
💬 「顔や体にできたイボみたいなの…もしかして悪性?」
そんな不安を感じたことはありませんか?
実は加齢とともに増えやすい「脂漏性角化症」は、メラノーマ(悪性黒色腫)と見た目がそっくりで、自己判断で放置するのは非常に危険です。
この記事を読めば、「ただのイボ」なのか「受診すべき病変」なのかがわかります。逆に読まないまま放置すると、見逃してはいけない皮膚疾患を「大丈夫だろう」と判断してしまうリスクがあります。
🚨 こんな症状がある方は要チェック!
- 📌 顔・背中・胸にざらついた茶色〜黒色のイボがある
- 📌 急にイボが増えた・大きくなった気がする
- 📌 イボの色が部分的に違う・形がいびつ
- 📌 かゆみ・出血・ただれがある
目次
- 脂漏性角化症とはどんな病気か
- 脂漏性角化症の写真で見る外観の特徴
- 発生しやすい部位はどこか
- 脂漏性角化症が起こる原因とリスク因子
- 脂漏性角化症と間違えやすい皮膚疾患との違い
- 自己診断の限界と受診すべきタイミング
- 皮膚科・形成外科での診断方法
- 脂漏性角化症の治療法
- 治療後のケアと再発について
- まとめ
💡 この記事のポイント
脂漏性角化症は加齢による良性の皮膚腫瘍で、茶色〜黒色のざらついた隆起が特徴。メラノーマと外観が類似するため自己判断は危険で、皮膚科でのダーモスコピー診察が必須。治療は凍結療法やレーザーなど複数の選択肢がある。
💡 1. 脂漏性角化症とはどんな病気か
脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)は、皮膚の表皮(最も外側の層)を構成するケラチノサイトと呼ばれる細胞が増殖してできる良性の皮膚腫瘍です。医学的には「老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)」とも呼ばれており、加齢に伴って発生しやすい皮膚の変化の一つとして広く知られています。
年齢とともに誰にでも生じる可能性があり、40代以降から増え始め、60〜70代では多くの人に認められます。悪性化することは極めてまれで、基本的には「老化に伴う良性の皮膚の変化」として位置づけられています。しかし、見た目が黒や茶色のまだら模様であったり、盛り上がった形状であったりするため、患者さん自身が悪性腫瘍と混同してしまうことがよくあります。
名称に「脂漏性」という言葉が入っていますが、ニキビや脂漏性皮膚炎のように皮脂の過剰分泌が原因で起こる疾患とは異なります。「脂っぽい・ベタついたような見た目」を表す言葉として歴史的に使われてきた名称であり、実際には皮脂腺とは直接的な関係はないとされています。
健康上のリスクとしては、見た目の問題(美容的な悩み)が主であることが多いですが、大きくなったり摩擦で炎症を起こして痛みやかゆみが生じたりすることもあります。また、まれに悪性黒色腫(メラノーマ)などの皮膚がんが脂漏性角化症に似た外観を持つことがあるため、専門家による診断が重要です。
