
「足の指の間がかゆくてたまらない」「足の指あたりに小さな水ぶくれができた」という経験はありませんか?足の指は蒸れやすく、汗をかきやすい部位のひとつです。特に夏場や運動後に足の指にあせもができてしまい、かゆみや不快感に悩まされている方は少なくありません。足の指のあせもは放置すると悪化しやすく、他の皮膚疾患と混同されることもあるため、正しい知識を持っておくことが大切です。この記事では、足の指にあせもができる原因から症状の特徴、正しいケア方法、予防策、さらに病院を受診すべき判断基準まで、幅広く解説します。
目次
- あせもとはどのような皮膚疾患か
- 足の指にあせもができやすい理由
- 足の指のあせもの症状と種類
- 足の指のあせもと間違えやすい疾患
- 足の指のあせもの正しいケア・対処法
- 足の指のあせもを予防するためのポイント
- こんな場合は皮膚科へ|受診の目安
- まとめ
この記事のポイント
足の指のあせもは靴内の蒸れや汗腺の詰まりが原因で、清潔保持・蒸れ解消・5本指ソックス活用が予防と対処の基本。水虫と症状が類似するため自己判断は危険で、改善しない場合は皮膚科受診が必要。
🎯 あせもとはどのような皮膚疾患か
あせもは医学的に「汗疹(かんしん)」と呼ばれる皮膚疾患です。汗腺(エクリン汗腺)の出口が詰まることで汗が皮膚の外に排出されなくなり、皮膚の内側に汗が溜まって炎症を起こすことで発症します。
汗をかく機会が多い夏場や運動後、長時間蒸れた状態が続いたときなどに起こりやすく、乳幼児だけでなく大人にも多く見られます。特に大量に汗をかく時期や環境では、誰でも発症するリスクがある皮膚トラブルです。
あせもが発症するメカニズムは次のように説明できます。皮膚には無数の汗腺があり、体温調節のために常に微量の汗を分泌しています。蒸れやすい環境に長時間いると、汗腺の出口が角質層の汚れや垢によって詰まり、汗が皮膚表面に出られなくなります。行き場を失った汗が皮膚内部に留まり、周囲の組織を刺激することで炎症が起きて、かゆみや発疹として現れます。
あせもは一般的に首回り、わきの下、ひじの内側、ひざの裏など、汗がたまりやすく蒸れやすい部位に多く見られます。しかし足の指もこれらの部位と同様に蒸れやすい環境になることが多く、意外と見落とされがちなあせもの発症部位のひとつとなっています。
Q. 足の指にあせもができやすい理由は何ですか?
足の指は靴や靴下による密閉環境で蒸れやすく、指同士の密着により通気性が著しく低くなります。また、足裏はエクリン汗腺の密度が高く発汗量も多い部位です。さらに手と比べて洗いにくく角質や汚れが蓄積して汗腺が詰まりやすいため、あせもが発症しやすい環境が整っています。
📋 足の指にあせもができやすい理由
足の指は一見すると汗をかきにくい部位のように思われますが、実際には非常にあせもが起きやすい環境になっています。その理由について詳しく見ていきましょう。
🦠 靴や靴下による密閉環境
靴や靴下は足全体を覆うため、足の指の周囲は外気と遮断された状態になります。この密閉された環境では湿度が上がりやすく、汗が蒸発しにくい状態が続きます。特に通気性の低いスニーカーや革靴を長時間履いている場合、足の指の間はとりわけ蒸れやすくなります。
👴 足裏や指の間は汗腺が多い
足の裏や指の間には、体の中でも特にエクリン汗腺の密度が高い部位です。手のひらと並んで精神的な緊張や体温上昇に反応して汗をかきやすい場所でもあります。日常生活の中で気づかないうちにかなりの量の汗をかいており、これが靴の中で蒸れる原因となります。
🔸 指と指の間の密着
足の指は隣の指と密着していることが多く、指の間は通気性が著しく低い部位です。指同士が密着した状態では汗が蒸発する機会がなく、湿った状態が長時間続きます。これがあせもを引き起こす大きな要因のひとつです。
💧 衛生管理が行き届きにくい
手の指と比べて足の指は洗いにくく、指の間の汚れや古い角質が残りやすい部分です。汗腺の出口に汚れや角質が蓄積すると汗腺が詰まりやすくなり、あせものリスクが高まります。入浴時に足の指の間まで丁寧に洗えていない場合は特に注意が必要です。
✨ 夏場・運動時の汗の増加
夏の高温多湿な環境下では全身の発汗量が増えます。また、スポーツや長時間の歩行など、足を多く使う活動の後は足の指の周囲も大量の汗をかきます。こうした機会が続くと汗腺が詰まりやすくなり、あせもが発症しやすくなります。
