脂漏性角化症に液体窒素は効果的?治療の仕組みと注意点を解説

顔や体に突然現れる茶色や黒色のざらついたシミのようなもの。「これって何だろう?」と気になって調べてみたら「脂漏性角化症」という言葉にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

💬 「液体窒素って効くの?」「何回通えばいい?」「痛い?跡は残る?」
この記事を読めば、その疑問がすべて解決します。

🔸 治療の仕組み・効果・注意点・保険適用まで、専門医が詳しく解説。
🔸 読まないまま治療を受けると、色素沈着や再発に後悔するケースも。

🚨 こんな方はとくに読んでください!

  • ✅ 顔・首・背中にザラザラしたシミが増えてきた
  • ✅ 皮膚科で「脂漏性角化症」と言われた
  • ✅ 液体窒素で治療するか迷っている
  • 保険でできるのか知りたい

💡 この記事のポイント

脂漏性角化症への液体窒素治療は外来で保険適用可能な冷凍凝固療法ですが、色素沈着や複数回通院のリスクもあるため、専門医による診断と個別の治療方針選択が重要です。


目次

  1. 脂漏性角化症とはどんな皮膚疾患か
  2. 液体窒素治療(冷凍凝固療法)の仕組み
  3. 脂漏性角化症への液体窒素治療の効果
  4. 液体窒素治療の流れと治療回数
  5. 液体窒素治療後のケアと経過
  6. 液体窒素治療のメリットとデメリット
  7. 液体窒素治療に向かないケースとは
  8. 液体窒素以外の治療法との比較
  9. 保険適用について
  10. 治療を受ける際に医師に確認しておきたいこと
  11. まとめ

💡 脂漏性角化症とはどんな皮膚疾患か

脂漏性角化症は、皮膚の表面を覆う表皮細胞が異常に増殖してできる良性の皮膚腫瘍です。医学的には「老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)」とも呼ばれ、加齢とともに発症しやすくなることから、40代以降に多く見られます。ただし、若い世代にも発症することがあります。

見た目の特徴としては、薄茶色から黒褐色の色調を持ち、表面がざらざらまたはいぼ状になっています。大きさは数ミリから数センチまでさまざまで、顔・頭皮・首・胸・背中・手の甲など、皮脂分泌の多い部位を中心に全身どこにでも生じる可能性があります。触れると少し盛り上がっていることが多く、シミとは違って皮膚表面から出っ張っているのが特徴です

脂漏性角化症は悪性腫瘍(がん)ではなく、健康上の害はありません。しかし、顔や首など目立つ場所にできた場合には見た目が気になりますし、衣服や下着でこすれて炎症を起こすこともあります。また、黒色調が強い場合は悪性黒色腫(メラノーマ)などの悪性腫瘍と似た見た目になることがあるため、自己判断はせずに皮膚科や美容皮膚科での診断を受けることが大切です

脂漏性角化症の原因として、加齢による皮膚細胞のターンオーバーの乱れ、紫外線ダメージの蓄積、遺伝的素因などが挙げられています。完全に予防する方法は現時点では確立されていませんが、日々の紫外線対策が進行を抑えることに役立つと考えられています。

Q. 脂漏性角化症とはどのような皮膚疾患ですか?

脂漏性角化症は表皮細胞が異常増殖してできる良性の皮膚腫瘍で、「老人性疣贅」とも呼ばれます。40代以降に多く、薄茶色〜黒褐色でざらついた見た目が特徴です。悪性ではありませんが、メラノーマと見た目が似る場合があるため、自己判断せず皮膚科での診断が重要です。

📌 液体窒素治療(冷凍凝固療法)の仕組み

液体窒素治療は、正式には「冷凍凝固療法(クライオセラピー)」と呼ばれます。液体窒素の沸点はマイナス196度という非常に低い温度で、この超低温の物質を病変部に接触させることで組織を凍らせ、壊死させる治療法です。

