
💬 「子どもの脇のにおいが気になる…」「思春期になってからにおいが強くなった?」
そのお悩み、放置すると子どもの自己肯定感や友人関係に深刻な影響を与えることも。
この記事を読めば、わきがの原因・セルフチェック・家庭ケア・治療法まですべてわかります。
⚠️ 読まずにいると、適切な対処が遅れてお子さんが傷つく前に気づけないまま過ごすことになるかもしれません。
目次
- 📌 わきがとは何か?においの仕組みを知ろう
- 📌 子どもがわきがになる原因
- 📌 わきがと多汗症・加齢臭との違い
- 📌 子どものわきがはいつから始まる?年齢別の変化
- 📌 わきがかどうかを確認するセルフチェック方法
- 📌 子どものわきがが及ぼす心理的影響
- 📌 家庭でできるわきがのケアと対策
- 📌 医療機関での治療法と子どもへの適応
- 📌 治療を受けるタイミングと受診の目安
- 📌 まとめ
💡 この記事のポイント
子どものわきがは遺伝が主因で、思春期(11〜13歳頃)にアポクリン腺が活発化して発症しやすい。家庭での清潔ケアが基本で、生活に支障が出る場合は皮膚科・形成外科への相談を推奨。医療的治療は成長完了後が目安。
💡 わきがとは何か?においの仕組みを知ろう
わきがは医学的に「腋臭症(えきしゅうしょう)」と呼ばれ、わきの下から発生する特有のにおいを指します。このにおいの原因は、皮膚にある汗腺の種類と、そこに生息する細菌の関係にあります。
人間の皮膚には大きく分けて2種類の汗腺があります。1つは「エクリン腺」と呼ばれる汗腺で、全身に分布しており、主に体温調節のために水分を主体とした汗を分泌します。エクリン腺から出る汗はほぼ無臭であり、においの原因にはなりにくいとされています。
もう1つが「アポクリン腺」と呼ばれる汗腺です。アポクリン腺はわきの下や耳の中、陰部など特定の部位に集中して存在しており、タンパク質や脂質、アンモニアなどを含む粘度の高い分泌物を出します。この分泌物自体はほぼ無臭ですが、皮膚の表面に生息する細菌によって分解されると、独特のにおいを発するようになります。これがわきが特有のにおいの正体です。
アポクリン腺の数や大きさは遺伝的に決まっており、アポクリン腺の数が多かったり、大きかったりする人ほど、においが強くなる傾向があります。つまり、わきがは生活習慣の乱れや不潔さが原因ではなく、体の仕組みや遺伝によってもたらされるものです。この点を子どもに正確に伝えることは、心理的な負担を軽減するうえでとても大切です。
Q. 子どものわきがの原因は何ですか?
子どものわきがの主な原因は遺伝です。両親のどちらかがわきがの場合、子どもの約50〜75%がわきがになるとされています。においの正体は、アポクリン腺から分泌される物質が皮膚の細菌に分解されることで生じるものであり、不潔さや生活習慣の乱れが原因ではありません。
📌 子どもがわきがになる原因
子どもがわきがになる主な原因は遺伝です。研究によると、わきがは遺伝性が非常に高く、両親のどちらかがわきがである場合、子どもの約50〜75%がわきがになるとされています。両親の両方がわきがの場合、その確率はさらに高くなります。
遺伝的にアポクリン腺の数が多い、または活動が活発である体質を受け継いだ子どもは、思春期に差し掛かった頃からわきがの症状が現れやすくなります。アポクリン腺は生まれた時から存在していますが、性ホルモンの影響を受けて活性化するため、幼児期よりも思春期以降に症状が顕在化するのが一般的です。
また、食生活も間接的に影響を与えることがあります。動物性タンパク質や脂質を多く含む食事は、アポクリン腺の分泌物を増やしたり、においを強くする可能性があるとされています。肉類、乳製品、揚げ物などを多く食べる食生活が続くと、においが強くなる傾向があるという報告もあります。ただし、これはあくまでも補助的な要因であり、わきがの根本的な原因は遺伝です。
さらに、ストレスや緊張もにおいを強める要因になり得ます。精神的なストレスを感じると、アポクリン腺の活動が高まり、分泌物が増加することがあります。子どもでも学校でのプレッシャーや人間関係のストレスを感じる場面で、においが強くなることがあるので注意が必要です。
✨ わきがと多汗症・加齢臭との違い
子どもの体臭が気になるとき、それがわきがなのか、それとも別の原因によるものなのかを正しく見極めることが大切です。子どもに関連する体臭の原因として、わきが以外に「多汗症」や「汗臭」などがあります。