Q. 足の指のあせもにはどんな種類がありますか?
足の指のあせもは主に4種類あります。透明な水疱でかゆみが少ない「水晶様汗疹」、赤みと強いかゆみを伴う最も一般的な「紅色汗疹」、深部で汗が詰まる「深在性汗疹」、細菌が二次感染して膿疱を形成する「膿疱性汗疹」です。足の指では紅色汗疹が多く見られます。
💊 足の指のあせもの症状と種類
あせもには深さによっていくつかの種類があり、それぞれ症状が異なります。足の指に発症するあせもの症状と種類について整理しましょう。
📌 水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)
水晶様汗疹は、汗腺の出口が角質層の最も表面近くで詰まることで発生するあせもです。直径1〜3ミリ程度の透明な小さな水ぶくれが多数できます。かゆみや痛みはほとんどなく、見た目上の変化がメインです。水ぶくれは簡単に破れやすく、破れた後は薄い皮が残ります。数日で自然に回復することが多く、比較的軽症のあせもです。
▶️ 紅色汗疹(こうしょくかんしん)
紅色汗疹は最も一般的なあせもの種類で、俗に「あせも」と呼ばれる際にイメージされることが多いタイプです。汗腺の出口が角質層より少し深い部分で詰まることで発生し、赤みを帯びた小さな丘疹や水疱が多数現れます。強いかゆみを伴うことが多く、掻いてしまうことで皮膚が傷つき、悪化するケースもあります。足の指の間や指の根元付近に発生することがあり、不快感が強いのが特徴です。
🔹 深在性汗疹(しんざいせいかんしん)
深在性汗疹は汗腺の出口が真皮層というさらに深い部分で詰まって発生するタイプです。皮膚の色に近い小さな丘疹が現れることが多く、かゆみは少ない一方で、汗が出にくくなることで熱中症リスクが上がることもあります。熱帯地方に長期滞在するなど、繰り返し大量に汗をかく状況で見られることが多く、足の指での発症は比較的少ないとされています。
📍 膿疱性汗疹(のうほうせいかんしん)
紅色汗疹などに細菌が二次感染することで、水疱が膿疱(膿を含む水ぶくれ)に変化した状態です。黄白色の膿を含む小さな水ぶくれが見られ、炎症が強くなります。強いかゆみや痛みを伴うこともあり、この段階になると自己処置だけでは対応が難しくなるため、皮膚科への受診が必要です。
足の指のあせもでは、特に紅色汗疹が多く見られます。かゆみがひどく、掻きむしってしまうことで悪化したり、二次感染を起こして膿疱性汗疹に進展したりするリスクがあるため、早めに適切なケアを行うことが重要です。
🏥 足の指のあせもと間違えやすい疾患
足の指に発症する皮膚トラブルはあせもだけではありません。症状が似ていても治療法や対処法が異なる疾患が複数あるため、正確に見分けることが大切です。
💫 水虫(足白癬)
足の指のかゆみや水疱で最も混同されやすいのが水虫(足白癬)です。水虫は白癬菌というカビの一種が皮膚に感染して起きる疾患で、足の指の間の皮が剥ける、ただれる、水疱ができるといった症状が現れます。あせもと似た症状が出ることがありますが、水虫は感染症であるため、抗真菌薬による治療が必要です。
あせもとの大きな違いは、水虫は皮膚の剥けや白いふやけた状態が見られることが多い点、また市販の保湿剤やステロイド外用薬では改善しないどころか悪化する場合がある点です。「かゆい、水疱がある」という症状だけで判断せず、専門医に診てもらうことが重要です。
🦠 接触性皮膚炎(かぶれ)
靴や靴下の素材、洗剤や染料などが皮膚に触れてアレルギー反応や刺激反応を起こす接触性皮膚炎も、足の指に発症することがあります。赤みやかゆみ、水疱などの症状があせもと似ており、区別が難しいことがあります。接触性皮膚炎の場合は、原因となっている物質を特定して除去することが根本的な治療につながります。
