
🔍 耳の下を押すと痛い…そのまま放置していませんか?
原因によっては、早急に受診が必要な病気が隠れているケースも。この記事を読めば、自分の症状が何なのか・今すぐ病院に行くべきかがわかります。
💬 こんな人に読んでほしい!
- 📌 耳の下を触るとなんとなく痛みや腫れがある
- 📌 しこりがあって悪性腫瘍か不安になっている
- 📌 病院に行くべきか、様子を見ていいか判断できない
🚨 放置するとこうなるかも…
「なんとなく痛い」を放っておくと、感染の悪化・膿の広がり・悪性腫瘍の発見遅れにつながるリスクがあります。
✅ この記事を読むとわかること
- ⚡ 耳の下が痛い7つの主な原因
- ⚡ 今すぐ受診すべき危険なサイン
- ⚡ 受診する科の選び方&セルフケア
目次
- 耳の下の解剖学的な構造を知ろう
- 耳の下を押すと痛い主な原因
- リンパ節の腫れ(頸部リンパ節炎)
- 耳下腺炎(じかせんえん)
- 顎関節症(がくかんせつしょう)
- 外耳炎・中耳炎からくる痛み
- 唾液腺結石(だえきせんけっせき)
- 粉瘤(ふんりゅう)やその他の皮膚・皮下のできもの
- 悪性腫瘍の可能性はある?
- こんな症状があったらすぐ受診を
- 受診する科はどこ?
- 日常生活でできるセルフケアと注意点
- まとめ
この記事のポイント
耳の下を押すと痛い原因は、頸部リンパ節炎・耳下腺炎・顎関節症・唾液腺結石・粉瘤などが多く、高熱・急速なしこりの増大・顔面神経麻痺を伴う場合は速やかな受診が必要です。
🏥 症状が気になるなら、まず相談を
「様子を見ていいのかな?」その不安、専門医に聞いてみましょう。
✅ 当日予約OK ✅ 初診歓迎 ✅ 丁寧な診察
💡 耳の下の解剖学的な構造を知ろう
耳の下という部位には、実にさまざまな組織が密集しています。まず知っておきたいのは、この場所には耳下腺(じかせん)と呼ばれる大きな唾液腺が存在するということです。耳下腺は三大唾液腺のひとつで、唾液を分泌する重要な役割を担っています。この唾液腺が炎症を起こしたり、腫れたりすることが、耳の下の痛みの原因になることがあります。
また、耳の下から首にかけてのエリアには、複数のリンパ節が存在しています。リンパ節は免疫システムの一部であり、細菌やウイルスなどの外敵と戦うための重要な器官です。風邪をひいたときや感染症のときに「首のリンパが腫れた」という経験をした人も多いと思いますが、耳の下もその例外ではありません。
さらに、耳の下には顎関節(がくかんせつ)が近接しており、顎を動かす筋肉(咬筋・翼突筋など)も通っています。そのため、顎の噛み合わせや歯ぎしりといった問題が耳の下の痛みとして現れることもあります。皮膚の下には脂肪組織や神経も走っており、これらが何らかの刺激を受けることでも痛みが生じます。
