
👋 顎の下を触ったとき、これまでなかったしこりを発見して不安になっていませんか?
🚨 この記事を読まないまま放置すると、治療が必要な疾患を見逃すリスクがあります。
顎の下のしこりは「ただの腫れ」で済まないケースもあるんです。
💬 こんな経験、ありませんか?
🗣️「押すと痛いし、なんか怖い…悪いものじゃないよね?」
🗣️「何日経っても小さくならない…病院行くべき?何科に行けばいいの?」
✅ この記事を読むとわかること:
- 📌 顎の下のしこり・痛みの原因トップ5
- 📌 今すぐ受診すべき”危険なサイン”の見分け方
- 📌 何科に行けばいいか迷わない!診療科の選び方
顎の下のしこりは、リンパ節の腫れや唾液腺のトラブル、のう胞などさまざまな原因によって生じます。多くは良性ですが、なかには早めの治療が必要な疾患が隠れていることも。
目次
- 顎の下のしこりとはどんな状態か
- 顎の下にしこりができて痛い場合に考えられる原因
- リンパ節腫脹について詳しく解説
- 唾液腺のトラブルが原因になるケース
- のう胞・良性腫瘍による顎下のしこり
- 悪性腫瘍の可能性はあるのか
- 放置してはいけないサインとは
- 何科を受診すればよいか
- 受診時に医師へ伝えること
- 顎の下のしこりに関するよくある疑問
- まとめ
💡 この記事のポイント
顎の下のしこりで痛みがある場合、多くはリンパ節炎・唾石症・粉瘤炎症などの良性疾患が原因。ただし、2〜4週間以上改善しない・急速に増大する場合は早期受診が必要。
💡 顎の下のしこりとはどんな状態か
顎の下には、リンパ節・唾液腺・脂肪・筋肉・皮膚の下の組織など、さまざまな構造物が密集しています。これらのいずれかが何らかの原因で変化・肥大すると、皮膚の上からしこりとして触れることがあります。
しこりとは、皮膚や皮膚の下に感じられる固まりやしこりのことで、医学的には「腫瘤(しゅりゅう)」と呼ばれます。顎の下に生じるしこりには、押したときの痛みの有無、大きさ、硬さ、動くかどうか、皮膚との癒着の有無など、さまざまな特徴があります。これらの特徴によって、何が原因であるかをある程度推測することができます。
痛みがある場合は、炎症が起きているサインであることが多く、細菌やウイルス感染、唾液腺の詰まりなどが主な要因として考えられます。一方、痛みのないしこりは長期間かけて大きくなることがあり、性質が異なります。まずは「痛みがある顎の下のしこり」に絞って、代表的な原因を詳しく見ていきましょう。
Q. 顎の下のしこりで痛みがある主な原因は何ですか?
顎の下にしこりができて痛みを伴う場合、最も多い原因は風邪や扁桃炎・歯科疾患に伴うリンパ節炎です。次いで、唾液管に石が詰まる唾石症、粉瘤への細菌感染(炎症性粉瘤)なども代表的な原因として挙げられます。多くは良性疾患です。
📌 顎の下にしこりができて痛い場合に考えられる原因
顎の下のしこりに痛みが伴う場合、その多くは何らかの炎症反応が関係しています。代表的な原因としては以下のものが挙げられます。
- リンパ節の腫れ(リンパ節炎)
- 唾液腺炎や唾石症
- のう胞の感染・炎症
- 皮膚の炎症(粉瘤・毛嚢炎など)
- 歯や歯茎の感染症(歯性感染症)
- 稀なケースとして悪性腫瘍
この中で最も頻度が高いのはリンパ節の腫れです。特に風邪や扁桃炎、虫歯・歯周病など、口腔内や喉の感染症に伴ってリンパ節が反応して腫れることは非常に多く、健康な人でも繰り返し経験することがあります。
また、唾液を分泌する唾液腺に石が詰まる「唾石症」も、顎の下に痛みを伴うしこりを生じさせる代表的な疾患です。食事をするたびに痛みが増すという特徴的な症状が現れることもあります。
