位が赤みを帯びていたり、熱を持っていたりすることもあります。
痛みを伴うリンパ腫脹は「反応性リンパ節炎」と呼ばれることが多く、原因となる感染症が治まるにつれて自然に小さくなることが多いです。ただし、痛みが激しく増している場合や、リンパ節の内部に膿がたまる「リンパ節膿瘍」に発展している場合は、切開・排膿が必要になることもあります。
📝 痛みがない場合
痛みを感じないリンパ節の腫れは、急性の感染よりも慢性の経過をたどっている場合や、良性または悪性の腫瘍性疾患が関与している可能性があります。特に、しこりが硬く、表面がでこぼこしていて動かしにくい場合は、悪性腫瘍のリンパ節転移や悪性リンパ腫を疑う必要があります。
また、慢性的な感染や免疫疾患(例:サルコイドーシス、全身性エリテマトーデスなど)によっても、痛みのない持続的なリンパ節腫脹が起こることがあります。「痛みがないから大丈夫」とは言い切れないため、腫れが長く続く場合は医療機関での精査が必要です。
Q. 耳の下のリンパ腫れで痛みがない場合は危険ですか?
痛みがないからといって安心はできません。痛みのないリンパ節の腫れは、慢性感染や免疫疾患のほか、悪性リンパ腫や頭頸部がんのリンパ節転移が関与している可能性があります。しこりが硬く動かしにくい、または1か月以上腫れが続く場合は、速やかに耳鼻咽喉科を受診してください。
🔍 耳の下のリンパ腫れに伴う症状の特徴
リンパ節の腫れは単独で起こることもありますが、多くの場合は他の症状を伴います。以下に、耳の下のリンパ腫れと同時に現れやすい症状をまとめます。
🔸 発熱・倦怠感
感染症によるリンパ節腫脹では、発熱や体のだるさを伴うことが多いです。特に扁桃炎や伝染性単核球症(EBウイルス感染)では、高熱と強い倦怠感が数日から2週間ほど続くことがあります。
⚡ のどの痛み・口腔内の異常
扁桃炎や咽頭炎を背景にリンパ節が腫れている場合、のどの痛みや腫れ、声のかすれなどが現れることがあります。また、口腔内に潰瘍や白苔(はくたい)が見られる場合は、感染症の直接的なサインです。
🌟 耳の痛み・耳閉感・難聴
外耳炎や中耳炎が原因のリンパ腫脹では、耳の痛みや耳の中が詰まったような感じ(耳閉感)、聴こえにくさを伴うことがあります。耳だれ(耳から液体が出る)が見られることもあります。
💬 顔のむくみ・開口障害
耳下腺炎(おたふく風邪など)では、耳の下全体が大きく腫れ、食事のときに痛みを感じたり、口を大きく開けにくくなったりすることがあります。触れると柔らかく弾力があり、両側の顔が腫れることが特徴です。
✅ 体重減少・夜間の発汗
悪性リンパ腫の場合は、リンパ節腫脹のほかに意図しない体重減少、夜間に大量の汗をかく(寝汗)、原因不明の発熱(38度以上)といった症状が現れることがあります。これらは「B症状」と呼ばれ、リンパ腫の進行度評価において重要な指標となります。
💪 耳の下のリンパが腫れているときに考えられる病気
ここでは、耳の下のリンパ節腫脹を引き起こす代表的な疾患について、それぞれの特徴を詳しく解説します。
📝 急性化膿性リンパ節炎
細菌感染によってリンパ節内に炎症・化膿が起きた状態です。患部は赤く腫れ、触れると熱感があり、強い痛みを伴います。発熱を伴うこともあります。抗生剤による治療が基本ですが、膿瘍を形成した場合は外科的な排膿処置が必要になることがあります。
🔸 伝染性単核球症
EBウイルス(エプスタイン・バーウイルス)の初感染によって起こる疾患で、10〜20代の若者に多く見られます。高熱・扁桃炎・全身のリンパ節腫脹・肝脾腫(肝臓や脾臓の腫れ)が特徴です。耳の下から首にかけてのリンパ節が両側に腫れることが多く、数週間から1か月ほどで自然に改善します。治療は安静と対症療法が中心ですが、脾臓が腫れているため激しい運動や接触スポーツは避ける必要があります。
⚡ 流行性耳下腺炎(おたふく風邪)
ムンプスウイルスによる感染症で、主に耳下腺(リンパ節ではなく唾液腺)が腫れます。両側の顎が腫れて顔が丸くなることが特徴です。子どもに多いですが、成人でも発症します。合併症として睾丸炎・卵巣炎・難聴・髄膜炎などが起こることがあるため、注意が必要です。ワクチン接種で予防できます。
🌟 猫ひっかき病
猫に引っかかれたり、噛まれたりすることで感染するバルトネラ・ヘンセレという細菌による疾患です。感染後1〜2週間でひっかき傷の周辺や近傍のリンパ節が腫れます。頭部・顔・首などを引っかかれた場合は、耳の下や顎下のリンパ節が腫れることがあります。多くは数か月で自然に改善しますが、免疫力が低下している方では重症化することがあります。
💬 悪性リンパ腫
リンパ球ががん化して腫瘍化する疾患の総称で、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に大別されます。初発症状として頸部(首)のリンパ節腫脹が現れることが多く、耳の下や顎下のリンパ節が腫れる場合もあります。腫れたリンパ節は痛みがなく、ゴムのような弾力を持ち、数週間から数か月かけて徐々に大きくなっていくことが多いです。化学療法・放射線療法・免疫療法などによって治療が行われます。
