
👂 耳の裏にしこりを発見して、ドキッとしたことはありませんか?
「触ったら痛い…」「なんか大きくなってる気がする…」放置していると手遅れになるケースもあります。
💬 この記事を読むとわかること
✅ 耳裏のしこり、痛い・痛くないで原因が全然違うって知ってた?
✅ 「1か月消えない」は危険サインかもしれません
✅ 何科に行けばいいか、すぐわかります
🚨 読まないとこんなリスクが…
「様子を見ていたら、実は悪性腫瘍だった」という事例は珍しくありません。自己判断で放置するのが最も危険です。正しい知識で、適切に動きましょう。
目次
- 耳裏のしこりとはどんな状態か
- 耳裏にしこりができる主な原因
- 痛みの有無・特徴で考えられる疾患の違い
- リンパ節腫脹(リンパ節炎)について詳しく解説
- 粉瘤(アテローム)について詳しく解説
- 耳下腺・耳後部の腫瘍について
- その他の原因(脂肪腫・石灰化上皮腫・帯状疱疹など)
- 放置すると危険なケースとは
- 何科を受診すればいいか
- 受診前に確認しておきたいセルフチェックポイント
- まとめ
📋 この記事のポイント
耳裏のしこりの主な原因はリンパ節炎・粉瘤・脂肪腫などで、痛みの有無に関わらず1か月以上消えない・急速に増大する場合は悪性腫瘍の可能性があるため、耳鼻咽喉科や皮膚科への早期受診が重要です。
💡 耳裏のしこりとはどんな状態か
耳裏のしこりとは、耳介(耳たぶを含む耳の外側部分)の後ろ側、つまり耳と頭部・頸部の境界あたりに触れる硬い膨らみや塊のことを指します。大きさはごく小さなものから数センチに及ぶものまで様々で、表面の皮膚が赤く炎症を起こしているケースもあれば、皮膚の色に変化がなく内側だけに膨らみを感じるケースもあります。
しこりの中には、触ると動くもの(可動性がある)と動かないもの(固定されているもの)があり、この「動くかどうか」も診断の重要な手がかりになります。一般的に、良性のしこりは皮下を自由に動きやすい傾向があり、悪性腫瘍や炎症による腫脹では周囲組織との癒着が生じて動きにくくなることがあります。
また、しこりが痛いかどうか、痛みが持続的かそれとも触れたときだけ痛いか、発熱や倦怠感などの全身症状を伴っているかどうか、といった情報も原因を特定するうえで非常に重要です。まずは自分のしこりがどのような特徴を持っているかを把握することが、適切な対処への第一歩となります。
Q. 耳裏のしこりが痛い場合、主な原因は何ですか?
耳裏のしこりに痛みがある場合、主な原因は細菌やウイルスによるリンパ節炎、粉瘤(アテローム)の炎症・感染、帯状疱疹、乳様突起炎などです。いずれも炎症反応が痛みを引き起こしており、発赤や熱感を伴うことが多い特徴があります。自己判断での放置は禁物です。
📌 耳裏にしこりができる主な原因
耳裏にしこりができる原因は多岐にわたります。代表的なものとして、以下のような疾患・状態が挙げられます。
まず最も頻度が高いのが、リンパ節の腫れ(リンパ節腫脹)です。耳の後ろには耳介後リンパ節と呼ばれるリンパ節が存在しており、風邪などの感染症や頭皮・耳周囲の皮膚炎などが起きたときに反応して腫れることがあります。次に多いのが粉瘤(アテローム)で、皮脂や角質が皮膚の下に蓄積してしこり状になったものです。このほか、脂肪の塊である脂肪腫、石灰化上皮腫(毛母腫)、耳下腺や耳後部に生じる腫瘍、帯状疱疹ウイルスによるものなども原因として考えられます。
また、非常に稀ではありますが、悪性リンパ腫や転移性リンパ節腫脹など、見逃してはいけない重篤な疾患が耳裏のしこりとして現れることもあります。そのため、しこりを発見した際には自己判断で様子を見続けるのではなく、適切なタイミングで医療機関を受診することが大切です。
