
⚡ 耳の後ろにしこりがある…これって大丈夫?
触ると痛い、いつの間にかできていた――そんな不安を感じているあなたへ。耳の後ろのしこりは、リンパ節の腫れ・粉瘤・帯状疱疹・まれに悪性腫瘍まで、原因が多岐にわたります。「そのうち治るかな」と放置してしまうと、手術が必要になるほど悪化するケースも。この記事を読めば、自分の症状が危険かどうか・いつ病院へ行けばいいかが、すぐにわかります。
🚨 こんな症状は要注意!
- 📌 しこりが2週間以上消えない
- 📌 どんどん大きくなっている
- 📌 痛みがないのにしこりが硬い
- 📌 発熱・倦怠感をともなう
粉瘤(アテローム)は自然治癒しません。放置すると炎症・感染を起こし、痛みが激しくなってから来院するケースがとても多いです。早めの受診が傷跡を小さく・治療を楽にする近道です。
目次
- 耳の後ろのしこりとは?よくある症状の特徴
- 耳の後ろにしこりができる主な原因
- 痛みを伴う耳の後ろのしこり:考えられる病気
- 痛みがないまたは軽い場合のしこり:考えられる病気
- 耳の後ろのしこりが危険なサインである可能性
- しこりの見分け方:良性か悪性かのポイント
- 受診すべき診療科と受診の目安
- 耳の後ろのしこりの診断方法
- 治療法について
- 粉瘤(アテローム)について詳しく解説
- 自宅でできるケアと注意点
- まとめ
💡 この記事のポイント
耳の後ろのしこりは、リンパ節炎・粉瘤・乳様突起炎・帯状疱疹などが主な原因。多くは良性だが悪性リンパ腫や転移の可能性もあり、痛みの有無に関わらず早期受診が重要。粉瘤は自然治癒せず外科的切除が根治治療となる。
💡 耳の後ろのしこりとは?よくある症状の特徴
耳の後ろ(耳介後部・乳様突起周囲)は、皮下組織やリンパ節、唾液腺(耳下腺の一部)、骨(乳様突起)など、さまざまな構造物が集まっている部位です。そのため、この部位にしこりができる原因は非常に多岐にわたります。
しこりとは、皮膚の下や体内の組織が局所的に硬くなった・膨らんだ状態を指します。見た目は外から見えないほど小さなものから、明らかに腫れているとわかるほど大きなものまでさまざまです。触り心地も、柔らかいもの・弾力のあるもの・硬くて動かないものなど、病気の種類によって異なります。
痛みがある場合は炎症を伴っていることが多く、急性的な経過をたどるケースが多い傾向にあります。一方で痛みがほとんどないしこりは、慢性的に形成されたものや、悪性腫瘍の可能性も念頭に置く必要があります。まずは自分の症状をよく観察し、適切な対応をとることが大切です。
Q. 耳の後ろのしこりが痛い場合、どんな病気が考えられますか?
耳の後ろのしこりに痛みがある場合、感染性リンパ節炎・炎症性粉瘤・乳様突起炎・帯状疱疹・毛嚢炎などが主な原因として考えられます。いずれも何らかの炎症が起きているサインであることが多く、特に高熱を伴う急激な腫れや顔面麻痺が現れた場合は早急な受診が必要です。
📌 耳の後ろにしこりができる主な原因
耳の後ろにしこりができる原因としては、大きく分けて「感染・炎症」「皮膚・皮下組織の疾患」「リンパ節の問題」「腫瘍性疾患」の4つに分類できます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
✅ 感染・炎症によるもの
細菌やウイルスの感染によって、耳の後ろのリンパ節や皮膚・皮下組織に炎症が起き、しこりとして感じられることがあります。耳の後ろには「後耳介リンパ節」と呼ばれるリンパ節が存在しており、頭皮や耳介(耳の外側部分)からのリンパ液が集まる場所です。風邪や頭皮・耳の感染症が起きると、このリンパ節が腫れてしこりとなることがあります。
