水いぼが子供に多い原因とは?感染経路・症状・治療法を解説

お子さんの肌に小さな丸いぼつぼつができているのに気づいたとき、「水いぼかもしれない」と心配される保護者の方は少なくありません。水いぼは、乳幼児から小学生にかけての子供に非常に多く見られる皮膚感染症です。かゆみや痛みが軽いことも多いため、気づかないうちに広がってしまうケースもあります。この記事では、水いぼが子供に多い原因をはじめ、感染経路・症状の特徴・治療の選択肢まで、保護者の方が知っておきたい情報をわかりやすくまとめました。


目次

  1. 水いぼとはどんな病気?
  2. 水いぼが子供に多い原因
  3. 水いぼの主な感染経路
  4. 水いぼの症状と見た目の特徴
  5. 水いぼができやすい体の部位
  6. 水いぼは自然に治る?治癒までの期間
  7. 水いぼの治療法と選択肢
  8. 水いぼの予防策と日常生活での注意点
  9. プールや保育園・幼稚園はどうする?
  10. まとめ

この記事のポイント

水いぼは免疫未発達・皮膚バリア機能の弱さ・密な接触によって子供に多発するウイルス性皮膚疾患。治療は摘除法が主流で、自然治癒も可能だが感染拡大防止のため早期に皮膚科専門医へ相談が推奨される。

🎯 水いぼとはどんな病気?

水いぼは、医学用語では「伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)」と呼ばれるウイルス性の皮膚感染症です。原因となるのは「伝染性軟属腫ウイルス(MCV:Molluscum contagiosum virus)」というポックスウイルス科に属するウイルスです。このウイルスが皮膚の表面に感染することで、特徴的な小さな丸いぼつぼつが皮膚に現れます。

水いぼという名前は、見た目が水ぶくれのようにも見えることに由来しています。実際には水疱(水ぶくれ)とは異なり、中には乳白色や半透明のウイルスを含む白い芯(コア)が存在します。このコアが外部に触れることで、他の部位や他者へと感染が広がっていくのが水いぼの特徴です。

水いぼは世界中で見られるポピュラーな感染症であり、特定の地域や環境に限らず発症します。ただし、子供に圧倒的に多く、成人ではアトピー性皮膚炎の方や免疫が低下している方以外にはほとんど見られません。良性の病変であることがほとんどですが、放置すると数が増えてしまうこともあるため、早めに皮膚科での診察を受けることが大切です。

Q. 水いぼが子供に多い理由は何ですか?

水いぼが子供に多い主な理由は3つです。第一に、免疫システムがまだ発達途上で伝染性軟属腫ウイルスへの抵抗力が弱いこと。第二に、皮膚のバリア機能が大人より低く、ウイルスが侵入しやすいこと。第三に、保育園や幼稚園などで同年代と密に接触する機会が多いことが挙げられます。

📋 水いぼが子供に多い原因

水いぼが大人よりも子供に圧倒的に多い理由は、いくつかの重要な要因が重なっているためです。それぞれについて詳しく説明します。

🦠 免疫機能がまだ発達途上にある

子供の免疫システムは、大人と比べてまだ十分に発達していません。伝染性軟属腫ウイルスに対する細胞性免疫(ウイルスに感染した細胞を排除する免疫機能)が未熟なため、一度ウイルスが皮膚に侵入すると、体が十分に対抗できずに感染が成立しやすくなります。また、感染が成立した後も、ウイルスを排除するまでに長い時間がかかることが多いです。

大人の多くは、幼少期に水いぼに感染して自然治癒することで免疫を獲得しているため、再感染しにくい状態になっています。しかし子供は初めてこのウイルスに接触する機会が多く、免疫を持っていないことがほとんどです。そのため、感染のリスクが高くなります。

👴 皮膚のバリア機能が弱い

子供の皮膚は大人に比べて薄く、皮膚のバリア機能(外部からの異物の侵入を防ぐ機能)が弱い傾向にあります。特にアトピー性皮膚炎を持つお子さんは、皮膚のバリア機能がさらに低下しているため、水いぼウイルスが侵入しやすい状態にあります。

