
おしりのニキビ、市販薬を使っても全然よくならない…そんな経験はありませんか?
💬 「何週間塗っても改善しない」
💬 「これって本当にニキビ?」
目次
- おしりニキビとは?顔のニキビとの違い
- おしりニキビの主な原因
- おしりニキビに使える市販薬の種類と成分
- 市販薬の正しい選び方と使い方
- 皮膚科で処方される薬の種類
- おしりニキビに処方薬が必要なケース
- 薬を使う際の注意点
- 薬と併用したいおしりニキビのケア方法
- 皮膚科を受診するタイミング
- まとめ
この記事のポイント
おしりニキビは蒸れ・細菌感染が主因で、市販薬(サリチル酸・イオウ等)で2〜4週間改善しない場合は皮膚科を受診し、過酸化ベンゾイルやアダパレン等の処方薬による治療が有効。粉瘤など別疾患の可能性もあるため正確な診断が重要。
💡 おしりニキビとは?顔のニキビとの違い
おしりにできるぶつぶつやニキビのような吹き出物は、医学的には「毛嚢炎(もうのうえん)」と呼ばれることも多く、顔にできるニキビ(尋常性ざ瘡)とは厳密に異なる場合があります。ただし、毛穴に皮脂が詰まって炎症を起こすという基本的なメカニズムは共通しています。
顔のニキビは皮脂腺が発達しており、アクネ菌(Cutibacterium acnes)の増殖が主な原因となります。一方、おしりのニキビや毛嚢炎は、黄色ブドウ球菌などの細菌が毛穴や毛包に感染することで発症するケースが多く、蒸れや摩擦による刺激も大きく関与しています。
また、おしりは衣服との摩擦や長時間座ることによる圧迫を受けやすい部位です。さらに汗をかきやすく、通気性が悪いため、細菌が繁殖しやすい環境になりやすいのも特徴的です。見た目は顔のニキビと似ていても、原因や対策が微妙に異なるため、薬の選択においても注意が必要です。
おしりのぶつぶつには、ニキビ・毛嚢炎のほかにも、粉瘤(ふんりゅう)や癤(せつ)、尋常性毛瘡などさまざまな可能性があります。見た目だけでは判断が難しいこともあるため、症状が長引いたり悪化したりする場合は皮膚科での診察をおすすめします。
Q. おしりニキビと顔のニキビの原因の違いは何ですか?
おしりニキビは黄色ブドウ球菌などの細菌感染による毛嚢炎が主な原因で、顔のニキビのようなアクネ菌が主役ではありません。衣服との摩擦・蒸れ・長時間の圧迫によって細菌が繁殖しやすい環境になる点がおしり特有の特徴です。
📌 おしりニキビの主な原因
おしりニキビを改善・予防するためには、まずその原因を理解することが重要です。主な原因を詳しく見ていきましょう。
✅ 蒸れと摩擦
おしりは衣服(特に下着)と常に接触しており、摩擦や蒸れが生じやすい部位です。長時間座りっぱなしの状態では特に血行が悪くなり、皮膚のバリア機能が低下します。その結果、毛穴が詰まりやすくなり、細菌が繁殖しやすくなります。
📝 皮脂の過剰分泌
おしりは意外にも皮脂腺が存在する部位であり、ホルモンバランスの乱れや食生活の偏りによって皮脂が過剰に分泌されると、毛穴が詰まりやすくなります。特に10代から20代の若い世代では、ホルモンの影響でおしりを含む全身で皮脂分泌が活発になることがあります。
🔸 細菌感染