具体的なメカニズムを説明すると、液体窒素を患部に当てると細胞内の水分が急速に凍結します。凍結の過程で細胞内に氷結晶が生じ、細胞膜や細胞小器官が物理的に破壊されます。さらに、解凍・再凍結を繰り返すことで細胞のダメージが増幅されます。血管が収縮することによる虚血(血流不足)も組織の壊死に関与します。こうして病変を構成する細胞が選択的に破壊され、その後、体の自然な治癒能力によって正常な皮膚に置き換えられていくというのが基本的な仕組みです。

液体窒素の塗布方法には大きく分けて2種類あります。ひとつは綿棒や専用のスワブを液体窒素に浸してから患部に当てる綿棒法(スワブ法)で、もうひとつはスプレーガンを使って液体窒素を直接噴射するスプレー法です。スプレー法のほうが均一に冷凍でき、深部への到達性も高いとされていますが、どちらの方法が適しているかは病変の大きさや部位、医師の判断によって異なります。

この治療法はいぼ(尋常性疣贅)や脂漏性角化症、円形脱毛症のパッチテスト、日光角化症など、さまざまな皮膚疾患に応用されており、皮膚科領域では長年にわたって活用されている実績のある治療法です。

✨ 脂漏性角化症への液体窒素治療の効果

脂漏性角化症に対する液体窒素治療の効果は、病変の大きさや厚み、色調の濃さ、部位などによって個人差があります。一般的に、薄くて小さな病変に対しては比較的短い期間で除去できることが多い一方、盛り上がりが大きく厚みのある病変や色素の沈着が深い病変は、複数回の治療が必要になることがあります

治療後の経過としては、液体窒素を当てた部位に水疱(水ぶくれ)が形成され、その後かさぶたになって脱落し、新しい皮膚が再生されます。このプロセスを経て、うまく治療できた場合には病変がきれいに除去されます。ただし、完全に消えることもあれば、色素沈着(治療後の黒ずみ)が残ることもあります。特に色素の濃い病変では、治療後に炎症後色素沈着が生じる可能性があり、これが数か月単位で残ることがあります。

また、液体窒素の冷凍時間(凍結時間)が不十分だと病変が残ったり再発したりすることがあります。逆に過剰に凍結させると、周囲の正常な皮膚まで損傷を受けてしまいます。適切な凍結時間と範囲を判断するのは医師の技術と経験が重要な場面です。

脂漏性角化症の場合、治療後に再発することは比較的稀とされていますが、もともと再発しやすい体質の方や、新たに別の場所に脂漏性角化症が生じることはあります。治療によって除去した病変が同じ場所に戻るというよりも、加齢とともに全身で新しい病変が増えていくという経過をたどることが多いです

Q. 液体窒素による冷凍凝固療法の仕組みを教えてください

液体窒素治療(冷凍凝固療法)はマイナス196度の超低温を病変部に当て、細胞内の水分を凍結させて氷結晶を生じさせることで細胞膜を物理的に破壊します。さらに血管収縮による虚血も組織壊死を促し、その後体の自然治癒力によって正常な皮膚が再生されます。

🔍 液体窒素治療の流れと治療回数

実際に液体窒素治療を受ける場合の流れについて解説します。まず、初診時に皮膚科や美容皮膚科で病変を診察してもらい、脂漏性角化症であることを確認してもらいます。自己判断で「これは脂漏性角化症だろう」と思っていても、実際には別の皮膚疾患であることもあるため、必ず医師の診断を受けてから治療を進めることが重要です

診断が確定し、液体窒素治療の適応があると判断された場合、治療の説明と同意確認(インフォームドコンセント)を行った上で処置に移ります。

治療中の手順としては、まず患部を消毒し、綿棒またはスプレーで液体窒素を病変に当てます。治療時間はひとつの病変につき数秒から十数秒程度が一般的です。冷凍の際には「チクチク」「ズキズキ」とした痛みや灼熱感を感じる方が多いですが、これは一時的なものです。場所によっては痛みが強い場合もあり、特に指先など神経の豊富な部位では痛みを感じやすい傾向があります

