肝斑にレーザーを当てると悪化する理由と正しい治療法

😱

こんな経験、ありませんか?

「シミが気になってレーザー治療を受けたのに、かえって色が濃くなってしまった…」

それ、「肝斑(かんぱん)」に誤ったレーザーを当ててしまった可能性があります。

肝斑は見た目が普通のシミと非常に似ているため、正確な診断なしに治療すると悪化するリスクがあります。この記事を読まないまま治療を続けると、さらに症状が悪化してしまうかもしれません。

💡 この記事を読むとわかること

  • ✅ なぜ肝斑にレーザーを当てると悪化するのか、そのメカニズム
  • ✅ 肝斑と普通のシミの見分け方・診断のポイント
  • ✅ 肝斑に対して本当に効果のある正しい治療法

📋 目次

  1. 肝斑とはどのようなシミか
  2. 肝斑とその他のシミの違い
  3. 肝斑にレーザーが悪影響を与えるメカニズム
  4. レーザー照射で悪化するとはどういう状態か
  5. 肝斑と診断が難しい理由
  6. 肝斑に対して行われる正しい治療法
  7. 肝斑の悪化を防ぐために日常生活でできること
  8. 治療前に確認しておきたいポイント
  9. まとめ


🔑 この記事のポイント

肝斑のメラノサイトは過敏状態にあるため、高出力レーザー照射が炎症後色素沈着を招き悪化する。適切な治療法はトラネキサム酸内服・美白外用薬・レーザートーニングであり、正確な診断が治療成功の前提となる。

💡 肝斑とはどのようなシミか

肝斑は、主に30代から50代の女性に多く見られる色素斑の一種です。頬骨の高いところを中心に、左右対称に広がるのが特徴的で、額や上唇の上にも現れることがあります。色は薄茶色から茶褐色で、境界がやや不明瞭なことが多く、まるで広い面積にわたってぼんやりと広がっているように見えます。

肝斑は、ほかのシミとは異なり、女性ホルモンや紫外線、摩擦などの複合的な要因が絡み合って生じると考えられています。特に、エストロゲンなどの女性ホルモンとの関連が深いとされており、妊娠中や経口避妊薬(ピル)の服用中に濃くなることが多いとされています。閉経後に薄くなるケースもあることから、ホルモンバランスが肝斑の発生と経過に大きな影響を与えていると考えられています。

また、肝斑は慢性的な炎症や摩擦によっても悪化しやすいとされています。洗顔の際の過度なこすり洗いや、スキンケア製品の刺激なども、肝斑を濃くする原因になることがあります。このように、肝斑は単純なシミとは異なり、さまざまな外的・内的要因が組み合わさって生じる、非常にデリケートな色素性疾患です。

Q. 肝斑にレーザーを当てるとなぜ悪化するのか?

肝斑のメラノサイトは過敏な状態にあり、高出力レーザーの熱エネルギーが皮膚に炎症を引き起こします。その炎症がメラノサイトを刺激し、メラニンが大量に産生される「炎症後色素沈着」が生じるため、シミがかえって濃くなってしまいます。

📌 肝斑とその他のシミの違い

シミには肝斑のほかに、老人性色素斑(日光性黒子)、雀卵斑(そばかす)、炎症後色素沈着など、さまざまな種類があります。これらは見た目が似ているものもあり、素人目には判断が難しいことが少なくありません。

老人性色素斑は、紫外線を長年浴びることで生じる、境界がはっきりした茶色いシミです。一般的に丸みを帯びた形をしており、顔だけでなく手の甲や腕にも現れます。老人性色素斑はレーザー治療の良い適応とされており、照射によって効果的に薄くすることが可能です。

雀卵斑はいわゆるそばかすのことで、鼻の周りや頬に細かい点状のシミが散在して現れます。遺伝的な要素が強く、子どもの頃から現れることもあります。こちらもレーザー治療の適応です。