皮膚の常在菌であるブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などが、毛穴に侵入して感染を起こすことで毛嚢炎が発症します。免疫力が低下しているとき(睡眠不足・過労・ストレスなど)は特に感染しやすくなります。
⚡ 不衛生な状態
入浴時に背中やおしりをしっかり洗えていなかったり、シャンプーやリンスのすすぎ残しが肌に残ったりすることで、毛穴が詰まりやすくなります。また、汗をかいたまま長時間放置することも細菌の繁殖を促します。
🌟 食生活・生活習慣の乱れ
脂っこい食事や糖質の過剰摂取は皮脂分泌を促進させ、ニキビができやすい環境を作ります。睡眠不足やストレスも肌のターンオーバーを乱す原因となり、おしりニキビを悪化させることがあります。
✨ おしりニキビに使える市販薬の種類と成分
ドラッグストアや薬局で購入できる市販薬には、おしりニキビに有効なものがいくつかあります。ただし、市販のニキビ薬は顔向けのものが多く、おしりに使用できるかどうか確認が必要な場合もあります。ここでは代表的な有効成分と、その作用について解説します。
💬 イブプロフェンピコノール
消炎作用を持つ成分で、ニキビの炎症を抑える効果があります。白ニキビや赤ニキビの炎症を和らげるために広く使われており、日本では市販のニキビ治療薬に多く配合されています。皮膚への刺激が比較的少なく、使いやすい成分のひとつです。
✅ イオウ(硫黄)
古くからニキビ治療に使われてきた成分です。皮脂の分泌を抑制し、角質を柔らかくして毛穴の詰まりを改善する作用があります。殺菌・抗菌作用もあるため、おしりの毛嚢炎にも一定の効果が期待できます。ただし、独特の硫黄臭があるため使用感が気になる方もいます。
📝 レゾルシン
角質を柔らかくし、毛穴の詰まりを取り除く効果(角質溶解作用)があります。殺菌・消毒作用も持ち合わせており、ニキビの原因となる細菌の増殖を抑えます。イオウと組み合わせて配合されている製品も多く見られます。
🔸 サリチル酸
角質を溶かして毛穴の詰まりを改善する成分です。ニキビの原因となる過剰な角質を除去し、皮膚のターンオーバーを促進します。抗菌・防腐作用もあります。ただし、濃度が高いと皮膚への刺激が強くなるため、使用量や使用頻度には注意が必要です。
⚡ グリチルリチン酸二カリウム
甘草(かんぞう)から抽出される消炎成分で、皮膚の炎症を和らげる効果があります。刺激が比較的少なく、敏感肌の方にも使いやすい成分として知られています。
🌟 抗菌成分(クロルヘキシジンなど)
毛嚢炎の原因となる細菌を殺菌・抑制する成分です。おしりのニキビが毛嚢炎の性質を持つ場合には、抗菌成分を含む薬が有効な場合があります。市販の消毒薬やスキンケア製品にも配合されていることがあります。
💬 過酸化ベンゾイル(BPO)
近年、ニキビ治療の世界で注目されている成分です。強力な酸化作用によってアクネ菌を殺菌し、皮脂を酸化・分解する働きがあります。日本では2023年に医療用医薬品として承認され、現在は処方薬として皮膚科で処方されています。一部の市販品にも含まれるようになっています。毛穴の詰まりを改善する角質溶解作用もあるため、幅広いタイプのニキビに対応できます。ただし、漂白作用があるため衣類や布団に付着すると脱色することがあるため注意が必要です。