また、子供は肌が乾燥しやすく、かゆみを感じたときに無意識に掻いてしまうことで皮膚に微細な傷ができます。このような小さな傷口から水いぼウイルスが侵入しやすくなるため、特に乾燥肌やアトピー傾向のある子供に水いぼが広がりやすい傾向があります。

🔸 子供同士の密な身体的接触

水いぼは直接接触によって感染が広がるウイルス感染症です。子供は保育園・幼稚園・小学校などで多くの同年代の子と密に接触する機会が非常に多く、日常的なスキンシップや遊びの中でウイルスが伝播しやすい環境にあります。

手をつないだり、抱き合ったり、一緒にプールに入ったりする行動は、子供の日常生活において自然なことですが、これらの行動が水いぼの感染拡大につながることがあります。大人と比べて子供のほうが身体的接触の頻度が高いことも、水いぼが子供に多い原因のひとつです。

💧 プールや水の接触による感染リスク

夏のプール活動は、水いぼの感染が広がりやすい状況を作り出します。プールの水を介して直接ウイルスが感染するというよりも、プールサイドや脱衣所での皮膚の直接接触、ビート板やタオルなどの共用、そして水で皮膚がふやけて傷つきやすくなることが感染リスクを高めます。

プールの時期(6月〜9月)に水いぼの患者数が増加する傾向があります。子供がプールを利用する機会が多い時期に感染が拡大しやすく、集団施設での流行につながることもあります。

✨ ウイルスへの既往歴がない

水いぼウイルスに対するワクチンは現在のところ存在しません。成人は幼少期に感染を経験して免疫を持つことが多いのに対し、子供はまだそのような免疫を持っていないケースがほとんどです。初めてウイルスに接触した際に感染が成立しやすく、これが子供に多く見られる理由のひとつとなっています。

💊 水いぼの主な感染経路

水いぼの感染経路を正しく理解することは、家庭内での感染予防においてとても重要です。主な感染経路は以下の通りです。

📌 直接接触感染

水いぼが最も多く広がる経路は、感染している人の皮膚と直接触れることです。水いぼのぼつぼつを触ると、中に入っているウイルス(軟属腫小体)が手に付着し、その手で自分や他者の皮膚を触れることで感染が広がります。特に子供が水いぼをかいたり、つぶそうとしたりすることで、同じ子供の体の別の部位に次々と広がっていく「自家接種」も起こります。

▶️ 間接接触感染(タオル・衣類・ビート板など)

水いぼのウイルスは、タオルや衣類、バスタオル、ビート板、浮き輪などの物を介しても感染することがあります。感染した子供が使ったタオルやスポンジを共有することで、ウイルスが別の子供の皮膚に触れるリスクがあります。家庭内でのタオルの共用は避けることが感染予防において有効です。

🔹 自家接種(同じ子供の体内での広がり)

水いぼは他者から感染するだけでなく、同じ子供の体の中で自分から自分へと広がることがあります。これを「自家接種」と言います。子供が水いぼをかいたり、つぶしたりすることで、ウイルスが指に付着し、体の別の部位に触れることで新たな水いぼができてしまいます。

このため、水いぼができていることに気づいたら、なるべくかかないよう子供に伝えることが大切です。ただし、小さな子供には難しいこともあるため、皮膚科での早めの治療が推奨されます。

Q. 水いぼの見た目の特徴を教えてください

水いぼは直径1〜5mm程度の半球状に盛り上がったぼつぼつで、表面に光沢があり、中央に小さなくぼみ(臍窩)があるのが特徴です。内部には白くクリーム状のウイルスの塊(白い芯・コア)が存在します。多くの場合、痛みやかゆみは軽微ですが、放置すると数十個以上に増えることもあります。

🏥 水いぼの症状と見た目の特徴

水いぼの症状を正確に把握しておくことで、早期発見・早期対応につながります。以下に水いぼの典型的な症状と特徴をまとめます。

📍 外見上の特徴

水いぼは、直径1〜5mm程度の半球状に盛り上がった小さなぼつぼつとして現れます。表面は光沢があり、中央に小さなくぼみ(臍窩:さいか)があることが多いです。色は皮膚色や淡いピンク色、半透明など、個人や部位によって多少異なります。

