
💨 「春が終わったのに、まだ鼻水・目のかゆみが続いてる…」
それ、ブタクサ花粉症かもしれません。
📌 この記事を読めば、秋の花粉症の原因・症状・対策がまるごとわかります。
🚨 読まないまま放置すると、症状がどんどん悪化して日常生活に支障が出ることも。
🗣️ 「春は乗り越えたのに、なぜか秋もつらい…」
👇 こんな症状、心当たりありませんか?
✅ 8〜10月にくしゃみ・鼻水が止まらない
✅ 目がかゆくて仕事・勉強に集中できない
✅ スギ花粉の季節じゃないのに症状が出る
花粉症といえばスギ・ヒノキのイメージが強いですが、秋にも深刻な花粉症を引き起こす植物が存在します。その筆頭が「ブタクサ」。都市部を中心に広く分布しており、気づかないうちに症状が悪化しているケースが多いのが特徴です。
目次
- 秋の花粉症とは?春との違いを理解しよう
- ブタクサとはどんな植物か
- ブタクサ花粉の飛散時期と地域差
- ブタクサ花粉症の主な症状
- スギ花粉症との違いと見分け方
- ブタクサ以外の秋の花粉症の原因植物
- ブタクサ花粉症の診断と検査
- ブタクサ花粉症の治療法
- 日常生活でできる花粉対策
- 食物アレルギーとの関係(口腔アレルギー症候群)
- 子どもや高齢者の注意点
- まとめ
💡 この記事のポイント
秋の花粉症はブタクサが主な原因で、8月下旬〜10月に飛散ピークを迎える。くしゃみ・鼻水・目のかゆみに加え喘息様症状や口腔アレルギーとの関連もあり、血液検査による正確な診断と早期治療が重要。
💡 秋の花粉症とは?春との違いを理解しよう
花粉症は、特定の植物の花粉がアレルゲン(アレルギーの原因物質)となって引き起こされるアレルギー疾患です。日本では一般的にスギやヒノキが有名で、2月〜5月ごろにピークを迎える「春の花粉症」が広く知られています。しかし花粉を飛散させる植物は春だけに限らず、夏から秋にかけて花粉を飛ばす植物も数多く存在します。
秋の花粉症は、主に8月下旬〜10月ごろにかけて症状が現れます。この時期に悩む方の多くは「風邪が長引いている」「夏の疲れで体調が悪い」と思い込んでしまうことがあります。ところが、実際にはアレルギー反応が起きている可能性が高く、適切な治療を受けずにいると症状が慢性化してしまう恐れがあります。
春の花粉症との大きな違いは、原因となる植物の種類と生育環境にあります。スギやヒノキは山林に多く生育していますが、秋の花粉症を引き起こす植物の多くは河川敷や空き地など、都市部の身近な場所に生えています。そのため、アウトドア活動をしない人でも影響を受けやすい点が特徴です。また、秋はまだ気温が高い時期も多く、窓を開けて過ごす機会が多いことから、室内でも花粉にさらされやすい環境になりがちです。