治療は通常2〜3週間おきに行い、病変の状態を見ながら複数回繰り返します。一般的な小さな脂漏性角化症であれば1〜3回の治療で除去できることが多いですが、大きく盛り上がった病変や色素の濃い病変では、それ以上の回数が必要になる場合もあります。1回の治療セッションで複数の病変をまとめて処置することも可能です。

治療後は患部に保護材(ガーゼや絆創膏など)を貼って帰宅します。当日から翌日にかけて患部が赤くなったり、腫れたりすることがありますが、これは正常な反応です

💪 液体窒素治療後のケアと経過

液体窒素治療後の経過は、概ね以下のようなステップをたどります。

治療直後から数時間は、患部が赤くなって腫れ、熱感や痛みを感じることがあります。翌日から数日後にかけて水疱(水ぶくれ)が形成されることがありますが、これは治療によって組織が壊死する過程で生じる正常な反応です。水疱は自然に乾燥してかさぶたになっていくため、自分でつぶしてはいけません。無理に破ると感染のリスクが高まり、治癒が遅れたり傷跡が残ったりする原因になります。

かさぶたが形成された後は、無理にはがさずに自然に剥落するのを待ちます。かさぶたが自然にとれるまでには、おおよそ1〜2週間程度かかることが多いです。その後に新しい皮膚が再生され、徐々に周囲の皮膚と同化していきます。

治療後のホームケアとして大切なのは、患部を清潔に保つことと、紫外線対策を徹底することです。治療後の皮膚は非常にデリケートで色素沈着を起こしやすい状態になっているため、日焼け止めを使用したり、帽子や日傘で物理的に紫外線を遮断したりすることが色素沈着の予防につながります

また、治療後に赤みや色素沈着が残る場合があります。赤みは通常数週間から数か月で消えていきますが、色素沈着(茶色い色が残ること)は数か月程度続くことがあります。肌のターンオーバーを整えるビタミンC誘導体配合の化粧品やトラネキサム酸などが色素沈着の改善に役立つことがありますので、医師に相談してみるとよいでしょう。

治療後にかさぶたが取れる前に強い痛みが出たり、化膿・発熱・患部周囲の激しい腫れなどの症状が現れたりした場合は、感染が疑われますので速やかに受診してください

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🎯 液体窒素治療のメリットとデメリット

液体窒素治療は長年にわたって皮膚科で活用されてきた治療法であり、多くのメリットがある一方でデメリットや注意点も存在します。治療を検討する際には、双方をしっかり理解しておくことが大切です。

まずメリットについて見ていきます。液体窒素治療の最大のメリットは、切除などの外科的処置を必要としないため、縫合の必要がなく処置時間が短いことです。1か所あたりの処置は数秒から数十秒で済み、外来で手軽に受けられます。また、多くの場合で保険診療の適用を受けられることも大きな利点です。(保険適用の詳細については後のセクションで解説します。)さらに、特別な術前準備が不要で、当日から通常の生活に戻りやすいことも患者にとって受け入れやすいポイントです。

一方、デメリットとしてまず挙げられるのが、治療中の痛みです。冷凍処置の際にチクチクした痛みや灼熱感を伴うことが多く、痛みに敏感な方には不快感を生じさせます。局所麻酔を使わずに行う場合が多いため、痛みへの対策が限られます。

次に、色素沈着や色素脱失(白抜け)が起こる可能性があります。特に色素沈着は日本人のような色素の濃い肌の人に起こりやすく、治療後に茶色いシミが残る場合があります。また逆に、過剰に冷凍した場合や体質によっては白い色素脱失が生じることもあります。これが残った場合、目立つ部位では美容的な問題となることがあります。

さらに、1回の治療で完全に除去できない場合があり、複数回の通院が必要になることもデメリットのひとつです。病変が大きかったり、色素が深部まで及んでいたりする場合は、治療回数が増えることを理解しておく必要があります。