✨ 痛みの有無・特徴で考えられる疾患の違い
耳裏のしこりが痛いかどうかは、原因を絞り込む大きな手がかりになります。ただし、「痛い=悪性」「痛くない=良性」という単純な図式は成り立たないことを覚えておいてください。
痛みを伴うしこりの代表的な原因としては、細菌やウイルスによるリンパ節炎(感染性リンパ節腫脹)、粉瘤の炎症・感染、帯状疱疹、外傷後の血腫・膿瘍などが挙げられます。これらは炎症反応や組織への刺激が痛みを引き起こしているため、発赤や熱感を伴うことが多いのが特徴です。
一方、痛みがほとんどないしこりとしては、単純性のリンパ節腫脹(軽度の感染への反応)、脂肪腫、石灰化上皮腫、そして初期段階の腫瘍などが考えられます。悪性腫瘍は痛みがないことも多いため、「痛くないから大丈夫」と油断せず、しこりが長期間消えない場合は必ず受診するようにしてください。
痛みの程度についても、触れたときだけ感じる軽度のものから、安静にしていても感じる持続的なものまで様々です。特にじっとしていても痛みが続く場合や、痛みが日ごとに強くなっている場合は、炎症や感染が進行している可能性があるため早めに受診することをおすすめします。
Q. 耳裏のしこりに痛みがなければ放置しても大丈夫ですか?
痛みがない耳裏のしこりでも放置は危険です。脂肪腫や石灰化上皮腫などの良性疾患のほか、悪性リンパ腫や転移性腫瘍など重篤な疾患も初期は無痛のことが多いためです。しこりが1か月以上消えない場合や徐々に大きくなる場合は、早めに医療機関を受診してください。
🔍 リンパ節腫脹(リンパ節炎)について詳しく解説
耳裏のしこりの中で最も一般的な原因がリンパ節腫脹です。耳の後ろには耳介後リンパ節(後耳介リンパ節)と呼ばれるリンパ節があり、頭皮・耳・顔面からのリンパ液が集まってくる場所になっています。
リンパ節は免疫システムの一部であり、体内に侵入した細菌やウイルスを処理するためのフィルターのような役割を担っています。感染症や炎症が起きると、近くのリンパ節がその働きを高めて腫れることがあります。これが「反応性リンパ節腫脹」と呼ばれる状態で、風邪・咽頭炎・外耳炎・頭皮の湿疹や感染などが引き金になることが多いです。
反応性リンパ節腫脹では、しこりは弾力があってやや軟らかく、触ると痛みを感じることがあります。発熱や喉の痛みなど、原因となっている感染症の症状が一緒に現れることが多く、原因が治まると数週間のうちにしこりも自然に縮小していくことが一般的です。
一方、細菌感染による化膿性リンパ節炎の場合は、痛みがより強く、皮膚の発赤・熱感・膿の形成などを伴うことがあります。このような場合は抗菌薬による治療や、場合によっては外科的な処置(切開排膿)が必要になることもあります。
また、EBウイルス(エプスタイン・バーウイルス)による伝染性単核球症、麻疹、風疹(三日はしか)なども耳裏を含む頸部リンパ節の腫脹を引き起こすことがあります。特に風疹は耳裏・後頭部のリンパ節腫脹が特徴的な症状として知られており、発疹を伴うことが多いです。
さらに、長期間にわたってリンパ節の腫れが続く場合には、結核や悪性リンパ腫、白血病、転移性腫瘍といった重篤な疾患を原因として疑う必要があります。特に、リンパ節が1か月以上縮小しない場合や、複数のリンパ節が同時に腫れている場合、体重減少・発汗・発熱などの全身症状を伴う場合は早急に受診してください。
💪 粉瘤(アテローム)について詳しく解説