Q. 脂漏性角化症とはどのような病気ですか?
脂漏性角化症は、皮膚の表皮細胞(ケラチノサイト)が増殖してできる良性の皮膚腫瘍で、「老人性疣贅」とも呼ばれます。40代以降から発生しやすく、60〜70代では多くの人に見られます。悪性化は極めてまれですが、メラノーマと外観が似るため専門的な診断が重要です。
📌 2. 脂漏性角化症の写真で見る外観の特徴
脂漏性角化症の外観を理解するうえで、色・形・大きさ・表面の質感という4つの観点から特徴を整理することが有用です。実際に皮膚科専門医が患者を診察する際も、これらの要素を総合的に評価しながら診断を進めます。
✅ 色の特徴
初期段階では薄い茶色(タン色)から始まり、時間とともに濃い茶色・こげ茶色・さらには黒に近い色へと変化していきます。一つの病変の中でも色調が均一でないことがあり、薄い部分と濃い部分が混在することもあります。このまだら模様が、メラノーマを心配させる原因の一つになっています。
📝 形・大きさの特徴
形は円形や楕円形のものが多く、境界は比較的明瞭です。大きさは直径数ミリから数センチまでさまざまで、一か所に一つだけできることもあれば、複数が集まってできることもあります。皮膚の表面から盛り上がっており、触るとザラザラ・イボイボした質感があることが多いです。初期は平坦に近い状態から、徐々に隆起が増していく経過をたどることが一般的です。
🔸 表面の質感
脂漏性角化症の表面は、ざらついたり角質がまとまった凹凸があったりすることが特徴的です。皮膚の表面をよく見ると、細かな角栓のような点(角質嚢胞と呼ばれる構造)が見られることがあります。これはダーモスコピーという専用の機器で拡大して観察すると非常に明瞭に見えます。また、表面が「ベタついたように見える」「脂っぽい光沢がある」と表現されることもあります。
⚡ 写真で気づきやすいポイント
脂漏性角化症をインターネットで検索すると、さまざまな外観のものが表示されます。初期の平坦で薄茶色のものから、進行して黒く厚く隆起したものまで同じ病名でも外観に大きな幅があることがわかります。特に「黒い盛り上がったイボ」の画像はメラノーマの画像と非常に似ているため、写真だけで自己判断するのは危険です。写真はあくまでも参考程度にとどめ、実際の診断は必ず皮膚科専門医に委ねることが重要です。
✨ 3. 発生しやすい部位はどこか
脂漏性角化症は体のどこにでも発生する可能性がありますが、特に多い部位があります。主な発生部位を知っておくことで、自分の皮膚の変化に気づいたときに「これは脂漏性角化症かもしれない」と気づく一助になります。
🌟 顔(特に頬・側頭部・額)
顔面は脂漏性角化症が非常に多く見られる部位です。特に頬骨周辺・こめかみ・額・鼻の周りなどに出やすく、日光にさらされることが多い部位に集中しやすい傾向があります。顔に出ると目立つため、美容的な悩みとして来院される患者さんが多い部位でもあります。
💬 頭皮・耳周辺
頭皮にできる脂漏性角化症は、髪の毛に隠れて気づきにくいことがあります。シャンプー中や美容室での施術中に初めて気づくというケースも少なくありません。耳介(耳の外側の部分)や耳の後ろにできることもあります。
✅ 体幹(背中・胸・腹部)
背中や胸、お腹にも多く見られます。背中は自分では確認しにくいため、家族や医師に指摘されて初めて気づく場合もあります。特に日光に当たりにくい背中にも発生するため、紫外線だけが原因ではないことがわかります。
📝 手の甲・腕・首
手の甲や前腕など、日常的に紫外線を浴びやすい部位にも生じやすいです。首は色素沈着や摩擦が重なりやすく、脂漏性角化症が発生しやすい条件が揃っています。
🔸 粘膜には生じない
重要な特徴として、脂漏性角化症は粘膜(口の中、唇の粘膜部分、陰部粘膜など)には発生しません。口の中や性器の粘膜にできる黒っぽい病変は別の疾患である可能性が高いため、別途専門的な診察が必要です。