✅ 頭頸部がんのリンパ節転移
咽頭がん・口腔がん・甲状腺がん・唾液腺がんなど、頭や首に発生するがんは、頸部リンパ節に転移することがあります。転移したリンパ節は硬く、表面がでこぼこしており、周囲と癒着して動かしにくくなることが多いです。原発巣(がんの発生元)によって症状が異なりますが、声のかすれ・嚥下障害・口腔内の潰瘍・鼻血などが伴うこともあります。
📝 結核性リンパ節炎
結核菌による感染がリンパ節に及んだ状態です。肺結核とは別に、リンパ節だけが結核菌に感染する場合もあります。頸部や耳の下のリンパ節が数週間から数か月かけて腫れ、痛みは比較的少ないことが多いです。進行すると皮膚に穴が開いてルーを形成することもあります。抗結核薬による治療が必要です。
Q. 耳の下のリンパ腫れはいつ病院を受診すべきですか?
風邪に伴うリンパ腫れは数日様子を見ても構いませんが、腫れが2週間以上続く場合や急激に大きくなる場合は受診が必要です。また、38度以上の発熱・体重減少・夜間の発汗・飲み込み困難・呼吸のしにくさを伴う場合は、速やかに耳鼻咽喉科などの専門医を受診してください。

🎯 病院を受診すべきタイミングと診療科の選び方
耳の下のリンパ腫れがあっても、すべてのケースで緊急受診が必要なわけではありません。しかし、次のような状況では速やかに医療機関を受診することをお勧めします。
🔸 すぐに受診すべきサイン
腫れが急速に大きくなっている場合は、感染の拡大や急性の炎症が疑われます。また、38度以上の発熱が続いている、飲み込みが困難になっている、呼吸がしにくい、口が開けにくいといった症状が伴う場合は、感染の重症化や気道への影響が懸念されるため、早期受診が必要です。
特に、のどや口の奥が腫れて呼吸困難が起きている場合は救急受診が必要な緊急事態です。これは「扁桃周囲膿瘍」や「深頸部膿瘍」と呼ばれる状態で、放置すると気道閉塞に至る危険性があります。
⚡ 数日様子を見てから受診するケース
風邪の症状(鼻水・咳・軽いのどの痛み)とともにリンパ節が腫れた場合は、まず数日間休養を取って経過を観察しましょう。ウイルス性の感染症であれば、1〜2週間で自然に腫れが引くことが多いです。ただし、2週間以上腫れが持続する場合や、腫れが大きくなってきた場合は受診を検討してください。
🌟 必ず受診すべきケース
痛みがないのにリンパ節の腫れが1か月以上続く場合、複数のリンパ節が同時に腫れている場合、体重減少や夜間の発汗が伴う場合は、悪性腫瘍を含む重篤な疾患の可能性があるため、必ず専門医を受診してください。
💬 受診すべき診療科
耳の下のリンパ腫れに関しては、まず耳鼻咽喉科(耳鼻科)への受診が適切です。耳鼻科は耳・鼻・のど・頸部全般を専門とする診療科であり、リンパ節腫脹の原因となる感染症・腫瘍を広くカバーしています。歯や歯茎の問題が疑われる場合は歯科・口腔外科、皮膚の感染が原因と考えられる場合は皮膚科、悪性腫瘍が疑われる場合は血液内科・腫瘍内科・頭頸部外科なども関連する診療科です。どこを受診すべきか迷う場合は、まず内科やかかりつけ医に相談するのも一つの方法です。
💡 受診時の検査・診断の流れ
耳の下のリンパ腫れで医療機関を受診した場合、どのような検査が行われるのでしょうか。一般的な診断の流れを説明します。

✅ 問診・視診・触診
まず、医師による問診が行われます。いつから腫れているか、痛みの有無、発熱・のどの痛みなどの随伴症状、最近の感染症の既往、猫や動物との接触歴、海外渡航歴などが確認されます。続いて、腫れている部位を直接見て触れることで、リンパ節の大きさ・硬さ・可動性・圧痛の有無などを評価します。
📝 血液検査
白血球数や炎症反応(CRP・血沈)などを確認し、感染症の有無や炎症の程度を調べます。伝染性単核球症が疑われる場合は、EBウイルスの抗体検査が追加されます。また、血液疾患(白血病・リンパ腫)が疑われる場合は、血球の形態を詳しく調べる末梢血液塗抹検査などが行われます。
🔸 画像検査
超音波検査(エコー)は、リンパ節の大きさ・内部構造・血流などを評価するために広く使われています。放射線を使わず簡便に行えるため、リンパ節腫脹の初期評価に適しています。より詳細な評価が必要な場合は、CT検査やMRI検査が追加されることがあります。特にリンパ腫や転移性腫瘍が疑われるケースでは、全身の病変を調べるためにPET-CTが用いられることもあります。
⚡ 病理検査(生検)

悪性腫瘍が疑われる場合は、腫れたリンパ節から組織を採取して顕微鏡で調べる生検(バイオプシー)が行われます。細い針を刺して細胞を採取する細胞診(穿刺吸引細胞診)や、リンパ節を外科的に切除して調べる組織生検などの方法があります。最終的な診断確定のために不可欠な検査です。
