背中のしこりは何科を受診すべき?原因・症状・受診の目安を解説

🚨「背中にしこりがある…これって大丈夫?
そのまま放置していませんか?

背中のしこりは良性のことが多いですが、まれに悪性の腫瘍が隠れているケースもあります。自己判断で様子を見続けるのは非常に危険です。

この記事を読めば、「何科に行けばいいか」「どんな症状が危ないか」が3分でわかります。

🚨 読まないと起きるリスク
⚡ しこりを放置して悪化・手術が大がかりになるケースがある
⚡ 「どこに行けばいい?」と迷って受診が遅れる人が続出
⚡ 受診のタイミングを誤ると完治が難しくなることもある

💡 この記事でわかること
背中のしこりの主な原因と見分け方
何科を受診すればいいかが一発でわかる
今すぐ病院へ行くべき危険なサインを解説
✅ 受診時に伝えるべき準備ポイント

背中にしこりを発見したとき、「これは何だろう」「病院に行くべきか」「何科に行けばいいのか」と戸惑う方は少なくありません。背中のしこりには、脂肪腫や粉瘤(ふんりゅう)など比較的よくある良性のものから、まれに悪性の腫瘍が潜んでいるケースまで、さまざまな原因が考えられます。見た目だけでは判断が難しく、自己判断で放置してしまう方もいますが、適切なタイミングで適切な科を受診することがとても大切です。


📋 目次

  1. 背中にしこりができる主な原因
  2. それぞれのしこりの特徴と見分け方のポイント
  3. 背中のしこりで受診すべき科はどこか
  4. 受診先を選ぶ際の具体的な考え方
  5. こんな症状があればすぐに受診を
  6. 受診時に伝えるべきこと・準備しておくこと
  7. 背中のしこりの診断・検査の流れ
  8. 良性のしこりは治療が必要か
  9. しこりを放置するリスク
  10. まとめ


📌 この記事のポイント

背中のしこりは脂肪腫・粉瘤などの良性が多いが、悪性の可能性もあるため自己判断は禁物。皮膚に近いしこりは皮膚科または形成外科を受診し、急激な増大・硬さ・全身症状がある場合は早急な受診が必要。

💡 背中にしこりができる主な原因

背中のしこりには、皮膚や皮膚の下の組織から生じるものがほとんどです。まず代表的な原因をいくつか挙げながら、それぞれの概要を説明していきます。

✅ 脂肪腫(しぼうしゅ)

脂肪腫は、皮膚の下にある脂肪組織が異常に増殖してできる良性の腫瘍です。背中はもともと皮下脂肪が多い部位であるため、脂肪腫が発生しやすい場所のひとつです。触ると柔らかく、押すと少し動く感触があります。痛みを伴わないことが多く、気づかないうちに大きくなっていたというケースも少なくありません。

サイズは数ミリ程度の小さなものから、数センチを超えるものまでさまざまです。一般的には良性で生命を脅かすことはありませんが、まれに脂肪肉腫という悪性腫瘍と見分けがつきにくいこともあるため、専門家による診断が必要です。

📝 粉瘤(アテローム)

粉瘤は、皮膚の下に袋状の構造ができ、その中に角質や皮脂などが蓄積していく良性の腫瘍です。表面をよく見ると小さな黒い点(開口部)が確認できることがあります。触るとある程度の硬さがあり、押すと少し動く感触があります。

放置していると少しずつ大きくなることがあり、細菌感染を起こすと赤く腫れて強い痛みを伴うことがあります(炎症性粉瘤)。炎症を繰り返すと周囲の組織と癒着して取り除きにくくなるため、早めに対処することが推奨されます。

🔸 石灰化上皮腫(せっかいかじょうひしゅ)

石灰化上皮腫は、毛包の細胞から生じる良性腫瘍で、腫瘍内に石灰が沈着するのが特徴です。触ると硬く、表面がでこぼこしているように感じられることがあります。小児から若い成人に多く見られますが、大人にも発生します。痛みはほとんどなく、皮膚の色はあまり変わらないことが多いです。