水いぼの中には、白くてクリーム状のウイルスを含む白い芯(コア)が入っています。これが水いぼの最大の特徴であり、診断の際にも重要な所見です。水いぼをつぶすと、この白い芯が出てきます(ただし、無理につぶすと感染が広がるため注意が必要です)。

💫 自覚症状について

多くの場合、水いぼそのものには痛みやかゆみがほとんどありません。しかし、アトピー性皮膚炎を持つ子供の場合、水いぼの周囲に湿疹が生じてかゆみを感じることがあります。また、水いぼが増えてきた際に「掻きむしり感染」が起こりやすくなるため、軽いかゆみを訴えるケースもあります。

水いぼが大きくなったり、細菌による二次感染を起こしたりすると、赤みや腫れ、痛みを伴うこともあります。このような場合は、速やかに医療機関を受診することをお勧めします。

🦠 数の変化

最初は数個だった水いぼが、放置していると数十個以上に増えることがあります。特に自家接種や同じ生活圏内での感染拡大により、短期間で急増するケースもあります。1個から始まり、気づいたときには20〜30個以上になっていたというケースも珍しくありません。

⚠️ 水いぼができやすい体の部位

水いぼはどの部位にも発生しますが、特にできやすい場所があります。子供の場合、よく見られる部位は以下の通りです。

顔(まぶた・まわり・頬)、首、わきの下、胴体(お腹・背中)、腕・肘の内側、膝の裏側、太もも・陰部周辺などが代表的な発生部位です。特に皮膚同士が触れ合いやすい場所(わきの下・肘の内側・膝の裏など)や、衣類の摩擦を受けやすい場所に多く見られる傾向があります。

顔にできた場合、まぶたのふちや目の周囲にできることがあり、そのような場合は眼科と連携した対応が必要になることもあります。また、陰部や内ももにできた場合は、性感染症と混同されることもありますが、子供においては性的接触とは無関係で、衣類や入浴時の接触によるものがほとんどです。

Q. 水いぼの治療法にはどんな種類がありますか?

水いぼの主な治療法は、専用ピンセットで芯を取り除く「摘除法」で、即効性があり日本の皮膚科で最も広く行われています。痛みを和らげるため、事前に麻酔テープを1〜2時間貼る方法も用いられます。他に硝酸銀ペースト法や経過観察(待機療法)などの選択肢もあり、子供の状態に応じて医師と相談の上で決定します。

🔍 水いぼは自然に治る?治癒までの期間

水いぼは免疫の力で自然に治癒することが知られています。しかし、その経過には個人差があり、すべての子供が同じペースで回復するわけではありません。

👴 自然治癒の可能性

水いぼは、免疫機能が発達してウイルスに対する抵抗力がつくと、自然に消えていきます。一般的に、自然治癒には6ヶ月から数年かかると言われており、平均的には1〜2年程度で自然消退することが多いとされています。ただし、中には3〜4年以上かかるケースもあります。

自然治癒の過程では、水いぼが赤くなったり、少し炎症を起こしたりすることがあります。これは免疫反応が活性化されているサインであることが多く、その後に自然消退が起こることがあります。

🔸 自然治癒を待つことのリスク

水いぼは自然に治る病気ではありますが、治癒を待つ間にいくつかのリスクがあります。まず、自家接種により同じ子供の体内で水いぼが広がり続ける可能性があります。次に、他の子供への感染拡大のリスクがあります。また、プールや集団活動での制限を受けることがあります。さらに、アトピー性皮膚炎のある子供の場合、水いぼが湿疹の悪化因子になることがあります。

このため、「自然治癒を待つ」か「治療する」かは、水いぼの数・部位・子供の皮膚の状態・生活環境などを総合的に考慮した上で、医師と相談しながら決めることが大切です。

📝 水いぼの治療法と選択肢

水いぼの治療法にはいくつかの選択肢があります。それぞれにメリットとデメリットがあり、子供の状態や希望によって選択が異なります。

💧 摘除法(ピンセットによる取り除き)