一方、肝斑はこれらとは異なり、レーザー治療が悪影響を及ぼすことがあります。問題は、肝斑が老人性色素斑や炎症後色素沈着と混在していることが多く、専門的な知識と診察技術がないと見分けが難しいという点です。ダーモスコープ(皮膚鏡)を使った拡大観察や、紫外線ライト(ウッドランプ)による検査などを駆使して、医師が丁寧に鑑別診断を行う必要があります。

✨ 肝斑にレーザーが悪影響を与えるメカニズム

なぜ肝斑にレーザーを照射すると悪化するのでしょうか。これを理解するためには、肝斑のメラノサイト(色素細胞)がどのような状態にあるかを知ることが大切です。

通常のシミ(老人性色素斑など)では、メラノサイトが過剰にメラニンを産生している状態です。高出力のレーザーを照射することで、過剰に蓄積したメラニン色素を破壊・排出させ、シミを薄くすることができます。

しかし肝斑の場合、メラノサイト自体が過敏な状態にあるとされています。肝斑の皮膚では、メラノサイトが何らかの刺激に対して過剰反応しやすい状態になっており、ちょっとした刺激でもメラニンを大量に産生してしまう傾向があります。

高出力のレーザーを肝斑の部位に照射すると、レーザーのエネルギーが皮膚に熱的なダメージを与えます。このダメージが「炎症」を引き起こし、その炎症が過敏な状態にあるメラノサイトを刺激します。その結果、メラノサイトがさらに活性化してメラニンを大量に産生してしまい、シミがかえって濃くなってしまうのです。これが「炎症後色素沈着」と呼ばれる現象であり、肝斑の悪化の主なメカニズムです。

さらに、肝斑のメラノサイトは幹細胞様の性質を持つものが増えているという研究報告もあります。通常のレーザーでは破壊しきれない深部のメラノサイトが残存し、刺激を受けることで再びメラニン産生が活発になるという側面も指摘されています。このことが、肝斑の再発や悪化をより複雑にしている一因と考えられています。

また、肝斑の皮膚では表皮のバリア機能が低下していることも多く、レーザーの熱エネルギーが通常よりも深い層まで影響を及ぼしやすい状態になっていることがあります。このことも、レーザー照射後の炎症や色素沈着の悪化を助長する要因の一つとされています。

Q. 肝斑の診断が難しい理由は何か?

肝斑は老人性色素斑や炎症後色素沈着と見た目が似ており、複数のシミが混在するケースも多いため、目視だけでは正確な判断が困難です。また、ホルモンバランスや季節によって濃さが変動するため、ダーモスコープや皮膚診断機器を用いた専門的な鑑別診断が不可欠です。

🔍 レーザー照射で悪化するとはどういう状態か

肝斑にレーザーを照射した後に生じる「悪化」とは、具体的にどのような状態を指すのでしょうか。

最も多く見られるのは、レーザー照射後に一時的にシミが薄くなったように見えるものの、数週間から数か月後に元よりも色が濃くなってしまうケースです。これは、レーザーによる炎症が引き起こした「炎症後色素沈着」が生じているためです。特に、高出力のQスイッチレーザーやピコレーザーを肝斑の部位に使用した場合に起こりやすいとされています。

また、レーザー照射後に肝斑の範囲が広がってしまうケースもあります。もともと輪郭がぼんやりしていた肝斑が、照射後に周囲にまで広がり、面積が増えてしまうという状態です。これも炎症の影響によるもので、レーザーが直接当たらなかった周辺のメラノサイトまで間接的に刺激されてしまうことが原因と考えられています。

さらに、レーザー照射を繰り返すことで皮膚のバリア機能がさらに低下し、その後のスキンケアや紫外線の影響を受けやすくなってしまうこともあります。一度悪化した肝斑は治療が難しくなることが多く、より慎重なアプローチが求められます。

このような悪化が起きた場合、患者さんは「レーザーで治そうとしたのに、なぜ悪くなってしまったのか」と大変ショックを受けることが少なくありません。そのため、治療を始める前に肝斑かどうかを正確に診断し、適切な治療法を選択することが非常に重要です。