⚡ 神経線維腫・神経鞘腫

末梢神経から発生する良性腫瘍で、背中にも生じることがあります。神経線維腫は、特定の遺伝的疾患(神経線維腫症)に関連して複数発生することもありますが、単独で発生する場合もあります。神経鞘腫は神経の鞘から生じる腫瘍で、触ると弾力感があり、押すと電撃様の感覚(しびれ感)が走ることがあります

🌟 リンパ節の腫れ

背中には多数のリンパ節が存在します。細菌やウイルス感染、炎症などによってリンパ節が腫れることがあります。多くの場合は感染症などの原因が解消されれば自然に縮小しますが、長期間腫れが続く場合や、発熱・体重減少などの全身症状を伴う場合には、リンパ腫などの悪性疾患の可能性もあるため注意が必要です。

💬 悪性腫瘍(皮膚がん・軟部肉腫など)

まれではありますが、背中のしこりが悪性腫瘍である可能性もゼロではありません。皮膚がんのひとつである悪性黒色腫(メラノーマ)は、色素を持つ細胞から発生し、背中など日光が当たりにくい部位にも生じることがあります。また、筋肉や脂肪・神経などの軟部組織から発生する軟部肉腫も、背中に見られることがあります。短期間で急激に大きくなる、硬くて動かない、痛みを伴うなどの特徴がある場合には特に注意が必要です。

Q. 背中のしこりはまず何科を受診すべきですか?

背中のしこりは、皮膚に近い部位であれば皮膚科または形成外科が基本的な第一選択です。しこりが深く骨や筋肉に近い場合は整形外科、発熱や体重減少などの全身症状を伴う場合は内科が適しています。迷う場合はかかりつけ医への相談も有効です。

📌 それぞれのしこりの特徴と見分け方のポイント

しこりを自分で判断するのは非常に難しいことですが、受診前にある程度の特徴を把握しておくと、医師への説明がスムーズになります。以下のポイントを確認しておきましょう。

まず、しこりの硬さについてです。柔らかくプニプニしている場合は脂肪腫の可能性が高く、硬くゴリゴリしている場合は石灰化上皮腫や悪性腫瘍が疑われることもあります

次に、動きやすさです。皮膚の上からつまんで動かせるようであれば良性の可能性が比較的高いですが、動かない・固定されているように感じる場合は周囲の組織に浸潤している可能性があり注意が必要です。

痛みの有無も重要な判断材料です。多くの良性しこりは痛みを伴いませんが、粉瘤が炎症を起こした場合や、神経に近いしこりの場合は痛みが生じることがあります。一方で、悪性腫瘍でも初期には痛みがないことが多いため、「痛みがないから大丈夫」と安心するのは危険です。

大きさの変化も重要です。短期間で急激に大きくなっているしこりは、悪性を疑う大切なサインです。数週間から数ヶ月の間に目立って大きくなった場合は早めの受診が必要です。

皮膚の色調変化についても注意が必要です。しこりの部位が赤く腫れている場合は炎症が疑われます。また、茶色や黒色の色素沈着を伴う場合は、皮膚がんの可能性も念頭に置く必要があります

✨ 背中のしこりで受診すべき科はどこか

背中のしこりができたとき、最も迷うのが「何科に行けばいいか」という点です。結論から言えば、皮膚に近い部位にできたしこりであれば、まず皮膚科または形成外科を受診するのが一般的です。それぞれの科の特徴について詳しく見ていきましょう。

✅ 皮膚科

皮膚科は、皮膚やその直下の組織に生じる疾患全般を診る専門科です。粉瘤・脂肪腫・石灰化上皮腫など、皮膚や皮下組織に生じるしこりの診断は皮膚科が得意とするところです。診察や必要に応じた検査(超音波検査、生検など)によって適切な診断が行われます。

皮膚科では外用薬による治療のほか、小さな外科的処置(切除・くり抜き法など)も行います。粉瘤や小さな脂肪腫の切除処置は皮膚科でも対応できることが多いです。皮膚がんが疑われる場合も、初診は皮膚科が窓口になります。