このように、耳の下はさまざまな組織が集まる複雑な部位であるため、痛みの原因を特定するためには、症状の詳細や経過を丁寧に把握することが重要です。
Q. 耳の下を押すと痛い原因として最も多いものは何ですか?
耳の下を押すと痛い原因として最も多いのは、頸部リンパ節炎(リンパ節の腫れ)です。風邪・扁桃炎・虫歯・歯周病などの感染症をきっかけにリンパ節が反応して腫れます。コリコリした柔らかい腫れと圧痛が特徴で、原因となる感染症が治まれば自然に軽快することがほとんどです。
📌 耳の下を押すと痛い主な原因
耳の下を押すと痛い場合、その原因は一つではありません。症状の出方や痛みの程度、伴う症状によって、考えられる病態は大きく異なります。ここでは主な原因をいくつか挙げ、それぞれの特徴について詳しく解説していきます。
✨ リンパ節の腫れ(頸部リンパ節炎)
耳の下を押すと痛い原因として、最も多いもののひとつがリンパ節の腫れです。医学的には「頸部リンパ節炎(けいぶりんぱせつえん)」と呼ばれ、感染症などをきっかけにリンパ節が反応して腫れる状態を指します。
リンパ節炎が起きる主な原因としては、細菌やウイルスによる上気道感染(いわゆる風邪)、扁桃炎(へんとうえん)、虫歯や歯周病、口腔内の炎症などが挙げられます。特にお子さんの場合、風邪をひいた後に耳の下や首のリンパ節が腫れて押すと痛みを感じるというケースは非常によく見られます。
リンパ節炎の特徴としては、コリコリとした柔らかい腫れが触れること、押すと痛みがあること、発熱や倦怠感を伴うことが多いことが挙げられます。原因となっている感染症が治まれば、リンパ節の腫れも自然に軽快することがほとんどですが、腫れが長期間続く場合や急速に大きくなる場合には医療機関への受診が必要です。
また、伝染性単核球症(でんせんせいたんかくきゅうしょう)という病気でも頸部リンパ節が腫れることが知られており、若い世代に比較的多く見られます。EBウイルスという特定のウイルスへの感染が原因で、発熱・咽頭痛・リンパ節腫脹(りんぱせつしゅちょう)を三主徴とします。
🔍 耳下腺炎(じかせんえん)
耳の下の痛みの原因として、次に多いのが耳下腺炎です。耳下腺炎とは、耳の前から下にかけて広がる耳下腺に炎症が起きた状態を指します。
耳下腺炎の中でもよく知られているのが、流行性耳下腺炎、いわゆる「おたふく風邪」です。ムンプスウイルスによって引き起こされるこの感染症は、両側または片側の耳下腺が腫れ、押すと強い痛みを感じます。高熱を伴うことも多く、子どもを中心に流行するウイルス性疾患です。合併症として難聴や髄膜炎を起こすことがあるため、注意が必要です。ワクチンにより予防できる疾患ですが、未接種の場合は感染リスクがあります。
一方、細菌性の耳下腺炎は「化膿性耳下腺炎(かのうせいじかせんえん)」と呼ばれます。口腔内の細菌が唾液腺に逆行感染することで起こり、強い痛みと腫れ、発熱が見られます。高齢者や免疫が低下している方に多く見られる傾向があります。
耳下腺炎の特徴として、食事中や食べ物の匂いを感じたときに痛みが増すことが挙げられます。これは、食べ物の刺激により唾液分泌が促進され、腫れた耳下腺に圧がかかるためです。耳の下が全体的にぷっくりと腫れているように感じたり、口を大きく開けるときに痛みが走ることもあります。