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💪 肝斑と診断が難しい理由

肝斑の診断が難しい理由の一つは、その見た目がほかのシミと非常によく似ているという点です。特に顔の広い範囲に広がっている場合、老人性色素斑や炎症後色素沈着と混在していることがあり、目視だけでは正確な判断が難しいことがあります。

また、肝斑は複数のシミが重なっていることも多く、例えば頬に老人性色素斑があり、その周囲に肝斑が重なって存在するというケースも珍しくありません。このような場合、レーザーで老人性色素斑の部分を治療したいときに、意図せず肝斑の部分にもレーザーが当たってしまうことがあります。

さらに、肝斑の濃さや範囲はホルモンバランスや季節、紫外線量によって変動します。夏に濃くなり冬に薄くなることが多いため、診察のタイミングによっても見え方が変わります。このような変動性も、診断を難しくしている要因です。

正確な診断のためには、経験豊富な皮膚科医や美容皮膚科医による視診に加えて、ダーモスコープを用いた拡大観察や、ウッドランプによる蛍光診断などの検査機器を活用することが推奨されます。肌診断機器(VISIA など)を用いて皮膚の深層まで分析することも有用です。診断の精度を高めることが、適切な治療法の選択につながります。

アイシークリニック新宿院では、丁寧なカウンセリングと皮膚診断を通じて、患者さん一人ひとりのシミの種類を見極めた上で、最適な治療方針をご提案しています。肝斑かどうかの判断は治療の成否を大きく左右するため、初診時の診察を非常に重視しています。

Q. 肝斑に対して有効な治療法にはどんなものがあるか?

肝斑に有効な治療法としては、メラノサイトの活性化を抑えるトラネキサム酸の内服、チロシナーゼ阻害作用を持つハイドロキノンなどの美白外用薬、低エネルギーで均一に照射するレーザートーニング、ケミカルピーリングなどがあります。これらを組み合わせて炎症を最小限に抑えながら治療を進めることが一般的です。

🎯 肝斑に対して行われる正しい治療法

肝斑は高出力のレーザー治療が禁忌(または慎重投与)とされる一方で、現在では肝斑に対して有効な治療法がいくつか確立されています。ここでは代表的な治療法についてご紹介します。

✅ トラネキサム酸の内服

肝斑の治療において、現在最も標準的に用いられているのがトラネキサム酸の内服療法です。トラネキサム酸はもともと止血薬として使われていた薬剤ですが、メラノサイトの活性化を抑制し、メラニンの産生を減らす効果があることが明らかになり、肝斑治療に広く活用されるようになりました。

トラネキサム酸は、プラスミンという炎症に関わる物質の働きを抑えることで、メラノサイトへの刺激を軽減します。これにより、過敏になっているメラノサイトのメラニン産生を抑え、肝斑を徐々に薄くしていく効果が期待できます。

内服薬であるため、皮膚表面への直接的な刺激がなく、肝斑を悪化させるリスクが低いのが大きなメリットです。効果が出るまでに数か月かかることが多いため、継続して服用することが大切です。副作用としては、稀に胃腸症状が見られることがありますが、一般的に安全性の高い薬剤です。

📝 ハイドロキノンなどの美白外用薬

ハイドロキノンは、メラニンの合成に関わる酵素(チロシナーゼ)の働きを阻害することで、メラニンの産生を抑える美白成分です。肝斑の治療においては、医師の指導のもとで高濃度のハイドロキノンクリームを患部に塗布する方法が行われます。

ただし、ハイドロキノンは皮膚への刺激性があるため、使用方法を誤ると接触性皮膚炎や逆に色素沈着を引き起こすことがあります。正しい使い方を医師から指導してもらい、適切な濃度と使用期間を守ることが重要です。

ハイドロキノンのほかにも、ビタミンC誘導体、アゼライン酸、コウジ酸などの成分を含む外用薬が肝斑の改善に用いられることがあります。これらは単独または組み合わせて使用されます。