📝 形成外科

形成外科は、体表の形や機能の再建を専門とする診療科です。皮下腫瘍(脂肪腫・粉瘤・石灰化上皮腫など)の切除手術を日常的に行っており、傷跡をできるだけきれいに仕上げる技術に優れています。「切除して傷跡を残したくない」「背中の目立つ部位の手術をしたい」という方にとっては、形成外科が適した選択肢です。

サイズが大きかったり、深いところに位置するしこりでも、形成外科では対応できることが多いです。皮膚科との違いは、手術・再建に特化した技術と設備にあります

🔸 整形外科

背中のしこりが骨や筋肉に近いと感じられる場合、あるいは肩甲骨付近の腫瘤で動きに支障が出ている場合などは、整形外科の受診が選択肢に入ります。神経鞘腫など末梢神経から発生するしこりや、筋肉内に生じた腫瘍の診断・治療も整形外科の守備範囲です。

また、脊椎(背骨)由来の問題と関連して生じた腫れや突起のようなものは、整形外科での診察が適切です。

⚡ 外科(一般外科)

一般外科は、体表のしこり全般を幅広く診る診療科です。皮膚科や形成外科が近くにない場合や、かかりつけ医がいる場合はまず一般外科・外科を受診することも選択肢になります。悪性腫瘍が疑われる場合の切除手術や生検なども行われます

🌟 内科・腫瘍内科

発熱・体重減少・全身のだるさなど全身症状を伴ってリンパ節が腫れている場合や、悪性腫瘍が疑われる場合には内科や腫瘍内科への受診・相談が必要になることがあります。まず内科に相談して、必要に応じて専門科に紹介してもらうという流れも有効です。

Q. 背中のしこりで緊急受診が必要な症状は何ですか?

数週間から数ヶ月で急激に大きくなっている、硬くて動かない、皮膚が赤く腫れて強い痛みや熱感がある、発熱・体重減少・寝汗などの全身症状を伴う、しこりから液体や血液が出ているといった場合は、悪性腫瘍や感染の可能性があるため早急に受診が必要です。

🔍 受診先を選ぶ際の具体的な考え方

どの科を受診すべきか迷ったときは、以下のような考え方を参考にしてみてください。

しこりが皮膚の表面に近く、皮膚の色の変化(赤み・黒ずみなど)を伴っている場合は、皮膚科への受診が最初のステップとして最も適切です。特に色の変化が目立つ場合は、皮膚がんの可能性を除外するために皮膚科専門医の診察を受けることが大切です。

しこりを切除したい・きれいに取り除いてほしいと考えている場合は、形成外科が適しています。形成外科では、美容的な観点も含めて傷跡が目立ちにくい手術方法を選択してもらえる可能性があります。

しこりが深い位置にあり、骨や筋肉に近い感触がある場合や、しびれ・電撃感などの神経症状を伴う場合は整形外科への受診を検討しましょう。

全身症状(発熱・体重減少・寝汗など)を伴っている場合や、しこりが短期間で急速に増大している場合は、内科やかかりつけ医に相談してから専門科への紹介を受けることが安全です。

「どれが自分に当てはまるかわからない」という場合は、まずかかりつけ医や皮膚科・形成外科に相談することをおすすめします。専門医が診察した上で必要であれば他科に紹介してもらうことができます。

💪 こんな症状があればすぐに受診を

背中のしこりに以下のような症状が加わっている場合は、できるだけ早めに医療機関を受診することが大切です。

まず、しこりが短期間(数週間〜数ヶ月以内)で急激に大きくなっている場合です。急激な増大は、悪性腫瘍を示す重要なサインであることがあります。良性のしこりは一般的にゆっくりと大きくなるため、急速な変化は要注意です。

次に、しこりが硬く、周囲の組織に固定されて動かない場合です。良性のしこりは比較的よく動きますが、悪性腫瘍は周囲の組織に浸潤して固定されることがあります。

しこりの部分の皮膚が赤く腫れ上がり、強い痛みや熱感がある場合は、感染・炎症が起きている可能性があります。特に粉瘤が炎症を起こした場合は、抗生物質の投与や切開排膿などの処置が必要なことがあります。

