
「おしりにしこりがある…これって大丈夫?」
そう感じたまま、放置していませんか?
デリケートな部位だから、誰にも相談できず、受診もためらってしまいますよね。でも、放置すると炎症・悪化・手術が必要になるリスクがあります。
💡 この記事を読めば、「これは何?」「病院に行くべき?」が3分でわかります。
🚨 読まないまま放置すると、気づいたときには手術が必要な状態になっていることも…
⚠️ こんな症状、ひとつでも当てはまりますか?
📌 おしりに硬いしこりを触れた
📌 押すと痛みがある・じわじわ痛む
📌 しこりが赤く腫れてきた・熱を持っている
📌 しこりが急に大きくなってきた気がする
⬆️ ひとつでも当てはまるなら、早めの受診が必要です!
おしりのしこりは、粉瘤・痔核・肛門周囲膿瘍・毛巣洞・脂肪腫など、原因が多岐にわたります。多くは良性ですが、種類によって対処法がまったく異なります。この記事では、原因・症状・受診の目安をわかりやすくまとめました。
💬 院長より
「おしりのしこり、恥ずかしくて相談できない…という方がとても多いです。でも、早めに来ていただくほど、治療が簡単に済むことがほとんど。気になったらすぐご相談ください!」
目次
- おしりのしこりとはどういう状態?
- おしりにしこりができる主な原因
- 粉瘤(アテローマ)について詳しく知ろう
- 痔核・肛門周囲膿瘍との違い
- 毛巣洞(もうそどう)とは
- 脂肪腫・線維腫など、その他の良性腫瘍
- 悪性腫瘍の可能性はあるの?
- おしりのしこりを自分でチェックするポイント
- 何科を受診すればよい?
- 受診の目安とタイミング
- おしりのしこりを予防するために
- まとめ
この記事のポイント
おしりのしこりは粉瘤・痔核・肛門周囲膿瘍・毛巣洞・脂肪腫など原因が多岐にわたる。多くは良性だが放置で悪化するリスクがあり、強い痛み・発熱・急速な増大があれば早急に皮膚科や肛門科を受診すべきである。
💡 1. おしりのしこりとはどういう状態?
「しこり」とは、皮膚の下や組織の中に感じられる、周囲とは異なる硬さや盛り上がりのある塊のことを指します。おしりの場合、皮下脂肪層・筋膜・リンパ節・毛包などさまざまな組織が関係するため、しこりができる原因も多岐にわたります。
おしりは体の中でも特に皮脂腺や汗腺が多い部位です。また、座っている時間が長い方ではお尻への摩擦・圧迫が日常的にかかるため、皮膚トラブルが起きやすい場所でもあります。さらに、肛門周囲という構造上、痔などの肛門疾患がしこりとして感じられることもあります。
しこりには「痛みがある」「痛みがない」「柔らかい」「硬い」「動く」「動かない」「赤みがある」「皮膚の色が変わらない」など、さまざまな性質があります。これらの特徴を把握することが、原因を絞り込む上でとても重要になります。
