
👂 耳の下にしこりを発見…でも痛くないから放置してませんか?
実は、痛みがないしこりこそ要注意なケースがあります。リンパ節の腫れ・耳下腺腫瘍・粉瘤から、悪性リンパ腫・頭頸部がんの転移まで、原因は多岐にわたります。
この記事を読めば、「自分のしこりが危険かどうか」を判断する目安がわかります。
🚨 こんな人はすぐ読んでください
- 📌 しこりが 1か月以上 ずっとある
- 📌 しこりが だんだん大きくなっている
- 📌 しこりが 硬くて動かない 感じがする
- 📌 なんとなく 体がだるい・体重が減っている
😨 放置するとどうなる?
悪性のしこりは、早期発見・早期治療が予後を大きく左右します。
「痛くないから大丈夫」と思っていると、発見が遅れて治療が難しくなるリスクがあります。
💡 この記事でわかること
- ✅ 耳の下のしこりができる原因(7種類)を網羅解説
- ✅ 良性・悪性の見分け方のポイント
- ✅ すぐ病院に行くべき症状のチェックリスト
- ✅ 何科を受診すればいいか
- ✅ どんな検査をするのか
目次
- 耳の下のしこりとはどこにあるしこり?
- 耳の下に痛くないしこりができる主な原因
- リンパ節腫脹(リンパ節炎・反応性リンパ節腫大)
- 耳下腺腫瘍(多形腺腫・ワルチン腫瘍など)
- 粉瘤(アテローム)
- 脂肪腫
- 顎下腺・耳下腺のう胞
- 悪性リンパ腫
- 転移性リンパ節(頭頸部がんなど)
- しこりの特徴と原因を比較する
- 受診すべき症状のチェックリスト
- 何科を受診すればよいのか
- 診断に使われる検査の種類
- まとめ
この記事のポイント
耳の下の痛みのないしこりは、リンパ節腫脹・耳下腺腫瘍・粉瘤から悪性リンパ腫・転移性リンパ節まで原因が多岐にわたる。1か月以上持続・増大・固定・全身症状を伴う場合は早急に耳鼻咽喉科または皮膚科を受診すべきである。
💡 耳の下のしこりとはどこにあるしこり?
まず「耳の下」という場所を整理しておきましょう。耳の下(耳介の下方から顎の角にかけての領域)には、いくつかの重要な構造物が密集しています。代表的なものとして、耳下腺(じかせん)、リンパ節(頸部リンパ節・耳下リンパ節)、脂肪組織、皮膚・皮下組織などが挙げられます。
耳下腺は唾液を分泌する最大の唾液腺で、耳の前から下にかけて広がっています。耳介の直下から首にかけての部分には浅頸リンパ節や耳介後リンパ節なども存在します。これらのどの組織に異変が起きるかによって、しこりの原因や性質が変わってきます。しこりの位置がわずかにずれるだけで、原因として考えられる疾患が大きく異なることもあるため、医師に診てもらう際はしこりの位置をできる限り正確に伝えることが大切です。