また、乳様突起(耳の後ろにある骨の出っ張り)に感染が及ぶ「乳様突起炎(にゅうようとっきえん)」も、耳の後ろのしこり・腫れの原因になります。中耳炎が悪化して発症することが多く、強い痛みを伴うことが特徴です。
📝 皮膚・皮下組織の疾患
皮膚に関連するしこりとして最も多いのが粉瘤(アテローム)です。皮膚の下に袋状の構造物ができ、その中に角質や皮脂が溜まることで生じます。耳の後ろは皮脂腺が多い部位でもあり、粉瘤ができやすい場所の一つです。感染を起こすと赤く腫れ、強い痛みを伴います。
その他にも、脂肪腫(しぼうしゅ)と呼ばれる脂肪細胞の良性腫瘍がしこりとして現れることもあります。脂肪腫は通常痛みを伴いませんが、大きくなると感触や見た目が気になることがあります。
🔸 リンパ節の腫れ
リンパ節は免疫の重要な拠点であり、感染や炎症が起きると腫れることがあります。耳の後ろのリンパ節(後耳介リンパ節)は、風疹(ふうしん)の感染時に特徴的に腫れることでも知られています。また、EBウイルスによる感染症(伝染性単核球症)でも全身のリンパ節とともに耳の後ろが腫れることがあります。
⚡ 腫瘍性疾患
まれに、良性または悪性の腫瘍がしこりとして発見されることがあります。耳下腺腫瘍や、リンパ腫などの血液のがん、皮膚がんの転移などが考えられます。これらは痛みがない場合も多いため、注意が必要です。
✨ 痛みを伴う耳の後ろのしこり:考えられる病気
しこりが痛む場合、何らかの炎症が起きているサインであることがほとんどです。以下に、痛みを伴うしこりの代表的な疾患を説明します。
🌟 感染性リンパ節炎
細菌感染や風邪などによってリンパ節に炎症が起きた状態です。耳の後ろのリンパ節が腫れ、触ると痛みを感じます。発熱や倦怠感を伴うこともあります。多くの場合、原因となる感染症が治まるとリンパ節の腫れも自然に引いていきますが、数週間以上続く場合や悪化する場合は受診が必要です。
💬 感染を起こした粉瘤(炎症性粉瘤)
粉瘤は通常は痛みを伴いませんが、内部に細菌が侵入して感染を起こすと、急速に赤く腫れ、強い痛みや熱感が生じます。これを炎症性粉瘤といいます。膿が溜まると膿瘍(のうよう)を形成し、切開して膿を排出する処置が必要になることもあります。
✅ 乳様突起炎(にゅうようとっきえん)
乳様突起炎は、中耳炎が悪化して耳の後ろの骨(乳様突起)に感染が広がった状態です。耳の後ろが著しく腫れ、強い痛みを伴い、耳が前方に押し出されるように見える(耳介が前に出る)ことが特徴です。発熱も伴うことが多く、抗菌薬による治療や場合によっては手術が必要になる重篤な疾患です。特に小さな子どもに多く見られるため、子どもの耳の後ろが腫れて痛がっている場合は速やかに受診してください。
📝 帯状疱疹(ヘルペスゾスター)
水痘・帯状疱疹ウイルスが再活性化することで起きる病気です。耳の後ろや頭部・顔面に分布する神経に沿って皮疹(水疱)が現れ、強い痛みや灼熱感を伴います。リンパ節が腫れてしこりとして感じられることもあります。耳に帯状疱疹が起きた場合(ラムゼイ・ハント症候群)は、顔面神経麻痺、難聴、めまいなどを引き起こすことがあるため、早期治療が非常に重要です。
🔸 ニキビ・毛嚢炎(もうのうえん)
耳の後ろの皮膚に毛嚢(毛穴)の炎症が起きることがあります。ニキビや毛嚢炎は、皮膚が赤く腫れ、触ると痛みを感じます。比較的小さなしこりで、膿が溜まると白い芯のように見えることもあります。多くは自然に治りますが、悪化した場合は皮膚科での治療が必要です。
⚡ 皮膚膿瘍(ひふのうよう)
細菌感染によって皮膚の下に膿が溜まった状態です。赤く腫れ、触ると波動感(ぶよぶよした感触)があり、痛みが強いのが特徴です。切開排膿(切り開いて膿を出す処置)が必要なことが多く、抗菌薬の投与が行われます。