👴 異汗性湿疹(汗疱)
異汗性湿疹(汗疱)は、手のひらや足の裏、指の側面などに小さな水疱が集まってできる湿疹の一種です。あせもの水晶様汗疹と見た目が似ており、混同されることがあります。汗疱は季節の変わり目や精神的なストレスをきっかけに発症しやすく、強いかゆみを伴う場合もあります。汗疱の治療にはステロイド外用薬などが用いられます。
🔸 蜂窩織炎(ほうかしきえん)
あせもを掻きむしったり、ケアが遅れたりして細菌感染が深部まで及ぶと、蜂窩織炎という深部の皮膚感染症に進展することがあります。皮膚が赤く腫れ上がり、熱感や痛みを伴います。悪化すると発熱するケースもあり、この場合は速やかに医療機関を受診する必要があります。
このように足の指の皮膚トラブルには様々な疾患が関わることがあります。自己判断での対処が症状悪化につながることもあるため、症状が長引く場合や悪化する場合は皮膚科を受診することをおすすめします。
Q. 足の指のあせもと水虫はどう違いますか?
足の指のあせもと水虫はどちらもかゆみや水疱を伴うため見た目だけでの区別は困難です。水虫は白癬菌による感染症で、皮膚が白くふやけたり剥けたりする特徴があります。あせもにステロイド外用薬を使用できますが、水虫に使うと白癬菌が増殖して悪化するため、自己判断せず皮膚科での顕微鏡検査による正確な診断が重要です。
⚠️ 足の指のあせもの正しいケア・対処法
足の指にあせもができてしまった場合、どのようなケアをすれば改善につながるのでしょうか。正しい対処法を知っておくことで、症状の悪化を防ぎ、早期回復を目指すことができます。
💧 清潔に保つ
あせもの改善に最も基本となるのが清潔を保つことです。毎日入浴またはシャワーで足の指の間まで丁寧に洗い流しましょう。洗う際は強くこすらず、泡を立てて優しく洗うことが大切です。足の指の間は見落としがちですが、指の付け根から先まで丁寧に泡で洗い流してください。
洗浄後は十分に水気を拭き取ることも重要です。タオルで足全体を拭いた後、足の指の間も丁寧に水分を取り除いてください。濡れたままの状態が続くと雑菌が繁殖しやすくなり、症状が悪化する可能性があります。
✨ 蒸れを解消する
あせもの根本的な原因である蒸れを解消することが回復への近道です。可能であれば、室内では素足で過ごしたり、靴下を脱いで足の指を解放させる時間を作ったりすることで、皮膚を乾燥させることができます。
外出時も、帰宅後はできるだけ早く靴と靴下を脱いで足を乾燥させる習慣をつけると良いでしょう。また、夜間は通気性の良いサンダルや素足で過ごすことで、皮膚の回復を助けることができます。
📌 冷やして炎症を和らげる
かゆみが強い場合は、患部を清潔なタオルで包んだ保冷剤や冷水で冷やすことで、かゆみや炎症を一時的に和らげることができます。かゆいからといって掻いてしまうと、皮膚が傷ついて二次感染のリスクが高まるため、掻かずに冷やす対応が有効です。
▶️ 市販薬を活用する
症状が軽度であれば、市販の外用薬を使用することも選択肢のひとつです。かゆみを抑える抗ヒスタミン成分配合のクリームや、炎症を抑える弱めのステロイド外用薬などが市販されています。使用の際は用法・用量をしっかりと守り、患部に適量を塗布してください。
ただし、症状の原因が水虫や接触性皮膚炎など他の疾患である場合、ステロイド外用薬を使用すると症状が悪化することがあります。特に水虫にステロイドを使用すると白癬菌が増殖しやすくなるため、自己判断での使用は慎重に行う必要があります。症状が改善しない場合や悪化する場合は使用を中止して皮膚科を受診してください。
🔹 水疱を破らない