粉瘤(ふんりゅう)は、正式には「表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)」とも呼ばれる良性の腫瘤です。皮膚の表面にある毛穴や皮脂腺などが袋状に変化し、その中に皮脂や角質(垢)が蓄積されることで生じます。耳の周囲、特に耳裏や耳たぶ付近はこの粉瘤ができやすい部位の一つとして知られています。
粉瘤の特徴としては、表面の皮膚を通して中央に小さな黒い点(開口部)が見えることがあること、弾力のある丸いしこりとして触れること、皮下で自由に動くことなどが挙げられます。通常は痛みがなく、炎症を起こしていない状態では特別な不快感も生じません。
しかし、粉瘤に細菌が感染して炎症を起こすと(炎症性粉瘤)、急速に腫れて赤くなり、強い痛みが生じます。さらに進行すると膿を形成し、皮膚が破れて内容物が排出されることもあります。この炎症を繰り返すと、粉瘤周囲の組織との癒着が強くなり、手術による摘出がより難しくなることがあります。
粉瘤は自然に消えることはなく、放置すると徐々に大きくなっていく傾向があります。炎症を起こして痛みや赤みが生じた場合には、皮膚科や形成外科を受診し、適切な処置を受けることが必要です。炎症がない状態での外科的切除が最も確実な治療法であり、炎症を起こしてからの手術は難易度が上がるため、できれば炎症が落ち着いた段階での処置が望まれます。

🎯 耳下腺・耳後部の腫瘍について
耳の周囲には耳下腺(じかせん)と呼ばれる唾液腺が存在します。耳下腺は耳の前から下あごにかけて広がる組織ですが、その一部は耳の後ろ側にも及んでいます。この耳下腺に腫瘍が生じると、耳裏のしこりとして感じられることがあります。
耳下腺腫瘍の多くは良性であり、代表的なものとして多形性腺腫(混合腫瘍)とワルチン腫瘍(腺リンパ腫)があります。これらは通常、無痛性のしこりとして気づかれることが多く、ゆっくりと増大していく傾向があります。しかし、稀に悪性の耳下腺腫瘍が生じることもあり、その場合には痛みや顔面神経麻痺(顔の動きの異常)を伴うことがあります。顔面神経麻痺が現れた場合は、悪性腫瘍の存在を強く示唆するサインであるため、直ちに耳鼻咽喉科または口腔外科を受診してください。
また、耳後部には乳様突起(にゅうようとっき)と呼ばれる骨の突出部があり、この部分の炎症(乳様突起炎)もしこりや腫脹として現れることがあります。乳様突起炎は中耳炎の合併症として生じることが多く、耳後部の発赤・腫脹・圧痛・発熱を特徴とします。抗菌薬治療が必要であり、重症化すると外科的処置が必要になることもあります。これを放置すると脳膜炎など重篤な合併症に進展する恐れがあるため、疑わしい症状がある場合は速やかに耳鼻咽喉科を受診することが重要です。
Q. 粉瘤を放置するとどうなりますか?
粉瘤(アテローム)は自然に消えることはなく、放置すると徐々に大きくなる傾向があります。また炎症・感染を繰り返すと周囲組織との癒着が強まり、外科的摘出がより難しくなります。アイシークリニックでは、炎症が落ち着いた段階での早期切除が最も確実な治療法であることをご説明しています。
💡 その他の原因(脂肪腫・石灰化上皮腫・帯状疱疹など)
耳裏のしこりを引き起こすその他の原因についても解説します。
脂肪腫は、脂肪細胞が増殖して形成される良性腫瘤です。体のあらゆる部位に生じる可能性がありますが、頸部や耳周囲にも発生します。触ると柔らかく、ゴム状の感触があり、皮下を自由に動くのが特徴です。痛みはほとんどなく、自然に消退することもまれなため、大きくなる場合や見た目が気になる場合には外科的摘出を検討します。