Q. おしりにしこりができる主な原因は何ですか?
おしりのしこりの主な原因には、粉瘤(アテローマ)・痔核(いぼ痔)・肛門周囲膿瘍・毛巣洞・脂肪腫・線維腫などがあります。おしりは皮脂腺や汗腺が多く、座位による摩擦・圧迫も加わるため皮膚トラブルが起きやすい部位です。多くは良性ですが、原因によって治療法が異なります。
📌 2. おしりにしこりができる主な原因
おしりのしこりを引き起こす代表的な疾患・状態には以下のようなものがあります。
まず最も一般的なのが粉瘤(アテローマ)です。皮膚の下に老廃物が溜まってできた袋状の良性腫瘍で、おしりに生じることが非常に多い疾患です。次に痔核(いぼ痔)があります。これは肛門の血管が膨らんだもので、肛門の外側に飛び出すと外痔核となり、しこりのように触れることがあります。肛門周囲膿瘍は、肛門腺に細菌が感染して膿が溜まる状態で、激しい痛みと硬いしこりを伴います。毛巣洞(もうそどう)は、尾てい骨付近の皮膚に毛髪が埋まり込んで炎症を起こす疾患で、しこりや膿の排出を伴うことがあります。そのほか、脂肪腫・線維腫・リンパ節の腫れなども原因として挙げられます。
それぞれの疾患には特徴的な症状があるため、以下では各疾患について詳しく解説していきます。
✨ 3. 粉瘤(アテローマ)について詳しく知ろう
おしりのしこりの中で最もよく見られるのが粉瘤(アテローマ)です。医学的には「表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)」とも呼ばれ、皮膚の下に角質や皮脂が溜まった袋が形成される良性の腫瘤です。
✅ 粉瘤の特徴
粉瘤は多くの場合、表面の皮膚に「黒い点(黒点)」が見られます。これは袋の入り口にあたる毛孔(毛穴の開口部)で、強く押すとチーズのような臭いのある白い内容物が出てくることがあります。しこりは丸くドーム状で、皮膚の上から指で軽く触れると滑らかに動く感触があります。
炎症がない状態では、痛みはほとんどありません。サイズも数ミリ程度の小さなものから、数センチを超えるものまでさまざまです。ただし、袋の内部に細菌が侵入すると炎症性粉瘤となり、急速に腫れ上がり、赤みと激しい痛みを伴います。
📝 粉瘤ができやすい場所
粉瘤は体のあらゆる場所にできますが、特に皮脂腺の多い顔・頭部・背中・おしりに生じやすいとされています。おしりは皮脂腺が発達しており、座っていることで毛穴が詰まりやすい部位であることから、粉瘤が好発する場所のひとつです。
🔸 粉瘤の治療法
粉瘤は自然に消えることはなく、放置すると大きくなったり、炎症を繰り返したりするリスクがあります。根本的な治療は外科的な手術(摘出術)です。袋ごと取り除かなければ再発するため、皮膚科や外科での手術が必要になります。
炎症を起こしていない状態では、比較的小さな切開で袋を丸ごと摘出する「くり抜き法(くりぬき法)」が行われることもあります。一方、炎症を起こしている場合はまず切開排膿で膿を出し、炎症が落ち着いた後に改めて摘出手術を行うことが多いです。
自分で無理に絞り出そうとすると、皮膚の内側で内容物が広がり、炎症を悪化させたり、傷跡が残ったりする原因になりますので、必ず医療機関で処置を受けましょう。
Q. 粉瘤とはどんなしこりで、どう治療しますか?
粉瘤(アテローマ)は皮膚の下に角質や皮脂が溜まった袋状の良性腫瘍です。表面に黒い点があり、押すと動く丸いしこりが特徴で、炎症がなければ痛みはほとんどありません。自然には消えないため、皮膚科や外科で袋ごと摘出する手術が根本的な治療法となります。自己処置は炎症悪化のリスクがあり禁物です。
🔍 4. 痔核・肛門周囲膿瘍との違い
⚡ 痔核(いぼ痔)について
痔核とは、肛門周囲の静脈が曲がりくねって膨らんだ状態(静脈瘤)です。肛門の内側にできるものを内痔核、外側にできるものを外痔核と呼びます。
外痔核は肛門の外側に飛び出した状態になるため、「しこり」「腫れ」として触れることがあります。血栓(血の塊)が生じると、血栓性外痔核となり、急な痛みと硬いしこりが特徴です。ただし、血栓性外痔核は数日から1〜2週間ほどで自然に縮小することも多く、軽症であれば保存的治療(塗り薬や座薬など)で対応できます。
内痔核が進行して肛門の外に脱出したもの(脱肛)も、しこりや膨らみとして感じられることがあります。排便時に出血を伴うことが多く、便器や拭いたときのトイレットペーパーに血がつくことで気づくケースも多いです。
🌟 肛門周囲膿瘍について