Q. ブタクサ花粉症の飛散時期と1日のピーク時間帯は?
ブタクサ花粉の飛散時期は8月上旬〜10月上旬で、特に8月下旬〜9月中旬がピークです。1日の中では午前9〜11時と夕方16〜18時に飛散量が多くなります。晴れて風のある日は特に注意が必要で、雨上がりの翌日も一気に飛散することがあります。
📌 ブタクサとはどんな植物か
ブタクサ(豚草)は、キク科ブタクサ属に分類される一年草です。英語では「Common Ragweed(コモン・ラグウィード)」と呼ばれ、北アメリカを原産とする外来植物です。明治時代に日本に持ち込まれたとされており、現在では全国各地に広く定着しています。
草丈は30〜150センチメートル程度になり、羽状に深く切れ込んだ葉が特徴的です。花は黄緑色で非常に小さく、目立たない地味な見た目をしています。そのため、道端や河川敷、公園の一角などで生育していても、多くの人が気づかずに通り過ぎてしまうことが多いです。
ブタクサの花粉は非常に軽く、風によって広い範囲に拡散されます。一株あたりが放出する花粉の量も膨大で、その数は数億個にのぼるとも言われています。花粉の粒子は直径20マイクロメートル前後と比較的小さく、気管支の深部まで到達しやすい性質を持っています。このことがアレルギー症状を引き起こしやすい要因の一つとなっています。
また、ブタクサは空き地や道路脇、線路沿い、河川敷など、人が日常的に行き来する場所に多く見られます。特に都市部では除草が追いつかない空き地や、河川敷に広大な群落を形成していることがあり、花粉飛散量も多くなりやすい環境が整っています。
✨ ブタクサ花粉の飛散時期と地域差
ブタクサの花粉が飛散する時期は、一般的に8月上旬〜10月上旬ごろです。最も花粉量が多くなるピーク時期は8月下旬〜9月中旬で、この期間は特に症状が強く出やすくなります。
地域差について見ると、関東・東海・近畿などの都市部や温暖な平野部では比較的早い時期から飛散が始まり、量も多い傾向があります。一方、北海道や東北地方の北部、標高の高い地域では飛散の開始が遅くなることがあります。また、夏の気温が高く乾燥した年は飛散量が多くなる傾向があると言われています。
1日の中での飛散のピークは、午前中(特に9時〜11時ごろ)と夕方(16時〜18時ごろ)とされています。晴れて風のある日は花粉が飛びやすく、雨の日は比較的少なくなります。ただし、雨上がりの翌日は一気に花粉が飛散することもあるため注意が必要です。
また、気温が高い日中は花粉が上空に舞い上がり、夕方に冷えると地表付近に降りてくる性質があります。都市部では建物に反射した花粉が溜まりやすい場所もあり、風向きによっては河川敷から離れた場所でも高濃度の花粉にさらされることがあります。
Q. ブタクサ花粉症とスギ花粉症の主な違いは何ですか?
最大の違いは発症時期です。スギ花粉症は2〜4月がピークですが、ブタクサ花粉症は8〜10月に症状が出ます。またブタクサ花粉は粒子が小さく気管支まで届きやすいため、喘息様の症状が出やすい特徴があります。河川敷や都市部の空き地付近で症状が悪化する場合はブタクサが疑われます。
🔍 ブタクサ花粉症の主な症状
ブタクサ花粉症の症状は、スギ花粉症と非常によく似ています。主な症状としては以下のものが挙げられます。
鼻の症状としては、くしゃみ、鼻水(水っぽい透明な鼻水)、鼻づまりの3つが代表的です。これらは「アレルギー性鼻炎の3主徴」とも呼ばれ、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。特に連続するくしゃみは体力を消耗させ、集中力の低下にもつながります。
目の症状としては、かゆみ、充血、涙目(流涙)、目のゴロゴロ感(異物感)などが現れます。これらはアレルギー性結膜炎によるもので、目をこすることで症状が悪化したり、細菌感染を招いたりすることもあります。
さらに、ブタクサ花粉は比較的粒子が小さいため、気管支にまで到達しやすく、咳や喘息様の症状が出ることもあります。特にもともと気管支喘息を持っている方では、ブタクサ花粉の飛散期に症状が悪化するケースが報告されています。
その他の症状として、皮膚のかゆみや湿疹(アレルギー性皮膚炎)、のどのかゆみや違和感、頭重感・頭痛なども起こることがあります。また、鼻づまりによる睡眠の質の低下が続くと、日中の眠気や倦怠感につながることも珍しくありません。