石灰化上皮腫(毛母腫)は、毛髪の根元にある毛母細胞が増殖して石灰化を起こした良性腫瘤です。小児・若年者に多く見られ、硬くて皮膚と軽く癒着したしこりとして触れます。痛みは通常ありませんが、炎症を起こすと赤みや圧痛が生じることがあります。治療は外科的切除が基本です。
帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、水痘(水ぼうそう)ウイルスの再活性化によって生じる疾患です。耳や顔面の神経に沿って帯状に水疱が現れるとともに、激しい痛みを伴います。耳周囲の帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)では、外耳道・耳介の水疱形成、耳後部の腫脹・痛み、顔面神経麻痺、難聴、めまいなどの症状が現れることがあります。帯状疱疹による痛みは非常に強く、しこりというよりはびりびりとした神経痛として感じられることが多いですが、初期には耳裏のしこりや腫れとして気づかれることもあります。早期に抗ウイルス薬での治療を開始することが重要です。
外傷や手術後の瘢痕(傷跡)、ピアッシング後のケロイドや肉芽腫なども耳裏のしこりの原因となることがあります。特に耳たぶや耳裏へのピアスを開けた後に肉芽腫やケロイドが生じた場合、徐々に硬くなるしこりとして触れるようになります。これらは美容皮膚科や形成外科での対応が必要になることがあります。
また、皮脂腺母斑(ひしせんぼたん)や表皮嚢腫など、先天性の皮膚病変が耳裏に生じている場合もあります。幼少期から気づかれることが多く、成長に伴って徐々に変化することもあるため、定期的な観察が必要です。
📌 放置すると危険なケースとは
耳裏のしこりの多くは良性であり、適切な経過観察や治療を行えば問題ないケースがほとんどです。しかし、中には放置すると重篤な状態に発展するケースもあるため、以下のような症状・状況には特に注意が必要です。
まず、しこりが急速に大きくなっている場合です。数日から数週間のうちに明らかに増大している場合は、感染や炎症の急速な進行、あるいは悪性腫瘍の可能性を考える必要があります。特に痛みが伴う場合は、感染による膿瘍形成や炎症性の腫瘤である可能性が高く、抗菌薬治療や外科的処置が必要になることがあります。
次に、1か月以上経過してもしこりが消えない・縮小しない場合です。感染症による反応性リンパ節腫脹であれば、原因の感染が治まれば通常4〜6週間程度で縮小していきます。それ以上持続する場合は、亜急性壊死性リンパ節炎(菊地病)、サルコイドーシス、悪性リンパ腫、転移性リンパ節腫脹、結核性リンパ節炎などの可能性を検討する必要があります。
乳様突起炎を放置した場合は特に危険です。先述の通り、乳様突起炎は中耳炎が外側に広がった状態であり、さらに進行すると硬膜外膿瘍・脳膜炎・静脈洞血栓症といった頭蓋内合併症を起こす可能性があります。耳後部の腫れとともに高熱・激しい頭痛・嘔吐などの症状がある場合は、直ちに救急受診が必要です。
帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)も、治療が遅れると顔面神経麻痺が永続化したり、難聴が残ったりする後遺症のリスクが高まります。耳の痛みや水疱、顔の動きの異常が現れた場合には、速やかに耳鼻咽喉科や皮膚科を受診してください。
悪性腫瘍や転移性リンパ節腫脹は、早期発見・早期治療が予後を大きく左右します。しこりが硬く、周囲組織と癒着して動かない、痛みが少ない、原因不明の体重減少・発汗・発熱(B症状と呼ばれる)を伴うといった特徴がある場合は、早急に医療機関での精密検査を受けることを強くお勧めします。