あせもによってできた水疱は、清潔な状態を保てばほとんどが自然に吸収されていきます。意図的に水疱を破ったり、針で刺したりすることは絶対に避けてください。水疱が破れると皮膚のバリアが失われ、そこから細菌が入って感染症を起こすリスクが著しく高まります。水疱が自然に破れてしまった場合は、清潔に保ち乾燥させることが大切です。
📍 保湿ケアも取り入れる
あせもが回復しはじめたら、乾燥による皮膚のひび割れや新たな炎症を防ぐために保湿ケアも取り入れましょう。ただし、保湿剤を塗ることで蒸れが増す場合があるため、しっかり乾燥させた後に薄く塗り、過剰な保湿にならないよう注意することが大切です。
🔍 足の指のあせもを予防するためのポイント
あせもは一度回復しても、同じ環境が続けば再発しやすい皮膚トラブルです。日常生活の中で意識的に予防策を取り入れることが、再発防止につながります。
💫 通気性の良い靴・靴下を選ぶ
靴や靴下を選ぶ際は通気性を重視することが重要です。靴は通気孔があるタイプや、メッシュ素材のものを選ぶと蒸れを防ぎやすくなります。靴下は吸湿性・速乾性に優れた素材(綿素材や機能性素材)を選ぶと足の中の湿度が上がりにくくなります。化学繊維のみの靴下は通気性が低い場合があるため、素材を確認することをおすすめします。
また、靴は同じものを毎日履き続けるのではなく、複数の靴をローテーションして使うと、靴内部を乾燥させる時間が確保でき衛生的です。靴の中に乾燥剤を入れたり、靴専用の消臭・防菌スプレーを使用したりすることも有効です。
🦠 5本指ソックスを活用する
通常の靴下では足の指同士が密着した状態になりますが、5本指ソックスを使用することで指の間に生地が入り、指同士の密着を防ぐことができます。指の間の通気性が改善され、汗が蒸発しやすくなるため、あせもの予防に効果的です。特に夏場や運動時には5本指ソックスの着用を検討してみると良いでしょう。
👴 定期的に靴を脱いで足を乾燥させる
長時間靴を履き続ける必要がある職場や外出先では、休憩時間などを利用して靴を脱ぎ、足の指を解放させる時間を作ることが有効です。靴を脱ぐだけでも足の中の湿度が下がり、皮膚が乾燥する機会を作ることができます。
🔸 足を丁寧に洗う習慣をつける
毎日の入浴時に足の指の間まで丁寧に洗う習慣をつけることが、あせも予防の基本です。泡立てた石鹸やボディソープを使い、指の付け根から先まで、指の間まで丁寧に洗い、しっかりとすすいでください。洗った後は水気を十分に拭き取ることも忘れずに行いましょう。
💧 足用の制汗剤・デオドラントを使用する

足の発汗が特に多い方は、足専用の制汗剤やデオドラントスプレー、パウダーなどを活用することも予防策のひとつです。制汗成分が汗の分泌を抑えることで蒸れを軽減し、あせもの発症リスクを下げることができます。ただし、過度な使用は皮膚に刺激を与える場合があるため、用法を守って使用してください。
✨ 足のサイズに合った靴を履く
サイズが合わない靴を履くと、足の指が圧迫されて密着度が高まり、蒸れやすくなります。靴は自分の足のサイズに合ったものを選ぶことが大切です。特につま先部分に余裕があるタイプの靴を選ぶと、足の指に圧力がかかりにくく、通気性も確保しやすくなります。
📌 体重管理と適切な運動
肥満は全身の発汗量を増やす要因となります。適切な体重管理と規則的な運動習慣を持つことは、あせもを含む様々な皮膚トラブルの予防にもつながります。ただし、運動後は汗をかきやすくなるため、運動後の足のケアをしっかり行うことも合わせて意識しましょう。
▶️ 室内環境を快適に保つ
室内の温度と湿度を適切に管理することも、発汗量のコントロールにつながります。夏場はエアコンや扇風機を活用して室温を下げ、除湿機や換気によって湿度を管理することで、足を含む全身のあせも予防に効果的です。ただし、極端な冷やしすぎは体調不良の原因になるため、適切な温度設定を心がけましょう。