🔸 低出力レーザーによるレーザートーニング

通常の高出力レーザーは肝斑を悪化させるリスクがある一方で、低出力で広範囲に照射する「レーザートーニング」と呼ばれる治療法は、肝斑に対して有効とされています。

レーザートーニングでは、メラニン色素に反応するQスイッチYAGレーザーやピコレーザーを、通常よりもはるかに低いエネルギーで、広い範囲に均一に照射します。これにより、皮膚に強いダメージを与えることなく、過剰なメラニン色素を少しずつ分解していきます。炎症を引き起こさない程度のエネルギーで繰り返し照射することで、肝斑のメラノサイトを徐々に落ち着かせていく効果が期待されます。

レーザートーニングは複数回の施術が必要であり、通常は2〜4週間に1回のペースで、5〜10回程度の照射を行うことが多いです。治療期間中は定期的に医師による経過観察を受けることが重要で、肝斑の状態に合わせて照射条件を細かく調整していきます。

なお、レーザートーニングを適切に行うためには、照射エネルギーの設定と照射技術が非常に重要です。エネルギーが高すぎると悪化のリスクがあるため、経験豊富な医師が担当することが求められます。

⚡ ケミカルピーリング

グリコール酸や乳酸などの酸を使ったケミカルピーリングも、肝斑の補助的な治療として行われることがあります。ピーリングにより皮膚の古い角質を除去し、メラニンを含む表皮細胞のターンオーバーを促進することで、肝斑を薄くする効果が期待されます。

ただし、ピーリングも皮膚への刺激を伴う治療法であるため、酸の種類や濃度の選択、施術後のケアが重要です。不適切な施術は炎症を引き起こし、かえって肝斑を悪化させることがあるため、医師の管理のもとで行うことが必要です。

🌟 フォトフェイシャル(IPL)治療

IPL(インテンス・パルス・ライト)を用いたフォトフェイシャル治療は、特定の波長の光を皮膚に照射することでシミや赤みを改善する治療法です。肝斑に対してIPLを使用することは議論のあるところですが、低いエネルギー設定で慎重に行うことで一定の効果が得られるという報告もあります。

ただし、IPL治療も過剰なエネルギーを照射した場合には炎症を起こし、肝斑を悪化させることがあります。肝斑への使用には特に慎重な対応が必要であり、肝斑の状態や皮膚の状態を十分に評価した上で、適切な設定で行うことが求められます。

💡 肝斑の悪化を防ぐために日常生活でできること

肝斑の治療と並行して、日常生活の中で悪化を防ぐためのセルフケアを行うことも非常に重要です。肝斑はさまざまな外的刺激によって悪化しやすいため、日々の生活習慣の見直しが治療効果を高める上でも大切です。

💬 紫外線対策を徹底する

紫外線は肝斑を悪化させる最大の要因の一つです。メラノサイトは紫外線によって刺激を受けると、メラニンを産生して皮膚を守ろうとします。肝斑のある肌ではこの反応が過剰になるため、紫外線を避けることが肝斑の悪化防止において最も基本的かつ重要なセルフケアです。

日焼け止めは毎日使用することを習慣化し、SPF30以上・PA++以上のものを使うことが推奨されます。2〜3時間おきに塗り直すことで、より高い紫外線防御効果が得られます。また、帽子や日傘の使用、UVカット素材の衣類の着用なども効果的です。

✅ 洗顔や摩擦の刺激を減らす

肝斑の皮膚は摩擦に対して非常に敏感です。洗顔の際に力を入れてこすったり、タオルで肌をゴシゴシと拭いたりすることが、肝斑を悪化させる原因になることがあります。洗顔はたっぷりの泡を使って優しく洗い、タオルは押さえるようにして水分を吸収させるようにしましょう。

また、マッサージや不要なスキンケアの重ね塗りも摩擦を生じさせる原因になることがあるため、注意が必要です。スキンケア製品はなるべく刺激の少ないものを選び、肌に必要なものを必要な量だけ使うようにすることが大切です。