症状の重さには個人差があり、軽い鼻水・くしゃみ程度で済む方もいれば、鼻がほとんど詰まって夜も眠れないほど重症になる方もいます。また、複数のアレルゲンに感作されている方は、春から秋まで通年で花粉症に悩まされる「オールシーズン花粉症」になることもあります。
💪 スギ花粉症との違いと見分け方
ブタクサ花粉症とスギ花粉症は症状が非常によく似ているため、自己判断で区別するのは難しいことがあります。しかし、いくつかの点で違いが見られます。
最も大きな違いは発症時期です。スギ花粉症は主に2月〜4月、ヒノキ花粉症は3月〜5月ごろに症状が出ます。一方、ブタクサ花粉症は8月〜10月ごろに症状がピークになります。「毎年夏の終わりから秋に鼻や目の症状が出る」というパターンがあれば、ブタクサ花粉症を疑う重要なサインです。
次に、症状の出やすい場所も参考になります。スギ花粉症は山間部や郊外でも強く症状が出る傾向がありますが、ブタクサ花粉症は河川敷・空き地・公園など都市部に多いブタクサの群生地の近くで特に強く症状が出ることがあります。「川沿いを歩いたあとに症状が悪化する」という場合はブタクサの可能性が高いです。
また、スギ花粉症ではアレルゲンのサイズが比較的大きいため鼻の症状が中心になりやすいのに対し、ブタクサ花粉は小さいため気管支まで達しやすく、喘息様の症状が伴いやすいとも言われています。
ただし、これらはあくまで傾向であり、実際には血液検査や皮膚テストなど医療機関での検査を受けることで正確に判断することができます。自己判断で花粉症を特定しようとすると、適切な治療が遅れることがあるため、症状が続く場合は耳鼻咽喉科やアレルギー科への受診を検討することをおすすめします。
🎯 ブタクサ以外の秋の花粉症の原因植物
秋に花粉症を引き起こす植物はブタクサだけではありません。以下のような植物も代表的な原因として挙げられます。
ヨモギは、キク科の多年草で日本全国に広く自生しています。ブタクサと同じく8月〜10月ごろに花粉を飛散させます。ヨモギ花粉もアレルギー性鼻炎や結膜炎を引き起こし、ブタクサと同時期に飛散するため、複数の花粉に反応している場合は症状がより強くなることがあります。
カナムグラは、アサ科のつる性一年草で、道端・河川敷・空き地などに群生します。花粉の飛散時期は8月〜10月ごろで、ブタクサと重なります。アレルギーを引き起こす力が強く、花粉症の原因として近年注目されています。
イネ科の植物(カモガヤ、オオアワガエリ、ハルガヤなど)は、5月〜8月ごろに花粉を飛散させるものが多く、秋の花粉症と時期が少し重なることもあります。これらは主に牧草地や道路脇などに生育しています。
オオブタクサは、ブタクサの近縁種で、より大型の植物です。8月〜10月ごろに花粉を飛散させ、アレルゲンの性質はブタクサと非常に近いとされています。河川敷や荒れ地に生育することが多く、関東地方では特に分布が増加しているとも言われています。
これらの植物の花粉に同時に感作されている場合、秋の期間中ずっと症状が続くこともあります。また、スギ・ヒノキにも感作されていれば、実質的に春から秋にかけての長い期間、花粉症に悩まされることになります。複数の花粉に反応しているかどうかは、血液検査(特異的IgE抗体検査)で確認することができます。
Q. ブタクサ花粉症と口腔アレルギー症候群の関係は?
ブタクサ花粉のアレルゲンと似た構造のタンパク質がメロン・スイカ・きゅうりなどのウリ科食品に含まれているため、これらを食べた直後に口や喉にかゆみ・腫れが生じる口腔アレルギー症候群(OAS)が起こることがあります。まれにアナフィラキシーに至る場合もあるため、症状が出た際はアレルギー科への受診が推奨されます。

💡 ブタクサ花粉症の診断と検査
ブタクサ花粉症の診断は、主に問診・身体診察・アレルギー検査を組み合わせて行われます。
問診では、症状が現れる時期・場所・症状の内容・家族歴などを詳しく確認します。「毎年決まった時期に症状が出る」「河川敷を歩くと悪化する」といった情報は診断の重要な手がかりになります。
血液検査(特異的IgE抗体検査)は、ブタクサを含む特定のアレルゲンに対するIgE抗体の量を測定するものです。ブタクサ・ヨモギ・カナムグラなど秋の花粉に対するIgE抗体が高い場合、その花粉がアレルゲンである可能性が高いと判断されます。この検査では複数のアレルゲンを一度に調べることができる「多項目アレルゲン検査(MAST法やView39など)」も利用されることがあります。