Q. 足の指のあせもはどんな場合に皮膚科を受診すべきですか?
適切なセルフケアを続けても1〜2週間で改善しない場合、水疱が黄白色に膿んでいる場合、患部が赤く腫れて熱感や痛みがある場合は皮膚科を受診してください。また糖尿病などの基礎疾患がある方は感染症が重症化しやすいため、より早めの受診が推奨されます。あせもか水虫か判断がつかない場合も自己治療前に受診することが大切です。
📝 こんな場合は皮膚科へ|受診の目安
足の指のあせもは多くの場合、適切なセルフケアで回復しますが、次のような状況では皮膚科を受診することをおすすめします。
🔹 1〜2週間経過しても改善しない場合
あせもは通常、蒸れを解消して清潔を保つことで1〜2週間以内に改善することが多いです。適切なケアを続けても症状が改善しない場合や、悪化していく場合は、水虫や湿疹など別の皮膚疾患の可能性があります。早めに皮膚科を受診して正確な診断を受けることが大切です。
📍 かゆみがひどく日常生活に支障がある場合
かゆみが非常に強く、睡眠を妨げる、集中力が落ちるなど日常生活に影響が出ている場合は、市販薬だけでは対処が難しいことがあります。医師に相談することで、症状に適した処方薬(抗ヒスタミン薬の内服薬やより効果的な外用薬など)を処方してもらうことができます。
💫 水疱が膿んでいる場合
水疱の中身が黄色または白色になっている場合は、細菌が感染して膿疱性汗疹になっている可能性があります。この状態では抗菌薬などの医療的な治療が必要になる場合があります。自己処置を続けずに皮膚科を受診してください。
🦠 皮膚が赤く腫れ上がり熱感・痛みがある場合
患部が大きく腫れ上がり、触れると熱くて痛む場合は、蜂窩織炎などの感染症に進展している可能性があります。これは抗生物質による治療が必要な状態であり、放置すると感染が広がる恐れがあります。できるだけ早く医療機関を受診してください。発熱を伴う場合は特に急いで受診する必要があります。
👴 同じ症状を繰り返す場合
毎年同じ時期に繰り返し足の指にあせもや皮膚トラブルが起きる場合は、皮膚科を受診して根本的な原因を探ることをおすすめします。繰り返す皮膚トラブルは、特定のアレルギーや皮膚の特性が関係していることもあるため、医師のアドバイスのもとで予防策を立てることが効果的です。
🔸 あせもか水虫か判断がつかない場合
前述のように、足の指のあせもと水虫は症状が似ており、素人判断での見分けが難しい場合があります。水虫の疑いがある場合にステロイド外用薬を使用すると症状が悪化する可能性があるため、症状が水虫か否か判断に迷う場合は自己治療を行う前に皮膚科を受診することをおすすめします。
皮膚科では顕微鏡検査によって白癬菌の有無を確認することができ、正確な診断が可能です。診断が確定することで、最適な治療法を選択できるようになります。
💧 糖尿病などの基礎疾患がある場合
糖尿病の方は免疫機能が低下していることがあり、皮膚の感染症が重症化しやすい傾向があります。また、糖尿病性神経障害によって足の感覚が鈍くなっている場合は、皮膚トラブルに気づきにくく、悪化してから発見されるケースもあります。足にトラブルの症状がある場合は、通常よりも早めに医療機関への相談をおすすめします。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、足の指のかゆみや水疱を訴えて受診される患者様の中に、あせもと水虫を混同されているケースが少なくありません。自己判断でステロイド外用薬を使用して症状が悪化してから来院される方もいらっしゃるため、まず正確な診断を受けていただくことが早期回復への大切な第一歩です。足の皮膚トラブルは原因によって治療法がまったく異なりますので、「なかなか治らない」「繰り返す」とお感じの場合は、どうぞお気軽にご相談ください。」