現在、日本の皮膚科で最も広く行われている治療法が、専用のピンセット(トラコーマ鑷子)を使って水いぼを一つひとつ摘み取る方法です。摘除法は即効性があり、その場でウイルスの塊(芯)を除去できるため、感染拡大を抑える効果があります。

ただし、摘除の際には痛みを伴うため、子供が怖がって泣いてしまうことがあります。このため、処置の前に麻酔テープ(リドカイン含有テープ)を貼って痛みを和らげる方法も用いられます。麻酔テープを1〜2時間前に貼っておくことで、摘除時の痛みをかなり軽減することができます。数が多い場合は複数回に分けて行うこともあります。

✨ 硝酸銀ペースト法

硝酸銀ペーストを水いぼに塗布する方法です。痛みが比較的少なく、自宅で処置できる場合もあります。ただし、効果が出るまでに時間がかかることや、色素沈着が生じる可能性があること、すべての施設で対応しているわけではないことなどの点に注意が必要です。

📌 液体窒素による冷凍凝固法

液体窒素で患部を凍らせて組織を破壊する方法です。ウイルスのいぼ一般(尋常性疣贅など)によく使われる方法ですが、水いぼに対しては痛みが強いことや、子供への適用が難しいケースが多いことから、あまり一般的ではありません。水いぼの部位や数によっては選択肢のひとつとなります。

▶️ 外用薬(保険外含む)

水いぼに対して使用される外用薬としては、ポドフィリン(podophyllin)、カンタリジン(canthardin、日本では未承認)、トリクロロ酢酸(TCA)などが海外では使用されることがあります。日本では保険適用外のものも多く、施設によって対応が異なります。

また、免疫調節作用を持つ外用薬(イミキモドなど)が使用されるケースもありますが、これも保険適用外であり、水いぼへの効果についてはエビデンスが十分とは言えない部分もあります。治療方針については、必ず医師に相談した上で決定してください。

🔹 経過観察(待機療法)

水いぼの数が少なく、子供が健康で免疫に問題がない場合、積極的な治療をせずに定期的に経過を観察する待機療法が選択されることもあります。この方法は、摘除の痛みや恐怖を子供に感じさせないというメリットがある反面、水いぼが増え続けるリスクや、周囲への感染拡大のリスクが伴います。

待機療法を選択する場合でも、定期的に皮膚科を受診して水いぼの状態を確認し、増加傾向があれば治療に切り替えることが重要です。

📍 アトピー性皮膚炎がある場合の注意

アトピー性皮膚炎のある子供は、皮膚のバリア機能が低下しているため、水いぼが広がりやすい傾向があります。この場合、水いぼの治療と並行して、アトピー性皮膚炎のスキンケアや治療も適切に行うことが重要です。アトピー性皮膚炎を適切にコントロールすることで、水いぼの広がりを防ぐ効果が期待できます。

Q. 水いぼがある子供はプールに入れますか?

日本皮膚科学会のガイドラインでは、水いぼを理由にプールを禁止する必要はないとされており、学校保健安全法の出席停止対象疾患にも該当しません。ただし施設独自のルールがある場合もあります。プール参加時は水いぼ部位を防水テープで覆う、用具を共用しないなどの配慮を行い、主治医の指示に従うことが推奨されます。

💡 水いぼの予防策と日常生活での注意点

水いぼの感染を完全に予防することは難しいですが、日常生活での工夫によってリスクを減らすことができます。以下の点に注意することをお勧めします。

💫 皮膚の保湿ケアを徹底する

皮膚のバリア機能を高めることで、ウイルスの侵入リスクを下げることができます。特にアトピー性皮膚炎のある子供は、毎日のスキンケア(保湿剤の塗布)を欠かさず行うことが大切です。乾燥しやすい季節は特に入念に保湿を行いましょう。

🦠 水いぼをかかない・つぶさない

水いぼをかいたりつぶしたりすると、ウイルスが指や爪に付着して体の他の部位や周囲の人に感染が広がります。子供には「水いぼを触らないように」と伝えましょう。かゆみが強い場合は、医師に相談して適切な薬を処方してもらうことも選択肢のひとつです。