また、まれに瘢痕(傷跡)が残ることもあります。体質的にケロイドを生じやすい方は、あらかじめ医師に伝えることが重要です。

Q. 液体窒素治療後に色素沈着が残ることはありますか?

液体窒素治療後は炎症後色素沈着(茶色い色みが残る状態)が生じることがあり、日本人のように色素の濃い肌の方に起こりやすい傾向があります。数か月単位で続く場合もあるため、治療後は紫外線対策の徹底が重要です。ビタミンC誘導体やトラネキサム酸の使用も医師に相談するとよいでしょう。

💡 液体窒素治療に向かないケースとは

液体窒素治療はすべての患者や病変に適しているわけではありません。いくつかのケースでは、液体窒素治療が向かないまたは注意が必要な場合があります。

まず、ケロイド体質の方は注意が必要です。ケロイドとは、傷が治る過程でコラーゲンが過剰に産生されて、傷の範囲を超えて赤く硬く盛り上がった状態になるもので、こうした体質の方が液体窒素治療を受けると、ケロイドが生じるリスクが高まります。治療を受ける前に必ず医師に申告するようにしましょう。

次に、色素の薄い肌の部位や色素脱失が目立ちやすい部位(首や顔の一部など)への治療では、色素脱失が生じた際に白い痕が残って目立つ可能性があります。こうした部位への治療は、医師とよく相談してリスクを理解した上で進めることが大切です。

また、冷覚過敏(寒冷蕁麻疹など冷刺激に対して過剰反応を起こす状態)がある方は、液体窒素の刺激で全身的なアレルギー反応が生じる可能性があるため、事前に医師に伝える必要があります。

病変の大きさや厚みが非常に大きい場合も、液体窒素治療だけでは対応が難しいことがあります。こうした場合は、炭酸ガス(CO2)レーザーや電気焼灼、外科的切除など別の治療法が選ばれることがあります

さらに、病変が悪性の可能性を否定できない場合は、まず皮膚生検(組織を一部採取して顕微鏡で調べる検査)を行って診断を確定することが優先されます。悪性腫瘍を液体窒素で処置してしまうと、診断の機会を失うとともに適切な治療から遠ざかることになるため、少しでも悪性が疑われる場合は慎重な対応が必要です。

糖尿病や末梢血管障害などの全身疾患がある方は、創傷治癒が遅れることがあるため、治療前に医師に全身状態を伝えることが大切です。

📌 液体窒素以外の治療法との比較

脂漏性角化症の治療法は液体窒素だけではありません。それぞれの治療法の特徴を理解し、自分の状態や希望に合った方法を選ぶことが重要です。

炭酸ガス(CO2)レーザーは、脂漏性角化症の治療法として液体窒素と並んでよく用いられる方法です。レーザーの熱エネルギーによって病変組織を蒸散(気化)させて除去します。液体窒素に比べて1回の治療で除去しやすく、病変の深さや範囲をコントロールしながら治療できる点がメリットです。ただし、多くのクリニックでは自由診療扱いとなるため費用が高くなること、治療後の赤みや色素沈着が生じやすいことなども理解しておく必要があります。

電気焼灼法(エレクトロサージェリー)は、電気の熱で病変組織を焼き切る方法です。病変を比較的確実に除去できますが、焼く際の臭いや、治療後の瘢痕・色素沈着のリスクについて注意が必要です。

外科的切除は、メスで病変を切り取る方法で、病変が大きい場合や悪性が疑われる場合に選ばれることがあります。組織を採取して病理検査に提出できる点がメリットですが、縫合の必要があり傷跡が残ることもあります。

Qスイッチレーザーやピコレーザーなどのメラニン破壊型レーザーは、主にシミ治療に使われますが、平坦な脂漏性角化症の初期病変に対して効果を示すこともあります。ただし、盛り上がりのある脂漏性角化症には適応が限られることが多いです

薬剤塗布による治療として、ビタミンD3軟膏や尿素クリームなどが使われることもありますが、これらは脂漏性角化症に対する第一選択治療ではなく、補助的な位置づけです

それぞれの治療法にはメリットとデメリットがあり、どの方法が最適かは病変の状態・部位・大きさ・患者の体質・希望する仕上がりなどによって異なります。治療法を選択する際は、医師とよく話し合い、自分に最も合った方法を選ぶようにしましょう。