さらに、皮膚の表面に近い部分では、毛穴に細菌が感染して生じる毛嚢炎や、皮脂が袋状に溜まった粉瘤(アテローム)に細菌が入り込んで炎症を起こすケースも比較的よく見られます。
✨ リンパ節腫脹について詳しく解説
リンパ節は体中に約600個以上存在する免疫器官で、体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物を排除する役割を担っています。顎の下(顎下部)にも複数のリンパ節があり、ここで口腔・喉・鼻などから侵入した病原体に対する免疫反応が行われています。
リンパ節が腫れる(リンパ節腫脹)主な原因は、周囲の組織における感染症です。たとえば以下のような状態がリンパ節を腫れさせることがあります。
風邪(上気道炎)は最もよくある原因の一つです。ウイルスが鼻や喉に感染すると、顎の下や首のリンパ節が反応して腫れ、押したときに痛みを感じることがあります。通常は風邪が治るにつれてリンパ節の腫れも引いていきます。
扁桃炎・咽頭炎もリンパ節腫脹の一般的な原因です。扁桃腺や咽頭に細菌感染が起きると、強い炎症とともに顎下リンパ節が著しく腫れることがあります。特に溶連菌感染症では高熱と激しい喉の痛みを伴い、リンパ節の腫れも顕著に現れます。
歯科疾患も見落とせない原因です。虫歯や歯周病が進行すると、歯根周囲に細菌感染が広がり(根尖性歯周炎・顎骨炎)、顎下リンパ節が炎症に反応して腫れることがあります。顎の下のしこりと痛みが気になるとき、同時に歯や歯茎にも違和感がある場合は、歯科疾患が根本原因である可能性を考える必要があります。
伝染性単核球症(EBウイルス感染症)も特徴的な疾患の一つです。EBウイルスによる感染症で、特に若い年齢層に多く見られます。発熱・倦怠感・咽頭痛に加えて、顎下を含む複数の部位のリンパ節が腫れるのが特徴です。
リンパ節が炎症を起こして化膿してしまう状態を「化膿性リンパ節炎」と呼びます。この場合、しこりは熱を持ち、触れると強い痛みを感じ、皮膚が赤くなることもあります。進行すると膿が溜まる「膿瘍(のうよう)」を形成することもあり、抗菌薬治療や外科的な処置が必要になる場合があります。
一般的に、感染症に伴うリンパ節腫脹は数週間以内に改善することが多いですが、2〜4週間以上腫れが持続する場合や、どんどん大きくなる場合は専門的な検査が必要です。
🔍 唾液腺のトラブルが原因になるケース
顎の下には「顎下腺(がくかせん)」という唾液腺が左右に一対あります。この唾液腺に何らかの異常が生じると、顎の下にしこりや腫れが現れます。痛みを伴う代表的な唾液腺トラブルとして以下の疾患が挙げられます。
唾石症(だせきしょう)は、唾液の流れ道(唾液管)に石(唾石)が詰まる疾患です。唾液の成分がカルシウムなどと結合して結石を形成し、唾液の流れを妨げることで顎下腺が腫れて痛みを生じます。食事をするときに唾液の分泌が促進されるため、食事中や食後に顎の下が腫れて痛くなるという特徴的なパターンが見られることがあります。
唾石が詰まると唾液が流れにくくなり、腺の中に唾液が溜まって腫脹を引き起こします。さらに唾液が停滞することで細菌が繁殖しやすくなり、顎下腺炎(がくかせんえん)を起こすこともあります。
顎下腺炎は、顎下腺に細菌感染が起きた状態です。唾石症に続発することが多いですが、唾石がなくても発症することがあります。腫れた部分が発赤し、触れると強い痛みを感じ、発熱を伴う場合もあります。抗菌薬での治療が基本となりますが、膿が溜まった場合は外科的な処置が必要になることもあります。
唾石の治療は石のサイズや位置によって異なります。小さいものや口腔内に近い部分にある場合は内視鏡や口内から取り出す処置が可能なこともありますが、大きな石や奥深い位置にある場合は手術が必要になることもあります。専門は耳鼻咽喉科や口腔外科が担当します。