👴 タオル・衣類の共用を避ける

水いぼに感染している子供のタオル、衣類、バスタオルなどは、他の家族と共用しないようにしましょう。また、入浴の際にも、水いぼの部位を強くこすらないように注意し、入浴後はきれいなタオルで優しく拭いて保湿を行いましょう。

🔸 こまめな手洗い

水いぼの部位を触った後は、石けんを使ってしっかりと手を洗う習慣をつけましょう。これにより、自家接種や他者への感染を防ぐことができます。子供自身が手を洗う習慣を身につけることが大切です。

💧 皮膚に傷を作らない

皮膚に傷があるとウイルスが侵入しやすくなります。子供が転んで擦り傷を作ったときは適切に処置し、乾燥やかゆみで皮膚をかき壊すことがないように保湿ケアを行うことが大切です。

✨ プールや保育園・幼稚園はどうする?

水いぼと診断された場合、保護者の方が特に気になるのが「プールに入ってよいか」「保育園・幼稚園・小学校を休ませるべきか」という点だと思います。

✨ 日本皮膚科学会の見解

日本皮膚科学会のガイドラインでは、水いぼを理由にプールを禁止する必要はないとされています。水いぼは学校保健安全法における「出席停止」の対象疾患ではなく、水いぼがあるからといって保育園・幼稚園・学校を休ませる医学的な必要性はないとされています。

ただし、施設によってはプール使用を制限したり、水いぼをビニールテープなどで覆うよう求めたりする場合があります。施設のルールに従いつつ、主治医と相談した上で対応を決めることをお勧めします。

📌 プール参加に際しての配慮

水いぼがある状態でプールに参加する場合、以下のような配慮が勧められます。水いぼの部位を防水テープや絆創膏で覆う(ただしすべての水いぼをカバーすることは難しい場合も)、ビート板や浮き輪などの用具を共用しない、プールの後はシャワーで十分に洗い流すなどの点に気をつけましょう。

感染拡大を防ぐためには、できるだけ早期に皮膚科で治療を受けることが最善の方法です。水いぼの数が多い場合や、他のお子さんへの感染が心配な場合は、プールを一時的に控えることも検討してみてください。

▶️ 保育園・幼稚園・学校への連絡

水いぼと診断された場合、保育園・幼稚園・小学校に報告する義務はありませんが、感染拡大への配慮から施設側に伝えておくことで、他の保護者への注意喚起や感染予防対策が取りやすくなります。医師から受け取った診断書や指示書があれば、施設に提出しておくとスムーズです。

🔹 家庭内での感染予防

兄弟姉妹がいる場合、家庭内での感染に注意が必要です。感染した子供と他の兄弟がタオルや衣類を共用しないようにし、入浴は感染していない子供から先に行うなどの工夫が有効です。また、感染した子供自身も水いぼを触ったあとはすぐに手を洗う習慣をつけましょう。

📍 いつ受診すべきか

以下のような場合は早めに皮膚科を受診することをお勧めします。水いぼの数が急速に増えている、水いぼが赤く腫れている・痛みがある、水いぼの周囲に広範な湿疹が出ている、アトピー性皮膚炎がありスキンケアで対処しきれない、プールや集団活動に参加させたいが対応に困っているといった状況の際は、専門医に相談することで適切な対応ができます。

水いぼの治療は、皮膚科専門医による診察のもとで行われることが最も安全かつ効果的です。自己判断でつぶしたり、市販薬で対応したりすることは、感染拡大や皮膚トラブルの原因となる可能性があるため、避けることをお勧めします。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、夏のプールシーズンを前後して水いぼのご相談が特に増える傾向にあり、「気づいたときには数が増えていた」とご心配されて来院されるお子さんも少なくありません。水いぼは自然治癒が期待できる一方で、アトピー性皮膚炎を合併しているお子さんではとくに広がりやすいため、早めにご相談いただくことで治療の選択肢が広がり、お子さんへの負担も最小限に抑えやすくなります。保護者の方が「どうすればよいのか」と迷われることも多い疾患ですので、プールや園・学校への参加についても含め、どうぞお気軽にご相談ください。」

📌 よくある質問

水いぼは自然に治りますか?どのくらいかかりますか?