Q. 脂漏性角化症の液体窒素治療は保険適用になりますか?

保険診療を行う皮膚科を受診した場合、脂漏性角化症への液体窒素治療は保険適用となるケースが多く、自己負担は1〜3割で済みます。一方、美容皮膚科では原則として全額自己負担の自由診療となります。適用の可否は医療機関によって異なるため、受診前に確認することをおすすめします。

✨ 保険適用について

脂漏性角化症に対する液体窒素治療の保険適用については、受診するのが皮膚科か美容皮膚科かによって異なります。

皮膚科(保険診療を行うクリニックや病院)を受診した場合、脂漏性角化症は皮膚疾患として保険診療の対象となり、液体窒素による冷凍凝固療法も保険適用で受けられることが多いです。保険が適用されれば、自己負担は1〜3割となり、費用を抑えることができます。ただし、保険診療では「美容目的」と見なされる場合や、医師が保険適用外と判断した場合には自費診療になることもあります。

一方、美容皮膚科では基本的に自由診療(自費診療)となることが多く、費用は全額自己負担です。自由診療の場合、液体窒素治療の費用は病変の大きさや数、クリニックによって異なりますが、1か所あたり数千円から、複数か所まとめて処置する場合はそれ以上かかることもあります。ただし、自由診療のクリニックでは、よりきめ細かいカウンセリングやアフターケアが受けられる場合もあります。

受診前に保険適用の可否について電話やウェブサイトで問い合わせておくことをおすすめします。また、同じ施設で保険診療と自費診療を組み合わせた「混合診療」は原則として認められていないため、どちらの診療形態で受けるかを事前に確認することが重要です。

なお、2025年現在の情報に基づいていますが、保険適用の詳細や費用については時期や医療機関によって変わる可能性があるため、実際に受診する医療機関に直接確認することをお勧めします

🔍 治療を受ける際に医師に確認しておきたいこと

液体窒素治療を受ける際には、医師とのコミュニケーションをしっかりとって疑問や不安を解消しておくことが大切です。以下に、受診時に確認しておくと良い事項をまとめます。

まず、「本当に脂漏性角化症なのか」という診断の確認です。自己判断で来院した場合でも、実際には別の疾患である可能性があります。ダーモスコピー(専用の拡大鏡)などを使った詳しい診察で確認してもらいましょう。悪性の可能性がわずかでもある場合は、皮膚生検による確定診断を先行させることがあります。

次に、治療にかかる回数と費用の目安を確認しましょう。自分の病変の状態から何回くらいの治療が必要か、1回あたりの費用はどのくらいかかるかを事前に把握しておくことで、治療計画を立てやすくなります。

治療後に色素沈着や色素脱失、瘢痕などのリスクがどの程度あるかも確認しておくことが重要です。特に顔など目立つ部位への治療を考えている場合は、ダウンタイムの長さや仕上がりの予測についてもしっかり聞いておきましょう。

治療後のケア方法についても確認が必要です。水疱が生じた場合の対処法、洗顔・入浴はいつから可能か、紫外線対策の方法、経過観察の受診タイミングなど、自分で行うべきホームケアの具体的な手順を教えてもらいましょう

自分がケロイド体質であることがわかっている場合や、過去に同様の治療で問題があった場合、基礎疾患や服用中の薬がある場合も必ず事前に伝えるようにしてください。血液をサラサラにする薬(抗凝固薬・抗血小板薬)を服用中の場合は出血しやすくなることがあります。また、免疫抑制薬を使用している場合は感染リスクが高まる可能性があります

液体窒素治療以外の治療法の選択肢についても聞いてみると良いでしょう。自分の病変に対して最適な治療法はどれなのかを比較検討した上で、納得して治療に臨むことが大切です

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、脂漏性角化症に対する液体窒素治療のご相談を多くいただいており、特に顔や首など目立つ部位を気にされて来院される患者様が増えている印象です。液体窒素治療は保険適用で受けられるケースが多く手軽な反面、色素沈着のリスクや複数回の通院が必要になる場合もあることから、治療前に病変の状態をしっかり見極めた上で、患者様一人ひとりに合った治療法をご提案することを大切にしています。まずはダーモスコピーによる丁寧な診察で悪性疾患との鑑別を行い、納得していただいた上で治療に進んでいただけるよう、丁寧なご説明を心がけておりますので、お気になりの症状がございましたらお気軽にご相談ください。」

💪 よくある質問

脂漏性角化症の液体窒素治療は保険適用されますか?