Q. 食事のたびに顎の下が痛くなる原因は何ですか?
食事のたびに顎の下が腫れて痛くなる場合、唾石症が疑われます。唾石症とは唾液管にカルシウムなどが結合した石が詰まる疾患で、食事中に唾液分泌が促進されることで痛みが生じます。放置すると顎下腺炎に進展する場合があり、耳鼻咽喉科や口腔外科への受診が推奨されます。
💪 のう胞・良性腫瘍による顎下のしこり
のう胞(嚢胞)は、液体が溜まった袋状の構造物です。顎の下にできるのう胞としては以下のものが代表的です。
類皮嚢胞(るいひのうほう)・類表皮嚢胞は、皮膚の下に皮膚組織が入り込んで袋を形成したもので、ゆっくりと大きくなっていきます。通常は無痛ですが、感染が起きると強い痛みと腫れを生じます。
甲状舌管嚢胞(こうじょうぜっかんのうほう)は、甲状腺が形成される際に残った組織からできるのう胞です。顎の下から首の前面にかけての中央付近に生じることが多く、嚥下(飲み込み)や舌を動かしたときにしこりが上下に動くのが特徴です。感染すると痛みを伴います。
粉瘤(ふんりゅう・アテローム)は皮膚の中に皮脂や角質が溜まった嚢胞で、顎の下にも生じることがあります。通常は柔らかいしこりとして触れますが、細菌が感染すると赤く腫れて強い痛みを生じます。この状態を「炎症性粉瘤」と呼びます。
炎症性粉瘤の場合、炎症が治まってから粉瘤を根治的に切除する治療が行われます。炎症が強い急性期には、抗菌薬の投与や切開排膿が行われることがあります。粉瘤の治療は皮膚科や形成外科が担当します。
良性腫瘍としては、顎下腺や小唾液腺に生じる多形腺腫(たけいせんしゅ)が代表的です。ゆっくり成長する良性の腫瘍で、通常は無痛ですが、まれに悪性化することがあるため外科的切除が推奨されます。また、リンパ管や血管が増殖してできるリンパ管腫・血管腫なども顎の下に生じることがあります。
🎯 悪性腫瘍の可能性はあるのか
顎の下のしこりが悪性腫瘍である可能性は決してゼロではありませんが、日常的に見られるしこりの大多数は良性のものです。ただし、以下のような特徴が見られる場合は悪性腫瘍を念頭に置いた検査が必要になります。
悪性リンパ腫は、リンパ球が悪性化した血液系の腫瘍です。首や顎の下のリンパ節が腫れることが初発症状となる場合があり、痛みを伴わないことが多いですが、まれに痛みを感じることもあります。発熱・体重減少・寝汗(ずぶ濡れになるような夜間の発汗)といった全身症状を伴う場合は特に注意が必要です。
唾液腺悪性腫瘍は、顎下腺や耳下腺などに生じる悪性腫瘍です。顔面神経麻痺・皮膚への固着・急速な腫大などが悪性を示唆するサインです。
口腔がん・咽頭がんの転移リンパ節として顎下部のリンパ節が腫れることもあります。喫煙・飲酒の習慣がある方、口腔内に潰瘍や白斑がある方は特に注意が必要です。
甲状腺がんが進行して顎下部のリンパ節に転移することもあります。甲状腺自体の腫大や声のかすれ、嚥下困難などが伴う場合は甲状腺疾患の可能性を考える必要があります。
「悪性かもしれない」と不安を感じる必要はありませんが、しこりが長期間続く場合や急速に大きくなる場合は、早めに専門医を受診して超音波検査や血液検査などを受けることが大切です。

💡 放置してはいけないサインとは
顎の下のしこりに気づいたとき、多くの方は「そのうち治るだろう」と様子を見ることが多いかもしれません。実際、風邪に伴うリンパ節の腫れなど、自然に改善するものも多いです。しかし、以下のようなサインが見られる場合は放置せず、速やかに医療機関を受診することをお勧めします。
しこりが急速に大きくなっている場合は注意が必要です。数日で急激に大きくなるしこりは、急性の化膿性炎症や、まれに悪性腫瘍の可能性があります。特に皮膚が赤くなり、触れると熱感がある場合は化膿(膿瘍形成)が進んでいる可能性があり、早期の外科的処置が必要になることがあります。