Q. 耳の下のリンパ腫れを悪化させないセルフケアは?
腫れているリンパ節を無理に押したり揉んだりすることは避けてください。炎症が周囲に広がる恐れがあります。十分な休養・水分補給・口腔ケアを心がけることが大切です。急性の炎症で熱感がある場合は患部を冷やすと痛みが和らぎます。2週間以上症状が続く場合は医療機関を受診してください。
📌 耳の下のリンパ腫れの治療法
耳の下のリンパ節腫脹に対する治療は、原因となっている疾患によって大きく異なります。主な治療法を以下にまとめます。
🌟 抗菌薬(抗生剤)治療
細菌感染が原因の場合は、抗菌薬の内服または点滴投与が行われます。原因となる細菌の種類や重症度に応じて、ペニシリン系・セフェム系・マクロライド系などの抗菌薬が選択されます。適切な抗菌薬を用いることで、多くのケースで数日から1週間程度で改善が見られます。
💬 対症療法(鎮痛剤・解熱剤)
ウイルス性感染症によるリンパ節腫脹では、抗ウイルス薬が有効なケースは限られるため、解熱鎮痛薬による症状の緩和が主体となります。十分な休養と水分補給を行いながら、体の免疫機能で回復を待ちます。
✅ 外科的処置
リンパ節内に膿がたまった場合(膿瘍形成)は、切開・排膿処置が必要になることがあります。膿瘍は抗菌薬だけでは完全に治りにくいため、外科的処置と薬物療法を組み合わせて治療します。
📝 悪性リンパ腫に対する治療
悪性リンパ腫に対しては、化学療法(抗がん剤治療)・放射線療法・分子標的薬・免疫療法などが、リンパ腫の種類と進行度に応じて選択されます。近年は治療法が目覚ましく進歩しており、多くのケースで寛解(がんの症状がなくなった状態)が期待できるようになっています。
🔸 頭頸部がんに対する治療
原発巣となっているがんに対して、手術・放射線療法・化学療法が組み合わされます。リンパ節転移がある場合は、頸部郭清術(頸部のリンパ節を切除する手術)が行われることもあります。
✨ 自宅でできるセルフケアと生活上の注意点
耳の下のリンパ腫れに気づいたとき、受診前や治療中に自宅でできることを知っておくことも大切です。以下にポイントをまとめます。
⚡ 無理に押したり揉んだりしない
腫れているリンパ節を無理に触ったり、揉んだりすることは避けてください。炎症が起きているリンパ節に機械的な刺激を与えると、痛みが増したり、炎症が周囲に広がったりする可能性があります。腫れの部位はなるべく安静に保つことが大切です。
🌟 十分な休養と睡眠を取る
感染症によるリンパ腫脹の場合、体の免疫力を高めるためには十分な休養が不可欠です。無理をして活動を続けると、回復が遅れたり症状が悪化したりすることがあります。発熱がある場合は特に安静を心がけてください。
💬 水分補給と栄養管理
のどの痛みや発熱がある場合は、脱水になりやすいため意識的に水分を補給することが重要です。のどの痛みで食事がとりにくい場合は、スープや雑炊など柔らかく飲み込みやすいものを少量ずつ摂るようにしましょう。
✅ 口腔内の清潔を保つ
口の中の細菌が増えると、歯周病や扁桃炎などを引き起こし、リンパ節腫脹の原因になることがあります。毎日の丁寧な歯磨きとうがいで口腔内の清潔を保つことは、耳の下のリンパ腫れの予防にもつながります。
📝 温めるか冷やすかは症状による
腫れている部位を温めるべきか冷やすべきかは、状態によって異なります。急性の炎症で熱感・発赤がある場合は、冷やすことで痛みや腫れを和らげる効果が期待できます。一方で、慢性的な腫れや感染が落ち着いた時期には、温めることで血流を改善し、回復を促すことができます。自己判断が難しい場合は、受診時に医師へ相談してください。
🔸 市販薬の使用について
市販の解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンやイブプロフェンなど)は、発熱や痛みを一時的に緩和するために使用できます。ただし、あくまで対症療法であり、根本的な原因を治療するものではありません。2週間以上症状が続く場合や、症状が悪化する場合は、市販薬に頼らず医療機関を受診してください。
⚡ 感染予防のための生活習慣