Q. 食事のときに耳の下が腫れて痛くなるのはなぜですか?
食事中や食べ物の匂いで耳の下が痛む場合、耳下腺炎または唾液腺結石(唾石症)が疑われます。食事の刺激で唾液分泌が促進されると、炎症や結石によって唾液の流れが妨げられ、腺に圧がかかって腫れや痛みが生じます。症状が繰り返す場合は耳鼻咽喉科への受診が推奨されます。
💪 顎関節症(がくかんせつしょう)
顎関節症は、顎の関節やその周囲の筋肉に異常が生じる疾患です。耳の穴の前あたりに顎関節がありますが、その痛みが耳の下や周辺に放散することがあるため、「耳の下を押すと痛い」と感じる原因になることがあります。
顎関節症の主な症状には、口を開け閉めするときの顎のカクカクとした音(クリック音)、口が大きく開かない・開けにくい、顎周辺の痛みや違和感などがあります。食いしばりや歯ぎしり(ブラキシズム)、ストレス、噛み合わせの問題、長時間の同じ姿勢(特にデスクワークやスマートフォンの使用)などが原因となることが多いです。
顎関節症の場合、耳の下よりもやや前方(耳穴の前あたり)を押すと痛みを感じることが多く、口を大きく開けたり、硬いものを噛んだりしたあとに症状が悪化する傾向があります。また、耳鳴りや難聴感、頭痛を伴うこともあるため、耳の病気と混同されることもあります。
治療としては、歯科や口腔外科でのマウスピース療法、物理療法、生活習慣の改善などが行われます。放置すると慢性化することもあるため、気になる症状がある場合は早めに受診することをおすすめします。
🎯 外耳炎・中耳炎からくる痛み
耳の病気である外耳炎や中耳炎が、耳の下の痛みとして感じられることもあります。外耳炎は耳の穴(外耳道)の皮膚に炎症が起きた状態で、耳掃除のしすぎや水が入ることで発症することが多いです。耳を引っ張ったり、耳介(じかい)を押したりすると痛みが増強するのが特徴的です。
外耳炎が悪化すると、耳の周囲全体にじわりとした痛みが広がり、耳の下の部分を押しても痛みを感じるようになることがあります。また、悪性外耳道炎(あくせいがいじどうえん)と呼ばれる重症の外耳炎では、糖尿病の方や免疫が低下した方に発症しやすく、周囲の骨まで炎症が広がることがあります。
中耳炎は、鼓膜の内側にある中耳腔に炎症が起きた状態です。急性中耳炎では耳の奥の激しい痛みと発熱が典型的ですが、この痛みが耳の下にまで広がって感じられることもあります。特に小さなお子さんでは、耳の下を触ったり、耳を引っ張るような仕草が中耳炎のサインであることがあります。
耳の病気による痛みは、耳の中の違和感や聞こえにくさ、耳だれ(耳からの分泌物)などを伴うことが多いため、これらの症状がある場合は耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。

💡 唾液腺結石(だえきせんけっせき)
唾液腺結石とは、唾液の通り道(唾液腺管)にカルシウムなどが結晶化して石のように固まったものが詰まってしまう状態です。日本語では「唾石症(だせきしょう)」とも呼ばれます。
唾液腺結石は、顎下腺(がっかせん)と呼ばれる顎の下の唾液腺に最も多く見られますが、耳下腺に生じることもあります。結石が唾液腺管を塞ぐことで、食事の際に唾液の流れが妨げられ、腺が腫れて強い痛みを感じます。特に食事の始まりや食べ物の匂いを嗅いだときに痛みが増すのが典型的な特徴です。
耳下腺に結石ができた場合、耳の下がぷっくりと腫れ、押すと圧痛を感じます。感染を伴うと、発熱や発赤(皮膚の赤み)が生じることもあります。小さな結石は自然に排出されることもありますが、大きなものは内視鏡的処置や手術が必要になることもあります。
唾液腺結石の予防には、水分をしっかりとることが大切です。脱水状態になると唾液の濃度が上がり、結石が形成されやすくなると考えられています。
Q. 耳の下の痛みで緊急性が高い症状はどれですか?
耳の下の痛みで速やかな受診が必要なのは、38度以上の高熱を伴う場合、口が2センチ以下しか開かない場合、しこりが短期間で急速に大きくなる場合、そして顔面神経麻痺(口角が下がる・目が閉じにくい)が現れた場合です。特に顔面神経麻痺は緊急性が高く、直ちに医療機関を受診してください。
📌 粉瘤(ふんりゅう)やその他の皮膚・皮下のできもの
耳の下の皮膚やその下に、しこりやできものが生じることがあります。その代表的なものが粉瘤(ふんりゅう)です。粉瘤は「アテローマ」とも呼ばれ、皮膚の内側に角質や皮脂が溜まってできる良性の嚢胞(のうほう)です。
粉瘤は皮膚のどこにでもできますが、耳の周囲や耳の下にもよく見られます。通常は痛みがないか、押したときに軽い違和感がある程度ですが、細菌感染を起こして炎症性粉瘤(えんしょうせいふんりゅう)になると、急に赤く腫れ、強い痛みを感じるようになります。
炎症を起こした粉瘤は、見た目にも明らかに腫れており、触ると熱感を持ち、膿が溜まってくることもあります。完全に治癒するためには医療機関での処置(切開排膿や摘出手術)が必要です。
粉瘤以外にも、脂肪腫(しぼうしゅ)という柔らかいしこりや、皮膚線維腫(ひふせんいしゅ)などが耳の下にできることがあります。これらの多くは良性のものですが、しこりが急速に大きくなる場合や、押しても動かない硬いしこりの場合は、専門的な検査が必要です。
✨ 悪性腫瘍の可能性はある?