Q. おしりニキビに効果的な市販薬の成分は何ですか?
おしりニキビには、毛穴の詰まりを改善するサリチル酸やイオウ(硫黄)、炎症を抑えるイブプロフェンピコノールやグリチルリチン酸二カリウムが有効です。炎症が少なければサリチル酸・イオウ配合を、赤く腫れている場合は消炎成分入りの製品を選ぶのが適切です。
🔍 市販薬の正しい選び方と使い方
市販のニキビ薬を選ぶ際には、以下のポイントを参考にしてください。
✅ 症状に合わせた成分を選ぶ
白ニキビや黒ニキビなど炎症が少ない段階では、毛穴の詰まりを改善するサリチル酸やイオウが配合された製品が適しています。赤くなって炎症を起こしているニキビには、イブプロフェンピコノールやグリチルリチン酸などの消炎成分が入った製品を選びましょう。化膿して膿が出ている場合は、市販薬での対処が難しいことも多いため、皮膚科への受診を優先することをおすすめします。
📝 剤形を使いやすいものにする
おしりは自分で塗るのが難しい場合もあります。クリームやジェルタイプは少量を指に取って塗りやすく、おしりへの使用に向いています。スプレータイプは手が届きにくい部位にも使えるため、背中やおしりのニキビには重宝することがあります。
🔸 用法・用量を守る
市販薬は添付文書に記載された用法・用量を必ず守ってください。過剰に塗布しても効果が上がるわけではなく、むしろ皮膚への刺激が強くなる場合があります。1日の使用回数や使用期間を守ることが大切です。また、市販薬で改善が見られない場合は、使用を続けても効果が得られないことが多いため、早めに皮膚科を受診することが重要です。
⚡ パッチテストを行う
初めて使う薬は、腕の内側などの目立たない部位に少量塗布してから24時間様子を見るパッチテストを行うと安心です。かゆみ・赤み・腫れなどの反応がなければ、患部への使用を始めましょう。
💪 皮膚科で処方される薬の種類
市販薬で改善しない場合や、症状が重い場合は皮膚科を受診することで、より効果的な処方薬を使用することができます。皮膚科で処方されるおしりニキビ・毛嚢炎の主な治療薬を解説します。
🌟 外用抗菌薬
クリンダマイシンやナジフロキサシンなどの抗菌成分を含む外用薬(塗り薬)が処方されます。ニキビの原因菌やブドウ球菌などに対して殺菌効果を発揮し、毛嚢炎の治療にも使用されます。ローションタイプやゲルタイプがあり、おしりの広い面積にも塗りやすいものが選ばれることがあります。
💬 過酸化ベンゾイル(BPO)外用薬
2023年に保険適用となった比較的新しいニキビ治療薬です。強力な殺菌作用と角質溶解作用を持ち、アクネ菌に対して耐性が生じにくいという特徴があります。クリンダマイシンとの配合薬も存在し、さらに高い効果が期待できます。ただし、衣類の脱色に注意が必要です。
✅ アダパレン(レチノイド外用薬)
ビタミンA誘導体に似た作用を持つ外用薬で、毛穴の詰まりを改善し、皮膚のターンオーバーを正常化する働きがあります。ニキビの初期段階(コメド)から炎症性のニキビまで幅広く対応できます。使い始めは皮膚が乾燥したり赤くなったりする「レチノイド反応」が出ることがありますが、継続することで落ち着くことが多いです。
📝 経口抗生物質(飲み薬)
ミノサイクリンやドキシサイクリン、ロキシスロマイシンなどのテトラサイクリン系やマクロライド系の抗生物質が処方されることがあります。広範囲のおしりニキビや毛嚢炎、重症の場合に特に有効で、全身的に細菌の増殖を抑えます。長期服用による耐性菌の問題があるため、必要最小限の期間での使用が基本です。
🔸 ステロイド外用薬
炎症が強い場合に短期間使用されることがあります。ただし、ステロイドの長期使用は毛嚢炎を悪化させることがあるため、医師の指示に従って使用することが不可欠です。また、ステロイドが原因で毛嚢炎が発症・悪化することもあるため(ステロイド性毛嚢炎)、自己判断での使用は避けてください。
⚡ 抗真菌薬
おしりのぶつぶつの原因がカビ(マラセチア菌などの真菌)による毛嚢炎の場合は、抗真菌薬が処方されます。見た目が細菌性の毛嚢炎やニキビと区別しにくいため、皮膚科での正確な診断が重要です。抗菌薬を使っても改善しない場合は、真菌性毛嚢炎の可能性があります。
🌟 漢方薬
体質改善を目的として、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)や清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)などの漢方薬が補助的に処方される場合があります。即効性はありませんが、繰り返しできるニキビや体質的にニキビができやすい方に効果が期待されます。