皮膚プリックテスト(スクラッチテスト)は、アレルゲンを皮膚に少量つけて反応を見る検査です。即時型アレルギーの診断に用いられますが、現在の日本では主に血液検査が広く使われています。
鼻腔ファイバースコープや鼻汁中好酸球検査なども、アレルギー性鼻炎の診断に役立てられることがあります。アレルギー性鼻炎では、鼻粘膜の腫れや分泌物中の好酸球の増加が確認されます。
重要なのは、「秋に花粉症のような症状が出る=ブタクサ花粉症」と自己判断しないことです。症状が似ていても、通年性アレルギー性鼻炎(ハウスダスト・ダニによるもの)や風邪、副鼻腔炎など他の疾患が原因の場合もあります。正確な診断のためにも、耳鼻咽喉科・アレルギー科・内科などを受診して検査を受けることをおすすめします。
📌 ブタクサ花粉症の治療法
ブタクサ花粉症の治療は、症状の重さや患者さんのライフスタイルに合わせて選択されます。主な治療法には以下のものがあります。
薬物療法は現在の花粉症治療の中心です。内服薬としては、抗ヒスタミン薬が広く使用されています。第二世代の抗ヒスタミン薬は眠気が出にくく改善されており、日中の活動を妨げにくいのが特徴です。ただし、薬剤によって効き方や副作用に個人差があるため、医師と相談しながら適切な薬を選ぶことが大切です。
鼻づまりが強い場合はロイコトリエン受容体拮抗薬が追加されることがあります。この薬はアレルギー反応の一つであるロイコトリエンによる炎症を抑え、鼻づまりを改善する効果があります。
点鼻薬(鼻噴霧用ステロイド薬)は、鼻の炎症を局所的に抑える効果があり、全身への影響が少ない利点があります。毎日継続して使用することで効果が発揮されやすいため、花粉飛散が始まる前から使い始める「初期療法」が推奨されることもあります。
目の症状に対しては抗アレルギー点眼薬が用いられます。かゆみや充血を抑える効果があり、症状の強さに応じてステロイド点眼薬が処方されることもあります。ただしステロイド点眼薬は眼圧上昇などのリスクがあるため、眼科医の指示のもとで使用することが重要です。
重症例では、短期間のステロイド内服薬が使われることもありますが、副作用を考慮して使用期間・用量の管理が必要です。
アレルゲン免疫療法(減感作療法)は、アレルゲンを少量ずつ体に投与することで、アレルギー反応そのものを抑える治療法です。現在、スギ花粉に対する舌下免疫療法(薬を舌の下に置いて吸収させる方法)は広く行われていますが、ブタクサに対する舌下免疫療法は日本ではまだ保険適用が限られている状況です。今後の研究・開発が期待されている分野です。
治療のポイントとして、花粉飛散シーズンが始まる前から薬を服用し始める「初期療法」が推奨されることが多いです。症状が出てから薬を飲み始めるより、症状を軽く抑えやすいとされています。ブタクサの場合、7月末〜8月上旬ごろから準備しておくと良いでしょう。
✨ 日常生活でできる花粉対策
薬による治療と並行して、日常生活の中でできる対策を実践することが花粉症の症状を軽減するうえで重要です。
外出時の対策として、花粉飛散が多い時間帯(午前9時〜11時ごろ、夕方16時〜18時ごろ)の外出をできるだけ控えることが基本です。外出する際は、マスク・花粉対応の眼鏡・帽子などを着用して、花粉が体に付着するのを防ぎましょう。花粉が付着しにくい素材(ポリエステルなど)の服を選ぶことも効果的です。
帰宅時は玄関の外で服をはたいてから室内に入り、手洗い・洗顔・うがいを徹底してください。コンタクトレンズは花粉が付着しやすいため、花粉シーズン中はメガネへの切り替えを検討する方もいます。
室内での対策としては、花粉飛散量が多い時間帯の窓の開閉を控えることが大切です。換気が必要な場合は花粉が少ない早朝や雨天時に短時間行うようにしましょう。空気清浄機(HEPAフィルター付き)の使用も室内の花粉濃度を下げる効果があります。洗濯物は可能であれば室内干しにし、花粉の付着を防ぐことが理想的です。
生活習慣の見直しも重要です。睡眠不足・偏食・過剰なストレスは免疫バランスを乱し、アレルギー症状を悪化させる要因になります。十分な睡眠をとり、バランスの良い食事(特に腸内環境を整える食物繊維・発酵食品の摂取)を心がけることが、花粉症の症状を軽くする助けになる場合があります。
河川敷・公園・空き地など、ブタクサが群生しやすい場所への外出は花粉シーズン中できるだけ避けるか、どうしても立ち入る場合は十分な防護をしてください。ジョギングやウォーキングのルートを変更するだけでも、花粉への暴露量を大きく減らせる場合があります。