Q. 耳の後ろにできた粉瘤は自然に治りますか?
粉瘤(アテローム)は自然に消えることはほとんどなく、放置すると徐々に大きくなる傾向があります。根治には袋ごと摘出する外科的切除が必要です。感染を繰り返すと周囲組織との癒着が強くなり手術が難しくなるため、炎症を起こす前に計画的に手術を受けることが理想的です。
🔍 痛みがないまたは軽い場合のしこり:考えられる病気
痛みがないしこりは、炎症を伴わないことが多い反面、慢性疾患や腫瘍性疾患が隠れている場合もあります。以下に代表的なものを挙げます。
🌟 粉瘤(アテローム)
感染していない粉瘤は、ほとんど痛みがなく、皮膚の下に丸いしこりとして感じられます。触ると動き、中央部に黒い点(開口部)が見られることもあります。急激に大きくなったり感染したりしない限り、緊急性は低いですが、根本的な治療には手術が必要です。
💬 脂肪腫(しぼうしゅ)
脂肪細胞が増殖してできる良性腫瘍です。柔らかく、触ると動く感触があり、痛みはほとんどありません。ゆっくりと大きくなることがありますが、悪性化することはほとんどありません。気になる場合は外科的に切除することができます。
✅ 慢性リンパ節炎・反応性リンパ節腫脹
過去の感染症に対する免疫反応が続いている場合や、慢性的な刺激(虫歯、歯周病、慢性副鼻腔炎など)によってリンパ節が腫れ続けることがあります。痛みは軽度か無症状のことが多く、1cm以下の大きさであれば経過観察となることが多いですが、大きさの変化や他の症状に注意が必要です。
📝 類皮嚢胞・類表皮嚢胞
先天的または後天的に皮膚の成分が袋状に閉じ込められてできる嚢胞です。粉瘤と似ていますが、より深い位置にできることが多く、皮膚との癒着が少ない傾向にあります。痛みはほとんどなく、切除が根治治療となります。
🔸 石灰化上皮腫(毛母腫)
毛根の周囲にある細胞から発生する良性腫瘍で、皮膚の下に硬い石のような感触のしこりとして現れます。耳の後ろや頬、上肢などにできることが多く、子どもや若い女性に多い傾向があります。痛みはほとんどなく、手術で切除します。
💪 耳の後ろのしこりが危険なサインである可能性
多くの場合、耳の後ろのしこりは良性のものですが、なかには重篤な疾患のサインであることがあります。以下のような病気については、特に注意が必要です。
⚡ 悪性リンパ腫
リンパ球(白血球の一種)ががん化することで起きる病気です。首や耳の後ろを含む全身のリンパ節が腫れることがあります。特徴的なのは、痛みがないにもかかわらずリンパ節が硬く腫れてくること、発熱(特に夜間)、体重減少、寝汗(盗汗)などの全身症状を伴うことです。こうした症状がある場合は早急に血液内科や内科を受診してください。
🌟 転移性リンパ節腫脹
頭皮、耳介、顔面、口腔内などに発生したがんが、リンパ節に転移してしこりとなることがあります。硬くて動かない、皮膚に固定されたようなしこりが特徴的です。耳の後ろのリンパ節は、頭皮のがん(悪性黒色腫など)が転移しやすい場所でもあります。
💬 耳下腺腫瘍
耳の前から後ろにかけて広がる耳下腺(唾液腺の一種)に腫瘍ができることがあります。多形性腺腫(たけいせいせんしゅ)などの良性腫瘍が多いですが、悪性のものもあります。耳の後ろから顎のあたりにかけてしこりを感じる場合は耳鼻咽喉科や口腔外科での精査が必要です。
✅ 皮膚がん(基底細胞がん・扁平上皮がん・悪性黒色腫)
耳の後ろの皮膚に発生する皮膚がんも、しこりや潰瘍として現れることがあります。特に紫外線にさらされやすい部位であるため、日焼けの積み重ねがリスクになることがあります。色や形が変化するしこりや、出血したり治らない潰瘍がある場合は早めに皮膚科を受診してください。
🎯 しこりの見分け方:良性か悪性かのポイント
しこりが良性か悪性かを自己判断するのは難しいですが、いくつかの特徴的なポイントを押さえておくことで、受診の緊急度を判断する参考になります。
良性のしこりに多い特徴としては、表面がなめらかで皮膚の上から押すと動く(可動性がある)こと、柔らかいか弾力がある感触であること、ゆっくりと大きくなっているか大きさが変わらないこと、痛みを伴う場合は炎症のサインであり、必ずしも悪性を示すわけではないことなどが挙げられます。
一方、悪性が疑われる特徴としては、しこりが硬く、周囲の組織と癒着していて動かないこと、急速に大きくなっていること、表面が凸凹していること、痛みがないにもかかわらず長期間(4週間以上)縮小しないこと、1cm以上の大きさがあること、複数のリンパ節が同時に腫れていること、発熱・体重減少・寝汗などの全身症状を伴うことなどです。