💡 よくある質問
見た目だけでの判断は非常に難しく、どちらも水疱やかゆみを伴うことがあります。水虫は皮膚が白くふやけたり剥けたりする症状が多く見られるのが特徴です。自己判断でステロイド外用薬を使用すると水虫を悪化させる恐れがあるため、判断に迷う場合はアイシークリニックへご相談ください。顕微鏡検査で正確に診断できます。
適切なケア(清潔を保つ・蒸れを解消する・掻かない)を続けた場合、多くのケースでは1〜2週間以内に改善することが多いです。ただし、2週間経過しても症状が改善しない場合や悪化している場合は、水虫や湿疹など別の皮膚疾患の可能性があるため、皮膚科への受診をおすすめします。
症状が軽度であれば、抗ヒスタミン成分配合クリームや弱めのステロイド外用薬が選択肢となります。ただし、原因が水虫の場合はステロイド外用薬で症状が悪化するリスクがあります。使用しても改善が見られない場合や症状が悪化する場合は使用を中止し、皮膚科を受診することを強くおすすめします。
5本指ソックスが特に効果的です。通常の靴下と異なり指の間に生地が入るため、指同士の密着を防いで通気性を高めることができます。素材は吸湿性・速乾性に優れた綿素材や機能性素材を選ぶとさらに効果的です。夏場や運動時には積極的に活用することをおすすめします。
絶対に避けてください。あせもによる水疱は清潔に保てば自然に吸収されます。意図的に潰すと皮膚のバリア機能が失われ、細菌が侵入して感染症を引き起こすリスクが著しく高まります。水疱が膿んで黄白色になっている場合はすでに細菌感染の疑いがあるため、速やかに皮膚科を受診してください。
✨ まとめ
足の指のあせもは、靴の中の蒸れた環境や足の指同士の密着、足裏の汗腺の多さなどによって発症しやすい皮膚トラブルです。赤みやかゆみを伴う小さな発疹や水疱が主な症状であり、特に夏場や運動後に悩む方が多く見られます。
対処としては、清潔を保つこと・蒸れを解消すること・掻かないことが基本です。通気性の良い靴や靴下の選択、5本指ソックスの活用、足を丁寧に洗う習慣づけなどによって予防にもつなげることができます。
一方で、足の指の皮膚トラブルには水虫や接触性皮膚炎、汗疱など症状が似た疾患も多く、自己判断での対処が逆効果になるケースもあります。ケアを続けても症状が改善しない場合や悪化する場合、膿んでいる場合などは皮膚科を受診してください。
アイシークリニック新宿院では、足の指を含む皮膚トラブルに関するご相談も承っております。「あせもかどうか判断できない」「市販薬を使っても改善しない」といった場合は、ぜひお気軽にご相談ください。適切な診断と治療によって、早期回復をサポートいたします。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 汗疹(あせも)の定義・分類・症状・治療に関する皮膚科学的ガイドライン情報
- 厚生労働省 – 夏季における皮膚トラブル・熱中症対策に関する健康管理情報
- PubMed – 汗疹(Miliaria)の発症メカニズム・種類・治療法・予防に関する国際的な査読済み医学文献
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