「耳の下を押すと痛い」「しこりがある」という症状を聞いて、がんなどの悪性腫瘍を心配する方もいるかもしれません。確かに、頸部(首)には耳下腺がんや頸部リンパ節への転移がんなど、悪性腫瘍が生じることがあります。しかし、多くの場合は先に述べたような良性の原因であることが大半です。
悪性腫瘍を示唆するような特徴としては、以下のようなものが挙げられます。しこりが数週間以上かけてじわじわと大きくなっている、押しても動かない硬いしこりである、皮膚に固定されているように感じる、体重が急に減ってきた、発熱や寝汗が続く、しこりが複数箇所にある、といった状態が該当します。
耳下腺がんは耳下腺にできる悪性腫瘍で、耳の下に硬いしこりが長期間続く場合には考慮する必要があります。頸部への転移リンパ節は、口腔がんや咽頭がん、甲状腺がんなどから転移して現れることがあります。
ただし、これらの悪性疾患はあくまでも可能性のひとつです。「悪性かもしれない」と自己判断して過剰に心配するよりも、気になる症状が続く場合は医療機関を受診して適切な検査を受けることが何よりも大切です。超音波(エコー)検査やCT検査、細胞診などによって、より正確な診断が可能になります。
🔍 こんな症状があったらすぐ受診を
耳の下を押すと痛い場合でも、軽い症状であれば様子を見ることも一つの選択肢です。しかし、以下のような症状がある場合は、速やかに医療機関を受診することをおすすめします。
まず、高熱(38度以上)を伴う場合です。感染症が重篤化している可能性があり、早期の治療が必要になることがあります。特に耳の下が赤く腫れており、熱感を持ち、発熱している場合は、化膿性耳下腺炎や炎症性粉瘤などの疑いがあります。
次に、口が開かなくなった、または開けにくくなったという場合です。顎関節症の悪化や、耳下腺周囲への炎症の広がりが考えられます。特に口が2センチ以下しか開かない状態が続く場合は専門的な対応が必要です。
また、しこりが急速に大きくなっている場合、2〜3週間以上経っても症状が改善しない場合、痛みがどんどん強くなっている場合なども、放置せず受診するべきサインです。
さらに、顔面の動きに違和感がある(顔面神経麻痺)場合は要注意です。耳下腺がんや重篤な感染症では、顔面神経が影響を受けて口角が下がったり、目がうまく閉じられなくなったりすることがあります。このような症状が出たら、緊急性が高いと判断して直ちに医療機関を受診してください。
耳だれ(耳からの分泌物)が見られる場合、難聴や耳鳴りが突然現れた場合なども、耳鼻咽喉科での診察が必要です。
Q. 耳の下の痛みを予防するために日常生活でできることは何ですか?
耳の下の痛みの予防には、こまめな水分補給で唾液分泌を維持すること、定期的な歯科検診と丁寧な歯磨きで口腔内を清潔に保つこと、硬い食べ物や長時間のガム噛みを控えて顎関節への負担を減らすこと、十分な睡眠とバランスのよい食事で免疫力を維持することが効果的です。おたふく風邪にはワクチン接種も有効な予防策です。
💪 受診する科はどこ?