肛門周囲膿瘍は、肛門の内側にある「肛門腺」と呼ばれる小さな腺に細菌が感染し、膿が溜まった状態です。おしりのしこりの中でも特に痛みが強く、座るだけでも激痛を感じることがあります。
しこりの部位は肛門の周囲で、皮膚の表面が赤く腫れ上がり、熱感を伴うことが多いです。発熱を伴うケースもあります。肛門周囲膿瘍は自然に破れて膿が排出されることもありますが、その後に「痔ろう(あな痔)」という複雑な管が形成されることがあり、適切な外科的処置が必要です。
痔ろうは自然治癒しないため、手術が唯一の根治的治療法となります。また、痔ろうは長期間放置すると、まれにがん化(痔ろうがん)するリスクもあるとされています。
💬 裂肛(切れ痔)との関係
裂肛そのものはしこりを形成しませんが、裂肛が慢性化すると肛門の縁に「見張りいぼ(皮垂)」と呼ばれる小さな皮膚の盛り上がりができることがあります。これがしこりのように感じられることがあります。見張りいぼ自体は良性ですが、慢性裂肛のサインであるため、治療が必要です。
💪 5. 毛巣洞(もうそどう)とは
毛巣洞(もうそどう)は、英語ではピロニダル洞(Pilonidal sinus)とも呼ばれる疾患で、尾てい骨(仙骨・尾骨)の上あたり、おしりの割れ目(臀裂部)の皮膚に毛髪が刺さり込んで形成された管状の穴(洞)のことです。
✅ 毛巣洞の特徴
毛巣洞では、おしりの中央の割れ目あたりに小さな穴(開口部)があり、そこから毛が出ていたり、膿や血が滲み出たりすることがあります。炎症を起こすと「毛巣嚢胞(もうそのうほう)」となり、強い痛みと腫れを伴う硬いしこりが形成されます。
発症しやすいのは、若い男性や、体毛が濃い方、座位での作業が長時間続く職業(ドライバー、デスクワークなど)の方です。かつては長時間馬に乗る兵士によく見られたことから、「ジープ病」とも呼ばれていました。
📝 毛巣洞の治療
急性期(膿瘍が形成されている状態)には切開排膿が行われます。その後、根本的な治療としては外科的に洞(穴)と周囲の組織を切除する手術が必要です。再発しやすい疾患であるため、術後も医師の指示に従った処置が重要です。
🎯 6. 脂肪腫・線維腫など、その他の良性腫瘍
🔸 脂肪腫
脂肪腫は皮下の脂肪細胞が異常増殖してできた良性の腫瘍です。おしりのような皮下脂肪が厚い部位にもできることがあります。触ると柔らかくぽよぽよとした感触で、皮膚の上から軽く押すと動く感じがあります。痛みは通常ありません。
小さくて症状がなければ経過観察で問題ないことが多いですが、急に大きくなる、硬くなるなどの変化があれば受診が必要です。悪性の脂肪肉腫との鑑別が必要となることもあるため、気になるしこりは自己判断せずに専門家に診てもらうことが大切です。
⚡ 線維腫
線維腫は線維組織が増殖してできた良性腫瘍で、皮膚の表面や皮下に生じます。硬めのしこりとして触れ、痛みがないことがほとんどです。治療が必要な場合は外科的切除が行われます。
🌟 リンパ節の腫れ
足やおしり周辺のリンパが流れる鼠径リンパ節(そけいリンパせつ)は、感染症や炎症が起きると腫れることがあります。鼠径部(太ももの付け根)に近いおしりの下あたりにしこりを感じる場合、リンパ節の腫れが原因であることもあります。多くは一時的なもので、原因の炎症が治まると縮小しますが、長期間続く場合は精査が必要です。
💬 皮膚線維腫(ダーマトフィブローマ)
皮膚線維腫は皮膚の真皮層にできる良性の腫瘤で、褐色〜肌色の硬いしこりとして感じられます。多くは無症状ですが、圧迫時に痛みを感じることもあります。良性であることがほとんどですが、気になる場合は皮膚科での診断を受けましょう。
✅ ニキビ・毛嚢炎
おしりには毛穴が多いため、ニキビや毛嚢炎(毛包炎)も頻繁に生じます。毛嚢炎は毛穴に細菌(主に黄色ブドウ球菌)が感染して炎症を起こす状態で、赤くて押すと痛みのある小さなしこりがいくつも出現することが特徴です。多くは軽度で自然治癒しますが、深部に及ぶと癤(せつ:おでき)や癰(よう:複数の毛嚢炎が癒合した状態)へと進行することがあります。
Q. 肛門周囲膿瘍と痔ろうはどう違いますか?
肛門周囲膿瘍は肛門腺に細菌が感染して膿が溜まった状態で、激しい痛み・発熱・赤く腫れた硬いしこりが特徴です。膿瘍が自然に破れた後に肛門と皮膚をつなぐ管が残ると「痔ろう(あな痔)」となります。痔ろうは自然治癒せず手術が唯一の根治法で、長期放置するとまれにがん化するリスクもあります。

💡 7. 悪性腫瘍の可能性はあるの?