2〜4週間以上しこりが改善しない場合も受診の目安です。感染症に伴うリンパ節の腫れは通常2〜4週間以内に改善することが多いため、それ以上続く場合は原因を詳しく調べる必要があります。
複数の部位でリンパ節が腫れている場合も要注意です。顎の下だけでなく、首・脇の下・鼠径部など複数の場所でリンパ節が腫れている場合は、全身性の疾患(悪性リンパ腫・白血病・全身性感染症など)の可能性があります。
38度以上の発熱が続く、または体重が急激に減少している場合も受診が必要です。これらは悪性腫瘍や全身性感染症のサインとなることがあります。
しこりが硬く、動かない・皮膚に固着している場合は悪性腫瘍を示唆するサインの一つです。良性のしこりは通常柔らかく、指で押すと少し動くことが多いですが、悪性腫瘍では周囲の組織と癒着して動きにくくなることがあります。
嚥下困難・声のかすれ・呼吸困難などの症状が伴う場合は、喉や気道への影響が出ている可能性があり、早急な受診が必要です。
口腔内や喉に潰瘍・白い斑点・赤い斑点がある場合も注意が必要です。口腔がんや咽頭がんのサインである可能性があります。喫煙習慣や飲酒習慣がある方は特にリスクが高まります。
Q. 顎の下のしこりで早急に受診すべきサインは何ですか?
顎の下のしこりで受診が必要なサインは、2〜4週間以上改善しない、急速に大きくなる、複数部位でリンパ節が腫れる、しこりが硬く皮膚に固着して動かない、38度以上の発熱や体重減少・夜間の大量発汗を伴う場合などです。これらは悪性腫瘍や全身性疾患の可能性があるため、早期受診が重要です。
📌 何科を受診すればよいか
顎の下にしこりがあって痛みを感じる場合、どの診療科を受診すればよいか迷う方も多いでしょう。原因によって適切な診療科が異なりますが、以下を参考にしてください。
まず迷ったときは内科や耳鼻咽喉科への受診が一般的です。風邪・扁桃炎・咽頭炎などに伴うリンパ節の腫れが疑われる場合は内科や耳鼻咽喉科が適しています。耳鼻咽喉科では喉・鼻・耳の診察とあわせて顎下のリンパ節の状態を評価してもらうことができます。
歯や歯茎の感染症が原因と思われる場合(虫歯の痛みや歯茎の腫れを伴う場合)は、歯科または口腔外科を受診しましょう。歯科疾患が根本原因の場合、歯の治療を行うことでリンパ節の腫れも改善することが多いです。
唾石症や唾液腺炎が疑われる場合(食事のたびに顎の下が腫れて痛くなるなど)は、耳鼻咽喉科や口腔外科が専門です。超音波検査や唾液腺造影などで唾石の有無を確認することができます。
粉瘤など皮膚に近いしこりで、皮膚が赤く腫れている場合は皮膚科が適しています。粉瘤の根治的な手術を行う場合は形成外科や皮膚科が担当します。
複数のリンパ節が腫れていたり、発熱・体重減少などの全身症状がある場合は、血液内科への受診が必要になることがあります。悪性リンパ腫などの血液疾患の評価を行ってもらいます。
どの科に行けばよいかわからない場合は、かかりつけ医や内科に相談するのが最も手軽です。診察のうえで必要に応じて専門医に紹介してもらうことができます。
また、しこりが気になって不安な場合は、皮膚科・形成外科・耳鼻咽喉科などを直接受診することも可能です。クリニックによっては超音波検査(エコー検査)を行い、しこりの性状を詳しく評価してもらえる場合があります。
✨ 受診時に医師へ伝えること
医師に正確に状態を伝えることで、診断の精度が高まり、適切な治療へ早くつながることができます。受診時には以下のことをまとめておくと役立ちます。