耳の下を押すと痛い場合、どの科を受診すればよいか迷う方も多いと思います。症状によって受診すべき科が異なりますので、参考にしてみてください。
まず、耳の痛みや聞こえにくさ、耳だれを伴う場合は耳鼻咽喉科への受診が適切です。外耳炎、中耳炎、耳下腺炎(おたふく風邪含む)など、耳や唾液腺に関わる疾患は耳鼻咽喉科の専門領域です。リンパ節の腫れも、耳鼻咽喉科が対応できる場合が多いです。
口を開けにくい、顎関節の音がする、噛み合わせに問題があると感じる場合は、歯科や口腔外科への受診が向いています。顎関節症の治療は歯科・口腔外科の専門領域であり、マウスピースの作製や顎の理学療法なども行われます。
皮膚の下にできものがあり、皮膚が赤く腫れているような場合は皮膚科への受診が一般的です。粉瘤や脂肪腫などの皮膚・皮下の疾患は、皮膚科や形成外科で対応します。炎症を起こした粉瘤の切開処置は皮膚科・形成外科で行われることが多いです。
どの科に行けばいいかわからない場合は、まずかかりつけの内科や家庭医に相談してみることも有効です。内科医は症状を総合的に評価し、適切な専門科に紹介してくれます。また、高熱や全身症状がある場合は、内科や救急外来への受診が適切なこともあります。
なお、粉瘤など皮膚のできものを扱うクリニックの中には、日帰りで切除手術に対応しているところもあります。症状が慢性的で、腫れが繰り返すような場合には、根治的な治療(手術による摘出)を行える医療機関への受診を検討してみましょう。
🎯 日常生活でできるセルフケアと注意点
医療機関への受診を検討しながら、日常生活の中でできることもいくつかあります。ただし、セルフケアはあくまでも補助的なものであり、症状が重い場合や改善しない場合は医師への相談を優先してください。
まず、痛みや腫れがある部分を無理に触ったり、強く圧迫したりするのは避けましょう。特に粉瘤や炎症が起きている場合、無理に押したり絞り出そうとしたりすることで、炎症が悪化したり、感染が周囲に広がったりするリスクがあります。
リンパ節の腫れや軽い耳下腺炎の場合、安静にしてしっかりと休養することが大切です。免疫機能を高めるためにも、十分な睡眠と栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。水分補給も重要で、脱水になると唾液分泌が減り、口腔内の自浄作用が低下することで感染リスクが高まります。
顎関節症の予防・改善には、硬い食べ物や大きく口を開けることを要する食べ物を控えることが有効です。ガムを長時間噛む習慣も顎関節に負担をかけるため、控えるようにしましょう。また、ストレスは歯ぎしりや食いしばりを悪化させる要因となるため、リラクゼーションの方法を取り入れることも助けになります。
口腔ケアも非常に重要です。虫歯や歯周病は口腔内の細菌増殖を招き、頸部リンパ節炎や唾液腺炎の原因になることがあります。定期的な歯科検診と丁寧な歯磨きを習慣化することで、これらのリスクを減らすことができます。
また、おたふく風邪(流行性耳下腺炎)についてはワクチン接種が有効な予防策です。特にお子さんの場合、定期接種の機会を利用して予防しておくことをおすすめします。大人でも、抗体を持っていない場合は任意接種を検討することができます。
痛みが軽度で市販の鎮痛剤(解熱鎮痛薬)を使用する場合は、添付文書に従って正しく使用してください。ただし、痛み止めで症状を抑えながら受診を先延ばしにすることは、病状の悪化につながることがあるため、あくまでも一時的な対処として考えてください。
疲労や睡眠不足は免疫機能の低下を招き、感染症のリスクを高めます。規則正しい生活リズムを保つことも、体全体の健康を守るうえで大切なことです。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、耳の下の痛みやしこりを主訴に来院される患者様は非常に多く、その原因はリンパ節の腫れや耳下腺炎から顎関節症、粉瘤まで実にさまざまです。最近の傾向として、「しばらく様子を見ていたが、なかなか改善しない」という段階でご来院される方も多くいらっしゃいますが、顔面神経麻痺の症状を伴う場合や、しこりが短期間で急速に大きくなる場合は特に早期受診が重要です。ご自身での判断が難しい症状だからこそ、気になることがあればどうぞお気軽にご相談ください。」