おしりのしこりが悪性腫瘍である可能性は非常に低いですが、ゼロではありません。以下のような特徴を持つしこりには注意が必要です。
一つ目は、急速に大きくなるしこりです。良性のしこりは一般的にゆっくり大きくなりますが、悪性腫瘍は比較的速いスピードで成長することがあります。二つ目は、硬くて動かないしこりです。周囲の組織と癒着したように動かない硬いしこりは、悪性の可能性を示唆することがあります。三つ目は、痛みを伴わない増大です。良性のしこりも炎症がなければ痛みがないことが多いですが、痛みがないからといって安心できない場合もあります。四つ目は、表面の皮膚の変化(潰瘍化、出血など)です。しこりの表面の皮膚が破れたり、原因不明の出血がある場合は要注意です。
おしり周辺に発生する悪性腫瘍としては、軟部肉腫(脂肪肉腫など)、皮膚がん(基底細胞がん、有棘細胞がん、悪性黒色腫など)、直腸がんや肛門がんが皮膚側に及んだもの、リンパ腫などが挙げられます。これらは非常にまれですが、自己判断は禁物です。
「たぶん大丈夫だろう」と放置するのではなく、気になるしこりは早めに医療機関を受診して適切な診断を受けることが重要です。
📌 8. おしりのしこりを自分でチェックするポイント
受診前に自分でしこりの状態を確認しておくと、医師への説明がスムーズになります。以下のポイントをチェックしてみましょう。
📝 しこりの場所
おしりの皮膚の表面に近い部分なのか、深い部分なのかを確認しましょう。また、肛門に近い部位なのか、臀部(お尻の丸い部分)なのか、尾てい骨付近なのかも重要な情報です。
🔸 しこりの大きさ・形
目安として、硬貨や豆類の大きさと比較してみましょう。丸い形か、不整形か、平たいか盛り上がっているかも確認してみてください。
⚡ しこりの硬さ・動き
軟らかいか硬いか、皮膚の上から押すと動くかどうかを確認します。柔らかくて動くしこりは脂肪腫の可能性が、硬くて動かないしこりは線維腫や炎症性の病変の可能性があります。
🌟 痛みの有無
安静時でも痛みがあるか、押した時だけ痛いか、座ったときに痛みが増すかなどを確認しましょう。痛みは炎症や感染の存在を示唆することが多いです。
💬 皮膚の表面の状態
しこりの上の皮膚が赤くなっているか、黒い点(黒点)があるか、膿や滲出液が出ているか、皮膚の色が変わっていないかをチェックします。
✅ いつから・どのような経過か
気づいたのはいつか、最初はどのくらいの大きさだったか、大きくなってきているか、小さくなることがあるか、以前に同じような症状があったかどうかも重要な情報です。
📝 その他の症状
発熱があるか、排便時の出血・痛みがあるか、体重減少などの全身症状があるかどうかも確認しましょう。
✨ 9. 何科を受診すればよい?