Q. 耳裏のしこりで緊急受診が必要なのはどんな場合ですか?
耳裏のしこりで特に注意すべき緊急サインは、しこりの急速な増大、高熱・激しい頭痛を伴う耳後部の腫れ(乳様突起炎の疑い)、顔面神経麻痺の出現、1か月以上消えないしこり、体重減少・寝汗・長期発熱などの全身症状です。これらがある場合は速やかに耳鼻咽喉科などを受診してください。
✨ 何科を受診すればいいか
耳裏のしこりに気づいたとき、どの診療科を受診すべきか迷う方も多いと思います。症状や考えられる原因によって受診する科が異なるため、参考にしてください。
まず最初の相談先として最も適しているのは、耳鼻咽喉科です。耳・鼻・喉・頸部のリンパ節や唾液腺など、耳裏のしこりに関わる臓器・組織を専門的に診察できる科であり、適切な検査・診断を行ってもらえます。特に、発熱・喉の痛み・耳の症状(聞こえにくさ・耳鳴り・耳痛)を伴う場合は耳鼻咽喉科への受診が最適です。
皮膚科は、粉瘤・脂肪腫・石灰化上皮腫・ケロイドなど、皮膚や皮下組織に由来するしこりの診察に適しています。皮膚の色調変化や表面の変化(黒い点・発赤・水疱など)が伴う場合も皮膚科が対応します。
形成外科は、粉瘤や脂肪腫などの外科的摘出を行う際に対応する科です。皮膚科と形成外科のどちらでも対応できるケースが多いため、近くにある方を選んでも問題ありません。
内科(総合内科・血液内科)は、悪性リンパ腫・白血病・全身性の感染症など全身疾患に関連したリンパ節腫脹が疑われる場合に受診します。複数か所のリンパ節腫脹・全身症状・原因不明の発熱などを伴う場合は内科に相談するのが良いでしょう。
口腔外科は、耳下腺の腫瘍や顎関節・顎周囲に関連するしこりが疑われる場合に対応します。歯科医院の口腔外科でも対応できる施設があります。
迷う場合はまずかかりつけ医や内科・耳鼻咽喉科を受診し、必要に応じて専門科へ紹介してもらうのが最もスムーズな流れです。緊急性が高いと思われる症状(激しい痛み・高熱・顔面麻痺・急速な腫大など)がある場合は、救急外来の受診も検討してください。
🔍 受診前に確認しておきたいセルフチェックポイント

医療機関を受診する前に、自分でしこりの状態をできる限り把握しておくと、診察がよりスムーズに進みます。以下のポイントを確認しておくとよいでしょう。
しこりの位置について、耳介の真後ろなのか、耳たぶの下方なのか、首の上部なのかを確認しておきましょう。位置によって考えられる疾患が異なります。
しこりの大きさについては、指で触れた感覚でおよそ何センチ程度かを把握しておくと役立ちます。また、最初に気づいた時と比べて大きくなっているかどうかも重要な情報です。
硬さ・感触については、硬い(骨のような感触)か柔らかい(ゴム状・弾力がある)か、あるいは液体感がある(波動感)かを確認します。炎症を起こした粉瘤や膿瘍では、押すとぶよぶよした感触になることがあります。
可動性については、指で押したときにしこりが動くかどうかを確認します。自由に動く場合は周囲組織との癒着がなく、比較的良性の可能性が高いとされています。
痛みについては、触れたときだけ痛いのか、安静時にも痛みがあるのか、痛みの強さはどの程度かを把握しておきます。
皮膚の変化として、しこりの上の皮膚が赤い・熱を持っている・黒い点がある・水疱がある・ただれているといった変化がないかを確認します。
発症のきっかけについては、風邪や喉の痛みなどの感染症の後から気づいたのか、ピアスを開けた後から生じたのか、特に思い当たる原因がないのかを整理しておきます。
全身症状として、発熱・体重減少・疲労感・寝汗・全身のリンパ節腫脹などを伴っているかどうかも重要です。
いつから気づいたかについては、できるだけ正確な時期を把握しておきましょう。また、過去に同じ場所にしこりができたことがあるかどうかも伝えると診断の参考になります。
これらの情報を整理して医師に伝えることで、より正確な診断と適切な治療につながります。受診を悩むような場合でも、「気になるしこりがある」という理由だけで医療機関を受診することは決して過剰ではありません。早めの受診が安心と健康につながります。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、耳裏のしこりを主訴にご来院される患者様の多くが、粉瘤(アテローム)や反応性リンパ節腫脹によるものであり、適切な処置で改善できるケースがほとんどです。ただし、しこりが1か月以上消えない・急速に大きくなっている・顔面の動きに違和感があるといった場合は、背後に見逃せない疾患が潜んでいることがありますので、「様子を見ていれば大丈夫」と自己判断せず、早めにご相談いただくことを強くお勧めします。患者様お一人おひとりの不安に寄り添いながら丁寧に診察し、必要に応じて適切な専門医療機関へのご紹介も含めた最善の対応をいたしますので、気になる症状があればどうぞお気軽にご来院ください。」