ただし、これらの特徴はあくまでも目安であり、自己判断は危険です。気になるしこりがある場合は必ず医療機関を受診し、適切な検査を受けることが大切です。
Q. 耳の後ろのしこりが悪性かどうか見分けるポイントは?
硬くて周囲に固定されていて動かない・急速に大きくなる・痛みがないのに4週間以上縮小しない・発熱や体重減少・寝汗などの全身症状を伴う場合は悪性が疑われます。一方、押すと動く・柔らかい・ゆっくり成長するしこりは良性の可能性が高いですが、自己判断は危険なため必ず医療機関で検査を受けてください。

💡 受診すべき診療科と受診の目安
耳の後ろのしこりは、その原因や症状によって受診する診療科が異なります。どの科を受診すればよいか迷った場合は、まずかかりつけ医や内科・外科に相談することをおすすめします。以下に、症状別の受診先の目安を説明します。
📝 耳鼻咽喉科
耳の痛みや難聴、耳鳴りを伴う場合、または耳の後ろが腫れて耳が前に押し出されているような場合(乳様突起炎が疑われる場合)は耳鼻咽喉科を受診してください。風邪症状やのどの痛みを伴うリンパ節腫脹も耳鼻咽喉科で診てもらえます。
🔸 皮膚科・形成外科
皮膚に関連したしこり(粉瘤、脂肪腫、ニキビ、毛嚢炎など)が疑われる場合は皮膚科または形成外科を受診してください。粉瘤の切除や膿瘍の処置は形成外科や皮膚科で行われます。アイシークリニック新宿院では、粉瘤などの皮膚・皮下腫瘍の診断と外科的処置に対応しています。
⚡ 内科・血液内科
発熱・体重減少・倦怠感などの全身症状を伴うリンパ節腫脹は、悪性リンパ腫などの血液疾患が疑われるため、内科または血液内科を受診してください。
🌟 外科・頭頸部外科
悪性腫瘍の転移や耳下腺腫瘍が疑われる場合は、外科や頭頸部外科(頭頸部専門の外科)を受診することになります。
💬 すぐに受診すべき緊急サイン
以下の症状がある場合は、早急に医療機関を受診することが必要です。
- 耳の後ろが急激に腫れ、高熱を伴う(乳様突起炎の可能性)
- 顔面の麻痺(口が歪む、目が閉じにくいなど)が出現した
- 耳の後ろのしこりとともに顔面に水疱が現れた(帯状疱疹の可能性)
- 難聴やめまいを伴うようになった
- しこりが急速に(1〜2週間以内に)大きくなっている
- 強い痛みで日常生活に支障をきたしている
📌 耳の後ろのしこりの診断方法
医療機関では、以下のような方法でしこりの診断を行います。
✅ 問診
いつから気づいたか、痛みや熱感があるか、大きさに変化はあるか、発熱や全身倦怠感などの全身症状があるか、最近感染症にかかったかなど、詳しく聞き取りが行われます。
📝 視診・触診
しこりの大きさ、硬さ、可動性、皮膚との癒着、発赤・熱感の有無などを確認します。リンパ節の腫れが疑われる場合は、首・鎖骨上窩・腋窩・鼠径部など全身のリンパ節も確認することがあります。
🔸 超音波検査(エコー検査)
皮膚の下のしこりの性状(形、内部構造、血流の有無など)を非侵襲的に調べることができます。粉瘤・脂肪腫・リンパ節・腫瘍などの鑑別に有用で、放射線を使わないため安全性が高い検査です。