Q. 子どものブタクサ花粉症はどう気づけばよいですか?
子どもは症状を言葉で伝えにくいため、「鼻をよくこする」「目をかゆそうにしている」「夜眠れていない様子がある」「集中力が落ちた」などのサインを保護者が見逃さないことが重要です。市販薬の自己判断使用は避け、小児科や耳鼻咽喉科を受診して血液検査でアレルゲンを特定したうえで適切な治療を受けることが大切です。
🔍 食物アレルギーとの関係(口腔アレルギー症候群)

ブタクサ花粉症と関連して知っておきたいのが、「口腔アレルギー症候群(OAS:Oral Allergy Syndrome)」です。これは、特定の花粉に感作されている人が、その花粉のアレルゲンと似た構造のタンパク質を持つ食べ物を摂取したときに、口や喉にアレルギー症状が現れる現象です。「花粉食物アレルギー症候群(PFAS)」とも呼ばれます。
ブタクサ花粉に感作されている方では、以下のような食品を食べたときに症状が出ることがあります。
メロン・スイカ・ズッキーニ・きゅうりなどのウリ科の果物・野菜が代表的です。また、バナナ・セロリ・カモミール茶なども関連があると報告されています。
症状としては、食べた直後から口の中・唇・舌・喉にかゆみ・腫れ・チクチク感などが生じます。多くの場合は軽度で、数分〜数十分以内に自然に消えることが多いですが、まれにじんましんや呼吸困難などの全身症状(アナフィラキシー)に至ることもあるため注意が必要です。
加熱調理を行うとアレルゲンが変性して症状が出にくくなることが多いですが、生で食べると症状が出るというケースも多くみられます。「メロンを食べると口がかゆくなる」「スイカを食べると喉がイガイガする」という方は、ブタクサ花粉症との関連を疑い、アレルギー科などで相談してみることをおすすめします。
なお、口腔アレルギー症候群はすべての花粉症患者に起こるわけではなく、感作の程度や個人の体質によって異なります。心配な症状がある場合は自己判断せず、医師に相談することが大切です。
💪 子どもや高齢者の注意点
ブタクサ花粉症は子どもから高齢者まで幅広い年齢層に影響を与えますが、それぞれの年齢層で注意すべきポイントがあります。
子どもの場合、花粉症は近年低年齢化しており、幼児期から発症するケースも増えています。子どもは自分の症状を正確に表現するのが難しいため、「鼻をよくこする」「目をかゆそうにする」「集中力が落ちた」「夜眠れていない様子がある」などのサインに保護者が気づくことが重要です。
また、子どもは薬の種類・用量の制限があるほか、長期的な影響も考慮が必要です。自己判断で市販薬を与えるのではなく、小児科や耳鼻咽喉科を受診して適切な処方を受けるようにしましょう。学校や園での生活にも影響が出ることがあるため、担任の先生などへの情報共有も大切です。
高齢者の場合、花粉症の症状が風邪や加齢による鼻・目のトラブルと混同されやすい点が問題です。また、高齢者は複数の疾患を抱えていることが多く、他の薬との相互作用や抗ヒスタミン薬の副作用(眠気・口渇・排尿困難・認知機能への影響など)に注意が必要です。特に認知機能への影響は、第一世代の抗ヒスタミン薬で起こりやすいとされているため、高齢者への処方は慎重に行われる必要があります。
また、高齢者では免疫機能の変化により症状のパターンが若い世代と異なることもあり、「高齢になってから急にアレルギーが出てきた」というケースも報告されています。いずれの年齢層においても、症状が生活の質を低下させている場合は早めに医療機関を受診することが望ましいです。