多汗症は、エクリン腺から必要以上に大量の汗が分泌される状態を指します。多汗症の場合、においの原因は汗そのものではなく、大量の汗が皮膚の細菌と混ざり合うことで発生する汗臭さです。わきがのような独特の酸っぱいにおいや、スパイシーなにおいとは異なり、汗臭さや雑巾のようなにおいに近いことが多いです。また、多汗症は手のひらや足の裏、顔など全身に及ぶ場合もあります。
わきがのにおいの特徴は、ツンとした独特の酸味のある刺激臭で、運動後や夏場だけでなく、日常的に感じられることが多い点です。衣類に黄ばんだシミが残りやすいのも特徴の一つです。これはアポクリン腺の分泌物に含まれる成分が衣類に付着するためです。
加齢臭は主に40代以降の成人に見られるもので、「ノネナール」と呼ばれる成分によって生じる、やや油っぽい独特のにおいです。子どもにはほとんど見られないため、子どものにおいの原因として加齢臭を考える必要は通常ありません。
これらを区別することで、適切なケアや治療方針を選ぶことができます。判断が難しい場合は、皮膚科や形成外科などの専門医に相談するのが最も確実です。
Q. 子どものわきがはいつ頃から症状が出ますか?
子どものわきがは一般的に思春期前期にあたる11〜13歳頃から症状が顕在化することが多いです。この時期に性ホルモンの分泌が増加し、それまでほとんど活動していなかったアポクリン腺が活発に働き始めるためです。幼児期や学童期に明確なわきがのにおいが現れることは非常にまれとされています。
🔍 子どものわきがはいつから始まる?年齢別の変化
子どものわきがは、一般的に思春期が始まる頃から顕在化することが多いとされています。これは、思春期に性ホルモンの分泌が増加し、それまで休眠状態に近かったアポクリン腺が活発に働き始めるためです。
年齢別に見ると、以下のような変化が見られます。
幼児期(0〜6歳頃)は、アポクリン腺がほとんど活動していないため、わきが特有のにおいが発生することは非常にまれです。この時期に体臭が気になる場合は、食事や不衛生さなど別の要因が考えられます。
学童期(7〜10歳頃)になると、ごく一部の子どもで早熟な発育に伴い、わずかにわきがのにおいを感じる場合があります。ただし、この時期にはっきりとわきがの症状が現れることはまだ少なく、多くの場合は汗のにおいとの区別がつきにくいレベルです。
思春期前期(11〜13歳頃)は、女子では初潮が近づき、男子でも声変わりが始まる時期です。この頃から性ホルモンの分泌が活発になり、アポクリン腺の活動も高まります。わきがの遺伝的素因を持つ子どもでは、この時期からにおいが気になり始めることが多いです。
思春期後期(14〜18歳頃)になると、ホルモンバランスが安定してくる一方で、アポクリン腺の活動は引き続き活発な状態が続きます。この時期は学校での集団生活が本格化するため、においによるコンプレックスや人間関係への影響が顕在化しやすい時期でもあります。
なお、思春期前の子どもでもわきがのにおいがする場合、「早発思春期」など内分泌的な問題が隠れている可能性もゼロではないため、気になる場合は小児科への相談も検討してみてください。
💪 わきがかどうかを確認するセルフチェック方法
わきがかどうかを自宅で確認する方法はいくつかあります。ただし、これらはあくまでも参考程度のものであり、確定診断は医療機関で行う必要があります。
まず、耳垢の状態を確認する方法があります。アポクリン腺は耳の中にも存在しており、わきがの人は耳垢が湿っている(べたついている)傾向があります。これは「湿性耳垢」と呼ばれ、日本人の場合、乾性耳垢を持つ人の割合が高いため、湿性耳垢はわきがと関連することが多いとされています。ただし、湿性耳垢があれば必ずわきがというわけではなく、あくまで一つの目安です。
次に、衣類のチェックです。わきの下部分に黄ばんだシミが残る場合、アポクリン腺の分泌物が衣類に付着している可能性があります。特に白い衣類で確認しやすいです。
コットンを使ったチェック方法もあります。入浴後に清潔な綿(コットン)をわきの下に当てて少し時間を置き、そのコットンのにおいを嗅いでみます。独特の刺激臭や酸っぱいにおいがする場合は、わきがの可能性があります。
家族歴の確認も重要なチェックポイントです。前述の通り、わきがは遺伝性が高いため、親族にわきがの人がいるかどうかを確認することも参考になります。
子ども自身がにおいを確認することに心理的な抵抗を感じる場合もあります。保護者が自然な形で確認し、子どもに不安や恥ずかしさを与えないよう配慮することが大切です。「においのことを一緒に考えよう」という姿勢で、子どもが安心して話せる雰囲気を作ることが重要です。