Q. 皮膚科ではおしりニキビにどんな薬が処方されますか?
皮膚科では症状に応じ、クリンダマイシンなどの外用抗菌薬、強力な殺菌・角質溶解作用を持つ過酸化ベンゾイル(BPO)外用薬、毛穴詰まりを改善するアダパレン、重症例には経口抗生物質が処方されます。原因が真菌の場合は抗真菌薬が必要なため、正確な診断が不可欠です。

🎯 おしりニキビに処方薬が必要なケース
以下のような状況では、市販薬での対処ではなく、皮膚科での診察・処方薬の使用が必要です。
まず、ニキビが赤くなって腫れ上がり、強い痛みや熱感がある場合です。これは重度の炎症が起きているサインであり、適切な抗菌薬や抗炎症薬が必要です。次に、ニキビが化膿して膿が多量に出ている場合も、市販薬だけでの改善は困難です。さらに、複数のニキビが広範囲に広がっている場合や、ひとつのニキビがいつまでも治らず大きくなってきている場合も受診が必要です。
また、市販薬を2〜4週間使用しても改善が見られない場合は、原因や対処法が自分の思っているものと異なる可能性があります。粉瘤(アテローム)や癤(毛包の深部感染)など、外科的処置が必要な疾患の可能性もあるため、皮膚科を受診して正確な診断を受けることをおすすめします。
ニキビ跡が残りやすい肌質の方や、ニキビ跡がすでに気になっている方も、早めに皮膚科での治療を開始することで色素沈着や瘢痕(はんこん)を防ぎやすくなります。
💡 薬を使う際の注意点
おしりニキビの薬を使用する際には、いくつかの重要な注意点があります。
💬 粘膜や傷口への使用を避ける
市販・処方を問わず、ニキビ薬は粘膜部位(肛門周囲の粘膜など)や傷口には使用しないのが原則です。刺激が強く、炎症を悪化させる可能性があります。使用できる部位については、必ず添付文書や医師・薬剤師の説明を確認してください。
✅ 過酸化ベンゾイルの脱色に注意

過酸化ベンゾイルを含む薬は、下着・衣類・シーツ・タオルなどに付着すると色が脱色・漂白されることがあります。使用後は患部が完全に乾くまで衣類を着用しない、白い下着を使用するなどの工夫が必要です。
📝 処方薬は自己判断で中断しない
症状が改善したからといって、処方された薬を自己判断で途中でやめないようにしましょう。特に抗生物質は、指定の期間服用し続けることで耐性菌の発生を防ぐことができます。改善が見られた場合も、医師に相談してから減薬・中止を判断してください。
🔸 副作用に注意する
アダパレンや過酸化ベンゾイルなどの外用薬は、使い始めに乾燥・かゆみ・皮むけなどの反応が出ることがあります。副作用が強い場合は使用を一時中止し、皮膚科に相談してください。経口抗生物質は胃腸障害や光線過敏症(日光に当たると皮膚が赤くなる)が生じることがあります。