発熱・体重減少・寝汗・食欲不振などの全身症状を伴う場合は、リンパ腫などの血液系の悪性腫瘍や全身性の疾患が疑われることがあります。このような場合は速やかに受診してください。

しこりから液体や血液が出ている場合も、専門的な評価が必要です。皮膚の表面に異常な変化(潰瘍・出血・びらんなど)が生じている場合は、悪性腫瘍の可能性があります

背中のしこりと同時に手足のしびれや脱力感などの神経症状が現れている場合は、腫瘍が神経を圧迫している可能性があり、整形外科または神経外科への早期受診が必要です。

Q. 背中のしこりが良性でも手術は必要ですか?

良性でも状況によって治療の要否は異なります。脂肪腫は症状がなければ経過観察が多いですが、粉瘤は放置すると細菌感染による炎症を繰り返し、周囲組織への癒着で切除が困難になるため早期手術が推奨されます。治療方針は医師と相談して決めることが大切です。

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🎯 受診時に伝えるべきこと・準備しておくこと

医療機関を受診する際に、医師に正確な情報を伝えることで、より迅速かつ適切な診断につながります。受診前に以下の点を整理しておくと便利です。

いつ頃からしこりに気づいたかを思い出しておきましょう。しこりの出現時期は、診断において重要な手がかりになります。「気づいてから何ヶ月くらい経つか」「最近急に大きくなった気がする」など、具体的に伝えることが大切です。

しこりの位置・大きさ・硬さ・動きについても可能な範囲で伝えてください。「硬いか柔らかいか」「押すと動くか動かないか」「表面がなめらかか凸凹しているか」などの感触の特徴も参考になります

痛みや痒みの有無も伝えましょう。安静時の痛み・押したときの痛み・周囲の皮膚の痒みなど、感覚の変化があれば詳しく伝えてください

皮膚の色の変化(赤み・黒ずみ・変色など)があればその点も伝えましょう。また、しこりから何か液体が出ていないかどうかも確認しておいてください。

全身の症状(発熱・体重減少・倦怠感・夜間の寝汗など)があれば、合わせて伝えることが大切です。これらは全身性疾患の手がかりになることがあります。

既往歴・家族歴も重要です。以前に皮膚腫瘍や悪性腫瘍の治療を受けたことがあるか、家族に同様の疾患を持つ方がいるかどうかも伝えてください。特に神経線維腫症などの遺伝性疾患に関連する場合は、家族歴が重要な診断の手がかりになります

服用中の薬がある場合はお薬手帳を持参しましょう。血液をサラサラにする薬(抗凝固薬・抗血小板薬)を服用している場合は、処置や手術の際に特別な対応が必要になることがあります

💡 背中のしこりの診断・検査の流れ

医療機関を受診すると、どのような検査が行われるのでしょうか。一般的な診断の流れについて説明します。

まず問診・視診・触診が行われます。医師はしこりの位置・大きさ・形・硬さ・可動性・皮膚の色調変化などを確認します。問診では先述したような情報をもとに、発症の経緯や症状の変化について詳しく聞き取りが行われます。

次に、必要に応じて超音波検査(エコー検査)が行われます。超音波検査は放射線を使わない安全な検査で、しこりの内部構造や深さ、周囲との境界を確認するのに役立ちます。脂肪腫・粉瘤・嚢胞などは超音波でその特徴がある程度把握できます。

しこりが深い位置にある場合や大きい場合、悪性腫瘍が疑われる場合には、MRI(磁気共鳴画像検査)やCT(コンピュータ断層撮影)などの画像検査が追加されることがあります。これらの検査によって、しこりの詳細な形状・周囲への広がり・内部の性質などをより詳しく評価することができます。

確定診断のために生検(病理組織検査)が行われることもあります。生検とは、しこりの一部または全部を採取して顕微鏡で細胞を観察する検査です。良性・悪性の判断や腫瘍の種類の確定に不可欠な検査です。細い針で細胞を採取する穿刺吸引細胞診、組織の一部を採取する針生検、切除して全体を調べる切除生検などの方法があります