Q. 耳の下にできる痛みのないしこりの主な原因は何ですか?
耳の下に生じる痛みのないしこりの原因は多岐にわたります。代表的なものとして、反応性リンパ節腫大、耳下腺腫瘍(多形腺腫・ワルチン腫瘍)、粉瘤、脂肪腫、唾液腺のう胞のほか、悪性リンパ腫や頭頸部がんの転移性リンパ節が挙げられます。
📌 耳の下に痛くないしこりができる主な原因
耳の下に生じる痛みのないしこりの原因は多岐にわたります。以下では代表的な疾患をひとつずつ詳しく説明していきます。
✨ リンパ節腫脹(リンパ節炎・反応性リンパ節腫大)
耳の下や首の周辺には、頸部リンパ節と呼ばれる多数のリンパ節が存在しています。リンパ節は免疫機能を担う重要な器官で、細菌やウイルスなどの外敵に対して体が反応するとき、その周辺のリンパ節が腫れることがあります。これを反応性リンパ節腫大または反応性リンパ節炎と呼びます。
風邪をひいたあとや、扁桃炎・中耳炎・歯の治療をした後などに、耳の下や首のリンパ節が腫れることはよくあります。このような場合は、感染症が治まるとともにリンパ節の腫れも自然に引いていくことがほとんどです。急性期には押すと痛みを感じることが多いのですが、慢性的に腫れた状態が続いているときや、反応性に腫れているときは痛みがないケースも多く見られます。
反応性リンパ節腫大の特徴としては、やわらかくて動きやすいことが多く、複数個同時に腫れていることもあります。数週間以内に縮小していくことが一般的ですが、1か月以上腫れが続く場合や、どんどん大きくなる場合は他の疾患が隠れている可能性があるため、受診が必要です。
🔍 耳下腺腫瘍(多形腺腫・ワルチン腫瘍など)
耳下腺に生じる腫瘍は、耳の下のしこりの原因として比較的多く見られます。耳下腺腫瘍の多くは良性腫瘍であり、痛みのない硬いしこりとして気づかれることが典型的です。代表的なものとして多形腺腫とワルチン腫瘍があります。
多形腺腫は耳下腺腫瘍の中でもっとも多い種類で、中年以降の女性に多く発症します。硬くて表面がなめらかなしこりとして触れることが多く、ゆっくりと大きくなります。良性腫瘍ではありますが、長期間放置すると一部のケースで悪性に転化(がん化)することがあるため、発見次第、手術による摘出が勧められることが一般的です。
ワルチン腫瘍(腺リンパ腫)は中高年の男性に多く、特に喫煙者に多く見られるとされています。両側性に生じることがあるのが特徴のひとつで、やわらかめでやや動きやすいしこりとして触れることが多いです。悪性化することはほとんどないとされていますが、診断確定後に経過観察か手術かを選択します。
耳下腺にはこのほかにも様々な種類の腫瘍が生じることがあり、一部は悪性腫瘍(耳下腺がん)です。悪性の場合は急速に大きくなったり、顔面神経麻痺が生じたり、皮膚に固定されてしまったりといった特徴が出ることもありますが、初期段階では良性との区別が難しい場合もあります。
Q. 耳の下のしこりで早急に受診すべき症状は何ですか?
耳の下のしこりが1か月以上続く場合、少しずつ大きくなる場合、石のように硬くて固定されている場合、複数のしこりが連なっている場合は早急な受診が必要です。また、原因不明の発熱・体重減少・寝汗などの全身症状や、顔面神経麻痺を伴う場合も要注意です。
💪 粉瘤(アテローム)
粉瘤(ふんりゅう)は、皮膚の下に袋状の構造物ができ、その中に角質や皮脂などが蓄積してしこりになったものです。アテロームとも呼ばれます。体のどこにでも生じますが、耳の周囲や顔・首の皮膚にもよく見られます。
粉瘤の特徴は、表面に黒い点(小孔)が見えることがあること、やわらかいゴムのような感触であること、皮膚とともに動くことなどです。炎症を起こしていない状態では痛みがなく、ゆっくりと大きくなります。感染を起こすと急に赤く腫れ上がり、強い痛みが生じることがありますが、それ以前の段階では無症状です。
粉瘤は自然に消えることはなく、放置すると感染や炎症を繰り返すリスクがあります。治療は外科的切除が基本で、袋ごと取り除く必要があります。中身だけを出すだけでは再発してしまうため、皮膚科や形成外科での適切な処置が必要です。