⚡ 他の薬との相互作用
他の薬を使用中の場合は、新たにニキビ薬を使用する前に医師や薬剤師に相談することをおすすめします。特に内服薬では相互作用が生じることがあります。
Q. おしりニキビで皮膚科を受診すべきタイミングはいつですか?
市販薬を2〜4週間使用しても改善しない場合は、皮膚科への受診を推奨します。痛みや熱感が強い・広範囲に広がる・同じ場所を繰り返す場合は、粉瘤や毛巣洞など外科的処置が必要な別疾患の可能性があります。自己判断せず早めに正確な診断を受けることが根本改善への近道です。
📌 薬と併用したいおしりニキビのケア方法
薬による治療と並行して日常ケアを見直すことで、おしりニキビの改善と再発防止につながります。
🌟 入浴時の洗い方を見直す
おしりをしっかり洗うことは大切ですが、ゴシゴシと強く擦ることは摩擦刺激によって逆効果になります。泡立てた石けんやボディソープを使い、手や柔らかいタオルで優しく洗うようにしましょう。シャンプーやリンスのすすぎ残しがおしりに流れると毛穴詰まりの原因になるため、体は最後に洗うのが理想的です。
💬 通気性のよい下着を選ぶ
化学繊維の下着は蒸れやすく、摩擦も起きやすいため、おしりニキビを悪化させることがあります。綿素材など通気性に優れた下着を選び、汗をかいたときはこまめに取り替えることが大切です。またタイトなボトムスより、おしりに圧迫がかかりにくいゆったりとした服を選ぶことも効果的です。
✅ 長時間の座位を避ける
デスクワークや長距離移動などで長時間座り続ける場合は、定期的に立ち上がって血行を促進させましょう。クッションを使って圧迫を和らげることも有効です。
📝 食生活・生活習慣の改善
脂っこい食事・糖質の過剰摂取・アルコールの飲みすぎはニキビを悪化させることが知られています。野菜・果物・タンパク質をバランスよく摂ることで、皮膚の健康を内側から支えることができます。また、十分な睡眠とストレスのコントロールも皮膚のターンオーバーを正常に保つために重要です。
🔸 保湿ケアも忘れずに
「おしりはオイリーだから保湿は不要」と思われがちですが、皮膚のバリア機能を維持するためには適度な保湿が必要です。ただし、油分が多すぎるこってりしたクリームは毛穴を詰まらせる可能性があるため、さっぱりとしたローションタイプのものがおすすめです。
⚡ ニキビを潰さない
ニキビを自分で潰すことは厳禁です。潰すことで細菌が周囲に広がり、炎症が悪化したり、ニキビ跡が残りやすくなったりします。薬でコントロールしながら自然に回復するのを待つことが、跡を残さないためのベストな方法です。
✨ 皮膚科を受診するタイミング
おしりニキビに市販薬を使用しても改善しない場合や、以下のような症状が見られる場合は、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
市販薬を2〜4週間継続して使用したにもかかわらず改善が見られない場合は、原因が細菌の種類や薬の成分が合っていない可能性があります。皮膚科では培養検査などで原因菌を特定し、より的確な治療薬を処方してもらうことができます。
次に、ニキビが急速に増えている・広範囲に広がっているという場合も受診が必要です。また、ニキビの部分が非常に痛い・熱を持っている・硬く盛り上がっている場合は、粉瘤や癤など外科的処置が必要な疾患の可能性があります。
さらに、ニキビが繰り返す・慢性化しているという場合も、根本的な体質改善や適切な治療が必要なことが多く、皮膚科での継続的な治療が有効です。ニキビ跡が残ってしまっている場合も、早期に皮膚科やクリニックで相談することで、色素沈着の改善や瘢痕治療の選択肢を広げることができます。
特に、おしりの吹き出物が「本当にニキビなのか」を見極めることも重要です。粉瘤はニキビに似た見た目をしていますが、内部に袋状の構造を持つ良性腫瘍であり、外科的な摘出が必要になります。膿が出てきたり何度も同じ場所に繰り返しできたりする場合は、粉瘤の疑いがあるため皮膚科で診断を受けてください。