リンパ節腫脹の多くは感染症が原因です。日頃から手洗い・うがいを徹底し、十分な睡眠・バランスのよい食事・適度な運動を心がけることで、免疫力を維持することが大切です。また、おたふく風邪などワクチンで予防できる感染症については、予防接種を受けておくことも有効な手段です。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、耳の下のリンパ腫れを主訴にご来院される患者様の多くは、風邪や扁桃炎などの感染症を背景とした一時的な反応性リンパ節炎であり、適切な治療により改善が見られるケースがほとんどです。ただし、痛みがなくしこりが硬い、あるいは2週間以上腫れが続くといった場合には、悪性リンパ腫や頭頸部がんの転移など見逃してはならない疾患が潜んでいることもあるため、「様子を見ていれば大丈夫だろう」と自己判断せず、早めにご相談いただくことを強くお勧めします。気になる腫れがある場合は、どうかひとりで不安を抱え込まず、まずは専門医にお気軽にご相談ください。」
🔍 よくある質問
風邪の症状を伴う場合は、まず数日間様子を見ても構いません。ただし、2週間以上腫れが続く、急激に大きくなる、発熱・体重減少・夜間の発汗を伴う、呼吸や飲み込みが困難な場合は速やかに耳鼻咽喉科などを受診してください。
「痛みがないから安心」とは言い切れません。痛みのないリンパ節の腫れは、悪性リンパ腫や頭頸部がんのリンパ節転移が関与している可能性があります。しこりが硬くて動かしにくい、または1か月以上腫れが続く場合は、必ず専門医を受診してください。
腫れているリンパ節を無理に押したり揉んだりすることは避けてください。炎症が起きている部位に刺激を与えると、痛みが増したり炎症が周囲に広がったりする恐れがあります。腫れの部位はなるべく安静に保つことが大切です。
まず耳鼻咽喉科(耳鼻科)への受診が適切です。耳・鼻・のど・頸部全般を専門とし、感染症から腫瘍まで幅広く対応できます。歯の問題が疑われる場合は歯科・口腔外科、悪性腫瘍が疑われる場合は血液内科や頭頸部外科も関連する診療科となります。
リンパ節腫脹の多くは感染症が原因のため、毎日の手洗い・うがい・口腔ケアを徹底することが有効です。また、十分な睡眠・バランスのよい食事・適度な運動で免疫力を維持することも大切です。おたふく風邪など、ワクチンで予防できる感染症への接種も有効な手段です。
💪 まとめ
耳の下にあるリンパ節が腫れる原因は非常に多岐にわたります。最も多いのは風邪などのウイルス感染や細菌感染による一時的な反応性リンパ節炎であり、多くの場合は原因となる感染症が改善するにつれて自然に腫れも引いていきます。しかし、痛みがない、腫れが長期間続く、しこりが硬くて動かない、複数のリンパ節が腫れているといった場合には、悪性リンパ腫や転移性腫瘍など、より深刻な疾患が隠れている可能性もあります。
耳の下の腫れが2週間以上続く場合や、急激に大きくなる場合、全身症状(発熱・体重減少・夜間の発汗)を伴う場合は、早めに耳鼻咽喉科などの専門医を受診することが大切です。適切な検査と診断を受けることで、原因に合った治療を早期に開始することができます。自己判断で放置せず、少しでも気になる症状がある場合は医療機関への相談をお勧めします。アイシークリニック新宿院では、耳・鼻・のどに関わるさまざまなお悩みに対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
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📚 参考文献
- 国立感染症研究所 – 流行性耳下腺炎(おたふく風邪)のムンプスウイルス感染・症状・合併症・ワクチン予防に関する情報として参照
- 国立感染症研究所 – 伝染性単核球症(EBウイルス感染)の病態・症状・診断・治療に関する情報として参照
- 厚生労働省 – 結核性リンパ節炎を含む結核感染症の診断・治療・感染予防対策に関する情報として参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