おしりのしこりを診てもらうには、どの診療科を受診すればよいか迷う方も多いと思います。症状によって適切な診療科が異なるため、以下を参考にしてください。
🔸 皮膚科
おしりの皮膚表面や皮下にできたしこり(粉瘤、脂肪腫、皮膚線維腫、毛嚢炎など)は皮膚科の専門領域です。皮膚に関連する腫瘤全般の診断・治療を行っており、粉瘤の摘出手術も皮膚科で対応可能です。まず「おしりに皮膚のしこりがある」という場合、皮膚科への受診が基本となります。
⚡ 肛門科・大腸肛門科

肛門付近のしこりや、排便時の出血・痛みを伴うしこりがある場合は、肛門科または大腸肛門科が適しています。外痔核、肛門周囲膿瘍、痔ろう、裂肛による皮垂(見張りいぼ)などの診断・治療を専門的に行います。
🌟 外科・形成外科
粉瘤や脂肪腫の外科的切除、毛巣洞の手術は外科や形成外科でも対応しています。特に毛巣洞は外科的処置が必要となることが多く、外科への受診が適切です。
💬 整形外科・内科
しこりが深部(筋肉内など)にあると感じる場合や、しこりに加えて体重減少・発熱などの全身症状がある場合は、内科や整形外科の受診も検討しましょう。リンパ腫など内部疾患が関係しているケースも鑑別が必要です。
迷った場合は、まずかかりつけ医に相談するのもひとつの方法です。症状をもとに適切な診療科へ紹介してもらえることが多いです。
Q. おしりのしこりで早急に受診すべき症状は何ですか?
おしりのしこりで以下の症状がある場合は早急な受診が必要です。しこりが急速に大きくなっている、強い痛みや発熱を伴う、表面から膿や血が出ている、排便時の出血が繰り返される、体重減少など全身症状がある場合です。特に激しい痛みと発熱は感染が全身へ広がる危険があるため、放置せず皮膚科や肛門科を受診してください。
🔍 10. 受診の目安とタイミング
「少し様子を見ていても大丈夫なのか」「すぐに受診すべきなのか」という判断に迷うこともあるでしょう。以下の状況では、できるだけ早めに受診することを強くお勧めします。
✅ 早急に受診すべき状態
まず、しこりが急速に大きくなっている場合は早急な受診が必要です。次に、強い痛みや発熱を伴う場合は、肛門周囲膿瘍などの感染性疾患の可能性があり、放置すると全身へ感染が広がることがあります。また、しこりの表面の皮膚が破れて膿や血が出ている場合、排便時の出血が繰り返しある場合、体重減少・倦怠感など全身症状を伴う場合も早急に受診しましょう。
📝 数日〜1〜2週間以内に受診すべき状態
痛みはないが2〜3週間以上しこりが続いている場合、徐々に大きくなっているようなしこりがある場合、以前に粉瘤や痔ろうを指摘されたことがある方で再び同様の症状が出た場合は、早めの受診が望ましいです。
🔸 経過観察でよいかもしれない状態
ニキビや軽度の毛嚢炎など、小さくて痛みも少ないものは数日の清潔なケアで改善することがあります。ただし、一週間以上改善しない場合や悪化する場合は必ず受診してください。
デリケートな部位であるため受診をためらいがちですが、医師はこのような症状を日常的に診ています。恥ずかしいと思わずに、気になったら早めに相談することが大切です。
💪 11. おしりのしこりを予防するために
おしりのしこりをすべて予防することはできませんが、生活習慣を整えることでリスクを下げることができます。
⚡ 清潔を保つ
おしりは汗や皮脂が溜まりやすい部位です。毎日入浴やシャワーで清潔を保つことが基本です。ただし、強くこすり過ぎると皮膚を傷つけて毛嚢炎などの原因になるため、優しく洗うことが大切です。排便後のお尻の清潔も大切で、温水洗浄便座(ウォシュレット)の使いすぎにも注意が必要です(洗い過ぎで正常な皮膚の菌バランスが乱れることがあります)。
🌟 蒸れを防ぐ
通気性の良い下着(綿素材など)を選ぶことで、おしりの蒸れを防ぐことができます。長時間同じ姿勢で座り続けることも皮膚への刺激となるため、適度に立ち上がって姿勢を変えることが望ましいです。
💬 便秘を解消する
便秘は痔の大きなリスク因子です。食物繊維の豊富な食事(野菜、海藻、豆類など)、十分な水分摂取(1日1.5〜2リットルを目安)、適度な運動を心がけることで、腸の働きを整えましょう。排便時にいきみすぎないことも大切で、便意を感じたらトイレに行く習慣をつけましょう。
✅ 冷えを防ぐ
おしりや肛門周囲の血行を良好に保つことも大切です。長時間冷たい場所に座ることは血行を悪化させ、痔のリスクを高めます。入浴(湯船につかること)でおしりを温めることは血行改善に効果的です。