血液検査が行われる場合もあります。全身症状を伴う場合やリンパ節の腫れが疑われる場合には、血液検査によって炎症反応・腫瘍マーカー・血球数などを調べることがあります

Q. 背中のしこりを放置するとどんなリスクがありますか?

背中のしこりを放置すると主に4つのリスクがあります。①悪性腫瘍の発見が遅れる、②しこりが大きくなり手術が複雑化する、③粉瘤が炎症性粉瘤となり強い痛みが生じる、④悪性への不安による精神的ストレスが続く、です。「痛みがないから大丈夫」という自己判断は避けるべきです。

📌 良性のしこりは治療が必要か

診断の結果、しこりが良性と判明した場合でも、治療が必要かどうかは状況によって異なります。

脂肪腫の場合、小さくて症状がなければ経過観察となることが多いです。ただし、大きくなっている・見た目が気になる・服や下着が当たって不快感がある・日常生活に支障が出ているといった場合には、手術による切除が選択されることがあります。脂肪腫の手術は局所麻酔で行われることがほとんどで、比較的短時間で終わる外来手術です。

粉瘤の場合は、炎症が起きていない状態であれば根治的な切除手術が推奨されます。粉瘤は、袋状の構造物(嚢腫壁)を完全に取り除かなければ再発してしまうためです。炎症を起こしたことがある粉瘤は、繰り返し炎症を起こしやすく、また周囲組織との癒着が進んで切除が難しくなることがあるため、炎症がない時期に早めに手術することが推奨されます

切除方法としては、紡錘形(ひし形)に皮膚を切開して嚢腫ごと摘出する従来法と、しこりの表面に小さな穴を開けて内容物を押し出した後に嚢腫壁を取り出す「くり抜き法(くり抜き術)」があります。くり抜き法は傷跡が小さく済むというメリットがありますが、適応となるしこりの種類や状態が限られます。

石灰化上皮腫や神経線維腫・神経鞘腫についても、症状が生じている場合や悪性との鑑別が必要な場合には手術が検討されます

いずれにしても、良性と診断されたからといって必ず治療が必要というわけではなく、また「良性だから治療しなくていい」と放置してよいわけでもありません。医師と相談しながら、自分の状況に合った治療方針を決めることが大切です。

✨ しこりを放置するリスク

背中のしこりを「痛くないから大丈夫」「そのうち消えるだろう」と放置してしまうことには、いくつかのリスクがあります。

一つ目は、診断が遅れることによるリスクです。良性だと思っていたしこりが実は悪性腫瘍だったというケースがまれではありません。悪性腫瘍は早期に発見・治療するほど予後が良いことが多いため、早期受診が重要です。「なんとなく大丈夫そう」という自己判断は危険です。

二つ目は、しこりが大きくなることへのリスクです。脂肪腫や粉瘤は放置すると少しずつ大きくなることがあります。大きくなったしこりは切除する際の手術が複雑になり、傷跡も大きくなります。早い段階で処置したほうが体への負担が小さく、傷跡も目立ちにくくなります。

三つ目は、粉瘤の炎症リスクです。粉瘤は放置すると細菌感染を起こして炎症性粉瘤になることがあります。炎症を起こすと強い痛みが生じ、日常生活にも支障が出ます。また、炎症を繰り返すと嚢腫壁が周囲に癒着して切除が難しくなり、再発しやすくなります。炎症が生じていない時期の切除のほうが、安全かつ確実です。

四つ目は、精神的なストレスです。「もしかして悪いものではないか」という不安を抱え続けることは、生活の質に悪影響を与えます。専門医に診てもらって正確な診断を受けることで、必要な治療を受けるか安心して経過観察に入ることができます

以上のような理由から、背中のしこりに気づいたら早めに医療機関を受診することが勧められます

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、背中のしこりを主訴にご来院される患者様の多くが、「何科に行けばよいかわからず、受診をためらっていた」とおっしゃいます。脂肪腫や粉瘤などの良性疾患であることがほとんどですが、まれに悪性腫瘍が隠れているケースもあるため、自己判断での放置はおすすめできません。しこりの大きさや硬さ、変化の速さなどを問わず、気になる症状があればまずお気軽にご相談ください。適切な診断と丁寧な説明を心がけ、患者様が安心して治療方針を選択できるようサポートいたします。」

🔍 よくある質問

背中のしこりはまず何科を受診すればいいですか?