💡 よくある質問
最も多い原因のひとつはリンパ節の腫れ(頸部リンパ節炎)です。風邪や扁桃炎、虫歯・歯周病などの感染症をきっかけにリンパ節が反応して腫れます。原因となる感染症が治まれば自然に軽快することがほとんどですが、腫れが長期間続く場合は医療機関への受診をおすすめします。
症状によって異なります。耳の痛みや耳だれを伴う場合は耳鼻咽喉科、口が開けにくい・顎の音がする場合は歯科・口腔外科、皮膚の下にできものがある場合は皮膚科・形成外科が適切です。どの科に行けばよいか迷う場合は、まずかかりつけの内科に相談するのもよいでしょう。
以下の症状がある場合は速やかに受診してください。38度以上の高熱を伴う、口が開かなくなった、しこりが急速に大きくなっている、顔面の動きに異常がある(顔面神経麻痺)、耳だれが出る、2〜3週間以上改善しないといった場合は、自己判断で放置せず医療機関を受診することが重要です。
食事中や食べ物の匂いを感じたときに耳の下が痛む場合、耳下腺炎や唾液腺結石(唾石症)の可能性があります。食事の刺激で唾液分泌が促進され、炎症や結石によって唾液の流れが妨げられることで腫れや痛みが生じます。症状が繰り返す場合は耳鼻咽喉科への受診をご検討ください。
いくつかの予防策が効果的です。こまめな水分補給で唾液分泌を維持すること、定期的な歯科検診と丁寧な歯磨きで口腔内を清潔に保つこと、硬い食べ物や長時間のガム噛みを控えること、十分な睡眠とバランスのよい食事で免疫力を維持することが挙げられます。また、おたふく風邪の予防にはワクチン接種も有効です。
📌 まとめ
耳の下を押すと痛いという症状には、リンパ節の腫れ(頸部リンパ節炎)、耳下腺炎(おたふく風邪・化膿性耳下腺炎)、顎関節症、外耳炎・中耳炎、唾液腺結石、粉瘤などの皮下のできものといった、さまざまな原因が考えられます。これらの多くは適切な治療を受ければ改善が期待できるものですが、中には重篤な疾患が隠れている可能性もあります。
特に、高熱が続く、しこりが急速に大きくなる、口が開かなくなる、顔面の動きに異常がある、耳だれが出るといった症状が見られる場合は、自己判断で放置せず、速やかに医療機関を受診することが重要です。
「たいしたことないだろう」と思っていた症状が、受診してみると早期の治療が必要な状態だったというケースも少なくありません。逆に、受診して「問題ない」とわかることで安心感が得られるというメリットもあります。
日常的には、口腔内の清潔を保つこと、十分な水分補給と栄養・休養を心がけること、ストレスをためないことが、多くの原因疾患の予防に役立ちます。また、ワクチン接種などの予防策を積極的に活用することも大切です。
耳の下の痛みが気になるという方は、ぜひ一度医療機関への相談を検討してみてください。症状の早期発見・早期治療が、健康を守るうえで何よりも大切です。
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📚 参考文献
- 国立感染症研究所 – 流行性耳下腺炎(おたふく風邪)のムンプスウイルスによる感染症情報、ワクチン予防、合併症(難聴・髄膜炎)に関する根拠情報として参照
- 厚生労働省 – 頸部リンパ節炎・伝染性単核球症を含む感染症全般の診療・予防に関する公的情報、およびワクチン接種制度(定期・任意接種)の根拠情報として参照
- 日本皮膚科学会 – 粉瘤(アテローマ・表皮嚢腫)の定義・症状・治療方針(切開排膿・摘出手術)に関する学会公式情報として参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