⚡ 血液検査
白血球数・CRP(炎症の指標)・LDH(悪性リンパ腫で上昇する酵素)・抗体検査(EBウイルス、風疹ウイルスなど)などを調べます。感染症や悪性疾患のスクリーニングとして重要です。
🌟 CT検査・MRI検査
しこりの広がりや周囲組織への浸潤の有無、骨への影響(乳様突起炎では重要)を評価するために使用されます。悪性腫瘍が疑われる場合や、乳様突起炎など深部への感染が疑われる場合に行われます。
💬 生検(組織検査)
悪性腫瘍が疑われる場合や、画像検査だけでは診断が困難な場合に、しこりの一部または全体を取り出して病理検査(顕微鏡による組織の検査)を行います。確定診断のためには不可欠な検査です。
✨ 治療法について
治療法はしこりの原因疾患によって大きく異なります。主な疾患別の治療法を解説します。
✅ 感染性リンパ節炎・乳様突起炎

細菌感染が原因の場合は抗菌薬による治療が基本です。軽症のリンパ節炎であれば経口抗菌薬で治療できますが、乳様突起炎など重症な感染症では入院して点滴による抗菌薬投与が必要になることがあります。膿が溜まっている場合(膿瘍形成)は、切開して膿を排出する手術が行われることもあります。
📝 帯状疱疹
抗ウイルス薬(アシクロビル、バラシクロビルなど)の早期投与が重要です。発症後72時間以内に治療を開始することで、症状の重症化や後遺症(帯状疱疹後神経痛)のリスクを低減できます。痛みに対しては鎮痛薬も使用されます。
🔸 粉瘤(アテローム)
感染を起こしていない粉瘤の根治治療は外科的切除です。袋ごと完全に摘出することで再発を防ぎます。感染して炎症を起こしている場合は、まず切開排膿して炎症を落ち着かせてから、後日改めて摘出手術を行うことが一般的です。近年では「くり抜き法(トレパン法)」と呼ばれる、小さな切開で袋を摘出する低侵襲な方法も行われています。
⚡ 脂肪腫
経過観察か外科的切除かを選択します。小さく症状がない場合は経過観察でも問題ありませんが、大きくなっている場合や気になる場合は局所麻酔下での切除を行います。
🌟 悪性リンパ腫
化学療法(抗がん剤治療)や放射線療法、造血幹細胞移植などが行われます。リンパ腫の種類や病期(ステージ)によって治療方針が決まります。
💬 転移性リンパ節腫脹・悪性腫瘍
原発巣(がんの発生した場所)に応じた治療(手術・化学療法・放射線療法・免疫療法など)が行われます。早期発見・早期治療が予後に大きく影響するため、疑わしい症状がある場合は早めの受診が重要です。
Q. 耳の後ろのしこりは何科を受診すればよいですか?
症状によって受診科が異なります。耳の痛みや難聴を伴う場合は耳鼻咽喉科、粉瘤など皮膚のできものが疑われる場合は皮膚科・形成外科、発熱や体重減少などの全身症状がある場合は内科・血液内科が適しています。どの科を受診すべきか迷う場合は、かかりつけ医への相談が一つの選択肢です。
🔍 粉瘤(アテローム)について詳しく解説
耳の後ろのしこりの原因として非常に多い粉瘤(アテローム)について、より詳しく解説します。
✅ 粉瘤とはどんな病気?