皮膚に近い部位のしこりであれば、まず皮膚科または形成外科への受診が基本的な第一選択です。しこりが深く骨や筋肉に近い場合は整形外科、発熱や体重減少などの全身症状を伴う場合は内科も選択肢になります。迷った場合はかかりつけ医に相談して、適切な科に紹介してもらう方法も有効です。

背中のしこりで緊急受診が必要なのはどんな症状ですか?

数週間〜数ヶ月で急激に大きくなっている、硬くて動かない、皮膚が赤く腫れて強い痛みがある、発熱・体重減少・寝汗などの全身症状を伴う、しこりから液体や血液が出ているといった症状がある場合は、できるだけ早めに医療機関を受診してください。

背中のしこりが良性でも治療は必要ですか?

良性と診断されても、必ずしも治療不要というわけではありません。脂肪腫は症状がなければ経過観察となることが多いですが、粉瘤は放置すると炎症を繰り返し切除が困難になるため、早めの手術が推奨されます。治療の必要性は状態によって異なるため、医師と相談しながら方針を決めることが大切です。

背中のしこりを放置するとどんなリスクがありますか?

主なリスクは4つあります。①悪性腫瘍の診断が遅れる、②しこりが大きくなり手術が複雑になる、③粉瘤が細菌感染を起こして炎症性粉瘤になり強い痛みが生じる、④「悪いものではないか」という不安を抱え続けることによる精神的ストレスです。「痛みがないから大丈夫」という自己判断は避けることをお勧めします。

受診時に医師へ何を伝えればいいですか?

①しこりに気づいた時期と変化の有無、②位置・大きさ・硬さ・動きやすさ、③痛みや痒みの有無、④皮膚の色の変化や液体の有無、⑤発熱・体重減少などの全身症状、⑥既往歴・家族歴、⑦服用中の薬(特に血液をサラサラにする薬)を事前に整理しておくと、より迅速かつ適切な診断につながります。

💪 まとめ

背中のしこりの原因は多岐にわたりますが、最も多いのは脂肪腫・粉瘤など良性の皮下腫瘍です。しかし、見た目や触った感触だけで自己判断することは難しく、悪性腫瘍が隠れているケースもゼロではありません。

受診すべき科については、皮膚に近いしこりであれば皮膚科または形成外科が基本的な第一選択です。深い位置・骨や筋肉に近い場合は整形外科、全身症状を伴う場合は内科・腫瘍内科も選択肢に入ります。迷った場合はまずかかりつけ医に相談して適切な科に紹介してもらう方法も有効です。

しこりが短期間で急激に大きくなっている・硬くて動かない・皮膚の色が変化している・全身症状がある、といった場合はできるだけ早めに受診してください

「たかがしこり」と放置せず、気になるしこりを発見したら早めに専門の医療機関に相談することが、健康を守る上でとても大切です。適切な診断と治療によって、早期解決につながることがほとんどです。不安を抱えたままにせず、まずは受診してみることをおすすめします。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 粉瘤(アテローム)・脂肪腫・石灰化上皮腫などの皮膚腫瘍の診断・治療に関する情報。皮膚科での診察・検査・治療方針の根拠として参照。
  • 日本形成外科学会 – 脂肪腫・粉瘤などの良性皮下腫瘍の外科的切除(くり抜き法・従来法)や傷跡への対応に関する情報。形成外科受診の適応と手術方法の説明の根拠として参照。
  • 厚生労働省 – 悪性黒色腫(メラノーマ)・軟部肉腫などの皮膚がん・悪性腫瘍に関するがん対策情報。悪性腫瘍の早期発見・早期受診の重要性に関する記述の根拠として参照。

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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