しこりに気づいた時期はいつごろかを伝えましょう。「いつから」という情報は、原因を推測するうえで非常に重要です。急に気づいたのか、以前からあって最近大きくなってきたのかによって、考えられる疾患が異なります。
しこりの大きさや変化についても伝えましょう。最初から現在までの大きさの変化を教えてもらうと、診断の参考になります。ペットボトルのキャップと比較したり、豆粒・梅干し程度など具体的な大きさで伝えると伝わりやすいです。
痛みの性質や程度についても詳しく伝えましょう。ずっと痛いのか、触ったときだけ痛いのか、食事のときだけ痛くなるのかなど、痛みのパターンを説明してください。食事に関連した痛みは唾石症を示唆する重要な情報になります。
発熱・喉の痛み・口腔内の変化など、しこり以外に気になる症状があれば合わせて伝えましょう。これらの情報がリンパ節腫脹の原因を特定する助けになります。
過去の病歴や服用中の薬も重要な情報です。特に免疫を抑制するような薬(ステロイドや免疫抑制剤など)を使用している場合は必ず伝えてください。また、喫煙・飲酒習慣についても医師に正直に伝えることが大切です。
最近の体調変化(体重減少・倦怠感・寝汗など)についても伝えましょう。これらの全身症状は悪性疾患の評価において重要な情報となります。
🔍 顎の下のしこりに関するよくある疑問
ここでは、顎の下にしこりができたときによく寄せられる疑問にお答えします。
「風邪が治ったのにしこりが残っています。大丈夫ですか?」という疑問はよく聞かれます。風邪などの感染症が治った後も、リンパ節の腫れが数週間から数ヶ月程度残ることがあります。痛みがなく、少しずつ小さくなっているのであれば経過を見ることが多いですが、大きさが変わらない・増大している場合は念のため受診することをお勧めします。
「子どもの顎の下にしこりができました。どう対処すれば良いですか?」という質問も多いです。子どもは免疫系が発達途上にあるため、大人に比べてリンパ節が腫れやすい傾向があります。風邪や扁桃炎に伴うリンパ節腫脹は子どもに非常によく見られます。しかし、しこりが急速に大きくなる・高熱が続く・ぐったりしているなどの場合は早めに小児科か耳鼻咽喉科に相談しましょう。
「しこりを自分でほぐしたり押したりして良いですか?」という疑問を持つ方もいます。リンパ節の腫れや炎症性のしこりを強く押したり揉んだりすることはお勧めできません。特に化膿しているしこりに圧力をかけると、感染が広がったり破れたりするリスクがあります。気になっても過度に触らないようにしましょう。
「温めると良いですか?冷やした方が良いですか?」という質問もよくあります。急性の炎症(赤く腫れて熱がある状態)の場合は、一般的に冷やすことで一時的に痛みが和らぐことがあります。ただし、慢性の腫れや唾石症の場合は温めることで唾液分泌が促進される場合があります。自己判断での温罨法・冷罨法よりも、まず医療機関で診断を受けることが先決です。
「市販の薬で治りますか?」という質問もあります。風邪薬や市販の消炎鎮痛薬(イブプロフェンやアセトアミノフェンなど)を使用することで、痛みや発熱を一時的に和らげることはできます。しかし、原因疾患の根本的な治療にはなりません。細菌感染が原因の場合は抗菌薬が必要ですし、唾石症や粉瘤などは根治的な処置が必要です。市販薬で症状が改善しない場合は必ず医療機関を受診してください。
「顎の下のしこりは手術が必要になることが多いですか?」という疑問もあります。多くの場合、感染症に伴うリンパ節腫脹であれば休養や薬物療法のみで改善します。手術が必要になるのは、粉瘤の根治的除去・唾石の摘出・のう胞の切除・悪性腫瘍の治療などの場合です。いずれにせよ、まずは診断を受けることが大切で、手術が必要かどうかは医師が判断します。