Q. 脂漏性角化症が発生しやすい部位はどこですか?
脂漏性角化症は顔(頬・こめかみ・額)、頭皮、背中・胸・腹部などの体幹、手の甲・首などに多く発生します。背中など日光が当たりにくい部位にも生じるため、紫外線だけが原因ではありません。なお、口や性器などの粘膜には発生しない点が重要な特徴です。
🔍 4. 脂漏性角化症が起こる原因とリスク因子
脂漏性角化症の正確な発生メカニズムはまだ完全には解明されていませんが、いくつかの重要な要因が関与していると考えられています。
⚡ 加齢
最も関連性が高い因子は加齢です。30〜40代から出始め、年齢が上がるにつれて発生数が増えていきます。60代以上では多くの人に見られ、「老人性疣贅」という別名の通り、老化に伴う皮膚の変化と密接に関係しています。
🌟 遺伝的要因
家族にたくさんの脂漏性角化症がある場合、遺伝的素因が関与していると考えられています。親や兄弟に多い場合は、自分も発生しやすい可能性があります。常染色体優性遺伝のパターンで遺伝するケースも報告されています。
💬 紫外線の影響
日光にさらされることが多い顔・手の甲・前腕などに多く見られることから、紫外線が発生要因の一つとして挙げられています。ただし、日光が当たりにくい背中や胸にも発生するため、紫外線だけが原因ではなく、加齢による皮膚細胞の変化が主体であると考えられています。
✅ 皮膚への刺激・摩擦
衣服による摩擦・ベルトが当たる部位・下着のゴムが当たる部位など、慢性的な皮膚への刺激が発生を促進する可能性があります。首周りやわきの下などの摩擦が多い部位にも見られやすいことと一致しています。
📝 ホルモンの関与
妊娠中や内分泌疾患のある方で急速に増加するケースが報告されていることから、ホルモン変化との関連も示唆されています。また、「レーザー・トレラ徴候」といって、内臓腫瘍と関連して脂漏性角化症が急激に多数出現することがあることも知られており、急激な増加には注意が必要です。
💪 5. 脂漏性角化症と間違えやすい皮膚疾患との違い
脂漏性角化症は外観が多彩なため、他の皮膚疾患と混同されることが多いです。特に重要な鑑別疾患について解説します。
🔸 悪性黒色腫(メラノーマ)との違い
最も重要な鑑別疾患です。メラノーマは皮膚の色素細胞(メラノサイト)が悪性化した皮膚がんで、早期発見・早期治療が命を左右します。脂漏性角化症との外観の違いとして、メラノーマは色調が非常に不均一(赤・白・青・黒が混在することがある)、境界が不明瞭・ギザギザしている、急速に大きくなる、出血しやすいなどの特徴があります。これらのサインが見られた場合は迷わず受診してください。ダーモスコピーによる観察で多くの場合区別することが可能ですが、確定診断は組織検査が必要です。
⚡ 基底細胞がんとの違い
基底細胞がんは表皮の最下層の細胞から生じる悪性腫瘍で、顔面・特に鼻周辺に多い皮膚がんです。黒や茶色の色調と隆起を持つことがあり、脂漏性角化症に似て見えることがあります。境界が光沢があり真珠様に光るロールド・ボーダー(巻き込んだ縁)が特徴的で、内部に毛細血管が透けて見えることがあります。出血しやすく、潰瘍を作ることもあります。
🌟 扁平疣贅(ウイルス性いぼ)との違い
扁平疣贅はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって生じるいぼです。顔や手の甲に扁平に隆起した病変として現れます。脂漏性角化症と似た外観を持つことがありますが、ウイルス感染が原因であるため、治療法が異なります。若年者に多く、自然消退することがある点も違いの一つです。
💬 色素性母斑(ほくろ)との違い
ほくろ(母斑細胞性母斑)も黒〜茶色の隆起性病変であるため混同されやすいです。ほくろは表面が比較的なめらかで光沢があり、角質の凹凸は見られません。また、ほくろは若い頃から存在することが多く、脂漏性角化症のように40代以降に急に増えるというパターンとは異なります。ダーモスコピーでは特徴的な色素パターンが見られます。
✅ 日光黒子(シミ)との違い
日光黒子は日光性色素斑とも呼ばれ、日光によるシミです。平坦で隆起がない点が脂漏性角化症との大きな違いです。ただし、脂漏性角化症の初期段階は平坦に近いことがあり、シミと区別がつきにくい場合もあります。時間とともに脂漏性角化症は隆起していくため、経過観察で見極めることができることもあります。