📝 ホルモンバランスを整える

前述のとおり、肝斑と女性ホルモンの関係は深いとされています。ストレスや睡眠不足、不規則な生活習慣はホルモンバランスを乱す原因になります。適度な運動、十分な睡眠、バランスの取れた食事を心がけることで、ホルモンバランスを整え、肝斑の悪化を防ぐことにつながります。

経口避妊薬(ピル)を服用している場合は、ピルが肝斑を悪化させることがあるため、主治医に相談することをお勧めします。ピルの種類を変えることで改善するケースもあります。

🔸 美白成分を含むスキンケアを取り入れる

ビタミンC誘導体、ナイアシンアミド、アルブチンなど、メラニンの産生を抑える効果のある美白成分を含むスキンケア製品を日常的に使用することも、肝斑の改善・予防に役立ちます。ただし、刺激の強い成分は逆効果になることがあるため、肌に合ったものを選ぶことが大切です。

Q. 肝斑の悪化を防ぐ日常ケアで重要なことは?

肝斑の悪化防止には、SPF30以上の日焼け止めを毎日使用し帽子や日傘も活用する紫外線対策が最も重要です。加えて、洗顔時の摩擦を避けて泡で優しく洗うこと、十分な睡眠やバランスの良い食事でホルモンバランスを整えることも、クリニックでの治療効果を高める上で欠かせません。

📌 治療前に確認しておきたいポイント

肝斑の治療を始める前に、いくつかの重要なポイントを確認しておくことが、治療を成功させる上で大切です。

⚡ 医師による正確な診断を受ける

最も重要なのは、まず医師による正確な診断を受けることです。「シミ」と一口に言っても、その種類によって適切な治療法はまったく異なります。自分のシミが肝斑なのか、老人性色素斑なのか、それとも複数の種類が混在しているのかを、専門家にしっかりと診てもらうことが治療の第一歩です。

診断なしに自己判断でレーザー治療を選んだり、複数のクリニックで異なる治療を並行して行ったりすることは避けましょう。特に肝斑と診断された場合、またはその疑いがある場合は、高出力のレーザー治療は避けるべきです。

🌟 治療実績のあるクリニックを選ぶ

肝斑の治療は難易度が高く、経験と専門知識が求められます。肝斑の治療実績が豊富なクリニック、また皮膚科専門医や美容皮膚科専門医が在籍するクリニックを選ぶことが重要です。カウンセリングの際に医師がどの程度丁寧に診断しているか、治療方針をわかりやすく説明してくれるかどうかも、クリニック選びの大切な判断基準になります。

💬 治療への期待値を正確に持つ

肝斑は他のシミと比べて治療が難しく、完全に消えるのではなく「薄くなる」「目立たなくなる」ことを目標とする治療法が多いです。また、ホルモンバランスや紫外線の影響で再発することも珍しくありません。治療を始める前に、医師から治療の見通しや限界について十分な説明を受け、現実的な期待値を持って治療に臨むことが大切です。

✅ 治療中は定期的な経過観察を怠らない

肝斑の治療は長期間にわたることが多く、途中で肌の状態が変化することもあります。治療中は定期的にクリニックを受診し、医師に経過を確認してもらうことが重要です。もし治療後にシミが濃くなったり、肌荒れが生じたりした場合は、すぐに担当医師に相談してください。

📝 セルフケアとの併用を怠らない

前述のとおり、日常生活での紫外線対策や摩擦を避けるケアは、治療効果を最大化するために不可欠です。クリニックでの治療を受けているからといってセルフケアを怠ると、治療効果が得られにくくなります。医師の指示に従い、セルフケアと治療を組み合わせて継続することが、肝斑改善への近道です。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、「他院でレーザー治療を受けたあとにシミが悪化した」というご相談で来院される患者さんが少なくなく、拝見すると肝斑への高出力レーザー照射が原因と考えられるケースが多く見受けられます。肝斑は見た目だけでの判断が難しく、正確な診断なしに治療を進めることが悪化につながるため、当院では初診時の専門医による診察を非常に重視しています。肝斑でお悩みの方には、まず焦らず正しい診断を受けていただくことが、遠回りのようで実は最も確実な改善への近道であることをお伝えしたいと思います。」

✨ よくある質問

肝斑にレーザーを当てるとなぜ悪化するのですか?