🎯 脂肪腫
脂肪腫は、脂肪組織が異常増殖してできた良性腫瘍です。体のあらゆる部位に生じる可能性があり、耳の下から首・背中・体幹などに多く見られます。触ると柔らかくてぷよぷよとした感触があり、皮膚の上からゆっくり動かすことができることが多いです。
脂肪腫は痛みがないことが特徴的で、非常にゆっくりと大きくなります。大きくなりすぎると周囲の組織を圧迫して不快感が生じることもありますが、基本的には良性であり、悪性化することはほぼありません。ただし、脂肪肉腫という悪性腫瘍と区別が難しいケースがあるため、専門医による診断が大切です。
治療が必要かどうかは大きさや症状によって判断されます。小さく症状がなければ経過観察でよいこともありますが、増大傾向がある場合や見た目が気になる場合は外科的切除が選択されます。
💡 顎下腺・耳下腺のう胞
唾液腺(顎下腺・耳下腺など)に生じるのう胞(内部に液体が溜まった袋状の構造物)もしこりとして気づかれることがあります。唾液の排出管が何らかの原因で詰まると、唾液が溜まってのう胞を形成することがあります。
唾液腺のう胞は一般的に柔らかくて波動感(押すとぷよぷよする感じ)があります。食事のときに少し張ったような感覚が出ることもありますが、痛みがないことも多いです。大きさが変動することも特徴のひとつで、食事後に大きくなり、しばらくすると縮小するという経過をたどることがあります。
治療は原因となっている詰まりを解消する処置や、のう胞を摘出する手術が行われます。自然消退することもありますが、繰り返し腫れる場合は専門的な治療が必要です。

📌 悪性リンパ腫
悪性リンパ腫はリンパ球ががん化する病気で、頸部リンパ節(首や耳の下のリンパ節)が腫れることが初期症状として現れることがあります。悪性リンパ腫に伴うリンパ節腫脹は、痛みを伴わないことが多い点が特徴的です。
悪性リンパ腫には大きくホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫の2種類があり、それぞれさらに多数のサブタイプに分類されます。リンパ節の腫れ以外にも、発熱・体重減少・寝汗(夜間の大量発汗)といった全身症状(B症状と呼ばれます)が伴うことがあります。ただし初期では全身症状がないケースも多く、リンパ節の腫れだけが唯一のサインという場合もあります。
悪性リンパ腫のリンパ節は、ゴムのような弾力があり、硬い印象を受けることが多いとされています。複数のリンパ節がまとまって腫れていることもあります。1か月以上縮小しない頸部リンパ節腫脹は、悪性疾患の精査が必要です。
Q. 耳の下のしこりの硬さで原因を推測できますか?
しこりの硬さはある程度の目安になります。柔らかくぷよぷよしている場合は脂肪腫・のう胞・粉瘤が疑われ、ゴムのような弾力感があればリンパ節腫脹や悪性リンパ腫が考えられます。石のように硬い場合は転移性リンパ節など悪性腫瘍のリスクが高まります。ただし確定診断には必ず医師の診察と検査が必要です。
✨ 転移性リンパ節(頭頸部がんなど)
頭頸部(口腔・咽頭・喉頭・甲状腺・耳下腺・鼻腔など)に生じたがんが、耳の下や首のリンパ節に転移してしこりとして現れることがあります。転移性リンパ節の特徴としては、硬くて固定されていること(動きにくいこと)、皮膚と癒着していることなどが挙げられます。
転移性リンパ節は痛みがない場合も多く、他に症状がない状態でしこりだけが先に気づかれることもあります。しこりが非常に硬い場合、動かそうとしても動かない場合は、転移性リンパ節を含む悪性疾患を強く疑う必要があります。
頸部に転移をきたしやすいがんとしては、舌がん・口腔がん・咽頭がん・喉頭がん・甲状腺がん・耳下腺がんなどがあります。これらの原発巣が小さく自覚症状がない段階でも、頸部リンパ節への転移が先に発覚するケースがあるため、悪性を疑うサインを見逃さないことが重要です。
🔍 しこりの特徴と原因を比較する
耳の下のしこりを自分で評価する際に参考になる観察ポイントをまとめてみましょう。ただし、これらはあくまで傾向であり、実際の診断は医師による診察と検査が必要です。