Q. 脂漏性角化症とメラノーマはどう区別しますか?
メラノーマは色調が赤・白・青・黒と不均一で境界がギザギザし、急速に大きくなり出血しやすい特徴があります。「ABCDEルール」(非対称・不明瞭な境界・多様な色・直径6mm以上・変化あり)に当てはまる場合は早急に皮膚科を受診してください。確定診断にはダーモスコピーや病理組織検査が必要です。
🎯 6. 自己診断の限界と受診すべきタイミング
写真や記事で脂漏性角化症の特徴を学ぶことは、自分の皮膚の変化に気づくきっかけとして有用です。しかし、インターネット上の写真や情報だけで自己診断することには大きな限界と危険性があります。
理由の一つは、脂漏性角化症の外観が非常に多彩であり、一つ一つ個性が異なる点です。また、メラノーマなどの皮膚がんも脂漏性角化症に非常によく似た外観を持つことがあり、専門家でさえ肉眼だけでは診断に迷うことがあります。このような場合にはダーモスコピーによる詳細な観察や病理組織検査が必要になります。
📝 受診を強くすすめるサイン
以下のような変化が見られた場合は、できるだけ早く皮膚科を受診してください。
病変が急激に大きくなってきた場合、色が急激に変わった場合(特に濃くなった、または黒と他の色が混在するようになった場合)、境界がギザギザになってきたまたは不明瞭になってきた場合、出血した場合、かさぶたを繰り返す場合、痒み・痛みが続く場合、短期間に多数の病変が新たに出現した場合などが挙げられます。
特に「ABCDEルール」という皮膚がんの自己チェック法が知られています。A(Asymmetry:形が非対称)、B(Border:境界がギザギザ・不明瞭)、C(Color:色調が多様・不均一)、D(Diameter:直径6mm以上)、E(Evolution:変化・進行している)のいずれかに当てはまる場合は皮膚科専門医への受診が推奨されます。
💡 7. 皮膚科・形成外科での診断方法
皮膚科や形成外科での診断は、問診・視診・ダーモスコピー・必要に応じて病理組織検査という流れで行われます。
🔸 問診
いつ頃から気になっているか、大きさや色が変わったかどうか、かゆみや痛みがあるか、家族に似たような皮膚の変化がある人はいるか、これまでにかかった皮膚疾患の既往、日焼け歴などについて質問されます。これらの情報は診断の重要な手がかりになります。
⚡ 視診・触診
肉眼で病変の色・形・大きさ・表面の状態を詳しく観察します。触診で硬さや隆起の程度を確認することもあります。
🌟 ダーモスコピー
ダーモスコープという手持ちの拡大鏡に光源と偏光フィルターを組み合わせた機器を使い、皮膚を10〜30倍程度に拡大して観察します。脂漏性角化症では「コメドン様開口部(角質嚢胞)」「脳回様・溝状の色素パターン」「粟粒様嚢胞」「虫食い状の辺縁」などの特徴的な所見が見られます。これらの所見を確認することで、メラノーマなどとの鑑別が大幅に精度向上します。ダーモスコピーは非侵襲的に(皮膚を傷つけずに)できる検査であり、診察室で数分で行うことができます。
💬 病理組織検査
ダーモスコピーでも診断が確定できない場合や、悪性の可能性を完全に否定する必要がある場合は、病変の一部または全体を切除し、顕微鏡で細胞を詳しく調べる病理組織検査(生検)が行われます。この検査が最も確実な診断方法です。脂漏性角化症の場合、顕微鏡下では表皮の角化細胞が増殖し、角質嚢胞が多数見られるという特徴的な所見が確認されます。
Q. 脂漏性角化症の主な治療法を教えてください
脂漏性角化症の治療法には、保険適用が多い液体窒素による凍結療法、隆起病変に適した炭酸ガスレーザー(自由診療)、電気焼灼法、外科的切除などがあります。どの方法が最適かは病変の大きさ・部位・希望する仕上がりによって異なるため、担当医師と十分に相談して選択することが大切です。
📌 8. 脂漏性角化症の治療法

脂漏性角化症は良性疾患であるため、必ずしも治療が必要というわけではありません。ただし、美容的な観点から気になる、衣服との摩擦で炎症を繰り返すなど生活上の支障がある、悪性との鑑別のために切除が必要などの理由で治療を選択する方は多くいます。