肝斑のメラノサイト(色素細胞)は過敏な状態にあるため、レーザーの熱エネルギーが炎症を引き起こし、その刺激でメラニンが大量に産生されてしまいます。これを「炎症後色素沈着」といい、シミがかえって濃くなる主な原因です。高出力レーザーの使用は肝斑の悪化リスクが高いとされています。

肝斑と普通のシミは自分で見分けられますか?

自己判断での見分けは非常に困難です。肝斑は頬骨周辺に左右対称に広がる薄茶色のシミが特徴ですが、老人性色素斑や炎症後色素沈着と混在するケースも多く、見た目だけでは判断できません。

肝斑に効果的な治療法にはどんなものがありますか?

現在、肝斑に対して有効とされる主な治療法には、トラネキサム酸の内服、ハイドロキノンなどの美白外用薬の使用、低出力で行うレーザートーニング、ケミカルピーリングなどがあります。いずれも炎症を最小限に抑えながら進める方法で、複数を組み合わせて治療することも多いです。

他院でレーザーを受けて肝斑が悪化した場合、治療できますか?

治療は可能ですが、一度悪化した肝斑は治療難易度が上がるため、より慎重なアプローチが必要です。当院では、他院でのレーザー治療後に悪化したというご相談も多く受けており、皮膚の状態を丁寧に診断した上で、トラネキサム酸内服や低出力レーザートーニングなど、炎症リスクの低い治療法をご提案しています。

肝斑の悪化を防ぐために日常生活でできることはありますか?

主に3つのケアが重要です。①紫外線対策としてSPF30以上の日焼け止めを毎日使用し、帽子や日傘も活用する、②洗顔時の摩擦を避け、泡で優しく洗う、③十分な睡眠やバランスの良い食事でホルモンバランスを整えることです。クリニックでの治療と並行してセルフケアを継続することが、改善への近道です。

🔍 まとめ

肝斑はシミの中でも特に治療が難しい色素性疾患であり、一般的なシミに対して有効な高出力レーザー治療が、肝斑に対しては悪化を招くことがあります。その主な理由は、肝斑のメラノサイトが過敏な状態にあり、レーザーによる熱的ダメージが炎症を引き起こし、さらに多くのメラニンが産生されてしまうためです。

肝斑の治療には、トラネキサム酸の内服、美白外用薬の使用、低出力によるレーザートーニング、ケミカルピーリングなど、炎症を最小限に抑えながら進める方法が適しています。また、日常生活における紫外線対策や摩擦の軽減、ホルモンバランスの調整なども治療効果を高める上で重要です。

最も大切なのは、治療を始める前に医師による正確な診断を受け、自分のシミが本当に肝斑なのかどうかをしっかり確認することです。シミの種類によって適切な治療法はまったく異なるため、自己判断で治療を進めることは避けてください。アイシークリニック新宿院では、丁寧な診断とカウンセリングを通じて、患者さん一人ひとりに合った肝斑治療のご提案を行っています。肝斑や色素斑についてお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 肝斑の診断基準・分類・治療ガイドラインに関する情報。肝斑と他のシミ(老人性色素斑・炎症後色素沈着など)との鑑別診断、トラネキサム酸内服やレーザートーニングなど標準的治療法の根拠として参照
  • 厚生労働省 – トラネキサム酸やハイドロキノンなど肝斑治療に用いられる医薬品・美白成分の承認情報、使用上の注意・副作用に関する公的情報として参照
  • PubMed – 肝斑(melasma)へのレーザー照射による炎症後色素沈着の悪化メカニズム、メラノサイトの過敏状態、レーザートーニングの有効性に関する国際的な査読済み研究論文群として参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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