しこりの硬さについては、柔らかくてぷよぷよしている場合は脂肪腫・のう胞・粉瘤などが疑われます。ゴムのような弾力感がある場合はリンパ節腫脹・悪性リンパ腫などが考えられます。石のように硬い場合は転移性リンパ節や悪性腫瘍のリスクが上がります。
しこりの動きやすさについては、皮膚の上からよく動く場合は良性の可能性が高く(脂肪腫・粉瘤・良性リンパ節など)、固定されていて動かない場合は悪性の可能性を考える必要があります。
しこりの大きさと変化については、数週間で自然に縮小している場合はリンパ節の反応性腫脹が疑われます。じわじわと大きくなっている場合は腫瘍を疑います。急速に大きくなっている場合は悪性腫瘍の可能性があり、早急な受診が必要です。
しこりの個数については、単発のしこりの場合は耳下腺腫瘍・粉瘤・脂肪腫などが疑われます。複数のしこりがある場合はリンパ節腫脹・悪性リンパ腫などが考えられます。
皮膚の状態については、しこりの表面に黒い点がある場合は粉瘤が疑われます。皮膚が赤くなっていたり熱を持っている場合は感染・炎症を疑います。
💪 受診すべき症状のチェックリスト
耳の下にしこりができたとき、すべてのケースで緊急を要するわけではありませんが、以下のような症状や状況がある場合は早めに医療機関を受診することが強く推奨されます。
まず、しこりが1か月以上続いている場合です。感染によるリンパ節の腫れは通常数週間以内に改善しますが、1か月以上続く場合は悪性疾患や慢性的な問題が隠れている可能性があります。
次に、しこりが少しずつ大きくなっていると感じる場合です。良性腫瘍でも大きくなることはありますが、急速に大きくなる場合は悪性の可能性が高まります。
しこりが硬くて皮膚や周囲の組織にくっついているように感じる場合も受診が必要です。転移性リンパ節や悪性腫瘍ではしこりが固定されていることがあります。
複数のしこりが連なって腫れている場合も注意が必要です。悪性リンパ腫や転移性リンパ節では複数のリンパ節がまとまって腫れることがあります。
原因不明の発熱、体重減少、寝汗などの全身症状が伴っている場合は、悪性リンパ腫などの全身疾患の可能性があります。
口の中や喉に症状(しこり・潰瘍・飲み込みにくさ・声がれなど)が伴っている場合も注意が必要です。頭頸部がんが原発であれば、これらの症状が出ることがあります。
顔面の筋肉が動きにくい、口が歪むなどの顔面神経麻痺の症状がある場合は、耳下腺の悪性腫瘍が顔面神経に影響を与えている可能性があります。
しこりが急に赤く腫れ上がり、痛みが強くなった場合は粉瘤の感染などが疑われ、これも速やかな受診が必要です。
逆に、しこりが小さくて柔らかく、数週間以内に縮小傾向にある場合は、まず数週間様子を見ることもあります。ただし、不安がある場合や判断に迷う場合は、躊躇せず医師に相談することが大切です。
Q. 耳の下のしこりの診断にはどんな検査が使われますか?
耳の下のしこりの診断では、視触診に加えて超音波検査(エコー)が最初に選択されることが多いです。超音波検査は放射線を使わず外来で短時間に実施でき、患者への負担が少ない検査です。必要に応じてCT・MRI・血液検査・細胞診・生検・PET-CTなどが追加され、疾患に応じた確定診断が進められます。
🎯 何科を受診すればよいのか

耳の下のしこりを診てもらう場合、どの診療科を受診すればよいか迷う方も多いでしょう。基本的には以下を参考にしてください。
耳鼻咽喉科(耳鼻科)は、耳下腺・リンパ節・口腔・咽頭・喉頭など頭頸部全般を専門的に診る診療科です。耳の下のしこりを診断・治療するうえで最も適した科のひとつです。特に耳下腺腫瘍や頸部リンパ節の評価に関しては、耳鼻咽喉科が専門性を発揮します。
皮膚科は、粉瘤・脂肪腫など皮膚や皮下組織に由来するしこりの診断・治療が得意です。しこりが皮膚のすぐ下にあり、表面に異変がある場合は皮膚科が適しています。
形成外科は、粉瘤・脂肪腫の外科的切除など、しこりを切除する手術を行います。皮膚科と形成外科のどちらでも粉瘤の治療を行っていますが、クリニックによって対応が異なるため事前に確認するとよいでしょう。