✅ 液体窒素による凍結療法
病変に液体窒素を当て、急速に冷却することで細胞を壊死させる治療法です。保険適用内で受けられる治療であり、多くの皮膚科で行われています。数回の施術が必要なことが多く、治療後は水ぶくれや痂皮(かさぶた)が形成されます。治療後に一時的な色素沈着が残ることがありますが、多くは時間とともに改善します。特に平坦に近い初期の病変に向いています。
📝 炭酸ガス(CO2)レーザー
炭酸ガスレーザーは水分に強く吸収される特性を持ち、皮膚組織を精密に蒸散(気化)させることができます。脂漏性角化症の隆起した部分を選択的に除去するのに適しており、一度の治療で効果が得られることが多いです。施術後は創部がジュクジュクする時期があり、適切なアフターケアが必要です。顔など目立つ部位の病変や、隆起が大きい病変に向いています。自由診療(保険外診療)で行われることが多いです。
🔸 電気焼灼法(高周波治療)
高周波電流を使って病変を焼き切る方法です。比較的簡便に行える治療で、小さな病変に向いています。保険適用となることもありますが、施設によって異なります。
⚡ 外科的切除
メスを使って病変を切除する方法です。悪性との鑑別が必要な場合や、大きな病変の場合に選択されます。切除した組織は病理検査に回すことができるため、診断の確定という観点からも有用です。縫合を要するため、術後に線状の瘢痕が残ることがあります。
🌟 削皮術(キュレット)
キュレット(スプーン状の器具)で病変を削り取る方法です。麻酔を使って痛みを抑えながら行います。比較的簡便に行える方法ですが、再発の可能性もあります。
💬 Qスイッチレーザー・ピコレーザー
Qスイッチレーザーやピコ秒レーザーは主に色素(メラニン)に作用するレーザーです。脂漏性角化症の色素を薄くする効果が期待できますが、隆起がある場合には炭酸ガスレーザーとの組み合わせが有効なことがあります。美容クリニックで行われることが多い治療法です。
✅ 治療法の選択について
どの治療法が最適かは、病変の大きさ・部位・数・患者さんの年齢・肌質・希望する仕上がりなどによって異なります。また、顔などの目立つ部位では、治療跡が目立たないよう配慮することが重要です。担当医師とよく相談し、自分に合った治療法を選択することが大切です。
✨ 9. 治療後のケアと再発について
脂漏性角化症の治療後は、適切なケアを行うことで治癒を早め、色素沈着などのトラブルを防ぐことができます。
📝 治療直後のケア
レーザーや凍結療法後は、傷口を清潔に保つことが基本です。医師の指示に従って軟膏や創傷被覆材を使用し、乾燥しないようにすることが大切です(モイストヒーリング)。患部を触ったりこすったりしないよう注意し、かさぶたは自然に剥がれるまで無理にとらないでください。
🔸 色素沈着の予防
治療後の患部は紫外線の影響を受けやすく、色素沈着(炎症後色素沈着)が起こりやすい状態です。日焼け止めを確実に使用し、帽子などで物理的に紫外線を遮断することが推奨されます。医師から処方される美白外用薬(ハイドロキノンやビタミンC誘導体を含む製品など)を使用することも有効です。
⚡ 再発について
脂漏性角化症は治療によって除去した部位からの再発はほとんどありませんが、別の部位に新たな病変が生じることは珍しくありません。これは脂漏性角化症が体質的・加齢性の変化であるためです。新たに気になる皮膚の変化が現れた場合は、再度受診して診断を受けることを習慣にすることが大切です。
🌟 予防的観点から
脂漏性角化症を完全に予防する方法は現時点では確立されていませんが、紫外線対策(日焼け止め・帽子・日傘の使用)を継続することで発生のリスクを多少抑えることができる可能性があります。また、皮膚への慢性的な摩擦を避けることも一定の効果が期待できます。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、顔や体にできた黒っぽいイボ状のものを「もしかして悪性では」と心配されて受診される患者様が多く、脂漏性角化症と診断されて安心して帰られるケースは少なくありません。ただし、見た目だけではメラノーマなどの皮膚がんとの区別が難しい場合もあるため、気になる変化がある際はご自身で判断せず、ダーモスコピーを用いた専門的な診察を受けていただくことを強くお勧めします。治療については、凍結療法からレーザーまで患者様一人ひとりの病変の状態やご希望に合わせた方法をご提案しておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。」