Q. 顎の下のしこりは何科を受診すべきですか?
顎の下のしこりで受診する科は症状によって異なります。風邪や扁桃炎に伴うリンパ節の腫れは内科・耳鼻咽喉科、歯や歯茎の痛みを伴う場合は歯科・口腔外科、皮膚が赤く腫れている粉瘤は皮膚科が適しています。迷う場合はかかりつけ医に相談し、専門医を紹介してもらうことも有効です。
💪 顎の下のしこりで行われる検査について

医療機関を受診した際、しこりの原因を調べるためにさまざまな検査が行われることがあります。代表的な検査を紹介します。
超音波検査(エコー検査)は、顎の下のしこりを評価するうえで非常に有用な検査です。しこりの大きさ・形・内部構造・血流状態などを詳しく評価することができます。リンパ節か腫瘍か、液体が溜まっているのかなど、ある程度の鑑別が可能です。痛みなく、放射線被曝もなく、その場で結果を確認できるという利点があります。
血液検査では、白血球数・CRP(炎症の指標)・血沈などの炎症マーカーを調べます。これにより、感染症による炎症の程度を評価したり、血液疾患の可能性を調べたりすることができます。
CT検査やMRI検査は、しこりの位置・大きさ・周囲の組織との関係をより詳しく評価するために行われます。特に悪性腫瘍が疑われる場合や、のう胞・腫瘍の手術計画を立てる際に重要な情報を得ることができます。
細胞診・生検は、しこりから細胞または組織を採取して顕微鏡で調べる検査です。針を使って細胞を採取する「穿刺吸引細胞診」と、組織の一部を切り取って調べる「生検」があります。悪性腫瘍が疑われる場合に最も確実な診断方法となります。
唾液腺造影は、唾石症や唾液腺腫瘍が疑われる場合に行われる検査で、唾液腺の管に造影剤を注入してX線撮影を行います。管の詰まりや変形を評価することができます。
🎯 日常生活での注意点と予防
顎の下のしこりや痛みを完全に予防することは難しいですが、日常生活でできる対策によってリスクを下げることができます。
口腔内の健康を保つことは特に重要です。虫歯・歯周病はリンパ節炎の重要な原因となります。毎食後の歯磨きや定期的な歯科検診を通じて、口腔内の健康を維持しましょう。定期的な歯科検診は年に1〜2回を目安にすることが推奨されています。
十分な水分摂取も唾液腺の健康にとって大切です。水分が不足すると唾液の分泌量が減り、唾石ができやすくなると考えられています。特に夏場や運動後はこまめな水分補給を心がけましょう。
免疫機能を正常に保つことも重要です。バランスの取れた食事・十分な睡眠・適度な運動・ストレス管理は免疫機能の維持に役立ちます。免疫機能が低下すると感染症にかかりやすくなり、リンパ節炎を起こしやすくなります。
喫煙は口腔がん・咽頭がんのリスクを高めるだけでなく、免疫機能にも悪影響を及ぼします。禁煙を検討されている方は、かかりつけ医や禁煙外来に相談することをお勧めします。
粉瘤の予防としては、皮膚を清潔に保つことが大切です。過度に毛穴を塞ぐような化粧品の使い方を避け、洗顔や入浴で皮膚を清潔に保つことが基本的な予防策です。
感染症予防の基本である手洗い・うがいの習慣も、ウイルス感染に伴うリンパ節腫脹の予防に役立ちます。インフルエンザワクチンなど、接種可能なワクチンを積極的に利用することも感染症予防の観点から有効です。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、顎の下のしこりを心配されて来院される患者様の多くが、風邪や口腔内の炎症に伴うリンパ節の腫れであることが多く、適切な治療によって改善されるケースがほとんどです。ただし、2〜4週間以上しこりが続く場合や急速に大きくなる場合は、超音波検査などで原因をしっかり調べることが大切ですので、「そのうち治るだろう」と自己判断で放置せず、お早めにご相談いただくことをお勧めします。患者様が安心して日常生活を送れるよう、丁寧な診察と説明を心がけておりますので、気になる症状がございましたらどうぞお気軽にご来院ください。」