また、おしりや仙骨部(背骨の一番下)付近に繰り返し膿が出る場合は、毛巣洞(もうそうどう)と呼ばれる疾患の可能性もあります。これは毛が皮膚の中に埋まって炎症を起こすもので、外科的な治療が必要です。自己判断せず、必ず医師に診てもらいましょう。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、おしりのぶつぶつを「ニキビだろう」と自己判断して市販薬を長期間使用されてから受診される患者様が多く、実際には毛嚢炎や粉瘤など別の疾患であったケースも少なくありません。おしりの吹き出物は原因によって適切な治療法がまったく異なるため、2〜4週間の市販薬使用で改善が見られない場合や、痛みが強い・繰り返すといった症状がある場合は、早めに皮膚科を受診されることを強くおすすめします。一人で悩まず、まずは正確な診断を受けることが、根本的な改善への近道です。」
🔍 よくある質問
はい、異なる点があります。顔のニキビは主にアクネ菌の増殖が原因ですが、おしりのニキビ(毛嚢炎)は黄色ブドウ球菌などの細菌感染が主な原因です。また、おしりは蒸れや衣服との摩擦を受けやすい部位のため、細菌が繁殖しやすい環境になりやすいという特徴があります。
主な有効成分として、炎症を抑えるイブプロフェンピコノールやグリチルリチン酸二カリウム、毛穴の詰まりを改善するサリチル酸やイオウ(硫黄)などがあります。炎症が少ない段階ではサリチル酸やイオウ配合の製品を、赤く腫れている場合は消炎成分入りの製品を選ぶと効果的です。
目安として2〜4週間使用しても改善が見られない場合は、皮膚科への受診をおすすめします。原因菌の種類や薬の成分が合っていない可能性があるほか、粉瘤や毛巣洞など外科的処置が必要な別の疾患が隠れているケースもあります。当院でも、長期間市販薬を使用してから受診される患者様が多くいらっしゃいます。
症状に応じて、クリンダマイシンなどの外用抗菌薬、強力な殺菌・角質溶解作用を持つ過酸化ベンゾイル(BPO)外用薬、毛穴の詰まりを改善するアダパレン、広範囲・重症の場合は経口抗生物質などが処方されます。原因が真菌(カビ)の場合は抗真菌薬が必要なこともあり、正確な診断が重要です。
いくつかのポイントがあります。①通気性の高い綿素材の下着を選ぶ、②入浴時は泡で優しく洗い、体は最後に洗う、③長時間の座りっぱなしを避け定期的に立ち上がる、④脂っこい食事や睡眠不足を避ける、⑤ニキビを自分で潰さない、などを心がけることで改善・再発防止につながります。
💪 まとめ
おしりニキビは蒸れ・摩擦・細菌感染・皮脂の過剰分泌などが絡み合って起こる肌トラブルです。市販薬ではイブプロフェンピコノール・イオウ・サリチル酸・グリチルリチン酸などの成分が有効であり、症状に合わせて選ぶことが大切です。
市販薬で効果が見られない場合や症状が重い場合は、皮膚科を受診して処方薬(外用抗菌薬・過酸化ベンゾイル・アダパレン・経口抗生物質など)による適切な治療を受けることをおすすめします。特に、おしりのぶつぶつの原因がニキビ・毛嚢炎なのか、粉瘤や毛巣洞などの別疾患なのかを正確に診断してもらうことが、根本的な改善への第一歩です。
薬による治療と並行して、通気性のよい下着を選ぶ・丁寧に洗う・長時間の座位を避ける・食生活や睡眠を整えるといった日常ケアを実践することで、おしりニキビの改善と再発防止を目指しましょう。症状に悩んでいる方は、一人で抱え込まずに皮膚科やクリニックに相談されることをおすすめします。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 尋常性ざ瘡(ニキビ)の診断基準・治療ガイドラインに関する情報。アダパレン・過酸化ベンゾイル・外用抗菌薬などの処方薬の適応や使用方法、毛嚢炎との鑑別診断について参照。
- 厚生労働省 – 過酸化ベンゾイル(BPO)外用薬の医療用医薬品としての承認・保険適用に関する情報。2023年の承認経緯や市販薬・処方薬としての位置づけについて参照。
- PubMed – 毛嚢炎(Folliculitis)の原因菌(黄色ブドウ球菌・マラセチア菌など)や、クリンダマイシン・過酸化ベンゾイル・抗真菌薬を用いた治療効果に関する国際的な臨床研究文献を参照。
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