Q. 自宅でわきがかどうかを確認する方法はありますか?
自宅でのセルフチェック方法として、耳垢が湿っている(湿性耳垢)かどうかの確認、白い衣類のわき部分に黄ばんだシミが残るかの確認、清潔なコットンをわきに当てて独特の刺激臭がするかの確認などが目安になります。ただし確定診断は皮膚科や形成外科などの医療機関で行う必要があります。

🎯 子どものわきがが及ぼす心理的影響
わきがが子どもの心理に与える影響は、見過ごすことができません。特に思春期は自己イメージや他者からの評価に敏感な時期であり、においに関するコンプレックスが心理的な傷つきにつながるケースは少なくありません。
学校での集団生活の中で、においが原因でからかわれたり、いじめを受けたりする可能性があります。そのような経験は自己肯定感の低下や、対人関係への不安を引き起こす可能性があります。においを気にするあまり、体育の授業や部活動、合宿、修学旅行などの集団活動を避けるようになる子どもも見られます。
また、においを隠そうとするあまり、強い香水や制汗剤を過剰に使用したり、衣類を何枚も重ね着したりする行動が見られることもあります。このような対処行動がかえって目立ち、さらなる心理的負担につながることもあります。
保護者の立場からは、子どもがにおいについて悩んでいるサインを早期に見つけることが大切です。急に着替えを嫌がるようになった、脇の下を過剰に気にしている、学校を休みたがるようになった、などのサインがある場合は、穏やかに話を聞く機会を作りましょう。
大切なのは、わきがは珍しい症状ではなく、遺伝的な体質によるものであること、そして現代医療で対処できる状態であることを子ども自身が理解できるよう、正確な情報を伝えることです。親が過剰に反応したり、においを責めたりすることは子どもを深く傷つけてしまうことがあるため、受容的な態度で向き合うことが重要です。
💡 家庭でできるわきがのケアと対策
医療機関での治療を検討する前に、まずは日常生活の中でできるケアを実践することが大切です。適切なケアを続けることで、においをある程度コントロールできる場合があります。
もっとも基本的かつ効果的なケアは、入浴時にわきの下を丁寧に洗うことです。アポクリン腺の分泌物は皮膚の細菌によって分解されてにおいが生じるため、細菌の数を減らすことがにおいの軽減につながります。ボディソープや石鹸をよく泡立て、やさしく洗うようにしましょう。ゴシゴシと強くこすると皮膚を傷つけ、炎症や感染の原因になるため注意が必要です。
入浴後はわきの下をしっかり乾かすことも重要です。湿った状態では細菌が繁殖しやすくなります。タオルで軽く押さえるようにして水分を取り除き、その後自然乾燥させると良いでしょう。
衣類の選び方も影響します。通気性の良い素材(綿やリネンなど)の衣類を選ぶことで、わきの下が蒸れにくくなり、においを抑える効果があります。化学繊維の衣類は通気性が低く、汗や分泌物が閉じ込められてにおいを強める場合があります。
また、毎日着た衣類は必ず洗濯することが大切です。衣類に残ったアポクリン腺の分泌物が再度においを発することがあるため、清潔な状態を保つことが基本です。
制汗デオドラント製品の使用も有効な選択肢です。市販の制汗剤には、汗の分泌を抑える「制汗成分」と、細菌の増殖を抑える「抗菌成分」が含まれているものがあります。子ども向けに配合された低刺激のものも販売されています。ただし、皮膚が敏感な子どもの場合は成分を確認し、必要に応じて皮膚科医に相談してから使用することをおすすめします。
食生活の改善も一定の効果が期待できます。動物性脂肪や油脂を多く含む食事を減らし、野菜や海藻、食物繊維を豊富に含む食事を心がけることで、においが軽減されることがあります。また、水分をしっかり摂ることも体内の老廃物を排出しやすくします。
なお、わきの下の毛は細菌が付着しやすく、においの原因になることがあります。思春期以降の子どもでは、脱毛や除毛によってにおいを軽減できる場合があります。ただし、肌の敏感な子どもでは処理方法によって肌荒れを起こすこともあるため、安全な方法を選ぶことが大切です。