水いぼは免疫の働きで自然治癒することがありますが、一般的に6ヶ月から数年かかるとされており、平均的には1〜2年程度が目安です。ただし、その間に数が増えたり他の子への感染が広がるリスクもあるため、自然治癒を待つか治療するかは、皮膚科医と相談しながら判断することをお勧めします。

水いぼがあってもプールに入れますか?

日本皮膚科学会のガイドラインでは、水いぼを理由にプールを禁止する必要はないとされています。ただし、施設によって独自のルールがある場合もあります。水いぼの部位を防水テープで覆う、用具を共用しないなどの配慮を行いながら、主治医や施設のルールに従って対応することをお勧めします。

水いぼの治療はどんな方法がありますか?痛みはありますか?

主な治療法は、専用のピンセットで取り除く「摘除法」です。即効性がある反面、痛みを伴うため、事前に麻酔テープを貼ることで痛みを軽減する方法も用いられます。その他、硝酸銀ペースト法や経過観察(待機療法)などの選択肢もあり、お子さんの状態に合わせて医師と相談の上で決定します。

アトピー性皮膚炎の子供は水いぼになりやすいですか?

はい、アトピー性皮膚炎のあるお子さんは皮膚のバリア機能が低下しているため、水いぼウイルスが侵入しやすく、広がりやすい傾向があります。アイシークリニックでも、アトピーを合併したお子さんの水いぼが広がりやすいケースが見られます。水いぼの治療と並行して、アトピーのスキンケアを適切に続けることが重要です。

家庭内で兄弟への感染を防ぐにはどうすればいいですか?

家庭内での感染予防には、タオルや衣類の共用を避けること、入浴は感染していない子から先に行うこと、水いぼを触った後はすぐに手を洗うことが有効です。また、毎日の保湿ケアで皮膚のバリア機能を高めることも感染リスクの低減につながります。感染が心配な場合は早めに皮膚科へご相談ください。

🎯 まとめ

水いぼは、子供に多く見られるウイルス性の皮膚感染症です。子供に多い主な原因として、免疫機能がまだ発達途上にあること、皮膚のバリア機能が弱いこと、子供同士の密な身体的接触が多いこと、プールなどでの感染リスクが高いことが挙げられます。

感染経路は、感染している皮膚との直接接触・タオルや衣類などを介した間接接触・自家接種が主なものです。症状は1〜5mm程度の半球状の光沢のあるぼつぼつで、中央にくぼみがあり、内部に白い芯(ウイルスの塊)があるのが特徴です。

治療は摘除法・硝酸銀ペースト法・経過観察など複数の選択肢があり、子供の状態や環境によって最適な方法が異なります。自然治癒することもありますが、感染拡大を防ぐためにも早めに皮膚科を受診することが大切です。

日常生活では、皮膚の保湿ケアを徹底し、水いぼをかかない・つぶさない、タオルや衣類の共用を避けるなどの対策が感染予防に有効です。プールや学校への参加については、医師と相談しながら施設のルールに従って対応することをお勧めします。

お子さんの肌に気になるぼつぼつを発見したら、自己判断せずにまずは皮膚科専門医に相談してください。アイシークリニック新宿院では、水いぼをはじめとする皮膚のお悩みについて、専門的な診察・治療を提供しております。お子さんの肌の状態が心配な場合は、お気軽にご相談ください。

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📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 水いぼ(伝染性軟属腫)の診断・治療・プール参加に関するガイドライン。記事中で言及している「プールを禁止する必要はない」とする学会見解の根拠として参照。
  • 国立感染症研究所 – 伝染性軟属腫ウイルス(MCV)の病原体情報、感染経路、疫学データ。水いぼの原因ウイルスや感染拡大メカニズムの科学的根拠として参照。
  • 厚生労働省 – 学校・保育施設における感染症対策と出席停止に関する基準。記事中の「水いぼは学校保健安全法における出席停止対象ではない」との記述の根拠として参照。

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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