粉瘤(アテローム)は、皮膚の下に袋(嚢腫)が形成され、その中に皮膚の角質や皮脂などの老廃物が溜まっていく皮膚疾患です。医学的には「表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)」とも呼ばれます。悪性の病気ではありませんが、放置すると徐々に大きくなっていくことが多く、感染を起こすと急激に炎症を起こして痛みや腫れを引き起こします。
📝 粉瘤ができやすい場所
粉瘤は体のどこにでもできますが、特に皮脂腺が多い部位にできやすい傾向があります。耳の後ろは粉瘤が好発する代表的な場所の一つで、その他にも顔(特に鼻周囲・頬)、頭皮、背中、首、鼠径部(もものつけ根)などによく見られます。
🔸 粉瘤の原因
粉瘤ができる明確な原因はまだ完全には解明されていませんが、皮膚の外傷(小さな傷)、ニキビ、ウイルス感染(HPV:ヒトパピローマウイルス)などが関与していると考えられています。体質的になりやすい人もおり、複数の粉瘤が同時にできることもあります。
⚡ 粉瘤の症状
感染していない粉瘤は通常、痛みのない丸いしこりとして存在します。大きさは数ミリから数センチまでさまざまです。皮膚の表面には黒い点(開口部)が見られることがあり、押すと白〜黄色いドロッとした内容物(臭いのあることが多い)が出てくることがあります。ただし、無理に押し出そうとすると感染のリスクが高まるため、絶対にやめてください。
感染した炎症性粉瘤では、急に赤く腫れ上がり、熱感と強い痛みが生じます。この状態では抗菌薬や切開処置が必要になります。
🌟 粉瘤の治療:手術(切除)
粉瘤の根治的治療は手術(摘出術)のみです。袋(嚢腫壁)を完全に取り除かないと再発します。手術は通常、局所麻酔下で行われ、外来での日帰り手術が可能なことが多いです。
手術方法には、従来の「紡錘形切除法」(粉瘤を皮膚ごと楕円形に切除する方法)と、近年普及している「くり抜き法(トレパン法)」(皮膚に小さな孔を開けて内容物を出した後、嚢腫壁を摘出する方法)があります。くり抜き法は傷跡が小さく目立ちにくいというメリットがありますが、すべての粉瘤に適応できるわけではなく、サイズや状態によって使い分けが必要です。
アイシークリニック新宿院では、粉瘤の外来手術に対応しており、患者さんの状態に合わせた最適な術式を選択して治療を行っています。耳の後ろのしこりが気になる方は、お気軽にご相談ください。
💬 粉瘤を放置するとどうなる?
粉瘤は自然に消えることはほとんどなく、放置すると少しずつ大きくなっていきます。大きくなるほど手術の傷が大きくなるため、早めに対処する方が得策です。また、感染を繰り返すと周囲の組織との癒着が強くなり、摘出が難しくなることがあります。「感染させてから治療する」ではなく、感染を起こす前に計画的に摘出手術を受けることが理想的です。
💪 自宅でできるケアと注意点
耳の後ろにしこりを発見した場合、適切な対処法と、してはいけないことを知っておくことが大切です。
✅ してはいけないこと
しこりを強く押したり、揉んだりすることは避けてください。特に粉瘤の場合、無理に押し出そうとすると袋が破れて感染しやすくなります。また、針などで刺して内容物を出す行為も、感染のリスクが高まるため絶対にやめてください。しこりが気になっても、自己処置は基本的にNGです。
炎症を起こして熱感・赤み・痛みがある場合は、患部を温めることで血行が良くなり、炎症が悪化することがあります。入浴時にシャワーで患部を清潔に保つ程度にとどめ、長風呂やサウナは避けるようにしましょう。
📝 清潔に保つ
耳の後ろは汗や皮脂が溜まりやすく、不衛生になりがちな部位です。日常的に清潔に保つことで、感染のリスクを下げることができます。シャンプーや入浴時にしっかり洗い、清潔なタオルで拭くようにしましょう。ただし、しこりを強くこするような洗い方は避けてください。
🔸 経過観察のポイント
しこりを発見したら、大きさ・痛みの有無・皮膚の変化(赤み・熱感など)を定期的に観察してください。スマートフォンで写真を撮っておくと、大きさの変化がわかりやすくなります。以下の変化が見られた場合は速やかに医療機関を受診してください。
- しこりが急に大きくなった
- 赤く腫れ、痛みや熱感が出てきた
- 皮膚が破れて膿や血液が出てきた
- しこりが硬くなり、動かなくなってきた
- 発熱や倦怠感など全身症状が現れた
- 4週間以上経っても変化がなく、縮小しない
⚡ 受診を先延ばしにしないために