Q. 子どものわきがの医療的治療はいつから受けられますか?
子どものわきがに対する医療的治療は、成長がある程度完了してから行うのが基本です。一般的に高校生以降から本格的に検討するケースが多く、中学生以下の場合はまず清潔ケアや食生活の改善などのセルフケアが中心となります。アイシークリニックでは保護者と一緒に受診いただき、症状や発育状況に応じた個別の対応をご提案しています。
📌 医療機関での治療法と子どもへの適応
家庭でのケアだけでは十分ではないと感じる場合や、においによって子どもの生活の質が大きく低下している場合には、医療機関での治療を検討することが選択肢の一つになります。わきがの治療法にはいくつかの種類があり、子どもへの適応については年齢や発育状況、症状の程度などを考慮して判断されます。
ミラドライ(マイクロ波治療)は、マイクロ波を使ってアポクリン腺を含む汗腺を破壊する治療法です。切開を行わないため、傷跡が残りにくく、ダウンタイムが比較的短いのが特徴です。局所麻酔下で行われ、1〜2回の治療で高い効果が期待できます。思春期以降で体の発育がある程度完了している場合に適応となることが多いですが、未成年の場合は保護者の同意のもとで医師が個別に判断します。
ボトックス注射(ボツリヌストキシン注射)は、わきの下にボツリヌストキシンを注射することで、汗腺への神経伝達を一時的に抑制し、発汗量を減らす治療法です。主に多汗症の治療に用いられますが、汗の分泌が抑えられることでわきがのにおいも軽減できる場合があります。効果は一時的で、6か月〜1年程度で再び注射が必要になります。子どもへの適応については、年齢や症状を踏まえた医師による慎重な判断が必要です。
外科的手術は、アポクリン腺を直接切除または破壊する方法です。かつてはわきがの根本的な治療法として広く行われていましたが、近年は低侵襲な治療法が発展したため、選択される機会は以前より減少しています。代表的な術式としては、「剪除法(せんじょほう)」と呼ばれる方法があり、皮膚を小さく切開してアポクリン腺を直接取り除く方法です。根治性が高い反面、傷跡が残るリスクや術後のケアが必要になります。子どもへの外科的治療は、成長がある程度完了した後(多くの場合、高校生以上)に行われることが一般的です。
レーザー治療は、レーザーを用いてアポクリン腺にダメージを与える方法で、切開の必要がなく低侵襲なのが特徴です。施設によって使用する機器や治療法が異なるため、詳細はクリニックに確認することをおすすめします。
また、保険適用の観点からも治療法を検討することが大切です。わきがの治療は原則として自由診療(保険適用外)となりますが、症状の程度によっては一部保険が適用されるケースもあります。具体的な費用や保険適用の可否については、受診するクリニックに直接お問い合わせください。
✨ 治療を受けるタイミングと受診の目安

子どものわきがに対して治療を検討する場合、いつ、どこに相談すればよいか迷う保護者の方は多いと思います。ここでは、受診のタイミングと医療機関選びのポイントについて解説します。
まず、受診を検討するタイミングの目安として、以下のような状況が挙げられます。家庭でのセルフケアを継続しているにもかかわらず、においが改善されない場合。においが原因で子どもが学校生活や日常生活に支障をきたしている場合。においを気にするあまり、精神的なストレスや不登校などの問題が生じている場合。わきがかどうか判断がつかず、専門家の診断を求めたい場合。このような状況が見られたら、早めに医療機関に相談することを検討してください。
診療科については、まずは皮膚科または形成外科に相談するのが一般的です。においの原因を正確に診断してもらい、適切な治療方針を提案してもらうことができます。美容外科やクリニックでわきがの治療を専門的に行っている施設もあります。
子どもへの医療的な治療(特に手術や医療機器を使った処置)は、成長が完了してから行われるのが基本です。一般的には、中学生以下のうちはセルフケアや生活習慣の改善を中心とし、高校生以降になってから医療的な治療を本格的に検討するケースが多いです。ただし、これはあくまでも一般的な目安であり、症状の重さや個々の発育状況によって異なるため、医師に相談した上で判断することが大切です。
受診の際は、保護者と子どもが一緒に受診することで、子どもが安心して診療を受けやすくなります。また、においの感じ方や生活への支障について、具体的に医師に伝えることで、より適切なアドバイスや治療提案を受けることができます。
クリニックを選ぶ際のポイントとしては、わきがの治療実績が豊富であること、カウンセリングを丁寧に行ってくれること、子どもの診療に慣れていること、施術のリスクや費用について明確に説明してくれることなどが挙げられます。納得いくまで説明を受けてから治療を判断することが重要です。