頭頸部外科・口腔外科は、耳下腺腫瘍の手術や頭頸部がんの治療を専門とします。耳下腺腫瘍が疑われる場合や、悪性腫瘍が強く疑われる場合は、これらの科がある総合病院や大学病院への紹介になることもあります。
かかりつけの内科・一般内科でも最初の診察として相談することができます。悪性リンパ腫が疑われる場合は血液内科への紹介となることが多いです。
どの科を受診すればよいか迷った場合は、まず耳鼻咽喉科か皮膚科を受診するのが一般的です。必要であれば、そこから適切な科に紹介してもらえます。
💡 診断に使われる検査の種類
耳の下のしこりを診断するために、医師は診察の他にさまざまな検査を行います。それぞれの検査の特徴を理解しておくと、診察の際に役立ちます。
視診と触診は診断の基本です。医師がしこりを目で見て、手で触れることで、大きさ・硬さ・動きやすさ・皮膚との関係などを評価します。この段階でかなりの情報が得られることも多いです。
超音波検査(エコー検査)は、体の表面に超音波を当てて内部の構造を画像化する検査です。放射線を使わないため安全で、リアルタイムにしこりの内部構造や血流を観察することができます。リンパ節腫脹・耳下腺腫瘍・のう胞・脂肪腫などの鑑別に非常に有用です。痛みがなく、外来で短時間で行える検査です。
CT検査(コンピュータ断層撮影)は、X線を使って体の断面を詳細に撮影する検査です。しこりの広がり・周囲の組織との関係・リンパ節転移の有無などを評価するのに優れています。造影剤を使用することでさらに詳しい情報が得られます。悪性腫瘍が疑われる場合や、しこりが深部にある場合などに行われます。
MRI検査(磁気共鳴画像検査)は、磁気と電波を使って体の内部を撮影する検査で、軟部組織(筋肉・脂肪・神経・血管など)の描出に優れています。耳下腺腫瘍の種類を鑑別したり、腫瘍の顔面神経との関係を評価したりするのに役立ちます。
血液検査は、炎症反応(CRP・白血球数など)や腫瘍マーカーなどを調べることができます。悪性リンパ腫が疑われる場合はLDH(乳酸脱水素酵素)や血球の種類・数なども調べます。
細胞診(穿刺吸引細胞診)は、細い針をしこりに刺して細胞を採取し、顕微鏡で観察する検査です。比較的低侵襲で外来でも行える検査で、良性・悪性の鑑別に用いられます。
生検(組織診断)は、しこりの一部または全体を外科的に切除して、病理学的に診断する検査です。確定診断に最も確実な方法で、悪性リンパ腫の診断には特に重要です。細胞診で診断がつかない場合や、悪性が強く疑われる場合に行われます。
PET-CT検査は、がん細胞が多くのブドウ糖を消費することを利用した検査で、全身のがんの病巣を画像化することができます。悪性リンパ腫の病期診断や、頭頸部がんの転移評価などに使用されます。
これらの検査を組み合わせることで、耳の下のしこりの正確な診断が行われます。どの検査が必要かは診察の結果と医師の判断によりますが、超音波検査は多くの場合最初に選択される有用な検査です。
📌 日常生活での注意点と予防的な観察
耳の下のしこりを見つけたとき、日常生活の中でできることや注意すべきことについても触れておきましょう。
しこりを何度も強く触ったり押したりすることは、刺激になる可能性があるため避けた方がよいでしょう。特に感染が疑われる場合は、触ることで菌が広がってしまうこともあります。確認のため軽く触れる程度にとどめ、大きさや変化を定期的に観察することが大切です。
受診前に記録しておくと診察がスムーズになることがあります。いつ頃気づいたか、最初の大きさはどのくらいだったか、どのくらいのスピードで変化しているか、痛みやその他の症状はあるか、最近風邪や感染症にかかったか、歯や口腔内に問題があるかなどのメモをしておくと、医師に正確な情報を伝えることができます。
喫煙は耳下腺のワルチン腫瘍や頭頸部がんのリスク因子として知られています。禁煙は頭頸部の悪性腫瘍のリスクを下げるためにも重要です。
また、口腔内の健康管理も重要です。虫歯や歯周病が悪化すると、周辺のリンパ節が腫れる原因になることがあります。定期的な歯科受診と口腔ケアを心がけましょう。