妊娠中の女性も注意が必要です。妊娠中は使用できる薬が限られるため、花粉対策は非薬物療法(マスク・眼鏡・室内管理など)を中心に行い、どうしても薬が必要な場合は産婦人科や内科・耳鼻咽喉科の医師に相談のうえで処方を受けるようにしてください。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、秋になると「春の花粉症は落ち着いたはずなのに、また鼻や目の症状が出てきた」とご相談にいらっしゃる患者様が多く、ブタクサをはじめとする秋の花粉が原因であるケースを多数拝見しています。風邪や夏の疲れと思い込んで受診が遅れてしまう方も少なくないため、毎年この時期に決まって症状が出る場合はぜひ早めにご来院いただき、血液検査でアレルゲンを特定したうえで適切な治療を始めることをおすすめします。正確な診断と早期の対策を組み合わせることで、秋の生活の質を大きく改善できますので、どうぞお気軽にご相談ください。」
🎯 よくある質問
ブタクサ花粉の飛散時期は一般的に8月上旬〜10月上旬ごろで、ピークは8月下旬〜9月中旬です。晴れて風のある日は特に飛散量が多くなり、午前9〜11時と夕方16〜18時が1日の中での飛散ピーク時間帯です。雨上がりの翌日も一気に飛散することがあるため注意が必要です。
最も分かりやすい違いは症状が出る時期です。スギ花粉症は2〜4月がピークですが、ブタクサ花粉症は8〜10月に症状が出ます。また、河川敷や公園など都市部の草むらに近づくと症状が悪化する場合はブタクサの可能性が高いです。正確な判断には、医療機関での血液検査をおすすめします。
ブタクサ花粉のアレルゲンと似た構造のタンパク質がメロン・スイカ・きゅうりなどのウリ科食品に含まれており、口腔アレルギー症候群(OAS)を引き起こすことがあります。食後すぐに口や喉にかゆみ・腫れが生じる場合は、ブタクサ花粉症との関連が疑われるため、アレルギー科への相談をおすすめします。
花粉が多い時間帯(午前9〜11時・夕方16〜18時)の外出を控え、外出時はマスク・花粉対応眼鏡を着用しましょう。帰宅後は手洗い・洗顔・うがいを徹底してください。室内では空気清浄機(HEPAフィルター付き)の使用や、花粉の多い時間帯の換気を避けることも効果的です。
子どもは症状をうまく言葉で伝えられないことが多いため、「鼻をよくこする」「目をかゆそうにしている」「夜よく眠れていない」などのサインに注意してください。市販薬を自己判断で与えるのは避け、小児科や耳鼻咽喉科を受診して血液検査でアレルゲンを確認したうえで、適切な治療を受けることが大切です。
💡 まとめ
秋の花粉症の主な原因植物であるブタクサは、都市部の河川敷や空き地など身近な場所に広く分布しており、8月下旬〜10月ごろに大量の花粉を飛散させます。症状はスギ花粉症と似ていますが、発症時期が秋に限られる点が大きな特徴です。くしゃみ・鼻水・目のかゆみといった典型的な花粉症症状に加え、喘息様の咳が出やすい点や、メロン・スイカなどの食品との口腔アレルギー症候群の関連にも注意が必要です。
診断には血液検査などのアレルギー検査が有効で、自己判断での治療よりも医療機関での正確な診断を受けることが重要です。治療は抗ヒスタミン薬・ステロイド点鼻薬・抗アレルギー点眼薬などの薬物療法が中心となりますが、マスクの着用・室内換気の工夫・花粉が多い場所への外出を控えるなどの日常的な対策も大切です。
「夏の終わりになると毎年症状が出る」「秋に目や鼻の調子が悪くなる」という方は、ぜひ一度専門医を受診してみてください。適切な治療と対策を組み合わせることで、秋の生活の質を大幅に改善できる可能性があります。アイシークリニック新宿院では、
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📚 参考文献
- 厚生労働省 – 花粉症の基本情報、原因植物の種類・飛散時期・症状・治療法・日常生活での対策など、記事全体の医学的根拠として参照
- PubMed – ブタクサ花粉症(Ragweed pollen allergy)に関する国際的な研究論文。飛散特性・アレルゲン構造・口腔アレルギー症候群との関連・免疫療法の最新知見の根拠として参照
- WHO(世界保健機関) – アレルギー性鼻炎(花粉症含む)の世界的な疾患定義・診断基準・治療アプローチに関する国際的根拠として参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