皮膚科(保険診療を行うクリニック・病院)を受診した場合、脂漏性角化症に対する液体窒素治療は保険適用となるケースが多く、自己負担は1〜3割で済みます。ただし、美容皮膚科では原則として自由診療(全額自己負担)となります。受診前に医療機関へ確認しておくことをおすすめします。

液体窒素治療は何回くらい通院が必要ですか?

小さな脂漏性角化症であれば1〜3回の治療で除去できることが多いです。ただし、病変が大きかったり盛り上がりが強かったりする場合は、それ以上の回数が必要になることもあります。治療は通常2〜3週間おきに行い、病変の状態を見ながら進めていきます。

液体窒素治療後に色素沈着は残りますか?

治療後に炎症後色素沈着(茶色い色みが残ること)が生じる場合があります。特に色素の濃い病変や、日本人のように色素の濃い肌の方に起こりやすい傾向があります。数か月単位で続くこともあるため、治療後は紫外線対策を徹底することが色素沈着の予防・改善に重要です。

液体窒素治療中・治療後の痛みはどの程度ですか?

治療中は「チクチク」「ズキズキ」とした痛みや灼熱感を感じる方が多いですが、一時的なものです。指先など神経の多い部位では痛みが強くなりやすい傾向があります。治療後も数時間は赤みや腫れ、熱感が続くことがありますが、これは正常な反応です。

脂漏性角化症は自己判断で治療を始めてもよいですか?

自己判断は避け、必ず皮膚科や美容皮膚科で診断を受けてから治療を進めることが重要です。見た目が似ている悪性黒色腫(メラノーマ)などの悪性腫瘍と区別するために、ダーモスコピーなどによる専門的な診察が必要です。アイシークリニックでも丁寧な診察を行っておりますので、気になる症状はお気軽にご相談ください。

🎯 まとめ

脂漏性角化症は、加齢とともに現れやすい良性の皮膚腫瘍で、健康上の問題はないものの、見た目が気になって除去を希望する方が多い疾患です。液体窒素を用いた冷凍凝固療法は、脂漏性角化症に対するオーソドックスな治療法のひとつで、外来で比較的手軽に受けられることや、多くの場合で保険診療の対象となることから広く活用されています

ただし、治療の効果は病変の大きさや厚み、部位、個人の体質によって異なり、1回の治療で完全に除去できないケースや、治療後に色素沈着・色素脱失などの副作用が生じることもあります。自己判断で受診・処置を決めるのではなく、まずは皮膚科または美容皮膚科の専門医に診察してもらい、自分の病変の状態に合った最適な治療方針を決めることが大切です

液体窒素以外にも、炭酸ガスレーザーや電気焼灼法など複数の治療法があります。それぞれのメリット・デメリットを医師と一緒に検討した上で、自分に最も合った方法を選ぶようにしてください。アイシークリニック新宿院では、脂漏性角化症をはじめとする皮膚の悩みについて専門的な診察を行っています。気になる症状がある方は、まずはお気軽にご相談ください。

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📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 脂漏性角化症の診断基準・治療ガイドライン、冷凍凝固療法の適応と実施方法に関する学会公式情報
  • 厚生労働省 – 保険診療における皮膚疾患治療の適用範囲および冷凍凝固療法の保険適用に関する情報
  • PubMed – 脂漏性角化症に対する液体窒素(クライオセラピー)の有効性・安全性・治療成績に関する国際的な臨床研究文献

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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