🔍 よくある質問
基本的には良性の皮膚腫瘍であるため、健康上の重大なリスクはなく、必ずしも治療が必要というわけではありません。ただし、衣服との摩擦で炎症を繰り返す場合や、美容的に気になる場合は治療を検討できます。また、外観がメラノーマに似ることがあるため、気になる変化があれば自己判断せず皮膚科を受診することをおすすめします。
自己判断での見分けは非常に難しく危険です。メラノーマは色調が不均一(赤・白・青・黒が混在)、境界がギザギザ、急速に大きくなる、出血しやすいなどの特徴があります。「ABCDEルール」(非対称・不明瞭な境界・多様な色・直径6mm以上・変化あり)に当てはまる場合は早急に皮膚科を受診し、ダーモスコピーによる専門的な診察を受けてください。
治療法によって異なります。液体窒素による凍結療法は保険適用内で受けられることが多いです。一方、炭酸ガスレーザーやピコレーザーなどは自由診療(保険外診療)となるケースが多く、費用が異なります。外科的切除や電気焼灼法は施設によって保険適用となる場合もあります。当院では患者様の状態やご希望に合わせた治療法をご提案しておりますので、お気軽にご相談ください。
治療によって除去した部位からの再発はほとんどありません。ただし、脂漏性角化症は加齢や体質による皮膚の変化が原因であるため、別の部位に新たな病変が生じることは珍しくありません。新たに気になる皮膚の変化が現れた場合は、自己判断せず再度受診して専門的な診断を受けることをおすすめします。
皮膚科または形成外科を受診してください。診察では問診・視診・ダーモスコピー(皮膚を10〜30倍に拡大して観察する専用機器)による検査が行われ、必要に応じて病理組織検査も実施されます。当院でもダーモスコピーを用いた専門的な診察を行っており、メラノーマなどの皮膚がんとの鑑別も含めて丁寧に対応しております。
💪 まとめ
脂漏性角化症は、加齢に伴って生じる非常に一般的な良性の皮膚腫瘍です。茶色から黒色のざらついた隆起性病変として現れ、顔・体幹・頭皮など体のさまざまな部位に発生します。基本的には健康上の重大なリスクはありませんが、外観がメラノーマなどの皮膚がんと類似することがあるため、自己判断は禁物です。
写真や記事で特徴を学ぶことは非常に有用ですが、実際の診断は必ず皮膚科専門医によるダーモスコピーを含む専門的な診察に委ねることが大切です。特に、病変が急激に変化したり、ABCDEルールに当てはまるような特徴がある場合は早めの受診を心がけてください。
治療が必要な場合には、凍結療法・炭酸ガスレーザー・外科的切除など複数の選択肢があり、病変の状態や希望する仕上がりに応じて最適な方法を選ぶことができます。アイシークリニック新宿院では、皮膚の変化が気になる方のご相談を受け付けています。自己判断せず、まずは専門家にご相談されることをおすすめします。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 脂漏性角化症(老人性疣贅)の診断基準・ダーモスコピー所見・治療法に関する専門的情報。メラノーマとの鑑別診断や治療選択の根拠として参照。
- 日本形成外科学会 – 脂漏性角化症に対する凍結療法・レーザー治療・外科的切除など各治療法の適応と治療後ケアに関する形成外科的観点からの情報として参照。
- PubMed – 脂漏性角化症の発生機序・遺伝的要因・紫外線との関連・レーザー・トレラ徴候などの臨床的エビデンスおよびABCDEルールの科学的根拠として参照。
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