「痛みがないから大丈夫」「そのうち自然に治るだろう」という考えで受診を先延ばしにしてしまう方も多くいます。しかし、痛みのないしこりにも重要な疾患が隠れている可能性があります。また、粉瘤のような良性疾患でも、早めに治療した方が手術が簡単で傷が小さく済む場合が多いです。気になるしこりがあれば、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、耳の後ろのしこりを主訴に来院される患者様の多くが粉瘤(アテローム)や感染性リンパ節炎であり、適切な診断と早期対応によって安心していただけるケースがほとんどです。ただし、痛みがないしこりでも重篤な疾患が隠れている場合があるため、「様子を見ていればそのうち治るだろう」と放置せず、気になった時点でお早めにご相談いただくことをお勧めします。患者様一人ひとりの状態に合わせた丁寧な診察と治療を心がけておりますので、どうぞお気軽にご来院ください。」
🎯 よくある質問
主な原因は「感染・炎症によるリンパ節の腫れ」「粉瘤(アテローム)」「脂肪腫」「乳様突起炎」「帯状疱疹」などです。多くは良性ですが、まれに悪性リンパ腫や転移性腫瘍が隠れている場合もあります。痛みの有無や大きさの変化など、症状をよく観察することが重要です。
高熱を伴う急激な腫れ、顔面麻痺、耳の後ろの水疱、難聴・めまいの出現、しこりが1〜2週間で急速に大きくなるなどの症状がある場合は早急な受診が必要です。これらは乳様突起炎や帯状疱疹など、早期治療が重要な疾患のサインである可能性があります。
粉瘤は自然に消えることはほとんどなく、放置すると徐々に大きくなる傾向があります。根治には外科的切除が必要です。感染を繰り返す前に治療する方が手術の傷が小さく済みます。アイシークリニック新宿院では、粉瘤の外来日帰り手術に対応しています。
押すと動く・柔らかい・ゆっくり成長するしこりは良性の可能性が高いです。一方、硬くて動かない・急速に大きくなる・痛みがないのに4週間以上縮小しない・発熱や体重減少を伴うしこりは悪性が疑われます。ただし自己判断は危険なため、必ず医療機関で検査を受けてください。
症状によって異なります。耳の痛みや難聴を伴う場合は耳鼻咽喉科、粉瘤や皮膚のできものが疑われる場合は皮膚科・形成外科、発熱や体重減少などの全身症状がある場合は内科・血液内科が適しています。迷う場合はかかりつけ医への相談や、アイシークリニック新宿院へお気軽にご相談ください。
💡 まとめ
耳の後ろにしこりができて痛い場合、その原因は多岐にわたります。感染性リンパ節炎や乳様突起炎、炎症を起こした粉瘤、帯状疱疹、毛嚢炎など、炎症・感染が原因のものが多い一方で、悪性リンパ腫や転移性腫瘍など、重篤な疾患が隠れている可能性もゼロではありません。
痛みを伴うしこりの場合は特に、早めの受診が重要です。乳様突起炎や帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)は早期治療が後遺症の予防につながる疾患であり、放置することで難聴や顔面神経麻痺などの深刻な合併症を引き起こすリスクがあります。
耳の後ろのしこりで最も多い原因の一つである粉瘤(アテローム)は、良性疾患ではありますが自然に治ることはなく、感染を繰り返す前に外科的切除を行うことが根治につながります。
自己判断で放置するのではなく、気になるしこりがあれば適切な診療科を受診し、正確な診断と治療を受けることが大切です。アイシークリニック新宿院では、粉瘤をはじめとする皮膚・皮下腫瘍の診察・治療を行っています。耳の後ろのしこりや皮膚のできものでお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 粉瘤(表皮嚢腫・アテローム)の診断基準・治療ガイドラインおよび皮膚腫瘍(脂肪腫・石灰化上皮腫・皮膚がんなど)に関する診療指針の参照
- 国立感染症研究所 – 風疹・EBウイルス感染症(伝染性単核球症)・帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群含む)など、リンパ節腫脹を引き起こす感染症の疫学・症状・治療に関する情報の参照
- 日本形成外科学会 – 粉瘤・脂肪腫・リンパ節腫脹などの皮下腫瘍に対する外科的治療(くり抜き法・紡錘形切除法など)の適応・術式・術後管理に関する診療情報の参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