💪 よくある質問
痛みを伴う耳裏のしこりの主な原因として、細菌やウイルスによるリンパ節炎、粉瘤(アテローム)の炎症・感染、帯状疱疹、乳様突起炎などが挙げられます。これらは炎症反応が痛みを引き起こしており、発赤や熱感を伴うことが多いのが特徴です。いずれも自己判断での放置は禁物で、早めの受診が大切です。
痛みがないからといって安心はできません。脂肪腫や石灰化上皮腫のような良性疾患だけでなく、悪性リンパ腫や転移性腫瘍など重篤な疾患も、初期段階では痛みがないことが多いです。特にしこりが1か月以上消えない場合や徐々に大きくなる場合は、早めに医療機関を受診することをお勧めします。
まずは耳鼻咽喉科への受診が最適です。耳・頸部のリンパ節や唾液腺を専門的に診察できるためです。粉瘤や脂肪腫など皮膚・皮下組織に由来するしこりは皮膚科や形成外科が適しています。迷う場合はかかりつけ医に相談し、必要に応じて専門科への紹介を受けるのがスムーズです。
粉瘤は自然に消えることはなく、放置すると徐々に大きくなる傾向があります。また炎症を繰り返すと周囲組織との癒着が強まり、手術による摘出がより難しくなります。アイシークリニックでは、炎症が落ち着いた段階での外科的切除が最も確実な治療法であることをご説明し、適切な処置をご提案しています。
受診前に以下の点を確認しておくと診察がスムーズです。①しこりの位置・大きさ②硬さや感触(柔らかいか硬いか)③触ると動くかどうか④痛みの有無と程度⑤皮膚の赤みや変化⑥発症のきっかけ(風邪の後など)⑦発熱や体重減少などの全身症状⑧いつ頃から気づいたか。これらを整理して医師に伝えることで、より正確な診断につながります。
🎯 まとめ
耳裏のしこりが痛い場合、その原因は感染性リンパ節炎・粉瘤の炎症・乳様突起炎・帯状疱疹など様々です。一方で痛みがない場合でも、脂肪腫・石灰化上皮腫・悪性腫瘍など多様な疾患が考えられます。大切なのは、しこりの特徴(大きさ・硬さ・可動性・痛みの有無・皮膚の変化など)と全身症状をしっかり観察し、適切なタイミングで医療機関を受診することです。
特に次のような状況では早めの受診を心がけてください。しこりが急速に大きくなっている場合、強い痛みや高熱を伴う場合、顔面の動きが悪くなった(顔面神経麻痺)場合、1か月以上経過してもしこりが消えない場合、体重減少・長期にわたる発熱・寝汗など全身症状を伴う場合がそれに当たります。
耳裏のしこりのほとんどは良性ですが、自己判断で放置することは禁物です。特に粉瘤は炎症を繰り返すことで治療がより複雑になりますし、悪性腫瘍は早期発見・早期治療が予後を大きく左右します。「たかがしこり」と思わず、気になる症状があれば耳鼻咽喉科・皮膚科・内科など適切な診療科に相談するようにしてください。
アイシークリニック新宿院では、気になる皮膚・皮下のしこりについてご相談いただけます。耳裏のしこりで不安を感じている方、長期間経過しても変化がないしこりが気になる方は、お気軽にご受診ください。専門の医師が丁寧に診察し、必要に応じて適切な医療機関へのご紹介もいたします。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 粉瘤(表皮嚢腫)や脂肪腫、石灰化上皮腫などの皮膚・皮下腫瘤に関する診断基準および治療ガイドラインの参照
- 国立感染症研究所 – リンパ節炎の原因となる風疹・伝染性単核球症・帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)などの感染症に関する疫学情報および症状・治療に関する参照
- 日本形成外科学会 – 粉瘤・脂肪腫・ケロイド・石灰化上皮腫などの皮下腫瘤に対する外科的処置および治療方針に関する参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