アイシークリニック新宿院では、わきがに関する診療やカウンセリングを行っております。「においが気になるけれど、どうすればよいかわからない」「治療を検討したいが、子どもに適した方法を知りたい」など、些細なことでも相談いただけます。専門のスタッフが丁寧に対応いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、お子さんのわきがについて保護者の方からご相談いただくケースが増えており、「においのことを誰に相談すればよいかわからなかった」とおっしゃる方が多くいらっしゃいます。わきがは遺伝的な体質によるものであり、お子さん本人に責任はありませんが、思春期という繊細な時期に心理的な影響を及ぼすことがあるため、早めに専門家へご相談いただくことが大切です。最近の傾向として、まずセルフケアの方法を丁寧にご説明し、症状や発育状況に応じて無理のない治療プランをご提案するよう心がけておりますので、些細なことでもお気軽にご相談ください。」
🔍 よくある質問
一般的に思春期が始まる11〜13歳頃から症状が顕在化することが多いです。これは性ホルモンの分泌増加により、アポクリン腺が活発に働き始めるためです。幼児期や学童期にはほとんど症状が現れませんが、遺伝的素因を持つ子どもではこの時期からにおいが気になり始めるケースが多くみられます。
わきがは遺伝性が非常に高く、両親のどちらかがわきがの場合、子どもの約50〜75%がわきがになるとされています。両親ともにわきがの場合はさらに確率が高まります。ただし、遺伝的な体質によるものであり、本人の不潔さや生活習慣の乱れが原因ではありません。
いくつかのセルフチェック方法があります。耳垢が湿っている(べたついている)かどうかの確認、衣類のわき部分に黄ばんだシミが残るかどうかの確認、清潔なコットンをわきに当てて独特の刺激臭がするかの確認などが目安になります。ただし確定診断は医療機関で行う必要があります。
毎日の入浴時にわきの下を丁寧に洗い、清潔に保つことが基本です。そのほか、通気性の良い綿素材の衣類を選ぶ、着用した衣類は毎日洗濯する、動物性脂肪を減らし野菜中心の食生活を心がけるといった対策が有効です。子ども向けの低刺激な制汗デオドラント製品の使用も選択肢の一つです。
医療的な治療は成長がある程度完了してから行うのが基本で、一般的に高校生以降から本格的に検討するケースが多いです。中学生以下の場合はまずセルフケアや生活習慣の改善が中心となります。ただし症状や発育状況によって異なるため、当院では保護者の方と一緒に受診いただき、個別に適切な対応をご提案しております。
💪 まとめ
子どものわきがは、遺伝的な体質に起因するものであり、本人の不潔さや生活習慣の乱れが原因ではありません。この事実を保護者も子ども自身も正しく理解することが、適切な対処への第一歩です。
わきがの症状は思春期のホルモン変化とともに顕在化することが多く、年齢や発育状況によってアプローチの方法は異なります。まずは日々の清潔ケアや衣類の選択、食生活の改善といった家庭でできるセルフケアを丁寧に続けることが基本です。
においが子どもの心理や学校生活に深刻な影響を及ぼしている場合には、専門の医療機関に相談することを検討してください。現代医療ではさまざまな治療法が開発されており、年齢や状態に応じた適切な治療を選ぶことができます。
何より大切なのは、保護者が子どもの気持ちに寄り添い、「一緒に解決しよう」という姿勢を持つことです。においに悩む子どもが孤立せず、前向きに生活を送れるよう、家族でサポートしていきましょう。疑問や不安があれば、ひとりで抱え込まずに専門家に相談することを強くおすすめします。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – わきが(腋臭症)の定義・診断基準・治療方針に関するガイドラインおよび学会見解。アポクリン腺の仕組み、においのメカニズム、治療法の適応に関する医学的根拠として参照。
- 日本形成外科学会 – わきが(腋臭症)の外科的治療法(剪除法など)の適応や手術方法、未成年への治療における注意事項に関する専門的情報として参照。
- PubMed – わきがの遺伝性・遺伝率(両親からの遺伝確率50〜75%)、アポクリン腺の活動と性ホルモンの関係、湿性耳垢との関連性など、記事内の医学的数値・根拠の裏付けとなる査読済み国際論文として参照。
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