📝 自己処置は控える
しこりを無理に絞ったり、針で刺したりする自己処置は、感染拡大や傷跡形成のリスクがあり、かえって症状を悪化させることがあります。しこりに気づいたら、自分で対処しようとせずに医療機関への相談を優先しましょう。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「おしりのしこりは「恥ずかしくて相談しにくい」という理由から、受診が遅れてしまう方が多い部位ですが、当院では粉瘤や毛嚢炎をはじめとする皮膚のしこりのご相談を数多くお受けしており、デリケートな症状ほど丁寧にご説明することを大切にしています。最近の傾向として、炎症を繰り返してから来院される方も少なくありませんが、早期に診断・治療を行うことで、より小さな負担での処置が可能になるケースがほとんどです。「たぶん大丈夫」と自己判断せず、少しでも気になるしこりがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。」
🎯 よくある質問
しこりの種類によって異なります。皮膚の表面や皮下にできた粉瘤・脂肪腫などは皮膚科、肛門付近のしこりや排便時の出血・痛みを伴う場合は肛門科・大腸肛門科が適しています。迷う場合はまずかかりつけ医に相談し、適切な診療科へ紹介してもらう方法もあります。
自己処置は避けてください。無理に絞り出したり針で刺したりすると、皮膚内部で内容物が広がり炎症の悪化や傷跡形成につながるリスクがあります。特に粉瘤は袋ごと摘出しなければ再発するため、必ず皮膚科や外科などの医療機関で適切な処置を受けることが重要です。
以下の場合は早急な受診が必要です。しこりが急速に大きくなっている、強い痛みや発熱を伴う、しこりの表面から膿や血が出ている、排便時の出血が繰り返しある、体重減少など全身症状を伴う場合です。特に激しい痛みと発熱は肛門周囲膿瘍の可能性があり、放置すると感染が全身に広がる危険があります。
可能性は非常に低いですが、ゼロではありません。急速に大きくなる、硬くて動かない、表面の皮膚が潰瘍化・出血しているといった特徴がある場合は注意が必要です。「たぶん大丈夫」と自己判断せず、気になるしこりは早めに医療機関を受診して適切な診断を受けることが大切です。
毎日の入浴で清潔を保つこと、通気性の良い綿素材の下着を選ぶこと、長時間同じ姿勢で座り続けないことが基本的な予防策です。また、食物繊維の豊富な食事や十分な水分摂取で便秘を防ぎ、入浴で血行を促進することも効果的です。しこりに気づいた際の自己処置は症状を悪化させるため控えましょう。
💡 まとめ
おしりのしこりは、粉瘤・痔核・肛門周囲膿瘍・毛巣洞・脂肪腫など、さまざまな原因によって生じます。多くの場合は良性であるものの、放置することで炎症を繰り返したり、より深刻な状態へ進行するリスクがあります。
しこりの場所、大きさ、硬さ、痛みの有無、経過などを自分で観察した上で、適切な診療科(皮膚科・肛門科・外科など)への受診をためらわないことが大切です。特に急な腫れと激しい痛みを伴う場合、発熱がある場合、しこりが急速に大きくなっている場合は早急な受診が必要です。
デリケートな部位ではありますが、医師は日々こうした症状の患者さんを診ています。「恥ずかしい」という気持ちで受診を先延ばしにすることが、症状の悪化につながることもあります。気になる症状があれば、早めに専門家に相談することが、健康を守る上で最善の選択です。アイシークリニック新宿院では、皮膚のしこりに関するご相談を随時受け付けておりますので、お気軽にご来院ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 粉瘤(表皮嚢腫)の定義・症状・治療法に関する皮膚科専門学会の公式情報。記事中の粉瘤の特徴・治療(摘出術・くり抜き法)の根拠として参照。
- 日本形成外科学会 – 脂肪腫・線維腫などの皮下良性腫瘍の診断・治療に関する形成外科学会の公式情報。記事中の良性腫瘍の分類・症状説明の根拠として参照。
- 厚生労働省 – 悪性腫瘍(皮膚がん・軟部肉腫等)の早期発見・受診勧奨に関する公式情報。記事中の悪性腫瘍の可能性や受診タイミングの根拠として参照。
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