💡 よくある質問
風邪や扁桃炎などの感染症に伴うリンパ節の腫れであれば、多くの場合2〜4週間以内に自然に改善します。ただし、それ以上しこりが続く場合や、急速に大きくなる場合は放置せず、内科や耳鼻咽喉科などの医療機関を受診することをお勧めします。
食事のたびに顎の下が腫れて痛くなる場合、唾石症(唾液管に石が詰まる疾患)の可能性があります。食事中は唾液の分泌が促進されるため、石によって流れが妨げられた際に痛みが生じやすくなります。耳鼻咽喉科や口腔外科への受診をお勧めします。
しこりが硬く周囲に固着して動かない、2〜4週間以上改善しない、急速に大きくなる、複数の部位でリンパ節が腫れている、発熱・体重減少・夜間の大量発汗などの全身症状を伴う場合は、専門的な検査が必要なサインです。早めに医療機関を受診してください。
迷った場合はまず内科や耳鼻咽喉科への受診が一般的です。歯や歯茎の痛みを伴う場合は歯科・口腔外科、皮膚が赤く腫れている場合は皮膚科が適しています。複数のリンパ節腫脹や全身症状がある場合は血液内科が必要になることもあります。かかりつけ医に相談するのも有効です。
子どもは免疫系が発達途上のため、風邪や扁桃炎に伴うリンパ節の腫れが大人より起こりやすく、多くは自然に改善します。ただし、しこりが急速に大きくなる、高熱が続く、ぐったりしているなどの症状がある場合は、早めに小児科か耳鼻咽喉科に相談しましょう。
📌 まとめ
顎の下にしこりができて痛みを感じる場合、その原因は多岐にわたります。最も多いのは風邪や扁桃炎、歯科疾患などに伴うリンパ節の腫れ(リンパ節炎)で、多くの場合は適切な治療や安静によって改善します。唾石症や唾液腺炎、粉瘤の炎症なども比較的よく見られる原因です。
一方で、しこりが2〜4週間以上改善しない、急速に大きくなっている、複数の部位でリンパ節が腫れている、高熱・体重減少・倦怠感などの全身症状を伴うといった場合は、専門的な検査が必要なサインです。このような場合は放置せず、内科・耳鼻咽喉科・口腔外科などを受診することをお勧めします。
顎の下のしこりに気づいたとき、まず冷静に症状の特徴を観察し、気になる点が続くようであれば早めに医療機関に相談することが大切です。自己判断で様子を見すぎることなく、医師の適切な評価を受けることが早期発見・早期治療につながります。
アイシークリニック新宿院では、顎の下のしこりや皮膚・皮下組織のトラブルについての相談を受け付けています。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
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📚 参考文献
- 厚生労働省 – 悪性リンパ腫・唾液腺悪性腫瘍・口腔がんなど、顎下部のしこりに関連する悪性腫瘍の基本情報および受診の目安に関する参照
- 国立感染症研究所 – リンパ節腫脹の原因となる感染症(伝染性単核球症・溶連菌感染症・上気道炎など)の疾患情報および感染症に伴うリンパ節炎の解説に関する参照
- 日本皮膚科学会 – 粉瘤(アテローム)・毛嚢炎など皮膚由来のしこりの診断・治療方針および炎症性粉瘤への対処法に関する参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