体重が急に減ってきた、原因不明の発熱が続く、夜間に大量に汗をかくといった症状が耳の下のしこりとともに出現した場合は、早急に受診してください。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、耳の下のしこりを主訴にご来院される患者様の中で、「痛みがないから様子を見ていた」とおっしゃる方が非常に多く、受診のタイミングが遅れてしまうケースも見受けられます。痛みのないしこりでも、悪性疾患が隠れていることは決して珍しくないため、1か月以上しこりが続く場合や少しずつ大きくなる感覚がある場合は、どうか早めにご相談ください。超音波検査など患者様への負担が少ない検査から段階的に診断を進めることができますので、不安を抱えたままにせず、まず専門医に診ていただくことが大切です。」
✨ よくある質問
痛みがないからといって必ずしも安全とは言えません。悪性リンパ腫や転移性リンパ節など、悪性疾患でも初期段階では無痛であることが多いです。1か月以上しこりが続く場合や、少しずつ大きくなる場合は、早めに医療機関を受診することをお勧めします。
まずは耳鼻咽喉科か皮膚科の受診がおすすめです。耳鼻咽喉科は耳下腺・リンパ節など頭頸部全般を専門的に診ることができます。皮膚科は粉瘤・脂肪腫など皮膚由来のしこりが得意です。受診先に迷う場合はどちらかを受診すれば、必要に応じて適切な科へ紹介してもらえます。
完全な自己判断は難しいですが、いくつかの目安があります。しこりが石のように硬い、動かしても固定されている、急速に大きくなっている、複数のしこりが連なっているといった特徴がある場合は悪性の可能性が高まります。ただし確定診断には医師による診察と検査が必要です。
視触診に加えて、超音波検査(エコー)が最初に選択されることが多いです。超音波検査は放射線を使わず、外来で短時間に行えるため負担が少なく、しこりの性質を効率よく評価できます。必要に応じてCT・MRI・血液検査・細胞診・生検などが追加されます。
診察をスムーズに進めるために、以下をメモしておくと役立ちます。いつ頃気づいたか、最初の大きさと現在の変化、痛みやその他の症状の有無、最近風邪や感染症にかかったかどうか、口腔内や歯のトラブルの有無などです。正確な情報を医師に伝えることで、より適切な診断につながります。
🔍 まとめ
耳の下に痛みのないしこりができる原因は、反応性リンパ節腫大から耳下腺腫瘍、粉瘤、脂肪腫、唾液腺のう胞、さらには悪性リンパ腫や転移性リンパ節まで非常に多岐にわたります。痛みがないからといって必ずしも安全とは言えず、悪性疾患でも初期段階では無痛のことが多いため、「痛くないから大丈夫」と安易に判断することは危険です。
しこりの硬さ・動きやすさ・大きさの変化・期間などを観察し、1か月以上続く・どんどん大きくなる・固定されている・全身症状を伴うなどのサインがある場合は、早めに医療機関を受診することが重要です。受診先としては、まず耳鼻咽喉科か皮膚科を選ぶとよいでしょう。
診断には視触診に加えて超音波検査・CT・MRI・細胞診・生検などが用いられ、それぞれの疾患に応じた治療が行われます。粉瘤や脂肪腫などの良性疾患であれば経過観察や外科的切除で対応できますが、悪性腫瘍であれば早期発見・早期治療が予後を左右します。
耳の下のしこりが気になった場合は、自己判断で放置せず、専門医に相談することをお勧めします。アイシークリニック新宿院では、頸部のしこりに関するご相談も承っておりますので、気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 粉瘤(アテローム)・脂肪腫などの皮膚由来のしこりの診断基準・治療方針に関する情報
- 日本形成外科学会 – 粉瘤(アテローム)および脂肪腫の外科的切除を含む治療法・適応に関する情報
- 厚生労働省 – 悪性リンパ腫・頭頸部がんを含むがんの診断・治療・早期受診に関する公的医療情報
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
